★ 平安時代に「ミスター内部告発」なる政治家がいた!
〜応天門の変の策謀家・伴善男(とものよしお)!!

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内部告発 〜 平安のミスター内部告発
1.伴善男の屈辱 〜 生い立ち
2.伴善男の憤懣 〜 承和の変
3.伴善男の躍進 〜 善ト訴訟事件
4.伴善男の隆盛 〜 大納言昇進
5.伴善男の策謀 〜 嵯峨源氏の存在
6.伴善男の没落 〜 応天門の変
 

 近年、内部告発が増えている。
 企業や官庁の不正が暴露され、偉い人が次から次へと頭を下げ、辞任していく。
「申し訳ございませ〜ん」
 口では言いながら、内心ではこう思っているかもしれない。
(アイツさえバラさなければ、こんなことにはならなかった……)

「時事チップス」告発関連記事
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 告発者は「不正を公にした」ということで、世間からみて「善」である。
 しかし、会社や官庁から見れば「信用を失墜させた」として、「悪」とされる。
「オレはいいことをしたんだ!」
 告発者がいくら訴えても、会社や官庁からは冷遇される。追放もされかねない。だれでもクビはいやだ。だから黙っている。見て見ぬふりをしている。好景気に時には、それで丸く収まる。

 が、不景気に時にはそうはいかない。みんなイライラしている。ちょっとしたことでも腹が立つ。
「おまえなんか解雇だ!」
 上司がキレれば、
「やってみろよ。あのこともこのことも、みんなしゃべってやるからなっ!」
 部下は逆ギレする。
 イタチの最後っ屁
(ぺ)である。リストラが増えれば増えるほど、多くの不正が暴かれることになる。

 今回は、平安時代の政治家・伴善男の物語である。
 ちょっと、千百年程前のことを思い出そう。
 そう。
 善男とは、応天門の変で失脚した、あの策謀家のことである。
 有名な絵巻物伴大納言絵巻」の主人公としても描かれていた、あの放火魔のことである。

 どうしても思い出せない方のために、この物語がある。
 それでは、善男がどうやって政界に登場し、なぜ、政界を追放されたか、どうぞ御覧ください。

[2002年10月末日執筆]
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参考文献はコチラ

「伴 善男」登場人物 

【伴 善男】とものよしお。大納言。大伴国道の子。ミスター内部告発。

【大伴国道(国通)】おおとものくにみち。参議。大伴継人の子。善男の父。

【正躬王】まさみおう。参議・左大弁。万多親王の子。善男の上司。
【和気真綱】わけのまつな。右大弁。善男の上司。
【伴 成益】とものなります。左中弁。善男の上司。
【藤原豊嗣】ふじわらのとよつぐ。右中弁。善男の上司。
【藤原岳雄】ふじわらのたけお。左少弁。善男の上司。
【讃岐永直】さぬきのながなお。大判事。当時最高の法律家。

【藤原順子】ふじわらのじゅんし。仁明天皇の皇后。冬嗣の娘。良房の妹。
【嵯峨天皇】さがてんのう。伝52代天皇。平安初期の権力者。嵯峨源氏の祖。

【藤原良相】ふじわらのよしみ。右大臣。良房の弟。善男の上司。
【藤原基経】ふじわらのもとつね。左近衛中将。良房の養子。

【南淵年名】みなぶちのとしな。参議・勘解由使長官。
【大宅鷹取】おおやけのたかとり。右兵近衛府舎人。娘を生江恒山に殺さる。
【生江恒山】いくえのつねやま。善男の従者。大宅鷹取の娘を殺害。

【伴国道の同僚】
【いじめっ子たち】
【うわさする人】

【 源 勤 】みなもとのつとむ。嵯峨天皇の皇子。信の弟。
【 源 信 】みなもとのまこと。左大臣。嵯峨天皇の皇子。善男の上司。

【藤原良房】>ふじわらのよしふさ。摂政・太政大臣。藤原冬嗣の子。