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 〜 凶刃! 現職首相最初の暗殺・原敬暗殺事件!!

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長崎市長射殺事件
1.原敬の独白
2.中岡艮一の独白

 平成十九年(2007)三月十七日夜、JR長崎(長崎県長崎市)前で伊藤一長(いとういっちょう)長崎市長が射殺された。
 四期目を目指す市長選のさなか、遊説を終え、選挙事務所へ帰る途中のことであった。
 実行犯は指定暴力団山口組系水心会会長代行・城尾哲弥
(しろおてつや)
 闇
(やみ)にまぎれて背後から近づき、事務所関係者に取り押さえられながらも市長に二発の銃弾を浴びせたのである。
「事故の処理に対する市の対応に恨みがあった」
 犯人はそう語ったが、たとえどんな理由があれ、暴力というものが許されることはない。
 また、共犯二人も逮捕されたが、背後関係などは不明である。

「時事チップス」市長暗殺等関連記事
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 暗殺は「必要悪」ではない。
 時代に関係なく「絶対悪」である。
 つまり私は、中大兄皇子明智光秀、大石良雄
(おおいしよしお。内蔵助)らの所業も悪だと考えている(「2002年12月号 仇討味」参照)。
 たとえ標的がどんな悪人であろうと、これを殺すことは「人殺し」という悪行にほかならない。
 悪に対して悪で報いる者に、悪を憎む資格はないであろう!
 犯人は標的を殺害することで、優越感や満足感に浸りたいのであろうが、はたして本当にそれで満足だったであろうか?
 大石らは、泣き悲しむ吉良義央
(きらよしなか。上野介)の家族を見て、心の底からうれしかったであろうか?
 うれしかったはずはない!
 本当に敵を憎いのであれば「人殺し」などしないはずである! この言い知れぬ悲しみを、他の人には味わわせたくないはずである!

 アメリカ・バージニア工科大学での銃乱射事件もそうであった。
 犯人は大量殺人がしたかったわけではない! 彼が本当にしたかったことは他にあったのだ!
 にもかかわらず、彼は卑怯
(ひきょう)なやましき心を持ってしまった! 彼は勝利を得たかったには違いないが、その邪心を持った時点ですでに敗北していることに気づいていなかった! 他の人すべての立場を一切考えない、ミジメな愚か者だったのである!

 仕返しをするなとは言わない。
 仕返しをしない者は、堕落した人間である。
「チックショー!!」
 その悲しみを、その悔しさを生かす方法は、他にいくらでもあるではないか! なぜわざわざ自ら破滅の道へと突き進もうとするのだっ!

 国もまた同じである。
 悪に対して「銃乱射」で応戦するは、最低の国である。
 日本のことではない。
 日本はまだ「核放棄を訴える者に銃口を向ける国」にはなっていないはずである。

 というわけで今回は大正時代の暗殺事件・原敬暗殺事件をお届けしたい。

[2007年4月末日執筆]
[2007年5月加筆]

「原敬暗殺事件」登場人物

【 原 敬 】はらたかし。首相・政友会総裁。平民宰相。

【中井(原)貞子】なかい(はら)さだこ。敬の妻。
【菅野(原)浅子】かんの(はら)あさこ。敬の後妻。

【中井 弘】なかいひろし。敬の岳父。貞子の父。

【山県有朋】やまがたありとも。元首相。元老のドン。

【西園寺公望】さいおんじきんもち。元首相。キングメーカー。
【久邇宮良子女王】くにのみやながこじょおう。皇太子妃候補。

【元田 肇】もとだはじめ。鉄道相。
【牧野伸顕】まきののぶあき。宮内相。大久保利通の子。
【岡崎邦輔】おかざきくにすけ。政友会のまとめ役。

【古河潤吉】ふるかわじゅんきち。古河財閥総帥。

【頭山 満】とうやまみつる。右翼の巨頭。

【内田良平】うちだりょうへい。黒竜会のドン。
【北 一輝】きたいっき。右翼のカリスマ。

【原家の人々】
【南部家の人々】
【新政府の人】
【艮一を不審がる人】
【金持ちの親子】
【艮一の上司】
【艮一の同僚】
【足尾銅山の坑夫たち】
【国民たち】

【橋本栄五郎】はしもとえいごろう。大塚駅助役。艮一の上司。

【艮一の父】古河鉱業足尾銅山精錬所主任。
【艮一の母】
【艮一の弟】

【中岡艮一】なかおかこんいち。国鉄山手線大塚駅転轍手。

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