カルトから離れて〜私たちがたどる道のり〜

あなたはなぜ、一度は打ち込んだはずのグループから離れようと思ったのでしょうか?あるいは、グループに疑問を抱くようになったのでしょうか?人間関係に嫌気がさした、中で行っている活動に負担を感じるようになった、金銭的な問題が起きた、身体や心の健康を害した…。いろんな理由があるでしょう。あるいは、「救出カウンセリング」と呼ばれるような、カルトからの束縛を解くカウンセリングを受けた人もいるかもしれません。

今、あなたはグループに対して、あるいはあなたがグループをぬけたことに対して、どう感じているでしょうか?二度と戻りたくはない、深く考えるのは恐い、ただひたすら忘れてしまいたい、グループに負い目を感じ、戻らなくてはならないような気がする…。

今あなたがすべきことはなんでしょうか?しばらくいっしょに考えてみましょう。

<カルト経験を整理し、意味付けてみましょう>

勧誘の場面であなたはどうだったでしょう?それぞれの質問に対するあなた自身の答えを考えてみて下さい。

1.グループやリーダーに出会い、グループに入る前には、あなたの人生はどんなふうでしたか?
2.あなたはグループからどのような誘われ方をしましたか?
3.グループやリーダー、他のメンバーたちに対するあなたの第一印象は
どんなものでしたか?
4. あなたはグループの何に、まず興味を持ちましたか?
5.誘われた時、あなたはどんなふうにグループに騙されたり、嘘をつかれ
たりしましたか?
6.グループやリーダーは、あなたにどんなことを約束しましたか?そして、 それは実際に守られましたか?
7. 今から考えれば、あなたを引き込むためにわざと教えてくれなかったと思われることは何ですか?
8. なぜグループはあなたを必要としたのでしょうか?

グループが行ったと思われるマインドコントロールについて、同じように考えてみて下さい。

1. 同じ言葉を何度も繰り返す、瞑想する、睡眠を制限される、薬物を用いる、催眠術のような方法を使う、不条理な論理を強制される、恐怖感を与えられるなどの手法が使われましたか?
2.あなたにとってもっとも効果のあった手法、もっとも効果のなかった手法はなんでしたか?
3. あなたが今でもやめることができずに、続けているグループでの習慣は何ですか?
4. グループの持つ価値観はどんなものでしたか?

グループと今のあなたとの関係について考えてみてください。

1.あなたのグループに対する今の疑問は何ですか?
2.あなたは今も、グループやリーダーがすべての答え、あるいはすべてではなくても何か一部でも正しいと思われる答えを持っていると思いまか?
3.あなたは今も、グループのリーダーやメンバーと街ですれ違うのが恐いですか?
4. あなたはグループに戻ろうと思ったことがありますか?その時、心の中であなたはどう感じましたか?
5. あなたはグループをぬけたせいで、何か悪いことが起きるかもしれないと思いますか?

<言葉の問題を考えましょう>

あなたが入っていたグループで、内部だけに通用する用語として使われていた言葉にどんなものがありますか?あるいは、今のあなたは、どれが内部の用語でどれがそうでないか、区別がつかないでしょうか?他の人と話したり、マスメディアで言葉を見聞きする時、なんとなく違和感を抱く言葉はありませんか?

カルトは内部だけに通用する言葉をたくさん用意して、仲間だけで通じる新しい考えをあなたに提供します。それは自分たちだけの秘密を持って仲間意識を作るためでもあるし、カルト外部の人と話しを通じにくくさせ、あなたがますます外部の人から遠ざかり、カルト内部の人とだけ、気持ちが通じると感じるように仕組んだためでもあります。あなたが今、あるいはこれからの生活の中で、これらの用語やよく似た言葉に出会う時、カルトで使われていた意味のままで考えると、その度にカルトの考え方に引き戻されそうになります。もう一度、言葉の意味を確認し、覚え直す必要がありそうです。

あなたが違和感を持つ言葉のリストを作ってみましょう。そして、それを辞書で引いて調べてみましょう。馬鹿馬鹿しいと感じますか?プライドが傷つきますか?でも、あなたはかつて、その言葉を正しく使えたはずでした。カルトが言葉の意味を摩り替えてしまったのです。それを取り戻すために、ここでは確認作業をすることにしましょう。

<カルトの中で味わった感情を思い出すことに対して
どう対処したらよいか考えてみましょう>

カルトの中であなたは様々な経験をしてきました。たくさんの思い出があり、たくさんの感情、気分を味わってきたことでしょう。

今、カルトを出たあなたは、元の状態に戻ろうとしています。でも、味わってきた様々な経験が、ふとした時によみがえることがあります。あなたはこの文章を読むのが難しいほど、気分を集中させるのが苦痛かもしれません。以前ならすぐにできたことが、ものすごく時間がかかっていらいらしたり、自分が嫌になったり、落ち込んだり、どうでもよくなったりするかもしれません。ささいなことを決めるのに、混乱したりパニックに陥ったりしやすくなっているかもしれません。

あなたが普通の感情や思考を保つのに妨げになるのはどんなことでしょうか?カルトの中で味わったどんな状況や感情が、あなたの中によみがえりますか?そして、それはどんな時に起りやすいですか?言葉、言葉の抑揚、音楽、色、絵、景色、匂い、味、触感など、何に反応しやすいですか?カルトの中でその感情と状況はどう関連していましたか?


もう少し具体化させるために、次の問いを考えてみましょう。

1. 苦痛な感情が沸き上がるのは、何がきっかけになりますか?
2. その瞬間、あなたはどう反応しますか?そして、どんな感情が考えが湧き起こりますか?
3. その感情や考えは状況に対してふさわしいものですか?そうでなければ、なぜそうなるか考えてみましょう。
4. その感情や考えによって、最悪の場合、どうなると考えているでしょうか?それは事実に基づいていますか?
5. 事実に基づいていないなら、それはどんな新しい考えに置き換えられますか?否定的な感情を消すためにはどうしたらよいですか?

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