

【11月観劇一覧】
劇団東京ヴォードヴィルショー/InnocentSphere/維新派/ONEOR8/劇団離風霊船/
東京サギまがい/E♭[e-flat]/ZuQnZ presents/劇団あおきりみかん/カプセル兵団/
Pretty Pink Princess
劇団東京ヴォードヴィルショー『ビデオスターの悲劇』
【作・演出】 桑原裕子
【出演】 京極圭/奈良アまどか/村田一晃/金澤貴子/垣内裕一/若狭勝也/原扶貴子/川本裕之/
中原三千代/植田裕一/幸野友之/中谷健智/田中完
【観劇日時】 2007年11月2日(金) 19:00 〜 21:10
【観劇会場】 中野・ザ・ポケット
戻れないあの時にはこの世界は進みすぎた・・・ってか?「ゆうやけニャンニャン」が旋風を巻き起こし、子供たちがファミコンに夢中になったあのころ。タケノコ族が原宿を闊歩し、セーラーズ・ファッションが一世を風靡したあの時代。サラリーマンは「イッキ!」のかけ声で高級ワインを飲み騒ぎ、だけど帰りは律儀にカエルコール。ラジオからは女子大生DJの黄色い声が流れ、MTVがアメリカのロックサウンドを流し込む・・・そう、時は1980年代半ば。生産と消費が速度を増した高度浪費社会の始まり、華やかなりしバブル全盛期。だけどそんなエレクトリック・ポップな時代に、僕・トキオの周りは怖いものだらけ。浮かれた世の中、不潔な男女交際、泡だらけの未来、エトセトラ、エトセトラ。僕は時代に置いていかれたか、はたまた先取りしすぎなのか?恋と友情とセックスと、ストレスフルな80's青春グラフィティ!
上手に1985年を再現していた作品だと思うけど、時代背景の表現方法が、ちと乏しかったかな・・・でも寮生活という狭い空間で繰り広げられるドタバタは面白かったですね。特に成清さんと幸野さんの絡みのシーン、セリフの掛け合いが絶妙で素晴らしかった。
また、古さの中に新しさを感じられる作品でもあったな・・・

InnocentSphere『第7回hemisphere企画』
【企画・構成・出演】 InnocentSphereメンバー
【観劇日時】 2007年11月3日(土) 14:00 〜 16:30
【観劇会場】 新宿・新宿区角筈地域センター
このhemisphere企画は、InnocentSphereが「今後の活動として、もっとお客様と共に何かを考え共有することはできないか?」という考えから作られた企画です。通常なら、公演が終わった後の作品のテーマや裏話など、ふだん目に触れない深い部分を、観客に楽しんでいただく"Symposium"が開催されるんですが、今回は『吼(ナーダ)そうそう』が開催されました。
≪『吼(ナーダ)そうそう』開催詳細≫
涙と笑いと南国料理で綴るInnocentSphereの歴史10年。秘蔵写真などのお宝大公開の120分!?当日は女子炊事班による炊き出しが行われます。飲んで、食べて、語らいましょう。配給切符をお持ちでない方もお気軽にお越し下さい。
BQや卓球大会など、いろんな企画を劇団員の方々が考えているので、今回も手作り感がヒシヒシと感じる企画でしたね。特に10年間を振り返るというコトを劇団員お手製のカルタによるカルタ大会では、レアなお話も聞けましたね。
また料理も美味かったし、劇団員による「変り雑炊」の対決も楽しめましたね。この「変り雑炊」の微妙な味もなかなか乙なモノもだったし・・・

維新派『nostalgia』
【作・演出】 松本雄吉
【出演】 藤木太郎/大石美子/岩村吉純/田口裕子/木戸洋志/尾立亜実/升田学/坊野康之/森正吏/
西塚拓志/まろ/金子紗里/石本由美/平野舞/エレコ中西/稲垣里花/江口佳子/中麻里子/
境野香穂里/大形梨恵/辻本真樹/土江田賀代/近森絵令/金子仁司/吉本博子/石橋秀美
【観劇日時】 2007年11月3日(土) 18:00 〜 20:10
【観劇会場】 与野本町・彩の国さいたま芸術劇場・大ホール
1908年、ブラジルへの移民船、笠戸丸。日本人少年ノイチは、ポルトガル移民のアンと恋に落ちる。成長したノイチは、ある日遇発的に人を殺してしまう。ブラジルを離れることとなったノイチは、アンと先住民のチキノをつれて、南米中を転々とする。放浪の過程で、日本人排斥運動やクーデターに巻き込まれ、散り散りになってしまったノイチたち。彼らは再び出会うことはできるのだろうか・・・
いつもながら壮大な世界観は素晴らしいけど、今回、ストーリ性に重視していたコトもあったせいか、段々とついていけなくなってしまったのはちと残念。当パンを観ながらなら、ついていけたかもしれないけど、当パンをまったくチェックせずに観たのがいけなかったのかな・・・
でもココのパフォーマンスは本当に素晴らしかった!

ONEOR8『ゼブラ』
【作・演出】 田村孝裕
【出演】 弘中麻紀/星野園美/今井千恵/吉田麻起子/和田ひろこ/瓜生和成/冨塚智/平野圭/恩田隆一/
冨田直美/津村知与支/野本光一郎
【観劇日時】 2007年11月6日(火) 19:30 〜 21:35
【観劇会場】 新宿・THEATER/TOPS
葬式の時、いつも考えることがある。部屋を囲った白黒の幕が、シマウマを連想させるのだ。でっかいシマウマの横で自分がお焼香をしてると思ったら、なんだかおかしくてたまらなくなる。参列者は皆ゼブラカラーの服を着て、シマウマ様を崇めているようにも見える。亡くなった方もきっと、この大きすぎるシマウマに乗って天国へと旅立つのだろう。それにしてもどうやってシマウマに乗ったのだろう。きっと脚立をつかったに違いない。そんなことを考えながら、私は泣かないようにしています。
この作品は向田邦子さんの「阿修羅のごとく」にオマージュをささげた作品だそうで、2005年に初演された作品の再演です。
ジテキンの「蝿取り紙」を思い出しながら観劇。どこまでラストを引き伸ばすのかな・・・って心配したんですが、ラストのシーンを観て納得。四人姉妹のトラウマを上手に盛り込んでいたな・・・
ただ席が後ろの方だったので、受話器から洩れてくる声が聞き取れ難かったのは残念だった。

劇団離風霊船『どいつもこいつも!』
【作】 大橋泰彦 【演出・出演】 伊東由美子
【出演】 瀬戸純哉/小林裕忠/相川倫子/神谷麻衣子/竹下知雄/江頭一晃/橋本直樹/倉林恵美/
山岸諒子/鈴木紀江/翁川隼/大迫径
【観劇日時】 2007年11月7日(水) 19:30 〜 21:25
【観劇会場】 中野・ザ・ポケット
ある日男が会社から帰宅すると、自分の通夜がいとなまれようとしている。わけがわからず惑う男に、家族はみな他人の如く接する。親戚や同僚が加わり、葬儀が進行していくなか、男は「自分が誰か」主張するのだが、誰も取り合ってくれない。「一体どうなっているんだ!」困りはてた男が自暴自棄になったとき、思いもよらない真実が判明する。
1997年に上演された作品の再演だったが、今上演しても遜色しない作品でしたね。ただこの劇団の特徴である屋台崩しを準備するときにかなり音が聞こえて来てしまい、舞台上で繰り広げられているシーンがちと台無しにしていた。
特にそのシーンが役者二人っきりの重要なシーンだったから気になってしまったし・・・

東京サギまがい『プリーズミスター赤ちゃんポストマン』
【脚本】 ダンカン 【脚本/演出/出演】 山田能龍 【音楽】 グレート義太夫
【出演】 ガラかつとし/羽鳥由記/千葉豪/藤田かおる/ペースメーカー遠藤/渡辺謙章/寺澤俊彦/大出雅也/
昔野東映/黒川元晴/神崎ゆい/椎名玲奈/須間一彌/川本俊一/小池理絵/碓井英司/宮島章/
茉莉花/若月佑子/朝倉夏希/小春/曽雌康晴
【観劇日時】 2007年11月17日(土) 14:00 〜 16:10
【観劇会場】 池袋・東京芸術劇場・小ホール1
2007年、熊本に我が国初の『赤ちゃんポスト』が設置された。そして、それから20年・・・赤ちゃんポストに入れられていた男の子は、ポストマン(郵便配達人)となっていたのだ。赤ちゃんポストの是非が問われる中、彼は何を配達し、それは誰の手に届けられるのだろう・・・
この劇団特有のブラック色が抑えられていた本格的なハートフルコメディ作品だったけど、所々で見え隠れするブラック色がこの作品を盛り上げていましたね。特にSEによるブラック効果は良かった。
あちきが期待している山田能龍さんの本公演2回目となる演出、ちとツメが甘い処もあったけど、前回よりもさらに進化した公演が観れたな・・・次の公演も演出して欲しいですね。

E♭[e-flat]『relate』
【作】 桐ケ谷健太 【演出】 仲光和樹
【出演】 阿部悠磨/加藤大輔/青木隼/駒形夏月/大矢三四郎/嶋村高志/平岡道子/井家久美子/三木理恵子/
大内健嗣/鈴木啓次/伊東祐輔
【観劇日時】 2007年11月18日(日) 13:00 〜 15:20
【観劇会場】 椎名町・シアター風姿花伝
彼は、社会人になってビジネスライクな人間関係に空しさを感じている。あの頃は、良かった。あの頃の友情が真の友情であると、今も固く信じている。そんな友情を思い出させてくれるモノを彼は、手に入れた。それはSNSサイトのコミュ二ティである。文字だけの付き合いとはいえ、出会った人たちはあの頃の仲間と同じように思えるのだ。「会ってみたいよな」その一言が彼らの運命を変えてしまった・・・
起承転結の「承」の部分をかなり引っ張っていたせいか、「転結」がかなりあっさり終わってしまった作品だったな・・・また、お話を成立させるせいか、都合良くいろんなコトを付け足していたから、矛盾だらけのお話になってしまった気もする。
折角、今の風潮であるSNSの世界を題材に「友情とは?」という投げかけをしているのだから、もう少し掘り下げて欲しかったな・・・

ZuQnZ presents『長い夜の過ごし方』
【作・演出・出演】 宮永琢生
【出演】 高倉大輔/畑中友仁/野澤爽子/土田早苗/珍竹
【声の出演】 鄭亜美
【観劇日時】 2007年11月23日(金) 14:00 〜 15:25
【観劇会場】 渋谷・Gallery LE DECO-5
今宵 月降る夜の 少しだけ長い夜の話・・・この長い夜をあなたならどのように過ごしますか?「おやすみ」・・・そう言える誰かがあなたにはいますか?
やりたいコトを詰め込んで、そこから刈り込んで作品を作り上げたと思うけど、ちと刈り込み過ぎて、唐突にシーン展開されてしまう処が多々あったな・・・
いろいろな繋がりが見え隠れしているんだから、もう少しそれのイメージをかき立てる様な演出を考えて欲しかった。

劇団あおきりみかん『漂流裁判』
【作・演出・出演】 鹿目由紀
【出演】 山内庸平/大屋愉快/松井真人/木村仁美/山口未知/山中崇敬/成田けい/とみィ/近藤絵理/
手嶋仁美/篠原タイヨヲ/平田惇也/梶田恵子/登澤良平
【観劇日時】 2007年11月23日(金) 19:30 〜 21:20
【観劇会場】 池袋・シアターグリーン BOX in BOX THEATER
巷で噂の「擬似裁判所・ミラクルコート」。犯罪じゃない『事件』なら、何でも裁きます。そこに持ち込まれた、ある『事件』のこと・・・
この劇団は名古屋で活動されている劇団で、名古屋の公演を経てからの東京公演だから、初日ににも関わらずレベルが高かったし、セットもかなり作りこまれていましたね。
これから始まる陪審員制度をチョイスしていたし、全体的に上品なコメディ作品だったのでお話自体も面白かったし、スピードもあったから、あっという間に終わってしまいましたね。
久々にリピーターしたい!って思った作品でした。

カプセル兵団『GHOST SEED〜ゴーストシード〜』
【原作】 タカノユ 【脚本・演出・出演】 吉久直志
【出演】 木本悦也/周晴奈/高間慎一朗/北出浩二/田中美唯/日暮敏勝/天野誉友/千田剛士/石神まゆみ/
青木清四郎/こばやしみほ/五十嵐勝平/大島紘子/あまち
【観劇日時】 2007年11月24日(土) 14:00 〜 16:20
【観劇会場】 笹塚・笹塚ファクトリー
それは昔、昔の物語・・・世界樹によって世界が守られていた緑深き美しい時代。ある所に千の国を旅する音がいた。その男の名はコウヤ。伝説の「虹の花」を求めた日を続ける絵師である。そんなある日、ふと立ち寄った街で不思議な老人と出会った。その老人は生きた人形を造れるという。しかしある晩、老人は不意に姿を消した。コウヤは、エン、トワ、メグルと名付けられた人形たちと共に、老人を捜す旅に出るのだった・・・
ストーリー的には面白いと思ったし、ラストシチュエーションもカッコ良かったんだけども、その世界観を設定する理由が納得しなかったためか、イマイチ物語にのめり込めなかったのは残念。
また説明セリフを多用していたので、この劇団特有のパワーマイムが活かされていなかった気もしたな・・・

Pretty Pink Princess『薔薇時間〜箱に咲く僕の魔法』
【作・演出】 錦織伊代
【出演】 松本貴稔/村田貴洋/小春千乃/杉田麻諭果/はべあきひろ/森澤幸司/宮腰裕貴/千葉亜弓/
土橋美佳/本田めぐみ/五十嵐沙紀/山中真理子/山咲なつみ/今泉馨
【観劇日時】 2007年11月28日(水) 19:00 〜 21:20
【観劇会場】 池袋・シアターグリーン BOX in BOX THEATER
「一人じゃ弱い僕達は、二人で強くなろうと決めた。」クリスマスが近づくと夢を見る。華やかなツリー、クリームたっぷりのケーキ、赤い服を着たおじいさん。枕元に用意した靴下の中には無限の世界が広がっていて、僕はその中にゆっくりと手を伸ばす・・・するとあっという間に消えてしまうんだ、少女が燈したマッチの夢のように。それでも僕は眠り続ける。薔薇色の時間を箱の中で過ごす為に・・・
この劇団独特なピンク色の世界観、魅力的なんだけど、作品を成立させるだけの説得力が無かったのは残念。特に主人公が引き篭もりになった原因が「肉親(祖父)の死」だけ・・・って、理由がそれだけだと全然説得力が無い。いろんなコトが積み重なり、「祖父の死」が引き金で引き篭もりになったなら理解出来るんだけどな・・・
結構、いい「例え」を投げているんだけど、その「例え」を投げっぱなしだったから、再度その「例え」を使った時に薄っぺら状態だから、物語がまったく広がらない。広く浅くではなく、ひとつの「例え」をじっくり追究していって欲しかったな・・・

