メコンを旅する(タイランド)

 日本からインドシナ各国を訪れるとき、ヴェトナムなど直行で入国できる国も出てきたが、多くは他国を経由しなければならない。なかでも日本発のそして経由先

への便数が多いタイランドの首都バンコク(クルンテープ)は、まさにメコンへの旅の玄関口と言えるだろう。

 このバンコクから周囲の国に足をのばすのも良いが、この国の北境を悠々と流れるメコンの流域を訪ねれば、すさまじいまでの経済発展に翻弄されつつもメコンにすべてを委ねた民のくらしを垣間見ることができるに違いない。

 

Traffic Information

 

バンコクからメコンへ

 

 

メコンを下ったランナー王国

 現在北タイと呼ばれている地域は、中世に中国からメコンを南下してきたタイ民族によって創られた王国ランナータイが支配していた。この時代は、ラオス族によるランサーン王国がメコンを挟んで勢力を広げ、ランナータイとは国交をもち共通の文化があったとされている。その後、タイ族は、チェンマイに都を創りチャオプラヤ河に勢力を広げた。

 スコータイ王国へと発展し、アユタヤ王国となるにつれ南下していったが、古都としてのチェンライ、チェンマイの魅力は衰えることなく、現在でも全国からこの地域を訪れる人で街は賑やかだ。

北の古都:チェンライ市街

ランサーン王国との接点: チェンコン

 

魅惑のイサン

 タイは大陸部と半島部に分けられるが、大陸部はバンコクの北アユタヤあたりから北に延びる中央山脈で大まかに東のメコン流域と西のチャオプラヤ流域に二分される。メコン流域は、その位置から東北タイとされているが、イサンと呼ぶ方が通りがいい。

 イサンは、歴史的にも民族的にもタイ中央部とは一線が引かれていて地形、地質的にその多くが耕作や工業化に適さないとされている土地柄。経済発展著しい中央部に対して生活水準の向上に後れをとっていて貧困や出稼ぎ、売春など暗い影が落ちている。

 イサンという名称には、中央からは少し見下されたところがあるのだが、中央部の生活水準が過度に発展した代償として失いつつあるタイ人の人情を今だ持ち合わせているところ、外国人にとって魅力ある土地に映るに違いない。私もイサンに魅了されてしまった一人である。

 

イサンの玄関口 : ナコンラチャシマ(コラート)

イサンの中心 : コンケン

メコンへの中継地 : ウドンタニ

メコンを下る : ルーイ〜ムクダハン 

大自然とクメール遺跡を楽しむ : ウボンラチャタニ