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 平安時代の絵画 平安仏画と唐絵・大和絵

仏画と風俗画
  奈良 平安前期 平安中後期 鎌倉   江戸
仏画 顕教絵画 密教絵画 浄土教絵画 密教絵画    
神道絵画     神道絵画 垂迹画    
風俗画 中国の風景、風俗
騎像胡楽図、樹下美人図etc.
唐絵
中国の風景、風俗
白楽天草堂etc.
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日本の風景、風俗
月次絵、四季絵、名所絵etc.
近世風俗画
 →浮世絵
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言語
文学
(ハレ 公用語)漢文   漢文
万葉仮名 和歌 (ケ 日常語)ひら仮名、カタ仮名 和歌 物語 かな文学
3段階の技法は共通:1.線の墨描き→2.岩絵具の彩色→3.墨(朱)線の描起し

平安仏画
[主題]
顕教絵画 小乗仏教 仏伝図、本生譚→世俗画へ
     大乗仏教 浄土変相図 阿弥陀浄土図
密教絵画 初期密教 雑密(ぞうみつ)
     中期密教 純密 9C以降 大日如来を中心にした曼荼羅
      日本で展開(空海の真言宗、最澄の天台宗)
     後期密教 ラマ教(仏教最後の展開、日本には影響少ない)
浄土教画 平安中期以降 阿弥陀如来の来迎図 背景に日本の自然を描く
[線と色]平安仏画3画期の違い
平安前期 大陸風 中唐+天平 つよい線描と色彩
  中期 969安和の変 古典期 藤原時代の古典仏画 和様の完成
   おおらかでやわらかな線と色彩 参照:かな書の完成と同時代
  末期 1086院政期 仏画の最盛期 装飾化
   照暈(てりぐま グラデーション) 具色(白を混ぜた中間色) 截金(きりがね 箔による装飾)
   裏彩色(うらざいしき 枠に張った絹の裏から彩色し、色に深みやニュアンスをだす)裏箔

密教画
【曼荼羅】 大日如来を中心にした聖なる宇宙の空間、さとりの本質を視覚化
胎蔵界 金剛界
金剛界『金剛頂経』 1.大日如来
2.阿閦如来 3.宝生如来 4.阿弥陀如来 5.不空成就如来

胎蔵界『大日経』

高雄曼荼羅金剛界 真言院曼荼羅胎蔵界
前●神護寺 両界曼荼羅図(高雄曼荼羅) 829-33頃 紫綾地金銀泥
  胎蔵界 446×406cm 金剛界 411×367cm 中唐の影響
前●東寺 両界曼荼羅図(伝真言院曼荼羅) 絹本著色 約185×164cm 9C後
  胎蔵界 金剛界 晩唐の影響 宗叡新造本? 具色に白を多用
前●醍醐寺五重塔初重壁画 心柱覆板絵 951年
中●奈良子島寺 両界曼荼羅図 約350×300cm 11C前 紺綾地金銀泥

【諸尊】 明王 忿怒尊
前●西大寺 十二天像 約160×135cm 9C中 大ぶりな像 鳥獣座に乗る 
中●有志八幡講十八箇院 五大力菩薩像 約305×180cm 10後-11前C
  仁王会の本尊 大ぶり 金剛吼、竜王吼、無畏十力吼(雷電吼,無量力吼)
中●青蓮院 不動明王二童子像(青不動) 203×150cm 11C後
  後背:迦楼羅光(火炎表現) 二童子:矜羯羅童子、制吒迦童子(紅顔)
  骨格、色彩、装飾ともにバランスのとれた古典的明王 玄朝様図様
末●曼珠院 不動明王像(黄不動) 168×80cm 12C中 円城寺本の写し
末●明王院 不動明王像(赤不動) 180×96cm 12-3C 岩上に半跏趺坐

末●東寺 五大尊像 約153×128cm 1127年 小ぶり 洗練された色彩 具色
     不動明王(中) 右眼開目、左眼眇目(すがめ)
     降三世 (東) 大自在天を踏む
     軍荼利 (南) 右足で蓮華を踏む 蛇
     大威徳 (西) 水牛
     金剛夜叉(北) 右足で蓮華を踏む
(鎌倉●醍醐寺 五大尊像 約194×126cm 13C前 太い墨線 円心様図像)
末●東寺 十二天像 144×127cm 1127年 京都国立博物館
 四方四維 風天像(西北) 毘沙門天像(北) 伊舎那天像(東北)
      水天(西)            帝釈天像(東)
      羅刹天像(西南) 焔摩天像(南) 火天像(東南)
      梵天像(上)-地天像(下) 日天像-月天像
 衣:段暈、片暈、白の照暈などのグラデーションを用いた装飾
 截金文様:七宝繋ぎ・曲線卍繋ぎ・立涌・斜格子など
末●孔雀明王像 150×50cm 東京国立博物館 12C 装飾化
末●虚空菩薩像 163×85cm 東京国立博物館 12C中 銀泥と銀切金
末●定智 善女龍王像 和歌山・金剛峯寺 1145年
末●高山寺 仏眼仏毋像 182×129cm 12C後 女性神 具色

浄土教画
【来迎図】
平等院鳳凰堂平面図中●平等院鳳凰堂 阿弥陀浄土 九品来迎図 板絵著色 縦約375cm 1053年
  『観無量寿経』説話 四面 四季の大和絵山水に来迎の情景 夢幻の空間
    上品上生    上品中生山水  上品下生山水
    中品上生山水  中品中生    中品下生
    下品上生山水  下品中生    下品下生
末●有志八幡講十八箇院 阿弥陀聖衆来迎図 全体 中央210×211cm  12C
  具色の美しいグラデーション
(鎌倉●禅林 山越阿弥陀図 138×118cm 13C)
(鎌倉●知恩院 阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎) 145×155cm 13C)

釈迦信仰
中●金剛峯寺 仏涅槃図(応徳涅槃図) 絹本著色 268×271cm 1086年
末●釈迦金棺出現図 160×230cm 京都国立博物館 11-12C
末●神護寺 釈迦如来像(赤釈迦) 159×86cm 12C 法華経信仰
末●普賢菩薩像 160×75cm 東京国立博物館 12C中 女性貴族の発願


参考書
日本美術全集 平安の絵画・工芸1 曼荼羅と来迎図 講談社 1991年
平等院大観 1建築 2彫刻 3絵画 岩波書店 1988-92年
平等院鳳凰堂 東方書店 2002年 鳳凰堂内部荘厳のカラーCG再現
日本古寺美術全集 25巻 集英社 1979年-
密教美術大観 全4巻 朝日新聞社 1983-84年
頼富本宏 曼荼羅の鑑賞基礎知識 至文堂
参考サイト
王朝の仏画と儀礼バーチュアル展覧会 京都国立博物館 1998年10月20日-11月23日(終了)
大正新脩大蔵経テキストデータベース
 1924-34年刊の仏典のテキストのデジタル化計画、現在進行中
平等院 平等院の公式ページ
東寺講堂立体曼荼羅 曼荼羅が立体的である例
小林暢善 曼荼羅のおしえ  浜田宜 密教美術への誘い

おすすめ美術展
「空海と密教美術」展
東京国立博物館 2011年7月20日(水)〜9月25日(日)
99点のほとんどが国宝・重要文化財 →公式サイト
京都・教王護国寺(東寺)講堂の国宝8体による仏像立体曼荼羅再現
空海の書5件を各巻頭から巻末まで展示
●「聾瞽指帰」 展示期間:上巻 7月20日〜8月21日 下巻 8月23日〜9月25日
●「灌頂歴名」 展示期間:7月20日〜8月21日
●「風信帖」 展示期間:8月23日〜9月25日
●「大日経開題」 展示期間:7月20日〜8月21日
●「金剛般若経開題残巻」 展示期間:8月23日〜9月25日
弘法大師入唐1200年記念 空海と高野山
 高野山に集積された文化財を空前の規模で展示
和歌山県立美術館 2004年10月9日-11月23日(終了)
東京国立博物館  2004年4月6日-5月16日
愛知県美術館   2003年10月10日-11月24日
京都国立博物館  2003年4月15日-5月25日

空海
774年讃岐に佐伯善通の子として生
797年24歳●行楷書《聾瞽指帰》(ろうこしいき) 『三教指帰』稿 金剛峯寺蔵
 兎角公邸にて甥の蛭牙の放蕩をさとすために
 亀毛先生(儒教)、虚亡隠士(道教)、仮名乞児(仏教)が論戦するという設定
 儒教論、道教論、仏教論を述べ、仏教(空海の立場)が優れていると宣言する
夫烈飈倏起,起従虎嘯。暴雨霶霈,霈待兎離。是以翽翽丹鳳,翔必有由。蜿蜒赤龍,感縁来格。是故詩人,或倍宴楽,以奏娯意。或懐患吟,而賦憂…
  巻一 序、亀毛先生論(近デ本2-7コマ、錯簡31以下)、虚亡隠士論(2-23)
  巻二 仮名乞児論(錯簡:2-3コマに冒頭) 観無常賦、生死海賦
804年遣唐使船(最澄も同船)で長安へ、恵果から密教の真言を授かり
806年帰国 九州に留まってから、京都に上る
810-812年37-39歳頃●行書《風信帖》 最澄に宛てた手紙 東寺
816年弘仁七年嵯峨天皇から高野山を賜る
821年弘仁十二年讃岐満濃池の修復工事
825年天長二年52歳◎雑体書《益田池碑文》 絹本模本 高野山霊宝館
 篆隷楷行草五体に古篆、六朝雑体篆をまじえた雑体書 補:益田池碑銘帖
835年62歳入定


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 日本美術史ノート 平安時代の絵画   2002.5写 

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