詩論詩

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白鳥の王国

すべての「世界」のあらゆる領域と構成要素は
有限個の白鳥に還元しうる
単純な世界が白鳥のみとなって群れ集い舞う
粒子の身ぶるいが頭蓋に染みついているだけのことから
闇深い街角で街灯が輝く

白鳥たちの群れ集い舞う姿を眺めりゃ
作曲だ詩作だというのは本当は必要ないんだよ
白鳥の王国自体が音楽であり詩なのだから

この白鳥の王国に定住している者は
狂人と呼ばれ

この白鳥の王国と自由自在に往還できる者が
真の天才であり

この白鳥の王国を知り それを伝えんと努力しているのが
すべての芸術家であり

この白鳥の王国に一度でも気づいた者は
芸術を志さざるをえなくなる

あれ?
「白鳥の王国」じたい「世界」なんじやないのかな?

ああ
心配ない
いくつかの白鳥に還元され
「白鳥の王国」もまた数匹の白鳥として白鳥の王国の中にいるよ