幻燈「幻塔」










これは一連の幻燈である。幻燈詩集である。
ここにみられる幻燈は常に一定の明るさに固定され永遠に停止しつづける薄汚れたそれではない。
各々自らぼんやりとした仄明るい燐光を発しているところの時間軸に沿って可変でしかも柔らかい奥行きのある幻燈だ。
塔のモチーフが登場することから幻塔詩集でもある。
塔の気配や何らかの戦いの気配や何やら不気味な一種魔的な気配がしばしばみられるが、そこに一貫した物語性はまったく一切ない。
それでもなおこの幻燈幻塔詩集は、幾楽章にもわたる一曲の小交響組曲なのだ。





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