
100首選定作業中です。現代語訳なども載せる予定です。
神代の歌や、読み人知らずの歌も載せているので、正確には「百"人"一首」ではありません。
- 八雲立つ出雲八重垣妻籠に八重垣作るその八重垣を(須佐之男命)
- 狭井河よ雲たち渡り畝傍山木の葉さやぎぬ風吹かむとす(伊須気余理比売)
- 岩代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまた帰り来む(有間皇子)
- 君待つとわが恋をれば我が宿のすだれ動かし秋の風吹く(額田王)
- 我が里に大雪降れり大原の古りにし里に降らまくは後(天武天皇)
- 北山にたなびく雲の青雲の星離り行き月も離りて(持統天皇)
- 小竹の葉はみ山もさやにさやげども我は妹思ふ別れ来ぬれば(柿本人麻呂)
- うつそみの人なる吾や明日よりは二上山を弟と我が見む(大伯皇女)
- 百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ(大津皇子)
- 家にありし櫃に錠さし蔵てし恋の奴のつかみかかりて(穂積皇子)
- 采女の袖吹き反す明日香風都を遠みいたづらに吹く(志貴皇子)
- 若ければ道行き知らじ賄はせむ下方の使負ひて通らせ(山上憶良)
- 恋ひ恋ひて逢へる時だに愛くしき言尽くしてよ長くと思はば(大伴坂上郎女)
- 恋草を力車に七車積みて恋ふらく我が心から(広河女王)
- 相思はぬ人を思ふは大寺の餓鬼の後に額づく如し(笠女郎)
- 君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも(狭野茅上娘子)
- み空行く月の光にただ一目相見し人の夢にし見ゆる(安都扉娘子)
- 振り仰けて若月みれば一目見し人の眉引思ほゆるかも(大伴家持)
- 木の間より洩り来る月の影見れば心づくしの秋は来にけり(読み人知らず)
- ほととぎす鳴くや五月の菖蒲草あやめも知らぬ恋もするかな(読み人知らず)
- 片糸をこなたかなたによりかけてあはずは何の玉の緒にせむ(読み人知らず)
- 我が恋はむなしき空にみちぬらし思ひやれどもゆく方もなし(読み人知らず)
- ゆく水に数かくよりもはかなきは思はぬ人を思ふなりけり(読み人知らず)
- 恋すれば我身はかげと成にけりさりとて人にそはぬ物ゆへ(読み人知らず)
- 夕ぐれは雲のはたてに物ぞ思ふあまつ空なる人を恋ふとて(読み人知らず)
- たねしあれば岩にも松はおひにけり恋をし恋ひば逢はざらめやも(読み人知らず)
- ぬしやたれ問へどしら玉いはなくにさらばなべてやあはれと思はむ(源融)
- はるる夜の星か川辺の蛍かも我がすむかたにあまのたく火か(在原業平)
- 思ひつつぬればや人の見えつらむ夢としりせばさめざらましを(小野小町)
- 雪の内に春はきにけりうぐひすのこほれる涙今やとくらむ(藤原高子)
- みわたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける(素性法師)
- 照りもせず曇りもはてぬ春の夜のおぼろ月夜にしく物ぞなき(大江千里)
- 宵の間もはかなく見ゆる夏虫にまどひまされる恋もするかな(紀友則)
- 桜花散りぬる風のなごりには水なき空に波ぞ立ちける(紀貫之)
- わが恋はゆくへも知らずはてもなし逢ふを限りとおもふばかりぞ(凡河内躬恒)
- もろくともいざしら露に身をなして君があたりの草に消なん(壬生忠岑)
- うちはへて音をなきくらす空蝉の空しき恋も我はするかな(読み人知らず)
- 世の中を何にたとへん秋の田をほのかにてらす宵の稲妻(源順)
- 雨やまぬ軒の玉水数しらず恋しきことのまさるころかな(平兼盛)
- なけやなけ蓬が杣のきりぎりすすぎゆく秋はげにぞかなしき(曾根好忠)
- 此の世をば我が世とぞ思ふ望月のかけたる事も無しと思へば(藤原道長)
- 白露も夢もこの世もまぼろしもたとへて言へば久しかりけり(和泉式部)
- 遥かなるもろこしまでも行く物は秋の寝覚の心なりけり(大弐三位)
- 吹く風をなこその関と思へども道もせに散る山桜かな(源義家)
- 百とせは花にやどりて過ぐしてきこの世は蝶の夢にぞありける(大江匡房)
- 我が恋はななますぼしに祈り見ん人の思ひを空に知るなり(源仲正)
- こひわびて独りふせやによもすがらおつる泪や音なしの滝(藤原俊忠)
- うもれ木の花さくこともなかりしに身のなるはてぞあわれなりける(源頼政)
- 冬枯の森の朽葉の霜のうへにおちたる月の影のさやけさ(藤原清輔)
- 荒れわたる秋の庭こそあはれなれまして消えなむ露の夕暮(藤原俊成)
- ねがはくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ(西行)
- 思ひあれば袖に蛍をつつみても言はばや物をとふ人はなし(寂蓮)
- 恋ひ恋ひてよし見よ世にもあるべしといひしにあらず君も聞くらん(式子内親王)
- 霞しく松浦のおきにこぎ出てもろこし迄の春をみるかな(慈円)
- 山里は嵐にかほる窓の梅かすみにむせぶ谷のうぐひす(藤原有家)
- 惜しむべき人は短き玉の緒にうき身一つの長き夜の夢(藤原定家)
- 今や夢昔や夢とまよはれていかに思へどうつつとぞなき(建礼門院右京大夫)
- 我こそは新島守よ隠岐の海のあらき浪風心して吹け(後鳥羽院)
- 風吹けばよそに鳴海の片思ひおもはぬ波に鳴く千鳥かな(藤原秀能)
- 時によりすぐれば民のなげきなり八大龍王雨やめたまへ(源実朝)
- 折々は思ふ心も見ゆらむをつれなや人の知らずがほなる(飛鳥井雅有)
- 夢路まで夜半の時雨の慕ひきてさむる枕に音まさるなり(京極為兼)
- たのみありてまちし夜までの恋しさよそれも昔のいまの夕暮(京極為子)
- こぼれおちし人の涙をかきやりて我もしほりし夜半ぞ忘れぬ(伏見院)
- 木々の心花ちかからし昨日今日世はうすぐもり春雨の降る(永福門院)
- 空の色草木をみるもみなかなし命にかくる物を思へば(進子内親王)
- 心にもしばしぞこむる恋しさの涙にあまる夕暮の空(源親子)
- 夕暮はかならず人を恋ひなれて日もかたぶけばすでに悲しき(遊義門院)
- わが心すめるばかりにふけはてて月を忘れてむかふ夜の月(花園院)
- さ夜ふくる窓の灯つくづくとかげもしづけし我もしづけし(光厳院)
- 吹きとをす梢の風は身にしみてさゆる霜夜の星きよき空(正親町公蔭)
- 夜な夜なのなぐさめなりし月だにも待どほになる夕ぐれの空(後醍醐天皇)
- うき物とおもふ心のあともなく我を忘れよ君はうらみじ(正徹)
- 三十より此世の夢は破れけり松吹く風やよその夕暮(心敬)
- 夢のうちの夢のたはぶれ夢ならでしたふ衣々などうつつなる(木戸孝範)
- 討つ人も討たるる人も諸共に如露亦如電応作如是観(大内義隆)
- 今はただうらみもあらじ諸人のいのちにかはる我身とおもへば(別所長治)
- 浮世をば今こそ渡れ武士の名を高松の苔に残して(清水宗治)
- 昔より主をうつみの野間なれば報いをまてや羽柴筑前(織田信孝)
- 我が身いま消ゆとやいかに思ふべき空より来り空に帰れば(北条氏政)
- この頃の厄妄想を入れ置きし鉄鉢袋今破るなり(佐々成政)
- ひっさぐる我が得具足の一つ太刀今此時ぞ天に抛つ(千利休)
- 石川や浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ(石川五右衛門)
- 散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ(細川ガラシャ)
- なれよ汝汝はやせ僧時にあはず頚うちなげてもの欲しげなる(木下長嘯子)
- 見も果てず明け行く影の程なさに現も夢もなつのよの月(武者小路実陰)
- 花紅葉その錦にも立よらじいないな我は世捨人なり(契沖)
- あら楽し思いははるる身は捨つる浮世の月にかかる雲なし(大石内蔵介)
- 東路へ筆をのこして旅のそら西の御国の名ところを見舞(安藤広重)
- いくたびのかたらひぐさにいひいでむただ一声の山ほととぎす(村田春海)
- 春の野のうかれ心ははてもなしとまれといひし蝶はとまりぬ(香川景樹)
- 有明のかすみに匂ふ朝もよし如月ころの夕月もよし(大田垣蓮月)
- 惜しまじな君と民とのためならば身は武蔵野の露と消ゆとも(和宮)
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