Blue Impressions 

写真著作権者 Naoyuki Kurita





 テーマ その1 「プレアデス星団のメローペガス雲を見る!」


プレアデス星団 この星たちを美しく見たくてブルーを手に入れたようなもの!

肉眼でも簡単にその存在がわかるプレアデス星団だが、天体写真に撮られるような美しい姿を見るのは難しい 
特にあのメローペを覆うガス雲は、写真では刷毛で刷いたように写るのになかなか眼視では見るのが難しい。

愛機Blueが納入されたら、最初に視野に導くのはプレアデスと決めていたほど、思い入れがある。そもそも、Blueの青いカラーリングはプレアデスをイメージしたものだ。

2003年11月 三重県高見峠付近

アイピースはケーニッヒ32ミリを使用、実視界2.3度なのでプレアデス全体がいい感じでおさまるな、「あれ?青く、にじむように見えてる!見えてるよメローペのガス雲が」なんだ簡単に見えるじゃないか、
それともBlueが凄いのか?

ここで、更に秘密兵器登場!アイダスのLPB−P1フィルター このフィルターって本来は撮影用フィルターなのだそうだが、このフィルターを眼視用として使うと、他の光害カットフィルターと違い
夜天光のみをカットする、よって系外星雲や散開星団にも効果があるというのだ、
しかもバンドパスがやや青系にシフトしているのか、メローペガス雲を見るには期待大である
 
「おお、おお、なんか青いモヤみたいなのが広がって見えるぞ!」

ちょうど1年前に、この高見峠でシュワルツ150S(単眼)で見たプレアデスは、色収差で
青くにじんで見えた、でも今は明らかにガス雲が見える 永年の念願、ここに達成!

でも、待てよ これで満足しても良いのか?








 テーマ その2 「オリオンの大星雲の色を見る!」





オリオンの大星雲の色を見るには、ある程度の口径が必要と言われている

諸説あるみたいだが、私の知る限り25cmは最低でも必要みたいだ
Blueは双眼とはいえ、口径はわずか13cmにすぎない
Blueでオリオンの大星雲の色を見るのはというのは無謀だろうか?

だいたい、13cmアポ双眼で、それを試したことのある人も、あんましいないだろう
暗い空で適切な倍率を使用すれば、色も見ることができるかもしれない

でも、適切な倍率って何倍くらいだ?少し倍率をあげてコントラストを高くして見るべきか、それとも倍率は下げて瞳径を大きくとるべきか?もちろんノーフィルターが条件になる。



2003年11月 兵庫県砥峰高原

アイピースはケーニッヒ32mmとPENTAX-XL14mmの2種類を用意した
ちなみに、この夜は福崎天文同好会のサンダー大杉氏所有のオメガ3850という38cmドブソニアンがBlueの隣に並んでいた。
ガス雲の広がりはケーニッヒ32mm(27倍)でも見事なほど見えるが、背景のコントラストも含めて見てみるとXL14mm(61倍)のほうが素晴らしい眺めとなる、初心者である家内でもM42の怪鳥のクチバシ部分の尖りを簡単に見極められる。
私は、かなり長期にわたりC11EXという28cmシュミットカセグレンを使用してきたが、Blueで見るM42はC11EXで何度もみたM42を完全に超えるイメージだ(口径は実に2倍以上の差がある)それどころかサンダー大杉氏も認めるほどガス雲の広がりは、38cmドブソニアンですら凌駕している。

さて、肝心のM42の色は?
「見えないなあ、白っぽくしか見えない..」
やはり、13cmという口径では集光力不足か? いや、待てよ、
38cmドブソニアンでも色が見えてる訳じゃない、ということは もっと暗い空でなければ
ダメなんだ。確かに、ここ砥峰高原は視界の広さは最高だが、東から南にかけては
街の明かりをかなり感じる
うーん、やっぱり、秋に四国遠征で再挑戦かな?








 テーマ その3 「星の色」


ペルセウス座にある二重星団は肉眼でも
見えるほどで、明るく見ごたえのある名所の
ひとつと言えるでしょう

例えが良いか悪いかは別にして
10cmアポで見ると、
細かい砂を撒き散らした様で
15cm短焦点アクロマートだと、迫力は増して
小石を撒き散らしたみたいに見えます

Blueで覗いてビックリ!
本当に宝石箱をひっくり返した様でした 
今回はそのレポートです。




2003年12月 三重県高見峠付近

自宅から2時間程度で行ける高見峠も12月末頃となると道路の凍結に要注意!
峠道の途中で車が完全にスリップしてしまい ちょっと怖い思いをしました。

とにかく、散開星団を美しくみるには視野の中の星の数の多さがポイントだと思っている。 あとは、周辺まで恒星が点像なら、なお良い。
使ったアイピースはSWV24mm(見かけ視界94度)という、ちょっと珍しいアイピース、双眼ユーザの方はご存知と思うが、双眼視では見かけ視界が65度だろうが82度であろうが、はたまた94度でも、一気に見渡すことができる。
つまりアイピースを覗きながら、瞳をグルグルと回さなくても、全視界が見渡せるわけです。

このSWV24mmというアイピース、中心部はかなりシャープだと思います
Blueに取り付けて覗いてみますと二重星団の星たちが、すごく細かく見えます この見え方は10cmアポとも15cm短焦点アクロとも、まったく違うイメージです。
視野の中心付近の星のかたまりが、飛び出して見えるような、つまり明るい星は近く見えるような感じがします。
色はとてもカラフルです、青、ピンク、橙色、白...
何度も二重星団を見たことがありましたがBlueで見て、その色鮮やかさに新鮮な驚きを覚えました それに加え表現が難しいのですが背景の黒い宇宙空間がツルンとしたツヤ(この言葉は誤解を招きそうで使いたくなかったが)のようなものを感じます。 


おまけの話 二重星団の観望とは別の夜のことです
ステラガイド(エンコーダ利用の導入支援装置)の初期設定時に
基準星として白鳥座のアルビレオを視野に入れましたら、あまりのキレイさに
ハットしてしまい、しばらくそのまま覗いてしまいました。
本当にトパーズとサファイヤでした、今まで何度もアルビレオを覗いたこともあったのですが
両眼視だと、こんなにも星の色が明確に見えてくるのかと....。







 テーマ その4 「ベランダから月面散歩」

ありがたいことに、私の自宅のベランダは南側で視界が、かなり開けている
更にありがたいことに、ベランダの幅が2mあり
望遠鏡の三脚を立てて、観望に使用するに十分なスペースがある。

晴れた月夜に、気が向いた時にだけ
手軽にベランダから月面観望ができれば、ちょっと贅沢な気分!




2004年 4月 自宅

実はBlueを使い始めて、最も驚かされたのは月面を見たときでした。

M42を見たときに「あっ、オリオンの怪鳥が天体写真と同じ向きだ、正立っていいな」と感じましたが、
月面を見たときは正立像でなければ!と強く思いました。
使用する倍率にもよりますが、月面観望は視野一杯に月があり望遠鏡を上下左右に動かしながら、まさに お散歩するわけです。
このときに、正立像であれば直感的に操作ができます、ほんとにお散歩気分です。

ジャーン! Blueでの月面散歩用に協栄産業から新しいアイピースを買いました! ミードUW8.8mm(84度) 倍率98倍です。
月は視野一杯で、恐ろしく細かいところまで見えてしまいます、山脈が落とす影や今まで気がつかなかった渓谷などが、目の前に迫る感じです。
もう、月面散歩でなく、ベランダから月面旅行状態です!

ここで、ちょっと覗きながら片目だけを、閉じてみました。月面は少しソフトなイメージになります、そして再び両目を開いて見てみますと
フォトショップのシャープフィルター(強)の操作をしたみたいに、微細な部分が浮かび上がります! 凄い!

これがベランダから味わえるのは、ちょっとでなく、かなり贅沢な気分!

ところで ミラクル勝原氏がバーダープラネタリウム社製の
究極双眼装置(たぶん20万円くらいしたはず)を買ったらしく、178mmEDで月を見ると、
もの凄いと豪語しておられ、Blueと対決したいみたいだ 望むところだ!
かかって来い!7インチ避雷針(晴天率の悪い望遠鏡でして...)
いずれレポートできればよいが....。









 テーマ その5  「土星のエンケは見えないのか」



土星のリングに隙間があって、有名なのはカッシニの間隙、さらに外側にも隙間があって
エンケと呼ばれている、このエンケの間隙を天体望遠鏡で見るのは、かなり困難と言われている

口径13cmのBlueでは、到底無理なのか?
でも、月面観望で何度も経験した、両眼視での解像力(この言葉は適切か?)
超アップは惑星観測でも有効なハズ、だって視力検査でも片目と両目じゃ見え方がぜんぜん違う!

そもそもエンケって口径がどれくらいあれば、見えるって言われてるんだろう
.....少し、勉強しました 単眼で口径30cmくらいはないと 見えないらしい.....
そういえば、C11EX(28cmシュミカセ)でも見たことないなもんな
でも、とにかくBlueを土星に向けてみよう、蘊蓄(うんちく)はともかく
結果は自分の目で確かめてみることにした。




2004年 2月 自宅前

ベランダから月を見ていたら、なんだかとてもシーイングが良さそうだったので土星を見ることにした、
今シーズンの土星は高度が高く残念だがベランダ観望は無理なので自宅前の駐車場までBlueを運ぶことにした。

組み立て完了!レーザーファインダーのスイッチ ON!
驚いたことにレーザーファインダーは覗き込む必要がないめ簡単に
視野内に導入できた

使用したアイピースはナグラー4.8mm(180倍)
いきなりだが、素晴らしい眺め!!!
土星が宇宙空間に浮かんでる〜って感じです
もちろん、カッシニの間隙が明瞭に見えたのは言うに及ばずである
確かに、私もBlueで土星を見たのは今回がまだ2回目で、シーイングにも恵まれたのだろうが
私の経験から見ても、今までで最高に近い見え方をしていた。

エンケ間隙は?
残念ながら見えませんでした・・・・・・。
そんなに簡単に見えたら、世界中のアマチュア惑星観測者に申し訳ない...か。
現状でもかなり満足しているが。

私としては、まだ諦めたわけではない

    Blueのバージョンアップ 自動追尾化構想が始まった夜でもありました







 テーマ6  「網状星雲 宇宙のうねりは見えるか」



網状星雲は眼視用のバンドパスフィルターなどを使えば、比較的簡単に見える

しかし、残念ながら小さな口径で見るそれは、タバコの煙というか線香の煙のようなイメージに思えてしまう。 ところがである、天体写真のベテラン方が撮る姿は線香の煙なんて貧弱なイメージでなく DNAのコンピュータグラフィックでも見ているかのような衝撃である。

あの宇宙のうねりのイメージはBlueでは見えないのか?




2004年 8月 乗鞍高原

使用したアイピースは、常用アイピースのNagler22mmで、今回の星雲のうねりを見るというテーマからして、初めから O3フィルターを使用した。
視野の中に入ってきた網状星雲(
NGC6992-5)は、とにかく大きい! 使用している倍率が39倍であることを忘れてしまうほど巨大に迫って見える。視野の中での巨大さは、オリオンの大星雲に勝り、アンドロメダ大星雲に迫るほどである。つまり実視界2.1度の視野のほぼ端から端まで、ゆるやかに弧を描き星雲が横たわるように見えている!星雲の濃淡は明瞭に見え、全体の形もぼんやりでなく、かなりハッキリと見えている。実に壮観である、この姿を見て線香の煙りと比喩する人はいないだろう。

西側に位置する
NGC6960は、星雲を飾るように明るい恒星があり、これだけでも非常に興味深い対象で、初めて気づいたのだが、よく見ると星雲の北側先端部は大きく2つに分かれているのがわかる。ここまで、見えているのだから、もう十分満足であるがテーマである「うねりを感じるか?」つまり星雲が完全に連続して見え、動きすら感じる様に見えるか?という事に関しては、もう、あと僅かに、ほんの僅かに届いてないような気がする、しかしBlueの見せる雄大な姿の網状星雲には、とても満足だ。

繰り返しになるが、実に壮観な眺めである







 テーマ7  「アンドロメダの広がりは何度まで視認できるか」

アンドロメダ大星雲は、実は凄く大きく広がっているらしく、満月の数倍というのだから相当なもんだ。中心部は肉眼でも確認できるくらい明るいのだが、周辺部への広がりを眼視で確認するのは結構大変である 

望遠鏡で見てみても中心部だけが明るくて、思ったほど周辺部が見えなかったりする、周辺まで見えるかどうか、ポイントとなるのはコントラストであると思われる。
であるならばBlueで見るアンドロメダは期待大!

Blueの最大視野である実視界3度で望み、アンドロメダの広がりは何度まで視認できるかを確かめてみようと思った。



2004年 8月 乗鞍高原

天候は快晴、昼間から遠景が素晴らしく見えていたほど空気は澄み渡り、アンドロメダの淡い周辺部を見るには最高に近い条件である
さらに夜半過ぎまでアンドロメダが十分に天頂近くまで高くなるのを待った。アイピースはケーニッヒ40mmで倍率は22倍、実視界は3度となる。視野にアンドロメダを導入した瞬間に、今回のテーマは終了してしまった。

Blueの最大視野である実視界3度の端から端までアンドロメダで、アンドロメダの周辺部の広がりは実視界3度を遙かに越えるように、視野からはみ出してしまっている、つまりBlueでアンドロメダの広がりを視野内に納めて、広がりを見極めるのは無理、それほどアンドロメダが巨大に見える

せっかくだからアイピースをNagler22mmに変えてみた。もう、素晴らしい眺めである。伴星雲であるM110のなんと立派なことか!加えてM32の存在にも容易に気づくことができる、見ごたえがあるのはケーニッヒ40mm(22倍)より、Nagler22mmの方が格段に上である、実視界2.1度の視野の中に3つの渦状星雲がいっぱい広がる。

「この眺めはドブでは絶対に望めない」とは38cmドブソニアンオーナーのサンダー大杉氏の言葉である。
Blueが見せる、この荘厳(そうごん)とも言える眺めは、これこそが自分が少年の頃から思い描いた天体望遠鏡で見たかった「アンドロメダ星雲」なのだと思わせる。
銀河鉄道999が煙を出しながらアイピースの視野の中に現れそうな、そんな眺めだ。







 テーマ8  「M33 大型渦状星雲の腕は見えるか」



M33はアンドロメダに次いで近い系外星雲で、かなり明るい部類に属すみたいだ、5cmのファインダーでも、存在は十分に確認できる

しかし、渦状星雲の渦巻く腕は小さな口径の望遠鏡では見えず、綿埃みたいなのがポッカリと見えるだけだったりする。 渦状星雲を真上から見た姿は、宇宙の動きを感じさせるようで感動的だ、ぜひとも、その動きを感じ取りたい。


2004年 8月 乗鞍高原 三本滝駐車場

アイピースはNgler22mmで39倍 5cmのファインダーで十分に位置の確認は可能である,そもそも等級は5.7等級なのだから、見ること事態はさほど難しくないわけで難しいのは渦巻く姿に見ることなのだ。

Blueの視野に捉えたM33は、思ったよりも大きい。 実視界が2.1度であることを考えると1度ほどの大きさに見えているのではなかろうか、形は円形で中心部がなんとなく明るい感じもする、
しかし、しかしである、回転しているようには見えない! 

同席したサンダー大杉氏によると、「両端から回転する腕が見えている」という、確かに回転しているようなイメージであり、言われてみれば腕が見えているような気もする、しかし 私の場合、既に何度も見たことのある写真に撮られたM33のイメージが重なって「見えているような気がするだけ」の可能性も否定できない

M33の観望レポートをまとめると次のようになる、かなり大きく、しかも中心が明るい円形状の星雲を見ることができるが、渦巻き状に回転しているように見えるとは言えない。

M33は難物であり、苦戦は予想していたが 何とかBlueで捉える方法はないものだろうか?







 テーマ9  「M17 白鳥は水しぶきをあげるか」




オメガ星雲、白鳥星雲と呼ばれたりもしている、天体写真に撮ると水面で白鳥が水しぶき(もちろん、これもガス雲)を上げているようにも見える。

 10cmアポの望遠鏡で見ても数字の2(つまりこれが白鳥、正立の場合は頭が下に見える)の形には見ることはできる。 
テーマとなるのは、白鳥の尾のあたりから跳ね上げられた水しぶきを明瞭に見ることができるかである。



2004年 8月 長野県 美ヶ原高原

標高2000mで、晴れれば、およそ360度の大パノラマの星空が望める、美ヶ原はかなり理想に近い観測地である。日本アルプスの山並みに流れ込むように銀河が輝き、M17はかなりの高度にある、空の条件はかなり良好である。

そもそも、なんでM17をテーマの一つに選んだかというと、2年ほど前に38cmのドブソニアンで、大きく水しぶきをあげる白鳥を見せつけられ、それがあまりに印象的だったからである。 集光力2500倍のドブソニアンと同じように見えるとは思えないがBlueには、ドブソニアンとは違った見え方を期待したい

アイピースは、いつものように、Nagler22mm M17は、かなり明るく視野に入ってくると、すぐにそれとわかる、銀河の流れの中で星が極めて多く点在する地点であるだけにM17の背景には、視野一杯に星があり、とても美しい。M17のガス雲もかなり広がって見えるのだが、白鳥は見えるものの、水鳥の跳ね上げる水しぶきは見えそうで見えない、そこでUHCフィルター登場! このフィルターを使用することにより風景は激変する。

白鳥は明るく銀色に浮かび上がり、そして水掻きで跳ね上げたような、水しぶきが水鳥の尻尾の後方へ舞い上がって見える! 舞い上がった水しぶきは、弧を描くように見えている、そう これが見たかった!

その後 フィルターをO3に変えてみた、ガス雲は更にコントラストを増して見えたが、背景の星は随分と少なくなってしまう。 実際、ガス雲だけを見たいなら、大口径ドブソニアンにO3フィルターの組み合わせの方が、格段に大迫力で見ることができる、空の条件がよければ、弧を描く水しぶきも完全に繋がったように見えてBlueの見え方とは、まったく違って見える。

M17の場合、背景に見える星も数多くあり、個人的には是非とも星雲と背景の星々の両方を同時に楽しみたい、低倍率、広角での双眼視+UHCフィルターは、この願望を見事に叶えてくれる。






 テーマ10 「全天最大の惑星状星雲を見る!」



恥ずかしい話しながら、全天最大の惑星状星雲である、NGC7293を私は見たことがない。
特別な理由はない、ただ高度が低い事でチャンスに恵まれなかっただけかもしれない。
もしくは、過去に見ようとしたが見る事ができず
諦めたままだったのかもしれない

是非とも捉えたい対象のひとつである


とにかくNGC7293は、視直径が満月の半分近くあり巨大であるという事だけは前知識としてあったが
調べてみると、そう容易い相手ではないように思えてきた
浅田英夫氏の名著である「星雲星団ウォッチング」には 「小口径では視野に入っても
見落とすほど淡く、20cm40倍で視線をそらしぎみにすると、かすかながら光芒が
浮かびあがってくる」とある それって、簡単には見えないって事じゃないの?



2004年 8月 美ヶ原高原


とにかくNGC7293がある場所すら、はっきり知らない。
星図を頼りに1等星のフォーマルハウトから...ダメ!5cmのファインダーでは捉えられない。
困ったときの導入支援装置「ステラガイド」に頼ることにした、アイピースはNagler22mmでUHCフィルターを使用した。

鏡筒をゆっくりと動かすと、ステラガイドが導入を完了したとのサインである、赤いLEDの点滅を示した。
アイピースを覗き込むと、視野の中央にあったのは、紛れもなく惑星状星雲NGC7293であった。
なんだ、視線をそらしぎみしなくても楽勝で見えてるよ、そもそも両眼視で視線をそらしぎみと言っても
双眼望遠鏡を使い始めてから、そんなテクニック使ったことない。

NGC7293は確かに巨大だった、同じ環状星雲であるM57とは桁違いに巨大である、ただ淡いのも事実、視野の中に、その存在はハッキリと確認できるが、どうしてもリング状には見えない、円形の見えるだけだ。

見た事のなかったNGC7293を見るという目的は達成したが、その淡さも思い知った
もっと、NGC7293が高い高度まで昇る観測地なら、Blueでリング状に見る事も可能なのだろうか?





 テーマ11 「バラ星雲!」



バラ星雲を初めて見たのは10年以上も前のこと、10cmアポでUHCフィルターを使用して見た。なんとなく、円形のようなガス雲が見ることができ感激したのを覚えている

さて、この超有名で超大型の散光星雲、Blueではどんな姿に見えるんだろうか

写真でなくては、あのバラのイメージは見ることができないと思っていたのだが.



2004年 11月 兵庫県砥峰高原


この夜の砥峰高原は素晴らしく晴れ渡り、最高の透明度だった
夜半過ぎにはオリオン座がかなり南へ移動し、お目当てのバラ星雲も十分に光害から逃れる高度になった。 
バラ星雲を捉えるには絶好の条件が揃った。

今回使用したアイピースはケーニッヒ32mm、それにフィルターはO3フィルターを使った
ちなみに倍率は27倍、実視界は2.4度になる、一角獣座にあるバラ星雲だが、導入するのはオリオン座からたどれば、
さほど難しくはないバラ星雲の中心には縦2列に並んだ6つの恒星があり、それが目印となる。

視野にバラ星雲が飛び込んでくるなり、驚いてしまった!

ただ、円形のようなガス雲がみえるのでなく、ガス雲の濃淡まで容易に視認できて、
ガス雲の色が赤色でなく白っぽい色であることをのぞけば、何度も天体写真で見たことのある。
あのバラ星雲の姿に限りなく近いイメージである。
漆黒の背景に、うっすらとではあるが濃淡を持ったバラ星雲の姿が浮かび上がる様は、
とても神秘的で「写真でなくてもバラに見えるんだ!」と感動的ですらある。

今まで何度も他の望遠鏡でバラ星雲を見てきたが、このイメージは、さすがに初体験で
同席していたサンダー大杉も、ミラクル勝原も満足した様子であった。

今まで写真でなくては見ることができないと諦めていた星たちが、他にもあるんじゃないか?と
ふと、そんなことまで考えてしまう。




 テーマ12 「M81、M82を風景として見る」



遠い昔の話だが、8cm屈折で初めてM81、M82を見たときは、その光景に、とびきり大きな感動を覚えた。
たとえ、米粒のように見えても それは紛れもなく小宇宙であり、宇宙を望む壮大な風景に出会った気がしたからだ。

この異なる姿をした二つの隣り合った、小宇宙は角度にして約1度離れていて、是非とも同一視野で見たい! 絶景と呼ぶに相応しい風景。 



2005年 2月 兵庫県

M81もM82も、系外銀河としてはかなり明るい方で、それぞれを大口径のドブソニアンなどで見ても
とても興味深い対象である、典型的とも言える形をしたM81と不規則型とも言われるM82のどちらを
見ても、見応えのある小宇宙であるが、私の個人的な意見としては、同一視野で眺めてこそ絶景である。

角度にしておよそ1度離れた、M81とM82 この二つの小宇宙を同視野で見るためには
実視界で1.5度は欲しい、それよりも視野が狭くなってしまうと風景と感じにくくなってしまう気がする。 

常用アイピースのNagler22mmで、実視界は2.1度、瞳径も3.3mmと好都合かもしれない。

どちらも明るい小宇宙なので、ある程度の場所させ見当がつけば、視野への導入は5cmのファインダーでも十分に可能で、さほど苦労はない。
見かけ視界82度、実視界2.1度のBlueの視野に導かれた、2つの小宇宙の姿は、やはり宇宙の名所と呼ぶべきだろう。 M81は回転する腕こそ確認はできないが、廻っているイメージは充分に感じ取れる、 一方のM82は中央部の暗黒部も感じられ、その2つが隣り合う姿は正に絶景!
視野の中央部にちょうど、いい感じで両方が収まって見える、そして両眼視の臨場感は、やはり凄い。

大型の球状星団や散光星雲のような派手さはないが、私は今までに経験したことがないほど長い時間、アイピースから目を離さなかった。 覗きながら「誰かいますか?」と言葉が出そうだ。
大げさな表現かもしれないが、天体望遠鏡というタイムマシーンに乗って、天体観測ではなく、これは天体観光である。




テーマ13 「マルカリアン銀河鎖を一望する」



おとめ座銀河群の一部に
マルカリアンの銀河鎖と呼ばれ、ゆるやかな
曲線上に多くの銀河が連なってみえる場所がある おおよその銀河の鎖の長さは角度で約1.5度。 

このマルカリアン銀河鎖をBlueで一望できれば、さぞかし壮観な眺めでになるのでは?と 今回はそのレポートです。


2005年 4月 三重県 高見峠

この季節は大陸からの黄砂の影響を受けることが多く、昼間に快晴でもなんとなく空が白くみえる気がする。 雨上がり等では透明度も良い日があるのだが、この日も少し透明度が悪いように思えた。
ただ、目的としているマルカリアン銀河鎖を含む おとめ座の高度が高いということもあり 期待はできる空に思える。

アイピースはお決まりのナグラー22mmで実視界が2.1度であるから、
これでマルカリアン銀河鎖を一網打尽にできる!!ハズ。 導入は銀河鎖の中で最も明るく目立つM86を目指せば好都合。
M86付近に筒先を向けると、実視界2.1度視野の中に無数の銀河が入ってきた、
たぶん10個くらいは あるだろうか、確かに緩やかな曲線を描いているようにも見える

しかし〜!!

確かにマルカリアンの銀河鎖を一望し系外銀河がたくさん見えている、しかしである
ほとんどが11等級クラスで、みかけの大きさが小さく暗い、つまり系外銀河と言ってもシミのようにしか見えないので、39倍という倍率では興味深いが感動的な眺めとは言えない。
そこで、すんなりと一望することに見切りをつけて、倍率を上げてみることにした。アイピースをXL14mm(倍率61倍 実視界1.1度)に交換!!

おおー! (〃⌒▽⌒)V  と顔文字まで飛び出すほど、迫力倍増!!
上の写真で説明するとM84からNGC4438あたりをクローズアップして見ることになった。
見かけ視界65度の中に明るいものだけでも6個ほどの小宇宙が明瞭に見える、しかも
それぞれに個性があり、みんな同じシミのように見えている訳ではない。そして、ゆっくりと鎖をたどる銀河ツアー。う〜ん これは面白い!!
マルカリアンの銀河鎖、
今回は一望するよりも、やや倍率を上げて鎖をたどる方が面白いと感じたが 春の名所であることは間違いない! お勧めです。





テーマ14 「春の銀河めぐり」




春の夜空は系外星雲の宝庫!

集光力が求められる対象であるだけに苦戦も予想されましたが、
有名どころを巡ってきました 今回はそのレポートです



 おおくま座 M51 子持ち星雲 


















 おとめ座 M104 ソンブレロ星雲









 かみのけ座 NGC4565


2005年 5月 岡山県 千種高原


兵庫県と岡山県の県境にる千種高原で観望会をおこなう事になった
兵庫県側にはスキー場があり、冬場は観測地に使用できないが 
春から秋にかけては視界の広い場所もあり魅力的な観測地。 
今回は系外星雲ということもありアイピースは、すべてXL14mm(61倍)を使用しています。

おおくま座 M51 子持ち星雲

M51は思ったよりも明るい系外星雲で、写真写りは良いが眼視で見栄えにしないM101とは大違いである、大きな星雲(親)と小さな星雲(子)が並んでいるのはすぐにわかり、親と子が手を繋いでいるイメージに見えなくもない、ただし親星雲の回転する腕が見えるかと言うと残念ながら見えない腕というよりは、少し明るい中心部を淡いガス雲が取り巻いているというイメージだった。


おとめ座 M104 ソンブレロ星雲

さきほどのM51と比べると、こぢんまりとしたイメージであるが ドラヤキを真横から見たような形に見えるので興味深く、中心部の暗黒体もなんとか見ることができる。宇宙にポッカリと浮かんだように見えるソンブレロ星雲は神秘的に見えるが、もう少し明るく見えれば倍率を上げたいのに〜と思ってしまう。


かみのけ座 NGC4565 

この系外星雲はデカイ!とても立派な星雲だ、ちょうど銀河を真横から見た姿とのことだが、そのスマートな姿からしてイメージ通りに見えるか?と疑いたくなるが、中心部が少し明るく両端に向けて細く伸びた星雲が見事に見ることができる。
中心部を横切る暗黒体が見えないかと期待したのだが、残念ながら それは見ることができなかった


おまけの話 13cmBINOで見る系外星雲
春の系外星雲を見るには集光力がものを言う!
個人的にはBlueは大健闘していると思っている、並べて見た訳ではないのだがBlueで見た春の系外星雲は私が長年使用した
28cmシュミカセ(単眼)で見てきたイメージを越えており、それを思うと満足度は大きい。
しかし、当夜に隣にあったサンダー大杉の38cmドブソニアンで見る系外星雲は別の世界を見せつける。 M51の親星雲から伸びた腕は明瞭に見えて中心部を取り巻いている
NGC4565にいたっては暗黒体が見えるのは言うまでもなく、約140倍という倍率で視野の端から端までエッジオンである。 繰り返しになるが13cmBINO−Blueは大健闘していると思うが、
遙か彼方の小宇宙からの光を捉えるには、何よりも集光力がものを言う!と感じた




テーマ15 「球状星団M13を分離できるか」


大きな天体望遠鏡で見る球状星団はその中心部が分離して見え、壮観な眺めとなる、
北天最大級の球状星団M13はBlueでどのように見えるのか?
両眼視で見た巨大球状星団をレポートします。



2005年 5月 岡山県 千種高原

球状星団を見る際にナグラー22mm使用の39倍では力不足と思い、XL14mm(61倍)を使用した。
視野の中に見えたM13はとても明るく大きい中心の明るい部分を小さな星が取り巻いているように見える、
これはこれで見事な眺めであるのだが中心部を明瞭に分離して見えるか?と言われれば微妙な感じで「分離して見えなくもない」といった所だろうか そこで思い切って倍率を上げてみることにした、使用したアイピースはUW8.8mmで倍率は98倍となる。
 
実は過去に一度、98倍でM13を見たことがあったのだが、その時は空の状態も万全とは言えず、大きく見えるものの暗くなってしまい美しい眺めとは言えなかった。しかし今回は、空の状態がかなり良く期待ができそうだ。

おお〜! 凄い!
倍率を上げても十分に明るい やはり暗い空では見え方が違う!
しかも中心部は星が浮き出たようにハッキリと分離して見える!!
ドブソニアンで見るM13も大迫力で魅力が尽きないが、Blueで見るM13はポッカリと宇宙空間に浮かんだように見えて、何とも幻想的な感じでドブソニアンで見るそれとは違う風景だ。
偶然、その場に居合わせた つるプラの つるちゃん も「奥行きがあるように見えますよね」と嬉しいコメントをしてくれました。

無数の星が群がって、まさに塊となって闇に浮かんだように見える姿は本当に見事だった。






テーマ16 「M11 球状星団的散開星団」


M11は球状星団ではなく散開星団であるが散開星団としては密集度が高い

つまり、分解して見るには ある程度の倍率が必要で、しかし散りばめられた姿は散開星団で美しく見るのは双眼望遠鏡が最適だろう?と思っていました。



2005年 8月 兵庫県 千種高原


それにしても今年は週末の晴天率が悪すぎる! 望遠鏡の稼働率も悪すぎです。少しの晴れ間を狙って出動となりました。

千種高原に到着すると、暗闇に望遠鏡が1台...シルエットで見えました しかも大きい!
シルエットで見えた望遠鏡の正体はOMEGA−4541 45cmのドブソニアンだぁ!!!
いや〜無理して来てみると、良いこともあるもんだ オーナーさんにご挨拶して
しばしの間、ご一緒させて頂くことになりました。

大型ドブソニアンと対空双眼望遠鏡をコンビで使うと、まさに最強観望セットになります
45cmで見せていただいたM13は圧巻ですし、M20は容易にその名の通り三裂星雲で
あることが分かります 4541のオーナーさんと、ご家族もBlueで見る ボールみたいなM13や、
宇宙空間に浮かんだように見える網状星雲を見て喜んでいただきました。

そこで、せっかくだから大型ドブソニアンが苦手な対象である いざ 散開星団を導入!!
たて座のM11は、広がった球状星団のような感じもするが、ひろく広がった姿はやはり素晴らしい散開星団! 
中心から少し離れたところに明るい恒星を含んでおり星の集団のなかで、目立ってキレイに見える アイピースはナグラー22mmを使用したが
ちょうどいい感じ!!数ある散開星団のなかでもM11の美しさは、私の中ではかなりランキング上位でプレアデスとも二重星団とも違う個性がある、散りばめられたという表現はむしろM11に相応しい 手持ちの双眼鏡では、こんなに綺麗な星団だとは気づかなかったが
低中倍率の30倍から40倍が最も美しいと感じる

倍率が低すぎると、モヤ〜と見えちゃうし、高すぎるとはみ出してしてしまい視野の中の星の数が少なくなってしまう。 






テーマ17 「M57リング星雲の中心星は見えるか?」




富山に移り住んで半年、大雪と天候不良それに黄砂に悩まされてBlueを使用するチャンスに恵まれなかった(決して仕事に悩まされてとは書かない)

ハピネス瀬さんに教えてもらった近場の観望ポイントは、立山町の標高約500mにある、とある駐車場で、北から西に向けては富山市の光害が見えるものの東から南はまずまずの空が望める、自宅から30分で到着である。

星空の季節は早くも春から夏へ移り変わろうとしていて、夏の大三角の先陣を切って琴座のベガが東の空から昇ってくる、琴座と言えばそうM57リング状星雲である

空を見上げM57Blueの筒先を向けようとしながら、を私はこのM57の中心星を見たことがないことに気づいた、見えるのか??



2006年 5月 富山県 立山町

M57そのものは比較的明るく、見ることはさほど難しくないのだが小さいのだ ビーズ玉のように小さいから、30倍や40倍という倍率ではリング状は確認できても何とも迫力不足になってしまう 今回のアイピースはミードのUW8.8mmを選んだ倍率は98倍となる
タバコの煙のように宇宙に浮かんだ姿は、神秘的というよりは奇妙な感じがする、宇宙を漂う浮き輪のようにも感じる。
よくもまあ、こんな形の物体が宇宙に漂っとるもんだ 明瞭にリング状には見えるものの残念ながらこの倍率では中心星は見えない。
それならばと更に高倍率を使用することにした ナグラーズームを使用すれば、最大
287倍まで使える!ここまできたら意地でも中心星を見てやる!

Blueの実績からいえば、おとめ座銀河団を見たときに12等級の銀河を楽勝で視認できている、口径13cmの極限等級はカタログ上12.3等級であるが、それは両眼視の威力で楽々クリアーできると思っている M57の中心星ごとき必ず見てやる!
倍率を上げて見ると、リング星雲の一部が破けてアルファベットの「C」というか視力検査に使うランベルト環に似た形に思えてくる・・・・それでも中心星は見えない。倍率
200倍あたりからシーイングの影響も大きくなり、揺らいで見える。どうしても見ることができない、もっとシーイングの良い夜でなければ・・・・・。

帰宅後に調べてみるとM57のリング星雲の中心部には恒星が二つある、13等級の星と15等級の2つであり、15等級(こちらが本来の中心星らしい)は無理でも13等級の恒星には再度チャレンジしたい






テーマ18 「北アメリカ星雲を捕らえる!」


北アメリカ星雲はデカイ、どれくらいデカイかと言うとそれよりデカイ散光星雲が、
ほとんど無いくらいにデカイ

季節的には少し早かったが、フィルターを装備し北アメリカ星雲を狙う

久しぶりに妙高にやって来た、今回は二人のNinjya400オーナー、ハピネス瀬とタイプR細川の2名も一緒である 

夕暮れ前に到着したのだが、お二人も視界の広さに満足な様子



2007年 6月 新潟県 妙高高原

日が沈んで暫くは薄雲が漂っていたが、やがて満点の空を仰げるコンディションとなった

北アメリカ星雲は白鳥座デネブの北に寄り添うように位置しているので、場所の確認は簡単だ、今回は出来るだけ広視界のほうが良いと思い、アイピースはナグラー22mmではなく、EWV32mmを使用することにした 
倍率は27倍、実視界は3.1度で瞳径は4.8ミリ
視野に導入したハズにも関わらず、何やら散光星雲らしきものが見えているのにその形がわかりそうで、わからないなぜ、あれほど特徴的な姿をしているはずの北アメリカ星雲が、わからないのか?しばらくして理解できた

北アメリカ星雲デカすぎ!視野に見えている殆どが北アメリカ星雲そのもので、その形をイメージ出来なかったわけ・・
凄い迫力じゃないか!!フィルターはOVフィルターを使用したのだが、もしやと思ってLPS-P1も重ねて使用してみた、僅かではあるが重ね使用のほうがより北アメリカ星雲がより浮かび上がって見える

特にメキシコ湾あたりが明瞭に見えて、ニューオリンズもメキシコシティも見えるようだぜ
ペリカン星雲の位置にも確かに散光星雲が見るが、残念ながらペリカンの横顔には見えないなあ・・
でも何かしら散光星雲が確実に視認できるので、今日のところは位置関係上、キューバ星雲という事にしておこう

夏前の白鳥座は北側から天頂に向けて昇ってゆく、その白鳥の尾付近に潜む北アメリカ星雲を正立のEMS-BINOで見ると北米大陸が横たわって見える、これが正立でなく裏像だったら
折角の北アメリカが南米になる・・わけじゃないが,イメージが壊れて結構悲しく残念だったかも

低倍率だからかもしれないが、フィルター2枚重ねによる星像の劣化も感じられない、天体写真でお馴染みの赤い北アメリカ星雲のイメージとは対照的に、淡く青白く浮かび上がる巨大な姿は何とも印象的。






テーマ19  「NGC6939&NGC6946 異質の壮観を見る

3年ぶりに乗鞍高原の標高1800m地点にある三本滝駐車場へやってきた。

今回はケフェウス座にあるNGC6939という散開星団とNGC6946という系外星雲を同一視野で見るのが目的である、Blueの得意分野は何と言っても散開星団であるが、一方不得意分野をあえて挙げるなら、大口径のドブソニアンなどが得意とする小さく暗い系外星雲は苦手だ。NGC6939NGC6946はまさにBlueの得手不得手を同一視野で見ることができる、とても珍しい対象だ。有り難い事に夏場の三本滝はケフェウス座方面が特に暗い。


2007年8月 乗鞍高原

アイピースはナグラー22mmをノーフィルターで使用した、倍率は39倍で実視界は2.2度である、あえてBlueでなくても存在だけなら宮内BS-60ICでも十分に確認ができる、空さえ良ければ困難な対象ではないようだ。

Blueの視野に導かれたNGC6939&6946は、見事なまでに性格の異なった姿をしている、
同じく同一視野で見て楽しい
M81&82とは印象が随分と違う。

散開星団のNGC6939は細かい恒星が散りばめられ、明るい星こそ少ないが幾つか赤っぽい色の星を含んだ集団であるのが分かる、これなら単体で見ても十分に美しい。そのNGC6939の少し南にNGC6946が見える、実視界2.2度はこの二つの天体を同時に見るには丁度良い広さだ、異質な二つ天体が宇宙に浮かび漂う様に見える。

NGC6946は回転銀河を上から見たイメージだが、さすがに6939に比べると暗い、例えるなら5cmクラスの双眼鏡でみたM33のように見え、当然というか残念ながら系外星雲の回転する腕は確認できないが、明らかに濃淡のある円形状であることは分かるので、NGC6939と並べる様に同時に見ると前者とは異なる自己主張のようなものを感じ、散りばめられた散開星団と淡く広がった系外星雲との正に異質の壮観となる。




写真著作権者 Naoyuki Kurita

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