キャノン 10×42 L IS WP

型番 BINO 10×42LIS

口径 42mm

倍率 10倍

重量 1030g

防振用電源 単3型電池
作動時間(常温) 2.5時間 

大企業のキャノンが、たぶん天体観測を随分と意識して造ってくれたキャノン双眼鏡の最高峰が
この10×42LIS カタログにも天体観測には10×42LISWPがお勧めとある
市場規模からすると、随分とマイナーな天文という分野の事を考慮してくれたキャノンさんに感謝!

ファーストインプレの前に道具としての所感、
まず口径42mmの双眼鏡としては、えらく重い!
重量は1030gとあるが、実際は単3電池2本の
重量がこれに加わる。

もちろん、でかい!
ただし、ニコンの7×50SPやフジノンFMTRに
比べれば許せる大きさではあるが

立派なストラップが付属していて
頑張って2時間ほど、首から下げて歩いてみたが
案の定、疲労大であった

対物レンズの前には市販の52mmフィルターが
取り付けできる これは有り難い!

保護フィルターとラバーフードを装備しました
大きなボディが更に大きくなりましたが
フード効果は大きいです

もちろん、ステップダウンリングを使って
UHCやOV、Hベータなどの天文用フィルターも
使用できます

手持ちでカリフォルニア星雲が見えたら嬉しいぞ

UDレンズを左右合計で4枚も使用した
キャノン渾身の力作なのだろうが、
とても不満に思っている箇所がある

見口の作りがチープで、
しかも、とても埃(ほこり)が付着しやすい
たぶん、この見口の素材はシリコンゴムだろう
シリコンゴムはカメラのアイカップなどにも
使用されている、理由は肌に触れる感触が
良い事や、温度変化による硬度変化が
少ないことなのだろうが
シリコンゴムの表面は静電気を帯びやすい
だから、とても埃が付着しやすい

だから、通常は表面をわざと粗すように工夫して対策としているようです
見口のゴムを製作する金型の表面を荒らせばよいのだから、簡単なハズですが
10×42LISのゴム見口は、それが考慮されておらずツルツルで、いつも埃まみれだ

こんな事なら高価なシリコンゴムでなくて、一般的なエチレン・プロピレンゴムのほうが良かったと思う
キャノンさん、お願いだがら対策施してゴム見口のパーツだけ販売してね

「それじゃあ簡単に見え味のファーストインプレッションなど」


オリオン座の三つ星とM42を同一視野に導いてみる
中心部は期待を裏切らないシャープさで、しかも視野の周辺まで星は点像である
驚くべきは、これからで防振ボタンを押すとM42の周辺にはこんなにも微恒星があったのかと
思い知らされた…もう本当に星の海

安易に星の海という表現をした訳ではない
三脚固定での広角低倍率とは異なり、手持ちゆえに双眼鏡を振り回すのは容易で
防振機能によって、視野は穏やかな波に揺れるような感じになる
とても、とても不思議な感覚だ

直視手持ち操作ならではの自由な方向性と、防振機能と優秀な光学系が見せるシャープな星像、
三脚固定では味わえなかった、星の海に漂う感覚

おおくま座のM81&M82も容易に、その形までもが視認できる!
月を見ても色収差は感じず、とてもクリアでまさにアポクロマート!

繰り返しになるが、手持ち直視ならではのストレート感は三脚固定とは感覚が異なる
重量約1kgの広角手持ち双眼望遠鏡、それがキャノン10×42LSI
機会があれば、詳細インプレもお伝えしたい


フィルター使って、手持ちの川下り

2007年6月 新潟県 妙高高原

実視界6.5度はBlueやBurukoでは実現出来ない広視界である、この広視界で天の川下りを試みる
もちろん防振双眼鏡なので三脚は使用せず手持ちで、超お手軽の川下り

一度、試して見たかったのだが10×42LISの対物レンズ前にUHCやOVなどのフィルターを取り付ける事だ
どんな世界を見ることができるんだろう?

10×42LISの対物レンズ側には52mmのフィルターネジが

あり、それを ステップダウンリングで48mmに変換する


ステップダウンリングはフィルターメーカーのマルミに頼めば

実売価格500円くらいで入手可能、

48mmに変換さえしてしまえば、天体望遠鏡用の

2インチフィルターが使えるというわけ

うーん、やっぱりここはOVフィルターでしょう!天の川に散在する散光星雲を一網打尽にすべし

いきなり、視界に飛び込む白鳥座の網状星雲!もちろん全景である 白鳥の翼との位置関係がそのまま見えるので
50mm標準レンズで撮影した天体写真みたいだ

そのまま、デネブ方面へ視野を移動すると、もちろんありました北アメリカ星雲、ペリカン星雲までは視認できそうにないが北米大陸は明瞭に天の川上に浮かび上がっている、私がガンマ星付近の散光星雲も見る気がすると言うとタイプR細川も見えると言った

 三脚固定の双眼鏡と防振双眼鏡の見え方を同等に扱ってはいけないと思う、いや断じてしていけない
手持ちの双眼鏡は、網状星雲から北アメリカ星雲まで使用者の感覚に任せて、それこそ直線的にでも移動でき
縦軸と横軸に縛られることなく、斜めにも、それこそ覗いたまま180度の方向転換すら可能である

椅子に座ってリラックスして眺めたり(お勧め!)、寝ころんだりすると更に効果的
防振双眼鏡の使い方は様々だが、自由な方向性や独特の浮遊感覚など三脚固定の双眼鏡とは異質である

そのまま南中しつつある、射手座方面に移動する
もうここは、ご存じの通りM8、M20からM16、M17まで目白押しである
10倍という倍率の関係上、ハッキリ言ってM20はショボイけど、M16からM17あたりは、
背景の星の数が凄いこともあり
何とも刺激的な光景!これは完全にハマリます

季節が巡れば、チャレンジしたい対象がいくつかある
Hベータフィルターで武装すれば、カリフォルニア星雲やオリオンのバーナードループは見えるだろうか?
LPS-1フィルターを使えば、プレアデスはどんな姿に見るのだろう


ニッケル水素電池のお話

キャノン10×42LISの電池が切れた、バッテリー切れである突然切れるような感じでなく、
動作がおかしくなり、すぐにオートオフが作動するようになる、
10×30ISよりも電池切れが早い

再度カタログで確認してみると
10×42LISはアルカリ電池で2.5時間作動、低温(-10度)では10分しか電池がもたないとある!! 
星を見る時は、当然ながら夜であって気温が低いことが多く冬期には氷点下も十分にありえる訳だ

バッテリーが10分程度しか持たないのは大問題である

そこで新しいタイプのニッケル水素充電池に注目です

従来の充電池(二次電池)は、継ぎ足し充電によるメモリー効果(充電できる容量が減少)、や自然放電などで使いにくい面がありましたが、新しいループタイプと言われるニッケル水素充電池は、それらの弱点をほぼ解消したとのことです

右画像にあるのが、サンヨーのエネループと
松下電器のパナループ(HHR-3MPS)です
画期的な製品だと思いますよ・・・・

しかも、アルカリ電池と比較するとデジカメや防震双眼鏡のように消費電力の大きなデバイスなら数倍(サンヨーの広告ではデジカメで約4.4倍)長持ち〜!

さらにマイナス10度の低温でもパワーは長持ちとなると、防震双眼鏡を天体観測に使いたい私たちにはもってこいです、しかも使い捨てでなく約1000回くり返し使用可能でエコで経済的じゃねえか!!

実際の使い方としては、観測に出かける直前に充電をすれば良いでしょうが、自然放電が少ない(充電半年後で残量約90%)うえに、メモリー効果の心配も少なく継ぎ足し充電もOKなので、いつ充電しても問題とならないでしょう

取りあえず10×42LISに使用してみました、当然でしょうがアルカリ電池に比べて格段に長持ちしている気がします、すべての防震双眼鏡ユーザーに強くお勧めです。

えっ、もうみんな使ってる??

サンヨーのエネループ、単3×2本と充電器のセットが2000円以下で購入可能です

オマケの話になりますが、100円ショップの「セリア」でニッケル水素電池が購入可能です

ニッケル水素電池も充電器も
105円購入可能で、電池2本と充電器をセットで購入しても315円です

ループタイプではありませんが、なかなか優秀な電池のようでコストパフォーマンスは驚異的です

ニッケル水素電池に関する貴重な情報は 気の迷い でどうぞ・・一見の価値ありすぎです