ラップ療法入門(2)
08/ 04/29

 

 

 

1.穴あきポリエチレン/紙おむつ を用いたラップ療法

  • 自家製ドレッシングを使います.紙おむつ(平おむつを1/3に切る)を穴あきポリエチレン袋(台所用水切袋)に入れるだけです.
  • すると,悪臭,カブレがほとんどなくなりました.
  • 台所用水切袋は、ここでゲット!

 


台所用水切り袋、
紙おむつ(白十字サルバLLD)

 


1/3に切った紙おむつを台所用水切袋に入れました。
必要に応じて小さく切って使います。

 


小さな褥創であっても、十分大きなドレッシングを当てます。
肛門部、坐骨部、尾骨部、仙骨部を覆います。

 

2.医療用フィルム/尿とりパッド を用いたラップ療法

  • 尿とりパッドに医療用フィルム(オプサイトなど)を貼るとウエットドレッシングになります。
  • フィルムは創を覆い、湿潤環境を保ちます。創を保護します.
  • バンソウコウなどで固定する必要がありません。
  • 適当な大きさに切って、色々な部位に貼ります。

 


尿とりパッドの後ろ半分にオプサイトを貼りました。
保護フィルムを剥がす前の写真です。

 


肛門部、尾骨部、仙骨部にフィルムが当たるように装着します。

 


リハビリパンツの吸収部にオプサイトを貼っています。

 

3.創感染、壊死組織の処置

  • 壊死組織は適宜切除し,浸出液や膿のドレナージを妨げないようにします.切除は最小限に留め,残りの壊死組織は自己融解させます.
  • 外用薬やガーゼは使用しません.創感染に対し抗生剤の全身投与を3-5日間行います.
  • 消毒薬や抗菌薬は使いません.
  • 壊死組織が乾燥硬化している場合は,ワセリン(またはプラスチベース)を塗ります.数日経過すると柔らかくなりますので,適宜切除します.

 

4.ラップ療法の適応

  • 急性期から治癒まですべての褥瘡が同じ方法で治療できます.感染創,骨膜に達する創,壊死組織のある創,深いポケットのある創も同じ治療法です.

 

5.ラップ療法が効く,これだけの理由

  • ラップ療法は,ウエットドレッシング+開放療法です.
  • 浸出液が多くてもただちにドレナージされるので,適度の湿潤が保たれます.
  • 壊死組織があっても治療できます.壊死組織は自己融解します.
  • 創を閉鎖しないので,感染創も治療できます.
  • 究極の薄さなので,創を圧迫しません.
  • 創とラップの間に浸出液の薄膜が維持されるため,摩擦力を打ち消し,創や皮膚を研磨しません.
  • ずり応力を打ち消すので,予防・治療に理想的な条件をもたらします.
  • 大きな創でも治療できます.
  • 尾骨付近の褥瘡も治療できます.
  • 処置が簡単.所要時間はわずか3分,1日に何回でも処置できます.
  • 処置に熟練がいりません.
  • 経済性に優れます.
  • 真菌症が合併した場合など,外用薬の併用が容易です.
  • フィルムを直接皮膚に固定しないため,蒸れやテープによる皮膚損傷がありません.
  • ラップ療法は褥瘡の処置をケア(おむつ交換)にしました.


 

 

 

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