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ケージ「ソナタとインターリュード」所有盤ディスコグラフィ



ケージ「ソナタとインターリュード」所有盤ディスコグラフィ
John Cage “Sonatas and Interludes for Prepared Piano”

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マロ・アジェミアン(1950)
Maro Ajemian
CRI / CD 700
El Records / ACMEM88CD

史上最初の当曲録音。アジェミアンは女流ピアニストで、当曲の初演者/被献呈者。ケージ自身が死ぬまで「この盤が最高」と言っていたという、いわくつきの名盤である。つまり、この盤を聴くことで、ケージ自身がこの曲にどういう音響/演奏を求めていたかを推測することができる。元の鍵盤の音高を殆ど変えることなく保った、ある意味非常に厳密なプレパレーションを採用していることは興味深い。他のいくつかの盤に聴かれるようなメチャクチャな音高は、恐らくケージの意図に反するものであろう。間合いをたっぷりととっているためか、随所に静謐さが「作られて」いる。これはケージの音楽には非常に重要な要素ではないかと思う。「現代音楽」にありがちな即物的印象は全くなく、非常に心のこもった、ある意味ロマンティックとさえ形容できる演奏であり、音楽に思える。1950年の録音で、テープヒスはあるがステレオ収録であり、音質も極めて良い。
 後発のél盤を買ってみたが、CRI盤と音質・音量共に全く同じに聴こえる。同じデジタルマスターを使っている可能性が高い。
★★★★★

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マロ・アジェミアン(1958)
Maro Ajemian
wergo / WER 6247-2

第二インターリュードまでの10曲のみ収録。「ジョン・ケージ音楽活動25周年記念回顧コンサート」のライブ録音(3枚組)である。「モノ」と表記があるが、なぜか全てステレオ収録。このCDは色々な意味で、ケージが好きな人必携のアイテムである。特に3枚目、「ピアノとオーケストラのためのコンサート」(「コンチェルト」ではない)、確かこれが世界初演だったはずだが、曲が進むに連れ、(延々と続く、あまりに素っ頓狂な曲調に)聴衆が嘲笑気味に「もういいよ!充分だ!分かった分かった!」と言わんばかりに拍手と歓声で演奏を終わらせようとするシーンが収録されているのが聞き物。
★★★★☆

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高橋悠治(1965)
Yuji Takahashi
FYLKINGEN / FYCD 1010

ストックホルムでの録音で、なぜかモノラルだが、音質はいい。プレパレーションはなかなか良いが、一部、完全にミュートされて出ていない音があるのが惜しい。前半、かなり速めのテンポで弾き急いでおり、ちょっと押し付けがましく感じられる。…この曲はたとえアップテンポ風の曲であっても、静寂を採り入れて演奏すべきだと思うのだが…。なお、第八ソナタ等の静寂をベースとする曲はなかなか良い。(…しかし、1975年盤もそうだが、この人の演奏は基本的にせっかちだ。あまり好きになれない。)
★★★☆

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ジョン・ティルベリー(1974)
John Tilbury
LONDON / POCL-2785

さすがデッカ、まずは録音が重厚だ。プレパレーションは及第点までいかない。ミュートされてしまい音の高さが不明確になっている音が結構ある。…しかしそれがマイナスとなるのは、前半のメロディアスな曲の場合で、後半の曖昧模糊とした世界に入り込むに連れて、その辺はどうでもよくなってくる。演奏の方も、前半はノリが不充分だし、速くて物足りなかったのに、後半に入ってくると俄然聴き応えが出てくる。(後半は最高音や最低音が活躍する曲もあり、録音面でのアドバンテージがそのまま聴き応えに直結しているというハナシもある。)この曲の後半がこんなに迫ってくるのは初めてかも知れない。…録音は大事である。
★★★★

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高橋悠治(1975)
Yuji Takahashi
DENON / COCO-7079

第一印象では、持っている音源の中で一番嫌いな演奏だと思ったが、時間を置いて聴き直したら、プレパレーションなどは意外と良い。しかし演奏がせせこましく、落ち着きのない印象で、この曲が持つ「静謐さの魅力」が伝わってこない。しかも1975年当時、まだ創成期だったデジタル技術(CDの量子化ビット数にも満たない14ビット)での録音のためか、弱音になるとノイズに覆われてしまう。一定音量以上は非常にクリアなのだが…。
★★★

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ジョシュア・ピアース(1975)
Joshua Pierce
wergo / WER 60156-50

プレパレーションは問題なし。あまり間合いを取らずに、どんどん弾き進んでいる。曲によってペダルを使い分け、速いパッセージの曲は残響を残さないようにしている。ピアースはケージのピアノ曲の選集をヴェルゴに録音しているが、全ての録音に見られる特徴として、やや即物的で、ロマンティックさを排除する傾向がある。ケージの曲の中で、どうしてもロマンティックさが必要になる(と私が勝手に思っている)この曲や、「…何でこんなにロマンティックな曲が書けたの?」と不思議になる(その一貫性のなさがまた面白い)「ある風景の中で(In a landscape)」「夢(Dream)」などはちと物足りない。しかし、逆に即物性が要求される曲、例えば、この演奏者がドロシー・ジョナスと弾いた「三つのダンス」などは素晴らしいと思う。
★★★☆

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ジェラール・フレミー(1980)
Gerard Fremy
ETCETERA / KTC 2001
Pianovox / PIA 521-2
ogam / 488004-2

最高の演奏。「惑星」のカラヤンBPO盤や、タコ8のムラヴィンスキー・フィリップス盤のように、「これ以上はあり得ない!」と思わせる。間合いを非常に大事にし、慎重かつ超ロマンティックに仕上げた、ある意味「ケージらしからぬ」演奏ではある。しかし「ソナタとインターリュード」は、同じケージの「夢」や「ある風景の中で」等、「まるでイージーリスニング」のような曲とまではいかないものの、曲自体がこういった演奏を要求しているとも考えられ(ケージが推薦したアジェミアン盤も相当に「ロマンティック」だ)、この曲の素晴らしさを存分に楽しむことができるのは、この盤をおいて他にないとも思うのである。録音は、まるでピアノの中に首を突っ込んで聴いているかのごとき超オンマイクで、かつ収録音量が非常に大きいため、音の解像度や情報量がハンパではなく多い。この「音量が大きい」ことを理由に「聴く気が萎える」と評し、このCDを貶した評論家がいたが、笑止と言わねばなるまい。プリペアド・ピアノという楽器の千変万化の音色を堪能するなら、この盤のような録音が不可欠であるというのに。…プリペアド・ピアノを聞くなら、ピアノの下に潜り込むのが一番、といわれているが、この盤の録音はそうして聴いた音に近い。(私はある現代音楽コンサートで、ステージに上がらせてもらい、まさに「目の前」で演奏されているプリペアド・ピアノの音色を聴いたことがある。)プレパレーションは、音高を大事にし、調子っぱずれの音を一切つくらない、非常に念入りなもの。ここまで仕上げるのには大変な労力を使っただろう。そしてその音色は、マロ・アジェミアンのCRI録音に非常に近いのである。それがケージ推薦のプレパレーションであることを尊重し、意識して似せたのではないか。
★★★★★

最初に出たのはオランダのエトセトラ。その後、ピアノヴォックス(Pianovox)から出て、その後ピアノヴォックスがオーガム(ogam)というレーベル名に変わった。エトセトラ盤には録音データが載っていなかったが、ピアノヴォックス盤やオーガム盤には載っているし、演奏者の顔写真まで載っている。

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ダリル・ローセンバーグ(1986)
Darryl Rosenberg
V Q R DIGITAL / VQR 2001

ずっと「探しています!」のページに載せていた盤。プレパレーションはかなり優秀。全体的に速めのスピードで、わりと濃い表情を付け、テンポの揺らしも多い、ハリキリ型演奏。そのため、私が好きな「静謐の美」をそれほどたっぷりとは堪能させてくれないが、割と気に入った。全曲を一気に聴かせるパワーがある。
★★★★☆

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マリオ・ベルトンチーニ(1991)
Mario Bertoncini
edition RZ / Ed. RZ 20001

「ベルリン芸術家プログラム」35周年記念コンサートのライブ録音。前半はかなりせっかちだし、プレパレーションは決してよい出来ではないが、後半は非常に美しい。
★★★★

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ナイジェル・バターリー(1992)
Nigel Butterley
TALL POPPIES / TP025

「間」というものを殆ど意識せず、フレーズに意味を持たせることもなく、アップテンポで乱暴にバンバン弾き進む。…こういう演奏は好きになれない。この曲の真価が分かっているとはとても思えない。ピアノのテクニック自体にも疑問を感じる。プレパレーションはかなりいい方なので、何とか聴けはするが。(…しかしこういう演奏を聞くと、フレミーの演奏が如何にウマイかが逆によく分かる。ケージとて、まずはテクニックなのだ。あんなに自在に弾けるのはスゴイと思う。)
★★★☆

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ジョシュア・ピアース(1992?1988?)
Joshua Pierce
Newport Classic / NPD 85526

プレパレーションは中の上といったところ。それはいいとして、肝心の弾き方がかなり乱暴で、この曲における「静寂」の意味を全く無視した解釈。メロディのフレージング、間合いといったものに気を遣う様子は殆どなく、かなりの駆け足でバカスカ弾き進んでいる。この弾き方は、私の好み、考え方からすると、「分かってないな~」としか言いようがない。ピアースの解釈には、私は断固「反対!」だ。お勧めできない。
カップリングの曲は、皆素晴らしく面白い。このアルバムのタイトルは「ビトゥウィーン・ザ・キーズ 20世紀の微分音作品傑作集(Between the keys - Microtonal Masterpieces of the 20th Century)」で、アイヴズ、ヴィシネグラツキー、ハリー・パーチの微分音の作品ばかりを集めている。…え?このCDにケージの「ソナタとインターリュード」が入ってるってことは、演奏者のピアースは、「ソナタとインターリュード」を「狂った音程、微分音満載の音楽」として捉えている、ということか…。だからこの人のプレパレーションはどのアルバムでもメチャクチャなんだな…。納得。「ピアノをプリペアすれば、音程は狂って当たり前」と考えている訳だ。うーん…。私はそうは思わないのだが。「ソナタとインターリュード」は、実はプリペアされた音の音高が凄く大事なのではないか。…そう考えないと、この作品の魅力は激減し、ただの「騒音と区別のつかない、行き当たりばったりの“ゲンダイオンガク”」になってしまう気がする。…ケージ本人はこの演奏をどう思うのだろうか。…とにかく、私の好みからすれば、この演奏には高い点は献上できない。そう主張できるだけの理由、魅力が、(私のお気に入りの)アジェミアン盤やフレミー盤にはある。
★★★

長年探していた音源(10年近く?)。2013年になってふと検索してみたら、amazon.comなんていう超身近なところに中古が大量に出品されていて驚いた。あれぇ…?何で以前は見つけられなかったのだろう…。○| ̄|_

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ジャンカルロ・カルディーニ(1994)
Giancarlo Cardini
materiali sonori / MASO CD 90115

録音時、マイクをかなり楽器に近づけたのではないかと思われる。他の録音ではそれほどは聞こえないような「カシャカシャ」「シャラシャラ」「ビリビリ」といった音が非常によく聴き取れるし、プリペアされた音が実に生々しい。プリペアード・ピアノがどれほど多彩な音を出しているかがよく分かるCDである。…ただし、どんな曲でもアタックが非常に強く感じられ、細かいニュアンスが消えてしまっているし、録音レベルが高すぎたのか、最強音がピークをオーバーしてビリついてしまっている。(ソナタXIVとXVに至っては、全曲を通じてビリついている。)また、ひとつの曲が終わると、余韻を収録せずにすぐにブチッと切ってしまうのもマイナス点。
★★★☆

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 フィリップ・ヴァンドレ(1994)
Philipp Vandré
mode / mode 50

スタインウェイのオー・ピアノ(ケージがこの曲を作曲したときに使ったベイビー・グランド・ピアノ)を使った初めての録音とのこと。この演奏は前半のメロディアスな曲も大事にじっくりと弾いていて好感が持てる。プレパレーションは、あと少しで100点かな、といったところ。録音も良い。
★★★★

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 ルイス・ゴールドスタイン(1994)
Louis Goldstein
Greenye Music / GREENSYE4794

音がちょっとこもっていて、録音はあまり良くない。プレパレーションの出来は70~80点くらいか。第一ソナタ冒頭の和音が完全に不協和音になっていて、ちょっとビビる。(そういう音のCDは殆どない。)演奏の丁寧さはまあまあといったところ。この曲の演奏としては平均かそれよりちょっと上、的な出来。あまり特筆すべきものはない。
★★★★

長年「探しています!」のページに載せていた盤。6、7年は載せていたか?CD番号を久し振りにネットで検索したら、運良く中古で販売しているサイトを発見、無事購入した。ベルギーから送られてきた。

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ジュリー・スタインバーグ(1995)
Julie Steinberg
Music & Arts / CD 937

プレパレーションはほぼ百点。あと一歩で完璧だったが、ちょっと惜しい個所がある。前半はなかなか聞かせるが、後半に行くに連れ、だんだん味付けが薄くなってくる。録音のSN比がメチャクチャいいのにはビックリ。
John Cage databaseでその存在は知っていたものの、アマゾン系では世界中どこのサイトでも廃盤状態だったため、仕方なくamazon.comのマーケットプレイスで購入。プリオーダして一週間くらいで売り手が現れ、購入したのはいいが、CDが届いてびっくり!!なんと、一度水浸しになった痕跡があるのだ!ライナーノートとバックインレー(裏表紙)はシミだらけでしわしわ、カビまで生えている始末。ライナーノートのページ同士は貼り付いてしまっており、全く読むことができない状態。かなり強固に貼り付いているため、無理に剥がせば紙が破れること必至。(左の写真は、Photoshopで必死にレタッチしたもの。)…今回だけはよっぽど返却しようと思ったが、CD本体はなぜか傷ひとつなくキレイだったのと、返却する手間が面倒、かつ今度はいつ入手できるか分からない貴重なCDだった(と勝手に思い込んでいた)ので、泣く泣く諦めた。…もちろんレイティングは5点中の2にし(1でも良かったかも!)、コメントにありのままを書いた。…このCDのランクは「Acceptable」(5段階あるランク中最低)だったが、このランクでさえ、ライナーノートについては「傷や汚れ、書き込みがあってもよいが、全ページが揃っていてかつ読めること」という決まりになっている。表紙は読めるかも知れないが、中身は読めない。ルールに違反しているはず。(そもそもこんなC級品をよく出品する気になるものだ…。日本人なら絶対にあり得ない。文化の違いを感じさせる…!)ほんと、amazon.comのマーケットプレイスには気をつけた方がいい。何度も嫌な思いをさせられている。
…ちなみに、貼り付いたライナーノートは、水に浸してからゆっくり剥がして、ティッシュで拭いてから1ページずつアイロンがけして、なんとか開けるようにはなったが、一度貼り付いた箇所はちゃんとは剥がれず、ビリビリになってしまった…。
…上記の作業をしたその日の深夜、何とレーベルの公式サイトで通販していることが判明!既に生産が中止されており、「もうすぐ在庫が切れるよ」というカテゴリの中にあったが、ちゃんと新品を購入できてしまった…。ギャーッ!大失敗!!やっぱり返品しときゃよかった!
★★★★☆

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ジャン・ピエール・デュピュイ(1996)
Jean Pierre Dupuy
stradivarius / STR 33422

プレパレーションはまあまあ。比較的流れる演奏。ジャケットにはケージ直筆の、演奏者への賛辞が書かれている。
★★★

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マルクス・ヒンターホイザー(1996)
Markus Hinterhäuser

col legno / WWE 1CD 200001

いわゆる「プレパレーション失敗盤」。音高が狂っている個所多数あり。演出はまあまあだし、録音も澄んだ音で評価できるのだが。
★★★☆

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 シュテッフェン・シュライエルマッハー(1996)
Steffen Schleiermacher
MDG / MDG 613 0781-2

オフマイク、残響の多い録音。プレパレーションはかなり好み。第八ソナタなど、かなりテンポを落とし、聞かせる。
★★★★

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アレック・カリス(1997)
Aleck Karis
BRIDGE / 9081A/B

プレパレーションはまあまあ。なかなか美しい。テンポや表現は中庸。平均的な出来。
★★★★

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ボリス・ベルマン(1998)
Boris Berman
NAXOS / 8.554345

音高のずれが少ない、好みのプレパレーション。録音が鮮明。演奏もまあまあ。しかし第八ソナタなどは、個人的にはもっと突っ込んで弾いて欲しい。
★★★☆

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ジョアンナ・マクレガー(1998)
Joanna MacGregor
Warner Classics(SoundCircus) / 2564 67856-6

プレパレーションは90点といったところで、大変健闘している。録音も良いし、演奏も十分な説得力を持った優れたもの。曲想をいったん咀嚼し、自己の解釈に昇華した上で演奏を繰り広げているのは好感が持てる。この曲のCDの中でも、かなり推薦できる部類に入るだろう。ちゃんと「ソナタとインターリュード」が本来持つ魅力が伝わってくる。
★★★★☆

マクレガーの自主レーベル「SoundCircus」でプライヴェート盤(SC 003)として発売されていた音源だったが、マクレガーがワーナー所属となったことに伴い、2011年にメジャー・リイシューされた。…10年近く入手を夢見ていた音源だったが、プライヴェート盤故に中古市場にも出回らず、手をこまねいていた。…こうして大手から再発されたことは喜ばしい。

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 ジョシュア・ピアース(1999)
Joshua Pierce
ANTS / AG06

ニューヨーク大学でのライブ録音。うーん…。ダムゴー盤を追い抜いて、プレパレーションが最もいい加減なCDとしての座を獲得。プレパレーションの時間を充分に確保できなかったのか?ミュートされて全く聴こえない音や音高が大きくずれている音が多数あるため、メロディを把握することができず、「…何じゃこりゃ?」的な印象を受けてしまう。アジェミアン盤やフレミー盤で覚えたメロディを使って、脳内で補完することでやっとついていけるレベル。この曲をこの演奏で初体験した人が、「この曲って面白いじゃん!」と思える確率は非常に低いのではないか。第四ソナタなど、ホントはもっと素晴らしいニュアンスを持った曲だというのに、演奏が全くその価値をスポイルしてしまっている。残念だ。
★★

2013年にMsr Classicsからリイシューされた。しかし2013年2月現在、このANTS盤も入手可能。

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 若尾久美(1999)
Kumi Wakao
mesostics / MESCD-0011

広島在住のピアニスト、若尾さんの演奏。ホームページからCD-R盤を購入可能。(未稿)
未評価

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 ジョシュア・ピアース(2000)
Joshua Pierce
SoLyd Records / SLR 0303

モスクワでのライブ録音。…もう「乱暴」という他はない、センスのかけらも感じられない演奏。wergoに入れた1975年のスタジオ録音とはまるで別人。プレパレーションは1999年の演奏より遥かにマシだが、テンポ設定が恣意的に過ぎ、「人にこの曲の魅力を伝えよう」という意思が皆無。第一インターリュードなど夢中になってバカスカ弾いているが、この曲の魅力の千分の一も表現できていない。続く第五ソナタも酷い。(1975年の演奏はもっと全然マトモなのだが…。ライブだと、どうもこの人はノリ過ぎてしまうらしい…。)フレミーの爪の垢でも煎じて飲むがいい。録音も膝上録音的で、会場の雑音を拾い過ぎており、ピアノが遠い。


ずっと「探しています」のページに載せていた盤。以前は手掛かりなしだったのだが、久し振りにネットを探してみたら、売っているWebショップ(「CD Baby」)をあっさり発見。「In Stock」の表示に嘘はなく、10日くらいで手元に届いた。…やっぱり諦めずに気長に探すべし。

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ヨン・ダムゴー(2000?)
John Damgaard
CLASSICO / CLASSCD 272

デンマークのピアニスト。ジャケットを見ると、1979年から81年まで武蔵野音大の客員教授を務めたとある。ロマン派の録音が多く、ネットを検索するとシューベルト等は曰く「名演」という記事が多いのだが、さて、ケージとなるとどうか。…第一ソナタからもうビックリ!「と」盤かも…。実は、プレパレーションが所有の全CD中、最高レベルのいい加減さ。テンポとか間合い、そこから生まれる静謐さはイイ感じなんですが…。ジャケ絵もダリを使ったりして面白いし。まあ、音高のいい加減ささえ気にしなければ、結構聴ける…かな。
★★★☆

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ヘルベルト・ヘンク(2000)
Herbert Henck
ECM New Series / 1842/43 472 828-2

ヴェルゴで「易の音楽」やシュトックハウゼンの「ピアノ曲」を入れている人。両方とも好きな音盤なので期待していたが、この「ソナタとインターリュード」は、それらの曲とは求められる資質が違うせいか、それほどでもなかった。演奏に変化や起伏が少なく、淡々と弾いている気がする。プレパレーションはまあまあで、及第点には達している。
★★★★

…この曲は、現代音楽を得意とするピアニストが必ずしもいい演奏をするとは限らない。…むしろ、ロマン派とかを得意とするピアニストの方が、いい結果を残せる可能性がある。私としては、ウラディーミル・アシュケナージあたりに、彼がデッカに録音したショパンのプレリュードばりの没入度でこの曲を演奏してもらいたいな…とか思う。

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ティム・オーフェンス(before 2002)
Tim Ovens
CordAria / CACD 566

ドイツのピアニスト。Windows/Mac用CD-ROMと音楽CDのセットを、ウェブサイト(www.johncage.de)で購入可能。1987年から88年に、中国の音楽院で教鞭を取っていたとある。ケージと同様、東洋への関心が高い人に違いない。近々、ケージのピアノ作品全集をリリースする予定とのこと。録音・演奏共に優秀。プレパレーションは私の好みではないが、真摯に作品に向き合っており、好感が持てる。CD-ROMもまだ全部は見ていないが、なかなか良い。ケージの全作品リスト(作曲の契機や被献呈者名付き)が重宝する。
★★★★

CDの購入にあたり、オーフェンス氏ご本人とメールのやりとりをしたが、私の姓が国際的に著名な邦人作曲家と同じだからなのか、「あなたは音楽学者か評論家か何かですか?」と訊かれたのには驚いた。もちろん「いいえ、単に趣味として音楽が好きなだけの人間です」と回答したが、もし私が音楽学者だったりしたら、文通が始まっていたりしたのだろうか。

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ジェイムズ・テニー(2002)
James Tenney
HatHut / hat(now)ART 152

2012年初出の音源だが、演奏は2002年と古い。プレパレーションは良い出来の部類に入る。録音が非常にいいのは評価。少し速めのテンポが主体で、曲想ごとの演奏の変化にはそれほど気を使っていない。淡々と弾いて、曲自体に語らせている感じ。…こういう演奏スタイルが、実はCDで出ている「ソナタとインターリュード」演奏の主流と言えるのだが、私は今ひとつ賛同できない。そんな「乱暴な」弾き方では、この曲が本来持っている魅力を充分には引き出せないと思う。ジェラール・フレミーの演奏を聴いてもらえば分かると思うが、「ソナタとインターリュード」は、実に、実にニュアンス豊かな名フレーズの宝庫なのだ。決して「訳の分からんゲンダイオンガク」の類ではない。そこをきちんと弁えてこそ、演奏する価値がある。
★★★★

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クラウディア・ビルクホルツ(2002)
Claudia Birkholz
STARFISH MUSIC / CD 00203-9


ジャケット及びライナーノーツには「©+℗ 2003」の表記のみで録音年の情報はないが、演奏者の公式サイトにあったPDFには録音年が表記されていた。2003年に発売されたCDだが、2015年にようやく存在に気づき入手。既に発売から相当の時間が経っていたため、下記の通り入手には苦労したが、無事未開封新品をゲットできた。
CDの収録音量が大きく、録音は大変良い。プレパレーションは部分的には惜しい箇所もあるが、かなり良い部類に入る。演奏の丁寧さや各楽章のカラーの表出の度合いもなかなか良い。敢えて難点を挙げるとすれば、第7ソナタのような落ち着いた雰囲気の楽章でもピアノのタッチがやや硬めで音が強い傾向があり、ダイナミクスの面で全体的に更にメリハリがあれば良かったかな…といったところである。
★★★★☆

 amazon.deやamazon.fr、jpc.deなど、いくつかのサイトで売られていたので、amazon.deとjpc.deに発注してみたのだが「廃盤、入手不可能」ということでどちらもキャンセルされてしまった。レーベルは消滅しているっぽい。演奏者ご本人のサイトがあったので、「もし新品CDを所有されていたら、1枚譲っていただけませんか?」というメールを出したところ、三週間待っても返事が来ない。完全に諦めていた矢先、ようやくビルクホルツさんからOKの返事が!(エージェントかもしれないが。)ペイパル経由、送料込み20ユーロで未開封新品を売ってくれた。CDは支払い後5日程度でドイツ・ブレーメンから航空便で届いた(ドイツから5日で届くというのは、かなり早い方)。ビルクホルツさん、ありがとうございました!なお、ビルクホルツさんは何度か日本にも来て演奏活動や学生への指導等を行っているようだ。


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マーガレット・レン・タン(2003)
Margaret Leng Tan
mode / mode 158 (DVD-Video) , mode 158 (CD)

シンガポール出身の著名な現代音楽専門女流ピアニスト。ケージ作品のレコーディングはかなり前からやっていたが、「ソナタとインターリュード」はこれが初めてだと思う。満を持しての録音か。 肝心のプレパレーションだが、かなり恣意的で、元の音程が余り守られていない。第一ソナタの冒頭など、通常の演奏であれば、何とも言えない暖かみとユーモアを感じさせ、それが(私個人としては)この「ソナタとインターリュード」の大きな魅力になっているのだが、そのイメージを完全に覆し、「不安を掻き立てる不協和音の塊」に変貌させてしまっている。以降もどの楽章を聴いても、アジェミアン盤やフレミー盤で聴かれる、あの何とも言えないトボケた味わいや浮遊感が希薄で、単なる「ありがちな、ワケの分からん現代音楽」になっている。…こういうアプローチに対し、「演奏家の個性でフィルタリングした、作品の再創造」として好意的に見るポーズを採るのは簡単だが、「この曲はそういうアプローチにはなじまない」と常々思っている私は、どうしてもこの演奏を好きになれない。「…ちょっとやりすぎじゃないの?」と思ってしまう。
作曲家本人とも親交のあった『ケージの大家』であるタンが、こういう演奏を展開しているからには、何らかの理由や説明があるだろう…と思って、ライナーノートを読んでみた。すると、いきなり解説の冒頭に「もしあなたが既に『ソナタとインターリュード』に親しんでいるなら、冒頭の和音からして、この演奏のように聞こえるものを一度も聴いたことがないはずだ 」と書かれていた。この演奏が「普通」でないことを、ちゃんと意識しているようだ。解説には、だいたい以下のようなことが書かれていた。(かなり意訳してます。)

「タンは、ケージの晩年の10年間、ずっと良きコラボレータとして過ごしてきた。ケージはタンに全幅の信頼を置き、多くの作品の初演・初録音が、ケージ承認のもと、タンによって行われている。そうした中で、ケージは演奏者自らの『本能に従った』解釈をもって演奏することを許容していたし、タン自身も、『全ての音が“語りかける”べきだ』という主張を強く持っていた。そのために、このような風変わりなプレパレーション及び演奏になったのだ。ほとんどの『ソナタとインターリュード』の録音が、(アジェミアンの)初レコーディングを参考にしているように思えるが、ケージ自身はあらゆる可能性に対して寛容だったことが知られている。その可能性を実際に切り開いてみせたのが、このタンの演奏なのである。」

…あー、つまり「やりたいようにやればいいってケージが言ってたから、その通りやってみました」ってことか。まあ予想通りでした。こういう音/演奏がタンの好みなのね…。(作曲者との10年もの親交があればこその“冒険”だと思う…。)ちなみに私の本能は、初レコーディングであるアジェミアン盤、そしてその演奏に非常に似ているフレミー盤が良い、と言っております。このタンの演奏に対しては、私の本能は「否」と言います。ただそれだけです。…そもそも「人それぞれ好みは違うもんだ。万人共通の絶対の名盤なんてあるわけがない」というのが、私の考え方ですから、あってます。(^_^;

DVDは96KHz/24bit音声が収録されており、「ソナタとインターリュード」再生時はその楽章の楽譜の最初の1ページ(はっきりと音符が読み取れるくらいのアップ)を画面に映している。(演奏シーンも観たかったな…。マルチアングル収録なら良かったのにね…。)その他、タンがプリペアド・ピアノについて語りながらその場でピアノにプレパレーションを施していく映像や、「ソナタとインターリュード」作曲時にケージが実際に使用したボルトやネジ、ゴムなど(そんなものがちゃんと保存されていたとは!)を使ってのレクチャーなど、なかなか興味深いコンテンツが収録されている。
(演奏:★★☆ 映像:★★★★

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ノラ・スクタ(2004)
Nora Skuta
HEVHETIA / HV 0011-2-131

プレパレーション・演奏共になかなか良い出来。しかし、「この曲の魅力を搾り出しつくしてやる!」といった意気込みには欠けると言わざるを得ない。(フレミー盤などは、まさに「これ以上はできない!」というレベルに達しているので、比較してしまうと、どうしても辛口の採点になってしまう。)
★★★★

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ジャンカルロ・シモナッチ(2005)
Giancarlo Simonacci
Brilliant Classics / 8189

新録音のCD3枚組で1,580円という激安CD。さすがブリリアント・クラシックス。ケージの「プリペアド・ピアノ作品全集」とのこと。(しかし今更、よくケージなんかに目をつけたものだな…。)演奏の方だが、他の盤と比べても、結構良い方だと思う。この曲の魅力は十分伝わるだろう。テンポ設定やフレージングにも変な癖やしつこさがあまり無く、中庸の表現といったレベル。プレパレーションは、「もう少しで100点満点なのに…!」という、非常に惜しい出来。メロディの一部を構成する音階が、ミュートされてアタック音だけになってしまっている箇所がある。(この音、他の盤でも音階がハッキリしなくなっていることが多いので、プレパレーションがかなり難しい箇所なのだろう。)なお、録音の質自体は高いが編集がやや雑で、音を切り貼りした痕がけっこうハッキリ分かってしまう。また、プリペアド・ピアノ本来の多彩な微細音(シャラシャラ、ジャラジャラ、ビリビリ…みたいな音)がほとんど聴こえて来ず、キレイだがやや単調な音色に終始している。…これは「Brilliant」を冠するこのレーベルの「主義」かも知れない。
★★★★

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スーザン・スヴルチェク(2006)
Susan Svrček
Centaur / CRC 3137

ロサンゼルスにある学校のホールでのライブ録音で、咳払い等の会場ノイズがややある他、何と電話のベルが鳴っている音が収録されている。
プレパレーションは80点くらいか。ぎりぎり及第点と言ってよく、いい線をいっている。演奏は、スローテンポを基調とし、曲想を大事に取り扱った非常に丁寧なもので、好感が持てる。少なくとも、この曲の価値を十全に理解した上での演奏だろう。プレパレーションがもっと完璧なら屈指の名盤になっていた可能性がある。
なお、「スヴルチェク」の読みは自信なし。国内サイトは、やはり正確な読み方が分からないと見えてどこを見ても「Svrcek」と原語表記でしか書いていない。
★★★★☆

このCDは最初はHMV.co.jpで注文したが、到着したCDパッケージを持ってみたら、妙に軽い。嫌な予感と共にシュリンクを破ってケースを開けたら、案の定、CD本体が入っていなかった。…輸入盤ではけっこうよくある話で、今まで5回くらいは体験しているから、そんなに驚かなかったものの、返品しなくてはならないので面倒臭い。…で、HMVはそういう返品・交換処理に時間がかかるのが常で、案の定1ヶ月経っても代替品を送ってこない。CDが不良品だったのはHMVのせいではないにせよ、さすがにキレた。良品との交換処理でなく返品・返金処理にしてくれと頼み、無事了承された。…で、アマゾンで買って無事入手。(アマゾンは在庫ありだったので翌日届いた。HMVより500円高かったが…。)HMVは、まとめ買いセール価格が適用されると国内のCDショップで一番安いが、サービスはホントにそれなりだ。Webサイトのレスポンスも悪いし、カートに入れた品がすぐに消えてしまう。(お気に入りリストに入れておけば消えないのだが、バグがあるっぽく、ついさっきカートに入れた品がもう消えた、なんてこともよく起きる。)…正直、あまり利用したくない。

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カルロス・アペリャニス(2008)
Carlos Apellániz
Rozart / SOLO 001

プレパレーションは水準以上。演奏の丁寧さは平均的か、ややそれ以上といったところ。バカスカと無思慮に弾いている箇所はなく、全編演奏者の程よい演出が聴かれ、なかなかの好感度を誇る。録音も良い。これは「ソナタとインターリュード」の数あるCDの中でも推薦できる部類に入ると言ってよいだろう。
★★★★☆

長らく「探しています」のページに載せていたCD。2017年1月に匿名の方から「amazon.es(スペイン)で新品が売られている」という情報をいただき、無事ゲット。…いやー、ホントにありがたいことです…。アマゾンは日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツは必ず探すのだが、スペインはノーチェックだった。(出版元のRozartはスペインのレーベルなので、まずはスペインのアマゾンを探すべきだったか…。)アマゾンの商品番号(ASIN)を使って調べ直してみたら、イギリス、ドイツ、フランスのアマゾンでも売られていた。どの国のアマゾンも作品名がスペイン語の「Sonatas E Interludios」だから検索に引っかからなかったのかも知れない。(いつも検索時は「cage sonatas」でしか検索しないのだが、amazon.co.ukでこのキーワードで検索したらちゃんと出てきた…。ちゃんと検索していないだけだったか…。それともamazonに登録されたのが割と最近だったのか?)

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セドリック・ペシャ(2011)
Cédric Pescia
æon / AECD 1227

プレパレーションの出来は平均点か、それより下(本当はそれではいけないのだが…)。一言で言って「若い」演奏。曲想をあまり大事にしていないというか、この曲の魅力をよく理解せずに弾いている印象。ペシャは若い世代の奏者であり(1976年生まれ)、当然ケージ本人との交流もない訳で、「ソナタとインターリュード」を完全に過去の作品として捉えるしかなく、しかも現代音楽のスペシャリストという訳でもないので、どう演奏すればいいのかについての情報が不足しているのではないか。私が思うに、「ソナタとインターリュード」は実は大いにロマンティックな曲であり、プレパレーションも含め非常にデリケートな曲である。そこを理解しないと、とらえどころのない、無機的な演奏になってしまう。
★★★★

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ヌリット・ティルズ(2011)
Nurit Tilles
John Cage Trust / 番号なし(#282/433copies)

LPレコード。高音質にするため45rpm仕様で、3枚6面ある。ケージの生誕100年を記念して作られ、全世界で433コピーの限定品。アマゾンで購入、4000円ちょっとだった。…正直、LPは扱いが面倒。LPバージョンの他にCDやSACDのバージョンも作って欲しかった。演奏は丁寧なもので、なかなか良い。一曲一曲、その楽章の良さを引き出そうと考えて弾いているのがわかる。プレパレーションもほぼ合格点。…でもCDが良かったなぁ…(私はヘッドフォン専門なので、アナログレコード、特にこの曲のような静寂が重要な曲は針音が耳について仕方がない…。)
★★★★☆

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アントニス・アニセゴス(2012)
Antonis Anissegos
wergo / WER 6782 2

1970年テッサロニキ生まれというから、恐らくギリシャ系だろう。プレパレーションの出来は平均点(…ということは、あまりよくない、という意味だ)。乱暴なデフォルメ等はなく、誠実な弾き方であるため、無理なく聴き続けられる。
★★★★

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ケイト・ボイド(2014)
Kate Boyd
NAVONA RECORDS / NV5984

アメリカ生まれのピアニスト。ライナーノーツによると、2012年のケージ生誕百周年の演奏会で初めて「ソナタとインターリュード」(プリペアド・ピアノそのものも)を聴いて「是非この曲を演奏してみたい」と思い、それを実現したのが本盤なのだという。…私などは、1980年代後半にはすでにこの曲に親しんでいたから、なんか時代が変わったなぁ…という思いがする。2010年代以降に初めて「ソナタとインターリュード」を聴き、そして演奏・録音するピアニストが出てきた…ということに軽い衝撃を覚える。
プレパレーションの出来は100点満点で85点(平均点以上)、というところだろうか。「この曲に惚れ込んだ人の演奏」だけあり、なかなか丁寧で真摯な演奏内容で好感が持てる。「第二インターリュード」「第三インターリュード」あたりは中々聴かせるが、さらに自我に没入した、濃い演奏でもよかった気がして、やや物足りない印象を受ける。また、ピアノそのもののテクニックもそれほど「達者」感が伝わってこない。でも決して悪くはなく、「この曲を大事に弾いている」感がそれなりに伝わってくる演奏なので、ちょっと甘めの4.5点としたい。
★★★★☆

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キャスリーン・ソロース(before2016)
Kathleen Solose
CD Baby / 番号なし

CD-Rだが、amazon.comで購入したもの。姓の読みは推測。(ブラウザのChromeに翻訳させると「ソロース」と出たので。)彼女はカナダ・サスカチュワン大学のピアノ科教授の地位にあるカナダ人ピアニスト。…製品番号なし、ライナーノートも紙一枚の廉価盤であり(録音年・場所の記載なし、apple musicのページには「2015」とだけある。録音年?発売年?)、音質は特に問題はないのだが、左右の定位が曲の最初から最後までかなり左寄りになっているのは超残念。(編集後のチェックや調整もしてないなこりゃ…。)…でも曲の最後の方まで聴いているとだんだんと気にならなくなってくるが…。
演奏のほうは、プレパレーションがかなり良く、100点満点中90点くらいあげてもいいくらい。演出も凝っている部類に入り、第二インターリュードなどはなかなか良いと思わせる。…これで収録音の定位がちゃんとしていたらもう少し点を高くしていたのだが…。惜しい。
★★★★

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