ひざに水がたまるとき・膝の痛み

どうして膝に水がたまるのか
 膝の水は、正式な名前は「関節液」といい、関節液は関節を包んでいる膜 (関節腔) に入っており、骨の先端の軟骨に栄養を与えたり関節のスムーズな動きのための潤滑油のような役割をしています。通常0.5cc程度の水が入っていますが関節液を作る働きをする細胞(図参照)は、例として関節液の中に異物(関節内遊離体)が紛れ込むとそれを排除しようと働きます。大きな異物であれば滑膜にとりこんでしまいますが、粉のように細かいものであれば関節液に含まれる酵素で溶かそうとします。異物の量が多ければそれだけたくさんの関節液がつくり出されることになります。また、そうなると自らつくり出した酵素にも刺激を受けて滑膜はどんどん潤滑液をつくり出します。そうしてますます膝に水がたまっていくのです。
 水がたまる為の要因は関節炎(化膿性関節炎・慢性関節リウマチなど)や、半月板という軟骨が損傷を受ける、関節内に軟骨などのかけらがある等さまざまですが原因のひとつである「変形性膝関節症を例にあげて説明していきます。
 大腿骨と脛骨の先端をおおっている関節軟骨がすり減ってしまう病気が変形性膝関節炎といいます。関節軟骨は、硬い骨同士が直接ぶつからないようにするクッションになっていて、そのおかげで関節はスムーズに動かせることができます。軟骨がすり減ってくると関節同士の摩擦がおこり、それによって痛みが生じます。また、軟骨がこすれるときに出たかけらが関節液に入り込み前記の理由で水がたまっていくのです。

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 症状はたいていの場合次の通りの順番で現れてきます。
1 膝の関節のこわばり
2 歩行時に痛みを感じる
3 足の曲げ伸ばしが不自由になる。しやがんだ姿勢や正座ができなくなる。
4 膝に水がたまる・腫れて熱感がある
5 膝を動かした時ゴキゴキという音が鳴るスムーズに動かない関節が摩擦音を出す。
6 足の変形・摩擦により関節の内側の軟骨がすり減ることになり、内側にむけて関節が傾きO脚になってくる。ごく稀に外がわがすり減りⅩ脚に頂ることもある。
このような症状や変形は、たいてい両足におこります。

●どのような人がかかりやすいか
1 50才以上の人
2 女性に多くみられる
3 0脚に多い・・0脚気味の人は通常よりさらに体重が内側にかかりやすく、ますます片側の軟骨がすり減ります。
4 過去のケガや職業も関係する・・足にねんざや骨折の経験があったり膝を酷使する農業などの職種は要注意です。
5 負担をかける肥満・・重い体重によって軟骨がすり減りやすくなっています。
1つでもあてはまる人は要注意。症状を感じたら整形外科の受診をおすすめします。
自分でできる処置
専門医にかかることはもちろんですが、自分でできる処置は次のようなものになります。
1 局所を安静に保つ
 動かすとまた膝に負担をかけて症状が増してしまいます。しかし寝たきりになると膝の筋肉が落ちてしまうので痛くならない程度の動作におさえるようにしましょう。
2 冷やし、その後にあたためる
 腫れたり熱ばんだりしている時期は氷のうなどで冷やし、炎症を抑えます。冷やすことによってたまった関節液の排水が促されます。その後はお風呂などであたためるとよいでしょう。
ひざに水がたまるとき・膝の痛み13 抗炎症剤
 湿布薬や内服薬などで炎症を抑えます。
 以上のように対処していき、痛みや腫れなどが治まったら積極的に運動療法に取り組むようにしましょう。膝の周辺の筋肉の強化と適度な刺激により進行を抑えることも大切です。運動してよい時期は医師と相談しながら行ってください。


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