コンドルが飛んでくる




 無謀すぎる賭だぞと とめる親兄弟

 ありがとうと振りきって 走って行った走った

  丘を越え 谷を渡り

  沼につかり とにもかくにも かの場所へ


 目かくしし全速力で 砂漠だの荒野を

 生まれたままの姿で 走って行った走った

  今どこに どの方角へ
 
  朝か夜かも わからないまま かの場所へ


  いやな声 嬉しい声

  罵声賛辞 浴びては走るひた走る


 目かくしし全速力で 砂漠だの荒野を

 生まれたままの姿で 走って行った走った

  今どこにどの方角へ

  朝か夜かも わからないまま かの場所へ



 はだしで走ってく

 はだしの足 岩をかけるたびに はだかのうでにうごくものがある

 はだしの足が血まみれになると はだかのうでの皮膚を突き破り

 はだしの足が宙にふと浮いて はだかのうでにのびる太い羽根

 はだしのあしが空に踊るとき はばたく大きな羽根がはばたく





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戸川への道