廃線探索シリーズ   
常磐線 旧金山隧道をいじる、 その7  いざ潜入!!
突然、転勤が決まってしまった。
6月中旬には、福島いわきを去らなければならない。
突然の話しではあるが、自宅のある岩手に近づくのでウエルカムな話しだ。しかし、まだやり遂げなければならない案件が残っていた。
それは、常磐線の全廃隧道群の探索である。思い出づくりはいよいよ佳境を迎える。

2009年4月29日(水) 昭和の日



そんな訳で、しつこく訪れている旧金山隧道であるが、竜田側抗口に向けて、今回はチャリで疾走していた。
実は2週間前にもこの地を訪れたのだが、この先に昨年には無かった異変を確認していたのだ。

チャリの場合、この先のわだちが消失する地点で前進は終わり、その先は線路脇を徒歩で行くしかなかった。

しかし・・・・



・・・線路脇の側溝に白亜のカーペットが敷き詰められていたのだ。

こ、これは、チャリで逝ける!!


昨年まではこんな感じだった。


だぶん、側溝左側に電柱とケーブルが新設されていることから、重機が入れるように側溝にフタをしたものと考えられる。
何にせよ、隧道抗口へのアクセスがちょっと安全かつ楽になったに違いない。


現金山トンネルの抗口まで難なくチャリでたどり着いた。

この先のマニア道は、昨年までは藪のトンネルとなっていたが、何故かきれいに刈り取られていた。お陰でこの先もチャリで難なく抗口へたどり着くことができた。


2009年、ご来場記念撮影!!

この3年間に渡って、両抗口付近を弄り倒してきたが、今日はその集大成でもある、チャリでの隧道通り抜けにアタックする。

たぶん、これってまだ誰も成し得ていない、お初(笑)だよね!!


では、レッツゴー!!


侵入直後は目がなれず暗い。入ってすぐ右方向にカーブしていくことから、抗口の明かりもすぐ途絶えてしまい、暗闇に一人ぼっちの状態となる。


ところで、金山隧道に関するウンチクは、「山行が」様のサイトで確認して頂きたい。金山隧道に関するレポはここです


足元は安定しており、チャリでズンズン進行出来た。ただ、たまに天井の煤が落下してザックザク状態になっているのだが、意外と行ける。


天井はびっしりと煤がこびり付き、モノクロの世界だ。従って灯りを灯しても明るく感じない。


順調に走行していたと思ったら、急激に足元に変化が現れた。突然のどろんこ地帯であった。最初はお構いなしにチャリで走行していたのだが、どんどん深くなり走ることが出来なくなった。

下りて押すハメになったのだが、こうなるとチャリはただのお荷物となる。泥んこは深さを増すものの長靴の丈を超えることはなく無事通過することが出来た。

その時は暗くて特に何とも感じないのだが、後々画像を見ると、キモいもんだ。黄金の泥んこ!!

泥んこと格闘している最中は、ずっと下を見ていたのだが、ふと目線を上げると、そこに人の気配を感じた。始めは前方に灯りをもった同業者がこちらに向かって来ているものだと思ったのだが、よく見るとそれは富岡側の抗口の明かりであった。
どうやらサミットを超えたらしい。
これは暗闇の孤独な状態にあって非常に救われた想いがした。

目指すは、直線上の明かりであった。


泥んこ地帯の次は水が出た。隧道内の事前情報から前進を拒むものは無いはずである。ただ、水や泥んこが長靴の丈を超えて人体と接触するか否かであった。


水の中ではあるが、チャリで走ってみたりなんかしてみた。しかし、転倒だけは色んな意味で絶対避けなければならなかった。


いつの間にかチャリの泥も洗い流されきれいになってしまった。


やがて、水がなくなり、久々に路盤が現れた。


ちんたらしているせいで中々進まない。


おっ!! ここは某サイト様でも見た、煤が剥がれフレッシュなレンガの顔を見せているところ。


この隧道の退避抗はでかい。

チャリ置き場にピッタリだ。

しかし、ここへ来るのは至難の技か。


特大ビール瓶が転がっていた。

累計2本を確認。


富岡抗口に向け下っているため、チャリは楽に進める。出口は近いぞ!!


と、思ったら水が出てきた。


で、また泥んこ地帯。


ここまで、明らかな同業者の踏み跡が確認出来た。

黄金の足跡!!


抗口も近づいてきた。


抗口出口までおよそ50メートル。そろそろ最後の水没開始地点となる。鮮やかに逆さの出口が水面に映りこんでいた。、


もともとは色の変わっている境付近まで水没していたはずだ。


では、いよいよ水に漬かるときがキタ。


これまでの富岡側をしつこく弄った成果が試される時が来たのだが、どう考えても長靴の丈を超える事態になることは避けられないだろう。


側溝の淵の部分が一段高くなっているので、とりあえずその上をトレースしながら進んだ。



しかし、それもやがて途切れると、足元は一気に水中に潜行。人体に水の冷たさを感じる時がきた。


出口はもうすぐだ。

水の深さは、膝ぐらいだ。 もっと奥まで水没しているものと思っていたのだが、意外と水は抜けていた。

逆に、もう少し頑張れば、もっと水が抜けたはずなのに・・・と思ってもみたが既に時遅しである。

上陸は始めから難航が予想された。とにかく地盤が緩くて、まともに上がれないだろうとは思っていた。

とにかくデジカメは一旦撤収!!

上陸に挑む!!


予想通り、上陸しようにもヘドロなのか腐葉土なのか判らないが、踏み込もうにも土中に腿まで沈んでしまって、身体が浮き上がらない。
右往左往しながらも、渾身の力を振り絞り一歩踏み出したところ足応えがあり、急に身体が水中から浮き上がった。
そこに丸太があったのだ。チャリを水中から引き上げ、最後は泥んこの人となってしまった。

足元をとった画像であるが、長靴の上に履いたビニール合羽が泥だらけである。


ありがとう丸太!!


40分掛かって隧道通過成功!!


富岡側抗口、チャリご来場記念!!

金山隧道、チャリ走破大成功!!


さて、ここは決してゴールなる地ではない。ただの折り返し地点なのだ。折り返しと言っても、また隧道内を戻ると、泥んこ地帯の次に水場がないことは判っていたため、それは有り得なかった。このまま、国道6号線へ通り抜け、チャリで一山超えるつもりであった。
まずは隧道内から湧いて流れ出している水で全ての泥を荒い流した。これが一番大変な作業と言ってもいいかもしれない。


さすがに長靴のまま国道はないので、代えの靴をリュックに入れて持ってきた。

合羽のお陰で、中の衣類は濡れただけで汚れずに済んだ。全身泥んこで国道をチャリで逝くのも耐えられない。歳はくっても周りの目は気になるのだ。

では、山からの脱出だ。


マニア道を通る。数時間前の刈り込みでチャリも難なく通過。


マニア道を逝く!!

この先、現在線に合流する。


線路脇を若干行かせてもらい・・・

(今回は電車の通過時刻のデータを持参していたので、その辺の安全確保は万全であった)


山菜取り人の踏み跡が出来ていたので、最短で線路とお別れ。
藪が激しい場合は、あと50メートル程先に行ってから、土手を駆け下りるのだ。


丁度この地域の田植えの時期と重なってしまった。画像右手側から生還したのだが、そこは田んぼがあって田植えやら、あぜの草刈で地元の民草らが作業に勤しんでいた。
地元住民との接触は避けたく、のんびり写真を撮ることも出来なかった。

ここは、国道6号線の真下。トンネルくぐって、築堤沿いの道を駆け上がると、すぐ国道に出ることが出来る。目印はラーメン屋だ。

ここから、国道をチャリでひと山越えるだけなのだが、日頃の運動不足がたたり、息をぜーぜー言わせながらの山越えとなった。


国道のサミット付近。

この田んぼの下に旧金山隧道は眠っている。

次なるチャレンジャーを待って!!










終わり・・・・じゃないよ!!
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