2009  TOPへ

マッチ、テリー、皇太子殿下、著名人が続々と来場

■米国のサブプライムローン問題に端を発する金融危機は、リーマンブラザーズの経営破たんに及ぶ「リーマンショック」へと発展し、100年に一度と言われる世界的な大不況へと突入。特に自動車業界は大きな打撃を受け、優勝2度を誇る日産自動車(横須賀市は今期限りでの休部が発表された。最後の夏となった日産は神奈川予選の第一代表決定戦で、逆にクラブから復活した三菱重工横浜(横浜市)と激突。延長16回に及ぶ激戦は決着がつかず翌日の再試合へ。再び延長に突入したが、三菱重工横浜がサヨナラ勝ちで制し13年ぶりの出場を果たした。NTT西日本(大阪市)と対戦した横浜は、左腕エース亀川裕之が2回に2点を失うと5失策で自滅。ルーキー吉元一彦の好投でNTT西日本が7−2で三菱重工横浜に快勝した。◇日産自動車は翌日の第2代表決定戦で大敗を喫したものの、東芝(川崎市)に競り勝ちの第3代表に。3年ぶり出場のJR東日本東北(仙台市)との初戦は、3万5千人の大観衆となった。小山豪のタイムリーで先制した日産は、追いつかれた後の5回にスクイズで決勝点。エース石田祐介が1点を守りきり、日産自動車が2−1でJR東日本東北を下した。◇2年前の王者・東芝は、関東最終予選でJFE東日本との延長17回に及ぶ死闘をサヨナラで制し2年ぶり出場。東邦ガス(名古屋市)と初戦で顔をあわせた。三澤慶幸の一発で先制した東芝は、増井浩俊が8回途中まで力投。抑えの木戸一雄が3三振で締めて東芝が2−1で東邦ガスを下した。

■記念大会で4試合が増え、総入場者数は50万人を突破。著名人の来場も相次いだ。onda鈴鹿(鈴鹿市はマッチこと近藤真彦氏の始球式で、上津原詳の完封で初戦を勝ち上がったセガサミー(東京都と対戦。左腕エース藤本瞬の3安打11奪三振の好投で、Honda鈴鹿が3−1でセガサミーを下した。◇2回戦で鈴鹿は、タイブレークの末に初戦を突破したヤマハ(浜松市と対戦。皇太子殿下ご観戦の試合は、佐藤二朗の一発でヤマハが先制。鈴鹿も大西正人のタイムリーで追いつき同点のまま9回へ。ヤマハは再び佐藤がサヨナラ弾を打ち込み東海対決にケリ。エース岡本洋介は135球を投げ抜き、ヤマハが2−1でHonda鈴鹿を下し8強入りを果たした。岡本は西武へ。◇8年ぶり復活の東京ガス(東京都は3万人に近い大応援を動員。テリー伊藤氏も応援に加わり、日本通運(さいたま市)との首都圏対決は4万3千人の大入りとなった。先制された東京ガスは2回に日通先発の左腕エース阿南徹を捕え、松田孝仁の2塁打で逆転。日通も8回に南建三の一発で追い上げたが、東京ガスは左腕の榎田大樹から美馬学へと繋ぐ新人リレーで振り切る。東京ガスが4−2で日本通運を下した。阿南はオリックスへ。◇東京ガスは2回戦でNTT西日本と対戦。ルーキー同士の投げあいとなった。初回に東京ガスは濱田政宣がNTT西日本先発のルーキー安部建輝から先頭打者ホームラン。更に松田の2打席連続ホームランでリードを広げる。先発の榎田は河本泰浩に一発を浴びたものの、再び美馬との新人リレーで逃げ切り、東京ガスが3−1でNTT西日本を下し28年ぶりに8強へ駒を進めた。榎田は1位指名で阪神、美馬は2位で楽天へ。

■80回大会を記念し大会最多の36代表となったため、延長10回を終えるとタイブレーク方式が取られた。松下電器から社名変更となったパナソニック(門真市は、前哨戦の北海道大会を制した三菱重工神戸(神戸市)と対戦。山本隆之と左腕の木林敏郎とのベテラン同士の投げあいは1−1のままタイブレークに。山本は痛恨の死球で1点を許すと、続く大嶋将也(新日鐵広畑)の2点タイムリーで神戸が3点を勝ち越し。神戸は木林から山本哲哉へとスイッチ。パナソニックは大江伸宏の2点タイムリーで1点差とするが、山本が踏ん張り三菱重工神戸が4−3でパナソニックを下した。山本は2位指名でヤクルトへ。◇初戦をタイブレークの末に制した大阪ガス(大阪市)は2回戦で日産自動車と対戦した。大阪ガスは4回、新人ながら4番に座る山地大輔が先制の一発。先発に起用された左腕のルーキー岩見優輝は4回まで無失点に抑える好投を見せたが、日産は1点を追う土壇場の9回に3連打で同点に。再びタイブレークに持ち込まれた大阪ガスは11回に1点を勝ち越すが、続くセンターへの飛球を松井崇純の好返球で阻まれ併殺。再び1点を追う日産は四之宮洋介の2点タイムリーで劇的な逆転サヨナラ勝ち。日産が4−3で大阪ガスを下した。岩見は広島へ。◇準々決勝でヤマハと対戦した日産は、石田が3試合連続の先発。2回に日産は、ヤマハ先発のフェリペ・ナデルから吉浦貴志の2点タイムリーなどで3点を先制。8回には小山の2ランでダメを押す。ヤマハは日産を上回る10安打を浴びせたが、石田から左腕の秋葉知一への継投で日産自動車が5−0とヤマハを下し、ベスト4へと進んだ。

トヨタが日産下し初の決勝へ

■3代表に増えた九州からは、沖縄電力(浦添市が沖縄代表として初めて九州予選を勝ち上がり、第1代表で9年ぶり2度目の出場。第2代表のonda熊本(大津町も6年ぶりの復活を果たした。継投策で初戦を突破した熊本は2回戦で東海理化(豊川市と対戦。先制された熊本は6回に東海理化の左腕エース川脇輝生を捕え、山内清二郎(熊本ゴールデンラークス)のタイムリーで追いつくと、続く工藤隼人の2点3塁打で逆転。5回からは下手投げの山中浩史を投入しHonda熊本が5−1で東海理化を下した。◇九州第3代表は、地元でJR九州を下した三菱重工長崎(長崎市が2年ぶりの出場。前回準Vの王子製紙(春日井市と一回戦で激突した。長崎は4回、若獅子賞の左腕エース川口盛外を攻め、ルーキー堀大樹のタイムリーで先制。続く5回にも川本竜二のタイムリーで追加点を挙げた長崎は、19歳のエース宇土宏矢が5回を無失点に抑える好投。三菱重工長崎が4−1で王子製紙を下した。川口は広島へ。◇続く2回戦で日本新薬(京都市)と対戦した三菱重工長崎は、20歳の有迫亮を先発に起用。有迫は左腕から丁寧な投球で6回まで無失点に抑え期待に応える。野口心の一発などで3−0とリードした長崎は、7回にサイドハンドの幸松司(九州三菱自動車)を起用。しかし新薬は堂前篤史の起死回生の3ランで同点に。更に9回にも堂前のタイムリーで日本新薬が4−3で三菱重工長崎にサヨナラ勝ち。◇Honda熊本は3回戦で東芝と対戦した。初回に藤原将太の2ランで先制した東芝は、3回にも三澤が満塁ホームラン。序盤の大量点で東芝が7−4でHonda熊本に快勝し、8強へ進んだ。

日立製作所(日立市も増枠となった関東最後予選で、延長11回の末にJFE東日本をサヨナラで下し滑り込み。2年ぶり出場の三菱自動車岡崎(岡崎市と1回戦で対戦した。日立は4回に岡崎の左腕エース、新人の宇田川雄一郎からルーキーの村尾賢吾が先制打。5回にも大量6点を加え勝負を決める。日立は先発の比嘉幹貴が7回を8奪三振の好投。岡崎は9回に齋藤陽太が意地の3ランを浴びせたが、日立製作所が7−4で三菱自岡崎を下した。岡崎3番手で好投をキレのいい投球を見せた土本恭平(JR東海)は中日、7番手で3者三振を奪った高堀和也は楽天へ。◇4年ぶりの勝利を挙げた日立製作所は、2回戦で注目の沖縄電力と対戦した。2回に日立は大久保寛之の3塁打で先制。沖電も6回に池田隼人(日産自九州)の2ランで追いつくが、日立は7回に2点を勝ち越し。9回にも浦添商で夏の甲子園で4強入りしたルーキー伊波翔悟から4点を奪いダメ押し。日立製作所が沖縄出身の比嘉から伊波孝へと繋ぐリレーで8−2と沖縄電力を下した。◇4年ぶりに2勝を挙げた日立製作所は、3回戦で七十七銀行(仙台市)と対戦。七十七は新エース小林敦が救世主となり予選を突破。古川洋平のサヨナラ打で初戦をものにした。1点リードの日立は7回のピンチに3番手でエース比嘉を突入し逃げ切りを図る。ところが七十七銀は、8回に代打の小野寺尚人(日本製紙石巻)が同点のタイムリー。延長に突入する。10回に日立製作所は2死から大久保が決勝の2ラン。5−3で七十七銀行を振り切る。比嘉は2位指名でオリックス、予選で敗れた加賀繁(住友金属鹿島)も2位指名で横浜、小林はロッテへ。

■日本選手権で2年連続の優勝を果たしたトヨタ自動車(豊田市)は2年ぶりの出場。初戦となった四国銀行(高知市)戦は東出康成の前に6回まで1安打に封じ込められたが、7回に2死から満塁のチャンスを築くと、ベテランの佐野比呂人が走者一掃の2塁打。選手権MVPの大谷智久は8回に1点を失ったが、佐伯尚治(西濃運輸)へと繋いで、トヨタ自動車が3−1で四国銀行を下した。◇日本新薬との3回戦でトヨタはようやく打線が大爆発。先発に起用した左腕の中澤雅人が、初回に森川欽太の一発を浴び同点とされたが、荻野貴司の一発などで着々と追加点。9回には途中出場高阪行俊が3ランと満塁から走者一掃となる2塁打で1イニング6打点を記録。トヨタ自動車が17−2で日本新薬に快勝した。◇豪快に3度目のベスト8入りを決めたトヨタは、東京ガスとの準々決勝では小技で先制する。スクイズで2点目を奪ったトヨタは4回にも佐野の2塁打で追加点。先発の佐伯が6回まで無得点に封じると8回からは大谷を投入。トヨタ自動車が4−1で大応援の東京ガスを下し、初の4強入りを果たした。◇トヨタは続く準決勝でも大声援が後押しする日産自動車と激突。最期となったライバル決戦は、中澤と石田の投手戦となった。トヨタは連投の石田の立ち上がりを攻め、初回にトップの荒波翔が短打を好走塁で2塁打に。いきなり先制のチャンスを作ったトヨタだったが石田が踏ん張り無得点。一方の日産は6回に先頭の松井崇純がチーム初安打となる2塁打で出塁。しかしここでも中澤が踏ん張り先制ならず。すると直後の7回、トヨタは二葉祐貴が値千金の先制アーチ。7回からは日本新薬戦に続き佐竹功年がピシャリと封じ、僅か1安打での完封リレー。トヨタ自動車が1−0で初めて日産自動車を下し、初の決勝へ駒を進めた。

ondaがハイブリッド対決を制し13年ぶりV

■レッドソックス入りした田澤の右腕で前回9度目の優勝を果たした新日本石油(横浜市)は、強打を武器に連覇を狙い日本生命(大阪市)と初戦で激突した。初回にENEOSは宮澤健太郎の2点タイムリーで先制。日生先発の佐川仁崇をあっさりKOする。2回にも4安打で2点を加えたENEOSは先発の沼尾勲が5回まで1失点の好投。ところが3点を追う日生は、6回に代打のベテラン及川徹が満塁から2点2塁打を放ち同点に。しかしENOSはその裏、5安打を集めて4点を奪い再び突き放すと、3番手の左腕エース廣瀬繁が最後は代打の大島洋平を三振に討ち取り快勝。16安打の猛打で新日本石油が8−5と日本生命を下した。大島は中日へ。◇連覇へ向け好発進の新日本石油は、2回戦で3年ぶり出場のNTT東日本(東京都と対戦。NTTは三菱ふそうを3度優勝に導いた垣野監督が移籍。初戦を完封勝ちしたNTTは大竹飛鳥を初先発に起用した。大竹は期待に応え、猛打のENEOSを8回まで2安打に封じる。先発の沼尾が6回に先制を許したENEOSは、7回から聖望学園でセンバツ準優勝のルーキー大塚椋司が150キロの速球で追加点を防ぐ。しかしNTTは9回に3番手の廣瀬から向後光洋の2塁打で1点を追加。NTT東日本が終盤の小刻みなリレーで2−0と新日本石油を下し、ENEOSの連覇の野望を打ち砕いた。◇NTT東日本は準々決勝で日立製作所と対戦。36年ぶりのベスト4を狙う日立は、4回に村山修司のタイムリーで先制。しかしその裏、比嘉が満塁から上田裕介に走者一掃となる2塁打で3点を失い逆転を許す。NTT東日本は黒田信弘から、左腕の片山純一(JR東日本)への継投が決まって4−1で日立製作所を下し、準決勝へ進んだ。

■田澤を打ち崩しながら、前回ENOSの前に準決勝で逆転負けを喫したonda狭山市は、ロッテにドラフト2位指名を受けていた長野久義が残留。三菱ふそうからは優勝請負人の西郷泰之が加わり強打に磨きがかかった。3年連続で東京第1代表の鷺宮製作所(東京都と初戦で激突した。鷺宮は元巨人のドラフト1位、三木均が先発したが、川戸洋平の一発で先制したホンダは、続く長野、西郷、多幡雄一の怒涛の4連打で3点を奪い、三木を僅か8球でKO。鷺宮も7回に築川利希也をマウンドから引き摺り下ろすと、久保尚志のタイムリーなどで1点差に詰め寄る。しかし8回に多幡の一発で突き放したホンダは、3番手のルーキー須田幸太(JFE東日本)が踏ん張り6−3で鷺宮製作所を下した。鷺宮のマスクを途中から被った市川友也は巨人へ。◇ホンダは2回戦でも三菱重工神戸に先制パンチ。川戸、長野、西郷の3連打であっさり先制すると、3回には西郷の2ランで突き放す。ところが6回、先発の築川がアクシデントで降板すると、代わった須田の初球を大久保直紀(新日鉄広畑)が同点の3ラン。しかしホンダは7回、小手川喜常のタイムリーで決勝点を奪い、5−4で三菱重工神戸を振り切る。◇準々決勝でホンダは東芝と対戦。初登板の諏訪部貴大を一発攻勢で援護する。3試合連続の速攻で初回に先制点を奪ったホンダは、2回に岡野勝俊が一発。東芝も5回に大河原正人の一発で1点差に詰め寄るが、6回にホンダは長野と田浦英仙(JFE東日本)の2本のアーチで2点を加え東芝先発の増井をKOする。東芝は大河原の2本塁打で2点差としたが、諏訪部が7かいを1点に抑えたホンダが4−2で5本塁打の空中戦を制した。増井は日本ハム、2番手で登板した江柄子裕樹は巨人へ。

■2年連続で準決勝に勝ちあがったホンダは、4年ぶりベスト4のNTT東日本と対戦。垣野監督と西郷との前年までの師弟対決が実現した。先発に快速サブマリン木城寿一朗を初先発に起用したNTTだったが、2回に岡野のタイムリーでこの日もホンダが先制点を奪う。ホンダもベテラン大田悦生を先発に起用し5回まで無失点で切り抜けるが、NTTは6回に荒川正志(明治安田生命)のヒットで満塁とすると、平野の犠飛で同点に。更に代打の竹内和也(JR東日本)の内野安打で逆転に成功する。ところがホンダは7回に佐伯亮のスクイズで再び同点に追いつくと、内野のミスで再逆転。6回からは復調した築川が1点を守りきり、ホンダが3−2でNTT東日本との首都圏対決を制した。不振に終わったNTTの4番、清田育宏はロッテへ。★決勝は、ハイブリッド車で凌ぎを削るトヨタとホンダの自動車2強対決となった。トヨタは、満を持して大谷が先発。一方のホンダは連投の築川に先発を託した。甲子園の優勝投手同士の投げあいは、共に上々の立ち上がりを見せたが、大谷が先に捕まる。ホンダは3回に2死から小手川が四球で出塁すると、トップの落合成翔(JFE東日本)が両チーム通じて初安打となる中前打で続く。そして川戸がファールで粘った後、三塁線を抜く2塁打で先制。更に長野が2点タイムリーでホンダが一挙3点を奪う。4回まで築川の前にノーヒットのトヨタも5回、2死から藤原航平の2ランで1点差に迫り中盤を折り返す。トヨタは5回から左腕の中根慎一郎(三菱重工名古屋)が追加点を阻むと、8回に1死2、3塁と逆転のチャンスを作る。しかしホンダは3番手の須田が後続を討ち取りピンチを脱出すると、9回に多幡の一発で2点差とする。その裏トヨタも荻野、高阪の連打でチャンスを作るが、佐野の打球はセンター小手川へのライナーとなり万事休す。ホンダが4−2でトヨタを下し、13年ぶり2度目の優勝を飾った。長野は1指名で巨人、中澤は1位でヤクルト、荻野と大谷は1、2位で共にロッテ、若獅子賞の須田は翌年1位で荒波と共に横浜、中日に指名された諏訪部はホンダに残留する。

 

 

決勝                                            

ホンダ(狭山市)003000001  4      優勝  Honda狭山市

トヨタ(豊田市)000020000 2      橋戸賞 築川利希也

 

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