地球の反対側から日本を見て-10 (2009年)






地球の反対側から日本を見て-10 (2009年)




2008年、石油などのエネルギー高騰、地球温暖化、何となく世界はすさんでいる、未来に明るい希望が持てないという雰囲気になっています。今年も地球の反対側から見て感じる日本の今を記して行きます。

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107・日本の国家予算 (2009年12月27日)
日本の財政が危機的な状況にあるという話はかなり以前からありますが、余り深刻にはならず毎年の事なので皆さん麻痺して来ているようで何とかなるだろうと考えているように見えます。本年度と来年度予算を比較しますと一段と悪化しているのが一目瞭然です。このような予算案ですと金額が大きいのと使われている言葉が何となく日常的では無いので1000万分の1にして家計として示すとその深刻さを肌で感じる事が出来るように思います。ここで日本一郎君(昨年は日本太郎さんだったのですが、家主の交代したので改名してみました)に登場してもらい一家の家計の話を聞いてみる事にしましょう。

お父さんは会社の業績が悪化しているのでかなりの収入ダウンとなっています。昨年は収入が461万円と考えていたのですが今年は景気が悪いので374万円の予想しか立てる事が出来ません。この収入に見合う生活をしなければならないと思うのですが、酩酊しているのかぐんと支出は伸びています。何でも子供達全員におこずかいをあげると約束したので沢山お金が必要なのだそうです。お母さんのアルバイトだけでは足りなくなり、虎の子のへそくりに手を付ける事になりました。かき集めて106万円を何とか工面しましたがお父さんは毎年子供におこずかいを配るのだと張り切っていますが、お母さんの話ではもうへそくりは余りないので来年同じように捻出するは無理との話です。仕方が無いので足りない分は何時もの通りの借金です。今年は収入よりも多い443万円の借金をする事にしました。借金の方が収入を大幅に上回る事態となりました。

さて支出ですが、生活費は535万円と昨年と比べると大幅に増えてしまいました。子供皆におこずかいを配る、おじいちゃん・おばあちゃんの面倒を見なければならないのだそうです。父さんの収入が374万円しかないので生活費だけも家計は赤字です。せめても生活費分くらいはお父さんの収入で賄うべきであると思うのですが無理のようです。また水道が漏れていたので修理工事をお願いして工事を始めていたのですが、お金が無いので途中で止めて我慢する事になりました。手付金は払っていますが無駄になってしまいました。物価が下がるくらいでデフレなので借金の利子は余り増えなかったので助かりましたが借りている金額が大きくなっているので少しでも利子が上がると家計が成り立つのか心配です。家では仕送りをしているのですが、「自活しろ」と言っていて、仕送りのお金は昨年と同じくらいになりました。またお父さんは子供やおじいちゃん・おばあちゃんの面倒を見るのが何よりも大切でこれが自分の使命だと言っていますが、来年に向けて我が家の収入が増える努力をしていないのが一番の気掛かりです。今後も収入が増えないとやって行けなくなります。借りているお金の合計は8,250万円であったのが一年後には8,620万円になるのだそうで、借金の増える額がお父さんの収入と同じくらいになっています。これは直接借りているお金だけで全ての借金を足すと1億円を遥かに超えてしまっています。こんな赤字の僕の一家が何時まで生活して行けるのか多少心配になるこの頃です。

〔一般会計〕      2010年度     2009年度
総額          92兆2992億円  88兆5480億円
【歳入】 - -
税収          37兆3960億円  46兆1030億円
税外収入        10兆6002億円   9兆1510億円
新規国債発行      44兆3030億円  33兆2940億円
【歳出】 - -
一般歳出        53兆4542億円  51兆7310億円
国債費         20兆6491億円  20兆2437億円
地方交付税等      17兆4777億円  16兆5733億円
〔財政投融資計画〕   18兆3569億円  15兆8632億円


日本一郎 君一家の家計 (単位:万円):2010年度政府原案

お父さんの収入 374 生活費 535
お母さんのアルバイト 106 利子支払い 206
借金 443 子供への仕送り 175
収入合計 923 支出合計 916


なお借金の詳細表がありました。これを見ますと来年度中には1200兆円に達するのですね。想像出来ない金額です。

- 09.3末 10.3末 差異
普通国債 546 601 55
財政投融資国債 131 130 -1
その他国債 4 4 1
借入金 58 56 -1
政府短期証券 109 142 34
政府保証債務 45 45 0
地方債 163 163 0
合計 1,055 1,142 87




106・政治が面白い (2009年09月30日)
総選挙から一ヶ月が経過しました。この間に選挙そして政権交代が実現して新政権発足、野党になった自民党の総裁選挙とありましたが、眺めていて「政治が面白い」という印象があります、これは日本人全員の印象ではないかと思います。いわゆる55年体制というのが終焉を迎えたと言われていますが、よく考えてみますと戦前から続くお上の政治の終り、薩長藩閥政治の完全な終了とも言えます。関が原、徳川政権そしてそれに代わる薩長藩閥政治と振り返りますと今回の政変は大きな歴史の転換点になのかも知れませんね。

日本の政治は変わらないというのが日本人の常識であったように思います。自民党が居て族議員が居て出身母体、地方の要望が集約されて利益誘導型の政治が行なわれるのが当り前になっていました。有力議員は地元に大きな橋などを建設すると「立派な先生」として評価されて当選を重ねるというようなものが政治と考えられて来ました。一つの例として、全国的にも有名になった「まこと大橋」があります。本名は「朧大橋」というのだそうですが、福岡県八女市近郊にある土木賞を受賞したほどの見事な福岡県最大のアーチ式の橋で建設費は61億円であったそうです。地元では橋の建設に尽力された先生の名前で呼んでいるようです。周囲にはほとんど人は住んでおらず、一日の通行量は平均で約200台という事ですから片側ですと約100台、24時間で割りますと15分に一台通過する計算となります。従来はこのような橋を建設出来る先生が良い先生とされて来たようです。

振り返りますと小泉さんが政治を変えると宣言した時から日本人は政治に目を向けるようになったように思います。それまでは政治は官僚が国会議員の口を借りて行うものと決めてかかり、誰が首相になっても変わらないと考えていた人が圧倒的多数であったように思います。現在の首相は誰か?と問われて答えられない人が多かったのではないでしょうか。小泉政権が誕生し政治が直接生活に関わるものであると国民が実感したように思います。民主党が政権を取るに至ったのもこの流れからのように思います。今までは与党内で疑似政権交代を行いあたかも政権が変わったかのような印象を国民に与えていましたが、今回実際に政権が交代しますと最大野党(自民党)と野党第二党(公明党)は元政権党ですので、昔の社会党のように「何でも反対党」という訳には行きません、再度政権が交代したとしても同じで政権党に対して是是非非で政策論争をして行かなければなりません。相手の小さなスキャンダルを追及するような手口ではもう国民の支持は得られないでしょう。民主主義は時間がかかるシステムであり、政治は国民のレベルを反映する訳で、ようやく日本人も一歩踏み込んだ理解が出来たのかも知れませんね。三党連立の新政権そして谷垣さんが総裁に就任され、手堅い人事で来年の参議院選挙に臨み巻き返しを図る自民党の動向に注目です。



105・総選挙 (2009年08月30日)
本日、総選挙が行われ即日開票の結果、政権交代が実現する事となりました。戦後日本に民主主義が導入されて以来初めてという政権選択選挙となった今回、国民は解散以降余り騒がずに静かに見守り、多くの人が投票所に向かい70%近い投票率となり、そして日本国民は政権交代を選択しました。これを外国で見ていて気になる事が二つあります。まずは外交政策に関する議論が余り為されていないという事です。政治の大きな役割として外交があります。本来は外交政策に関してじっくりと議論を重ねる必要があるのですが、論点として国民の人気を得難いという事もあり、今回は与野党間で議論を深めた印象が無いように思います。結局民主党を中心とする新政権がどのような外交方針で向かうのか、現在日本の得意分野でも新興国の激しい追い上げに遭い、厳しい競争原理が働く国際社会、日本の姿が毎年小さくなる現実の中で、どのようにして日本の存在感を高めて行くのかよく分かりませんでした。内向きの給付金等、各論ばかりが取り上げられ、肝心の外交政策が財政問題等と同様に抜け落ちたまま選挙が実施されてしまったという印象は前回と同じであると思います。世界第二位の日本が戦後初めて政権交代が起きるというのに国際社会では大きな話題とならないのもどのように外交政策が変更されるのか全く見えないからだと思います。

次に大きなビジョンが示されていないという事です。生活者中心の政治にする、官僚依存の政治を終わらせるというような方法論が多いのですがこれからの日本をどのようにする、日本をこうしたいというスローガンがどこからも見えて来ません。「自分達が政権を担えば10年後、20年後にはこのような日本にします」というようなビジョン、方向性が全く見えませんでした。失業率の増加は日本の産業が空洞化を起こしている事に起因しているのだと思います。少子高齢化が急激に進行し、財政が毎年悪化して少々の事では改善が見込まれない状況となっています。このまま放置していますと取り返しの付かない事態を招く、問題を先送りばかりしている政治では日本の将来は危ういという国民の危機感が政権交代という結果になったのかも知れません。目先の方法論やその場しのぎ的な政策が続きますと日本は根幹の部分で一層疲弊してしまうと懸念しています。

新政権が間もなく発足します。どのような外交戦略を打ち出し国際競争に勝ち抜ける国に再生するのか、そして国民に対して長期的なビジョン、日本の将来の姿をどのように示すのか注目しています。納得出来る、夢のある将来像を描き、そしてそこにどのように到達するのかという具体的な道筋を明快に示す事が出来るのか、そしてその目標に向かって突き進むのか、大いに注目し、また期待しています。




104・未婚率の増加 (2009年05月08日)
日本では最近未婚の人が激増しており、男性では生涯未婚率が16%にまで上昇しているそうです。このまま行きますと近い将来にはこれが20%にまで達するとの予測があります。日本は婚外子に対しては差別が大きく社会的には恵まれない状況にありますので、結婚しない人が増えるという事は子供が増えないという事に直結します。これからこの傾向は一層強まり「結婚しない女性、結婚出来ない男性」が増加しますます少子化が進むのではないかと懸念しています。日本は戦前までは見合い結婚が普通でした。親が決めた相手と結婚するというケースが多く、中には結婚式まで相手とほとんど話もしていないなど言うケースがあったそうです。愛だの恋だのという次元とは別の基準があり、結婚していたのでしょう。何でも動物として人間を考える場合、相手を愛し続けられる期間は4年間なのだそうで、親同士が客観的にふさわしいと決めた相手と結婚するのはある意味合理的ではあったと思います。戦後米国式の考え方が入り恋愛をして結婚するという事に変化したのですが、社会のシステムは変わらずに来たので、相手を自分で選択する仕組みが十分でないまま今日まで進み大量の未婚者という事態になっているのだと思います。結婚などする必要は無い、経済的な理由で結婚出来ないという人が多く居ますが「好きな人」が居ればこれが優先順位トップになりどのような環境にあっても一緒に暮らすと思うのです。本気になって好きな相手が居ない、その前にそもそも出会いが少ない事に問題があるように思います。

ラテンの社会に住んで感じるのは男女の出会いそして異性との付き合い方をしっかりとサポートする仕組みが出来ているという事です。15歳になりますと女性は「キンセ」と呼ばれる15歳の誕生会を開催します。そこは大人の女性としてデビューする場であり、男の子も紳士然とする事を求められます。パートナーを組み一緒にダンスをし異性との付き合い方をしっかりと学びます。非常に大切な事はキスの習慣にあると思います。男女が挨拶で両頬にキスを交わすのですが、これで異性との距離が近くなり打ち解けて話す事が出来ます。若者達を見ていますと男女一緒に集団で居る事がよくありますが、日本では余りこのような光景を目にしません。最近は中高生でも彼、彼女の関係になるのだそうですが、全て個人だけでグループでの付き合いというのは余り多くはないように見えます。要するにあぶれるとずっとあぶれたままになるという訳です。

日本の社会は男女バラバラに居る事が多い社会だと見ています。社会人になっても多くの場合異性との交流は限られていますし、普通に働いていますと出会いの場面も余り無いように見えます。多くの人はそのような環境の中でもしっかりと相手を見付けて結婚しますが、最近は草食系と呼ばれる大人しい男性が多いそうで全く女性との付き合い方を学ぶ事無く結婚適齢期になり、歳を重ねて行く人が目立つようになっています。これは、どうも高校生くらいの思春期の異性に対する教育が出来ていない事に問題があるように思います。社会が15歳前後の男女にグループで一緒に居る事をサポートしていないからではないかと思っています。丁度日本では高校受験に忙しい時にラテンの世界では毎週のようにキンセのパーティー男女交際の手ほどきを受けているという訳でこの差が大きいように思うのです。異性と一緒に過ごす事は楽しいと感じれば状況は変化すると思います。16歳くらいの思春期の若者を学校などの垣根無く一緒に集め、混ぜて裸にしてゲームでもさせれば良いのかも知れませんね、変な妄想もなくなり異性を同じ人として真剣に付き合えるようになると思うのです。何か手を打たないと状況は悪化するばかりと危惧しています。



103・技術者にもスーパースターを (2009年03月09日)
日本の少年や若者に将来何になりたいのか希望を聞くと多分それぞれの状況にも拠りますが「漫画家」「漫才師」「野球選手」「医師」「国家公務員」「なという答えが返って来るのだと想像します。個人的には「科学技術者」とか「エンジニア」という答えを期待したいのですが、余り多くは無いのではないかと思います。日本は科学立国であり、原料そしてエネルギーを輸入し物を作りそれを外国に販売しその利益で食料を購入しています。食べる為の稼ぎは技術力で生み出しているのが日本の基本的な構造です。その意味でもエンジニアは金の卵を産む国の宝というべきものだと考えます。

医師や国家公務員が人気があるのは生活が安定している、高い収入がある、社会的な地位が高いなどという理由からでしょう。公務員の良さはお金を稼ぐ職業では無く使うのが仕事という点です。仕事の大変さ苦労があったとしても会社に勤務している人とは本質的に異なるものだと思うのです。公務員の皆さんのご苦労は実際には大変なものがあるのでしょうが、人の苦労というのは見えないものですのでそこそこやっていれば生活が出来、休みも多く取れると考えている若者が多いのでしょう。医師の人気は高い収入と失業の心配が余り無い事、社会的な地位が高い事などが挙げられると思います。医師の給与が高いのは当然で人間の生命を直接扱う職業であり、常に緊張を要求されるからであると思います。またもう一つの大きな要因として常に病人と接しており一番病気にかかり易いからで健康に対するリスクを常に負いながら仕事をしています。この二つの職業に就くには勉強をし、学費として大金を準備するか難しい試験に合格する必要があり、誰でもなれる道ではありません。

最初に挙げた人気のある職業の中で一番簡単になれるように見えて多くの若者に人気があるのは「漫才師」だと思います。漫才師という職業は誰でも参入が可能な分、相当に競争が激しく、ほとんどの人が途中で挫折しているでしょうし、一度テレビなどに出演出来るレベルに達したとしても一発屋として多くは短期間だけで姿を消し、長期にわたり人気タレントとして活躍し、安定した生活が出来る人はほんのごく少数だと思います。それでも多くの人がこの道に挑んでいます。聞けば最大手の吉本のタレントになるには最初に付属の学校に自費で通わなくてはならないそうです。アルバイトをやりながらこの学校に通い多くのライバルと競い合いながら可能性を探るのだそうです。ここを勝ち抜いてスポットライトを浴びる事が出来るのは少数であり、その後も絶えず多数の後輩が出て来るので獲得したポジションを維持するのさえ大変です。それでもこの道を目指すのは野球や将棋のプロのように明確な高いレベルを求められる事は無くプロになれる道であり、一見すると誰にでもチャンスがあるように見えるからだと思うのです。それでも多くの人が目指すのは僅かな数ですがスーパースターが居るからだと思うのです。ダウンタウン、島田伸介、ビートたけし、爆笑問題などのスターはテレビで適当にしゃっべいるだけで高額の所得があり、自分もあのようになりたいと思うのは自然だと思います。目指す人はそれが過酷な道であり、狭い門を幾つも通過する必要があることを分かっていてもチャンスがあるからお笑いの道を歩み目指すのだと思います。

科学者やエンジニアはどうでしょう。高度成長期、現在の団塊の世代が社会に出る時代は「理工系ブーム」であったそうです。現在と時代が異なりエンジニアが不足していて出世も早く大きな可能性があるように見えたのだと思います。その当時は出来る学生はこぞって理学部や工学部を目指す時代であったそうです。時代は変化して会社に勤務するエンジニアというのは社会的な地位はそこそこです。工場や建設現場で作業着で油まみれもしくは埃まみれになって働く必要があります。物作りの楽しさはあるでしょうが、高い安定した品質を求められるのと同時に工期、コストを厳守しなければなりません、競争も激しくなり製造業の取り巻く環境は悪化の一途、作業の効率化、コスト削減は厳しさを増すばかりです。その上、技術の進歩はどの分野にもあり、常に新しい情報を取り入れて勉強して行かなければなりません。またリストラなどのリスクは常にあり、到底安定している職業とは言えません。例えば土木設計の技術者になるには相当の勉強と努力と時間が必要ですが、多くのゼネコンではリストラされた人達は優秀であろうとも行き場、要するに再就職の場所がありません。このように長年掛けた努力が水泡と化す事がよくあります。

それではこの時代に技術者に優秀な学生を呼び込むにはどのようにしたら良いのでしょう。医師や国家公務員のようになればある程度の社会的な地位と安定した雇用もしくは報酬が期待出来る、それと同程度の対価を支払えないというのであれば、漫才師のようなスーパースターが目立つようにするしかないのかも知れません。数年前技術者でサラリーマンであった田中耕一さんがノーベル賞を受けるという事がありました。普通のサラリーマンが一躍スーパースターとなり、エンジニアが見直されました。このようなスーパースターが誕生するチャンスをもっと多く作り社会全体で讃える必要があるのかも知れません。最近ようやく社員が何か発明した際に報酬が多少は正当に出るようになりました。ノーベル賞級の発明と言われる青色ダイオードを発明した中村さんの場合には会社の支援はほとんど無くほぼ一人で開発したにも関わらず社員であったからという理由で会社はその利益を正当には配分せず裁判沙汰にまでなりました。これが一つの契機となり発明に対して企業は特別の対価を支払うようにはなりましたが、まだその金額は十分とは思えません。何か大きな発明をして企業に莫大な利益をもたらした場合には数億円単位で支払うべきなのでしょう、少なくとも一流プロ野球の選手やお笑いのトップ並みには支払いをするべきでその程度の報酬が無いと後に続く人も出て来ないでしょう。文化勲章というのがありますが、同程度のレベルとして科学技術勲章なるものを創設してみても良いかも知れませんね。研究者より実践で成果を挙げたエンジニアを讃えるもので企業の第一線で確立した技術に賞を贈るというものです。

学生時代に国際数学コンテストで優秀な成績を収めた学生は他の国では科学者か技術者になるのが普通ですが、日本の場合にはほとんど医師になっているようです。本人の適正、興味は科学技術にあるのでしょうが、医師の方の報酬と社会的な地位の方が魅力的であり、ご両親などもより安定した将来を望むのでしょう。エンジニアが高度成長期の時代のように再び人気職種にならないと日本の将来は危ういものがあり、社会全体として何らの手立てを講じて行く必要があると考えます。技術立国・日本の将来を如何に維持して行くのか早目に手を打って行く必要があると思います。



102・東京 (2009年02月21日)
世界のボーダレス化が加速しより経済的な場所を求めて資本・金が動いているように見えます。中国・インドに企業が進出するなど世界では大きな変化が起きています。国としての日本は人口も減り始め、財政の問題、高齢化の重しがこれから社会全体に降り掛かって来るでしょうし余り魅力が無いようにも見えます。日本人の中には自信を失い将来に悲観的な意見が多いのも理解出来ます。この中で世界を国対抗では無く都市対抗と考えると様子が異なると思うのです。シンガポールや香港など古くはヴェネチアなどが都市国家的な存在でしたが、世界の大都市は富を競って争っているように見えます。具体的には世界の株式市場は時差の関係上、ニューヨーク、ロンドン、東京で24時間をカバーしていますが、東京の地位を上海やシンガポールが狙っています。空のターミナルとしてはアジアの拠点としてソウルなどが設備の充実を行い東京・成田の地位を奪おうと懸命です。このようなアジア唯一の先進国としての優位性も失いつつあるように見えます。このような状況の中で東京の現在、そして将来はどうなるのでしょう、NHKで沸騰都市という番組がありましたが、最終回、世界の沸騰都市の中で選ばれたのが東京でした。本当に悲観的な状況なのでしょうか。個人的には東京は世界の中で特異な存在であり今後も膨張を続けて行くと見ています。確かに日本の負の面は大きいですが他のライバル達も多くの問題を抱えており東京の世界都市としての比較優位は動かない、むしろ今後ますます存在が巨大化しているのではないかと思っています。

東京に行き、中心部の帝国ホテル辺りに宿泊し、丸の内でビジネスをして銀座で食事をして空いた時間は皇居付近を散策して過ごすとします。これですとニューヨークのマンハッタン、パリのシャンゼリゼ通り、ロンドンのピカデリーサーカスと比較してインパクトは少なく静かな都市、特に超大都会とは感じないで帰国してしまうのでしょう。東京の凄さは広がりとポイントの多さそして鉄道網を始めとするインフラの強さにあるように思います。ニューヨークに行きますと五番街辺りの高層ビル群に目を奪われます。ただ地図を見ますとマンハッタン島は意外に小さくそして高層ビルが在るのはダウンタンに近い金融センターとミッドタウンに限られています。他の地域は想像以上に雑然としています。少し街から離れると大きなショッピングはあるようですが、まとまった街という感じではありません。世界の大都市の多くが似たような状況にあると思います。これに対して東京は首都圏に在るJR、私鉄のどの駅もある程度の街になっています。例えばよく利用する京王線においても笹塚、千歳烏山、調布等は大きな商店街がありますし、その他の各駅停車の電車しか止まらないような駅の周辺も大きな街になっている場所も多くあります。例えば国領駅周辺は最近は発展して目を見張るばかりですが、京王線を利用しない大多数の東京の人もこの街の存在すら知らないと思います、ただ、この程度の街であれば首都圏では多分数百か所はあると思いますし、その多くは知りません。このようにポイントの多さというのは凄いものがあると思います。アルゼンチンのブエノスアイレスは南米を代表する大都会でフロリダ通り、ラバージェ通りなどの繁華街がありますが、この程度の商店街であれば23区内は勿論、町田、八王子、吉祥寺、柏、大宮、横浜、千葉など首都圏には数十か所はあると思います。もう一つポイントの観光に関しても東京であれば日帰りで一年間色々な場所に行ける程見る場所があると思います。歴史名所の数、テーマパーク、博物館、美術館、数知れずです。近郊にも箱根、日光、熱海などを始め名所が数多く存在します、このような都市は世界にはまず無いと思うのです。そしてインフラと都市整備、安全性は世界にも類が無いと思います。東京の中にスラムが無い事も特筆するべきでしょう。地価が高騰し以前は比較的貧しい地区であった場所、工場地帯などが高層住宅に代わり建っています。

さて、東京の将来を考えますと放置しておいても世界の人々は調査を市より多くの人が東京に関心を示し更に巨大化して行くでしょう。世界の巨大都市の激しい競争の中で勝ち上がって行く可能性は大きいと見ています。その為にも観光で東京を訪問する人を増やし、そして少しでも長い期間滞在してもうら方法を模索するべきであると思っています。現在外国人そして永住者にJRパスなる鉄道のフリーチケットを販売していますが当然の事ながら私鉄・バスは利用出来ません。関東地方全域でほとんどの交通機関でパスネットが利用出来るようになっています。これを一定期間の固定価格で外国人用に販売するのが良いでしょう。3週間首都圏に滞在してもらうように努力して行くべきであると思います。外国人特に若い世代に日本に来て長期間滞在型の旅行をしてもらうよう努めて行くべきでしょうね。



101・日本人の国際感覚 (2009年01月11日)
世界を取り巻く環境が激変し、世界でボーダレスが加速しているように感じます。遠くの国との交流・交易が進み、経済もより一体化していると感じます。この中で日本人の国際感覚にかなり疑問を持っています。南米に住んでいて機会があり訪日して経済セミナー等を開催しますと日本の人は関心を持ち、よく勉強をしていると感じるのですが、よく考えてみますとこのようなセミナーや展示会に参加する人は元々南米に関心を持っている人、取引がある人であり、この人達が理解していると言って一般的に認知されるとは言えない訳です。クイズ番組を見ていて一般常識の中で「地理」の理解が不足していると強く感じます。「中東を除くアジアの首都を一つ挙げる」という問題があり、まず「中東」が分からない、そしてまともに回答が出来ないのには正直驚きました。「ニューベリー」:これはインドのニューデリーを間違い、プーケット:日本では有名なリゾートで、遊ぶことしか考えていないのでしょう。ひどいのになると「かんこく」と答えている人が居ました。漢字では無くひらがなで書いているのでこれが「韓国」と国という文字が入っていることすら考えていないのでしょう。「タイワン」というものありました。大体台湾が国家であるのかどうかは非常に微妙な問題でもし「台北」と書いた場合にはこれを政界にするのかどうかは難しい判断が必要であると思います。台湾という国は存在せず当然あくまで正式には「中華民国」であり、公式には首都は南京です。教科書には「台北」と書いている指摘がありますが「中央政府は台北にある」という表現に留めており、決して首都・台北とは書いていません。

どうしてこれほどまで地理の知識が無いのか不思議に思っていましたが、ある方から数年前の地理の教科書を借りて驚きました。世界の説明の中に南米とアフリカが無いのです。一般の日本人が南米とアフリカに対する認識が薄いとは思っていましたが、まさか中学の教科書に全く載っていないとは知りませんでした。当地パラグアイに関して学事は一切なく義務教育を終える、要するに南米とアフリカを学ぶ必要は無いとしているのです。国際人を育てる上で学生への地理教育が必要である事は間違い無いと思っています。英語を小学校から教える、高校では英語の授業は英語で行うなどが言われていますが、教える方がしっかりと準備が出来ていないのにどのようにして行うのでしょう。確かに手段としての語学は重要で英語を重要視するのは悪いとは言いませんが、大学入試でクイズのような難解な英語だけで合否を判断するのは間違っていると思います。地理など受験に取る人はほとんどおらず、従って高校ではほとんど勉強しないとなりますとパラグアイはもちろん南米、アフリカに関して全く学ばないまま大学を出て大半の人にとっては南米と言うと出稼ぎに来ている人達というだけになってしまうのでしょう。

高校で世界史を必修にした事は評価しますが是非とも世界地誌も必修として少なくとも世界の地域に対する基本的な認識は持って欲しいと思います。日本が必要とする資源・食料を得るには南米・アフリカとの繋がりをより強化する必要があると思っています。もっと世界を学ぶ教育を行って欲しいものですね。



100・日本の国家予算 (2009年01月11日)
日本の人が将来に対して弱気になっている背景には国家予算が毎年悪化しており、国家破綻が来るのではないかと思っている事にあると思います。以前国家予算を1000万分の一にして家計レベルの金額に変換して考察してみましたが、今回の予算も同様に行ってみましょう。平成21年度(2009年度)政府原案を100万で割りお父さんの収入(税収)お母さんのアルバイト(その他の収入)、使う方は生活費(一般歳出)、子供への仕送り(地方交付金)として見ますと日本国のやりくり状況がよく理解出来ます。収入、支出の合計は885万円とほぼ日本の標準的な家庭であると思います。ただお父さんの収入で賄っているのがその半分、かなりの部分を借金でやりくりしている事が分かります。生活費がお父さんの収入を遥かに上回り今年も借金が増え、おまけに子供の仕送りも多く借金は増えるばかりです。借金ですが国・地方その他の借金は全体で950兆円はあると言われています。1000万分の一で割ると9500万円、要するに約1億円という事になります。800万円は必要な家庭でお父さんは460万円しか稼ぎ無いので借金を繰り返し、現在は1億円程度に膨らんでいるという訳です。

以前6年前に同じ事を行っていますので比較してみますと、収入、生活費共に増えていますが、利子の支払いがかなり増えているのが目立ちます。168万円であったのが現在では202万円です。現在に至るまでゼロ金利が続いている状況でこの金額ですので一旦多少とも金利が上がると予算を作るのも難しくなると思います。他に目立つのはお母さんのアルバイトです、要するに財産を処分して換金しているのでしょう。売るものがある内は良いですがその内に枯渇するのは間違い無いと思います。このように見ますと家計はますます苦しくなっているのが理解出来ます。数字だけから判断しますと近い将来に予算が組めない事態に直面するのは避けられないと思います。現在の円高を見ますとこのような状況であっても世界からは日本は強いと見られているのだと思います。世界中が不安定になっており、ヨーロッパではハンガリー、アイスランド等が深刻な状態、米国は日本以上の財政赤字を抱え、インドはパキスタンとの問題が深刻化しており、中国は脆弱な経済構造が露呈しており、不透明となりますと日本買い要するに円高は納得出来ます。

日本太郎 さんの家計 (単位:万円):2009年度政府原案

お父さんの収入 460 生活費 517
お母さんのアルバイト 92 利子支払い 202
借金 333 子供への仕送り 166
収入合計 885 支出合計 885


日本太郎 さんの家計 (単位:万円):2003年度政府原案

お父さんの収入 418 生活費 476
お母さんのアルバイト 36 利子支払い 168
借金 364 子供への仕送り 174
収入合計 818 支出合計 818


映画で2007年の作品で「バブルへGO」という作品を見ました。財務省の役人が現在の経済状況を分析し日本経済の破綻が近いという事でタイムマシンでバブルの時代に親子を送り込み、不動産規制の法律を止めさせ、バブルを終焉させないというものですが、最初に財務省の役人(もちろん役者ですが)が財務省内の特別室で「日本経済は近い将来破たんする」と強い口調で言っていたのが印象的でした。財務省の建物が出るなど実際に財務省は映画の内容を知っていて協力したと思いますと省内の危機感は相当なものであると推測します。政治家とは異なり実際に予算を作る役割を担っており、数年後のシュミレーションをすると恐ろしい事態になると計算しているのかも知れませんね。



99・強いぞ日本 (2009年01月01日)
当地から見ていますと今の日本は何か変に自信を失っているように見えます。紅白の中で「がんばれ日本」という歌がありましたが、「強いぞ日本」というフレーズを何回も歌っていました。当方はその通りであると思っています。日本は過去150年で2回も債務を全てご破算にし、それまでの政府を止めて新しい政府を作った国です。その2回とも戦争を伴いインフラが失われる痛みを伴っていますが、現在は当面戦争に巻き込まれる危険も無い訳で何をそれほど恐れているのか分かりません。

外国に住んで20年が経過しますが、日本は非常に強い国家であり、日本人は優れた国民であり、他の国には決して真似が出来るものでは無いと実感しています。簡単な例で言えばあれほど精密な鉄道網、時間通りの運行が出来るのは日本だけです。インターネットで出発駅と目的駅を入力し予定時間を入力すれば何時何分の電車に乗れば良いのかたちどころ に分かります。このような国は他にないはずです。日本が日本らしくあれば恐れる事など無いと思っています。

今回の世界的な金融危機の中で南米の人は元気です。ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの人にとってはこの程度の経済的混乱は数年に一度起きているので平気なのです。ブラジルはこの20年間でハイパーインフレから預金封鎖そして極度の経済不振を経験していますので、この程度の落ち込みは皆さん慣れており、むしろ欧米の失策をチャンスと見ているのかも知れません。アルゼンチンもデフォルトがあり、常に混乱がありますが、至って元気です。日本人もこのタフさを見習って欲しいものですね。

日本は赤字財政、健康保険、国際競争力の低下など多くの問題を抱えていますが、全ての問題の根源は何かと言いますと「少子高齢化」にあると見ています。人口が減少している事で国民が弱気になっているのだと思います。既に少なくなっている若い人に如何にして子作りをさせるのかをもっと真剣に踏み込んで議論し、具体的な対策を打ち出す必要があると思って います。若い人が増え、人口が増加に向かえば変わると思うのです。30歳を過ぎても独身で居る方が多い事にもっと真剣に取り組むべきであると思います。インターネットを見ている限り日本人は世界で一番すけべではないかと思います。女性雑誌や少女コミックの内容は驚くばかりです。何故このようになっているのか言いますと若い時代にしっかりとした男女交際の教育が出来ていないからでしょう。当地に住んで感じるのは15歳になりますと女性の誕生日パーティーに男の子も呼ばれます。このような機会を通じてキスの仕方から女性に対する対応、気使いを学びます。この時代に若い人に適切な異性に対する教育を行っていない事に問題があるように思うのです。異性に対してしっかりと同じ人間として向かい合う事が必要だと思います。

若い時期に異性に対してしっかりとした対応を学び、パートナーとして生きて行く教育を施す事が必要なのでしょう。小手先の性教育では全く意味がないと思っています。出会いの場を提供する必要もあるでしょう。戦前までは日本も色々と社会的に教育するシステムがあった のでしょうが敗戦で多くの風習が失われた際に同時に消失してしまい、その後新たな仕組みを作れずに今日に至ったのでしょう。以前日本には混浴が一般的であり、誰も不思議には思っていませんでした。混浴で毎日異性の裸を眺めていれば異性に対しておかしな事はしないでしょう。中学3年生に対して月に一度くらい500人くらいづつまとめて全員混浴の風呂に入れて異性同士で背中でも流させ裸の付き合をさせれば良いかも知れませんね。




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