パラグアイ大統領選挙・野党連合・ルゴ候補が勝利 (2008年04月20日投票)






大統領選挙・野党連合・ルゴ候補が勝利 (2008年04月20日投票)





注目された4月20日の大統領選挙でフェルナンド・ルーゴ候補が次期大統領に選出され、61年続いた赤党の政権が終わる事になりました。今回の選挙を投票の約1ヵ月前から追いかけてみました。



これまでのパラグアイ大統領選挙の経緯

1954年にクーデターで政権を掌握したストロエスネル陸軍司令官は国民共和協会(通称:コロラド党もしくは赤党)と軍を2本の柱として35年にもわたり独裁的な政治を行っていましたが、1989年、軍部の中枢に居て腹心として知られていたロドリゲス将軍はストロエスネル大統領に対してクーデターを行い政権を奪取し大統領に就任し、ストロエスネル大統領はブラジルに亡命しました。1992年に憲法改正が行われ、大統領の任期はストロエスネル長期政権の反省から一期5年とされ再選は認められない事また上位者による決選投票は無く、一回の選挙で一番多く得票を得た者が大統領に就任する事等が盛り込まれました。この新憲法下で初めての選挙は1993年に行われ、ロドリゲス大統領の強い支持の元、事業家で与党赤党候補のワスモシ氏が当選し、39年ぶりの文民大統領が誕生となりました。ワスモシ政権時代、金融危機等から反政府の動きが活発となり、不安定な状況となり1996年にリノ・オビエド氏がクーデターを計画したようですが、色々な事情、外国からの圧力で実行せずに断念したとされています。

1998年の大統領選挙に向けて赤党の党内候補争いで軍出身の1996年にクーデター未遂事件を起こしたとされるリノ・オビエド氏と党幹部のルイス・アルガーニャ氏が激しく争いました。1997年9月に行われた党内選挙でオビエド氏が赤党の大統領候補とされましたが、不透明な部分も多いとされ、アルガーニャ候補の陣営からは選挙結果に対して強い抗議があり、両者の激しい対立の中、1998年3月に2年前にオビエド氏が画策したとされるクーデター未遂事件に有罪の判決が下り、10年の禁固刑とのことで、身柄は拘束され大統領候補から外されました。ただ、赤党は党内選挙でのオビエド氏の勝利は認め、オビエド氏の副大統領候補であった実業家のラウル・クーバス氏を大統領候補に繰り上げ、次点の大統領候補であったアルガーニャ氏を副大統領候補としました。1998年5月の選挙では赤党は挙党体制のクーバス(大統領候補)・アルガーニャ(副大統領候補)のコンビとなりました。ただ、クーバス陣営では「オビエドに自由を」というスローガンを用いるなどアルガーニャ派との確執は続き、赤党内部での火種を残しながらの選挙戦でした。それでも真正急進自由党(通称青党)を中心とする野党連合(ライーノ大統領候補-フィリソーラ副大統領候補)に対して10%近い差を付けて勝利し、クーバス氏が大統領に就任しました。

1998年8月15日に就任したクバース大統領は4日後の8月19日に特赦令を出しオビエド氏の拘束を解きました。アルガーニャ派などはこれに反対し党内の抗争は一段と激しくなり野党からもオビエド氏特赦に対して強い抗議の姿勢が示され、クーバス大統領への批判は増大し国会は空転、翌年1999年3月にアルガーニャ副大統領暗殺にまで発展しました。国会ではクーバス大統領への弾劾決議が審議され、抗議からバスなどは無期限ストに入り国会前には多くの市民が大統領への抗議に集まるなど市民生活にも大きな影響が出ました。これに対してクーバス大統領は国会前で抗議に集まっていた群衆に対して力で対抗し、軍を投入し戦車まで繰り出し騒然とした状態となり死者5人、負傷者は40人を出す惨事となり、クーバス大統領に対する批判は強まり、ついにクーバス氏はブラジルに亡命し、この時点で正副大統領が不在という異常事態となりました。

憲法に拠りますと正副大統領が不在となった場合には上院議長が昇格する規定になっており、上院議長であったルイス・アンヘル・コンサーレス・マキ氏が大統領に就任、アルガーニャ派が与党赤党の実権を握り、非常事態ということで、野党有力者も協力する姿勢を示し入閣し挙国一致連立政権が誕生しました。また、2000年6月には拘束を免れてブラジルで潜伏していたオビエド氏はブラジル政府によって身柄を拘束されました。

副大統領不在の為、憲法の規定により2000年8月に副大統領選挙が実施され、赤党からは故アルガーニャ氏の子息であるフェリックス・カルロス・アルガーニャ氏が弔い合戦という意味を込めて候補者となり、青党からはフリオ・セサール・フランコ(通称:ジョジット)氏が候補者となり選挙が行われました。赤党は副大統領選挙であり、またオビエド派の造反、油断もあり、結果は僅差で野党・青党のフリオ・セサール・フランコ氏の勝利となりました。これにより大統領は与党赤党の所属で選挙を経ずに昇格したゴンサレス・マキ氏、副大統領は選挙で選ばれた野党青党のフリオ・セサール・フランコ氏という非常に変則的な政権となり、一致した政策を打ち出せない状況に陥りました。オビエド・シンパによる抗議行動、政府への不信、ゴンサレス・マキ大統領の不用意な行動・発言から混乱し、政治的には非常に不安定になり、青党など野党側から再三大統領に対して辞任要求が出されましたが、赤党はゴンサレス・マキ大統領が罷免されると副大統領のフリオ・セサール・フランコ氏が大統領に昇格してしまう事になるので、とにかくゴンサレス・マキ大統領を支えました。

2003年の大統領選挙に向けては1998年の大統領選挙以来、政治的に不安定な状態が続いていたので、「リーダーシップの在る政策を打ち出せる大統領」が望まれていました。与党赤党の予備選挙は実業家のオズワルド・ドミンゲス氏と党幹部のニカノル・ドゥアルテ氏の争いとなりました。ドミンゲス氏は人気サッカーチームである「オリンピア」の会長であり、南米クラブナンバー1を競うリベルタドーレス杯に優勝しトヨタカップに出場した手腕が高く評価されていました。世界一を決めるトヨタカップの対戦相手は当時世界最強とされていたレアル・マドリーで、もし仮にこの試合に勝利した場合は直後に行われる党内予備選挙でも勝利は間違い無いと噂されていたのですが、試合の結果はオリンピアの惨敗で、この影響も大きく作用しニカノル・ドゥアルテ氏が赤党候補に選出されました。青党からは現職の副大統領であるフリオ・セサール・フランコ氏が、これに実業家で新政党・祖国愛国党を設立したペドロ・ファドゥル氏が名乗りを挙げ、三つ巴の選挙戦となりました。野党連合が成立すれば勝てるという事で連立も模索されましたが双方譲らず、結果は与党・赤党のニカノル・ドゥアルテ氏が37.1%の得票で勝利し大統領に就任しました。

今回は独立系として元司教のフェルナンド・ルゴ氏が大統領候補として名乗りを上げ、南米ではブラジル・ルーラベネズエラ・チャベス、エクアドル・コレア、ボリビア・エバ・モラレスと大衆主義の反米的な左翼的な大統領が続いて登場しており、注目を集めました。祖国愛国党は前回有力候補として僅差で3位となったペドロ・ファドゥル氏を今回も候補として擁立し、注目の青党はルゴ氏と選挙共闘を組み、ルゴ氏を大統領候補に押し立てました。オビエド氏は2007年に公民権を回復し、赤党とは別の政党(ウナセ)を結党しており、大統領候補として名乗りを上げました。これに対して与党・赤党はドゥアルテ大統領が再選に意欲を燃やし憲法を改正しようと試みましたが実現せず、腹心のブランカ・オベラル教育相を後継者に指名し、自身は後見役として政治の中枢に残るとしました。一方、刷新を訴えるルイス・カスティグリノーニ副大統領が出馬し、赤党内選挙はオベラル女史とカスティグリノーニ氏の争いとなりました。党内選挙は混乱し数々の不正や不備が見つかり選挙区によっては再選挙も行われました。最終的には僅差でオベラル候補の勝利とされましたが、不透明な点が多くカスティグリノーニ氏は納得せずこれを不満としオベラル候補の勝利を認めないまま大統領選挙戦に突入しました。カスティグリノーニ氏がオベラル候補を支援するかどうかが注目されましたが、投票前日には「他の候補者達は票を盗まれないよう気をつけろ、自分の支持者は一番悪くないと思う人に投票するように」と発言するなど、最後までオベラル候補を支援する姿勢を示しませんでした。

赤党は党のシンボルカラーは赤ですが、右翼的、保守的な政策、青党はリベラルな社会派的な政策で日本の政党で例えるならば自民党-赤党、民主党-青党に近いと考えられます。この他の野党には赤党から分かれたオビエドシンパの政党(ウナセ)、実業家・知識階層から支持を集めている祖国愛国党等があります。総選挙前の下院の勢力は赤党 37、青党 21、ウナセ(オビエド)党 10、祖国愛国党 10です。



勝利宣言(2008年 4月20日)
選挙当日午後7時半にルゴ候補は勝利宣言を行いました。出口調査でもまた開票の途中でもルゴ候補がオベラル候補を6%引き離し、早々と勝利宣言されました。この時点で開票率56%、ルゴ候補40.6%、オベラル候補31.3%、オビエド候補21.8%と10%近くの差が付いています。ルーゴ次期大統領喜びの様子(ユーチューブ)



(写真:ルゴ候補勝利宣言-01:ABC紙)



(写真:ルゴ候補勝利宣言-02:SNT映像)

八時半過ぎにオベラル候補が会見を開き、敗北を認め、ルゴ候補の勝利を祝しました。会見の中で印象的であったのはまず最初にフェルナンド・ルゴ候補が勝利した、お祝いを申し上げると潔く明確にルゴ候補の勝利を認め祝福した事です。赤党、支持者、党関係者、副大統領候補へのお礼とねぎらいの言葉がありましたが、ドゥアルテ大統領の名前はありませんでした。会見の様子(ユーチューブ)



(写真:オベラル候補敗北会見-01:ABC紙)

テレビではオベラル候補の敗北会見とセントロの広場で勝利を祝うルゴ陣営を半々にして放映していました。対照的な映像でした。



(写真:オベラル候補敗北会見-02:テレフトゥーロ映像)

ドゥアルテ大統領は午後10時前に会見を行い、新政権に平和的に政権を移譲すると明言しました。また選挙に関しては不正は一切無かった、またこれから党の立て直しを図り、政権の奪還に努めたいとしました。パラグアイにおいもて民主主義が定着し今回、クーデターでも血が一滴も流れる事も無く平和的に政権が移譲される事になった事は誇るべき事であると発言しました。カスティグリオーニ氏の今後の処遇に関して質問されますと苦笑し、「それは今後党が決める事だ」と答えていました。会見の際に新政権という言い方で決してルゴ候補の名前を言わなかったのが印象的でした。



(写真:ドゥアルテ大統領会見-02:テレフトゥーロ映像)

今回の大統領選挙を見ていて感じたのはドゥアルテ政権は不人気のゴンサーレス・マキ大統領の後にさっそうと登場し、多くの有能な人を登用し滑り出しは概ね好評でした。後半は独裁的な色彩が強くなり、自身の再選それが実現出来ないとなると院政を画策し、党内選挙ではなりふり構わずカスティグリオーニ前副大統領に対抗し自身の傀儡であるオベラル候補の勝利として、不正・腐敗の烙印を押される事になりました。オベラル候補は候補者自身の資質を見られる事無く、ドゥアルテ大統領の分身と見なされ、選挙に際しても必ず不正を行うと見なされていました。信頼を失った候補は幾ら組織力があり、有権者の半数以上は赤党の党員と言っても勝利は難しいという事を感じました。党内選挙で争ったカスティグリオーニ氏は最後まで自身の勝利を奪われたとしてオベラル候補を支持しなかった事が大きく響きました。人気があるカスティグリオーニ氏を立ててドゥアルテ大統領は一歩下がって表に出ないようにしていれば赤党の圧勝だったのにと悔しがる人も多く居ました。ルゴの勝利ですが、多くの人は赤党の自滅と見ているようです。

赤党の敗因をまとめてみますと
01・ドゥアルテ大統領の信任選挙になってしまった。:赤党か否かではなく、現政権を信任するかどうかに話がすり替わってしまった。
02・党内で制御、チェック機能が働かず、内容を検討する事無くドゥアルテ大統領の意向に沿って動いていた。外から見ていると「独裁」と映った。
03・赤党候補が大統領になりたいのは国の為に働く為では無く、個人の蓄財の為と思われてしまった。
04・オベラル候補がドゥアルテ大統領の分身、操り人形と見なされてしまった。
05・地方出身者の男臭い党というイメージに反した女性が候補者になり、支持者に戸惑いがあった。
06・オビエド、ルゴ二人の有力候補者と地盤である地方の票を取り合ってしまった。
07・オビエド氏の公民権を回復し大統領選挙に出馬させ、ルーゴ候補と票を奪い合うシナリオであったが、同時に赤党の票も多くオビエド候補に流れてしまった。
08・党内予備選挙で不正があったと国民から見なされ、嘘つき・不正・腐敗のイメージが定着してしまった。
09・過去の選挙では同じ党であっても候補者は前政権との違いを明確にし「刷新」を訴えクリーンなイメージを持って選挙に臨んでいた。今回は現政権の継続かつダーティーなイメージになってしまった。
10・カスティグリオーニ氏との和解が成立せず、党内が分裂したままで戦った。
11・国民そして世界の目があり、不正な事は出来なかった。
12・最後は必ず赤党が勝つという慢心があり、油断があった。
13・世間、外の世界の常識では無い党内の事情が優先してしまった。
14・政権交代が何を意味し、どのような痛みを伴うものか党支持者が余り理解出来ておらずバラバラになり、ルゴ人気に対応出来なかった。
15・党の体質が古くなり時代に合わなくなっていた。選挙演説をとっても政策本位でなくスローガンを絶叫するばかりで若い人を引き付けられなかった。

「ドゥアルテ大統領が赤党を瀕死の状態にして集中治療室送りとし、カスティグリオーニ氏が治療室の電源のコンセントを抜いた」などと評されています。

パラグアイ:大統領選、野党・中道左派の元司教が勝利 (2008年 4月20日・毎日)
任期満了に伴う南米パラグアイの大統領選は20日、投開票され、野党の中道左派、フェルナンド・ルゴ元カトリック教会司教(56)が勝利した。1947年から続いた右派コロラド党政権に61年ぶりに終止符が打たれ、保守色の強い同国にもラテンアメリカの左傾化現象が及んだ形だ。8月15日に就任。任期は5年。ルゴ氏は20日夜、アスンシオン市内のホテルで会見し、「パラグアイの民主主義建設と連帯のための成熟した一歩を祝福する。あすではなく、きょうから変革が始まる」と勝利宣言した。選挙裁判所の開票速報(開票率92.00%)によると、ルゴ氏は40.82%を得票。与党コロラド党の女性候補、ブランカ・オベラル前教育・文化相(50)は30.72%で及ばなかった。有権者がコロラド党の長期政権に「ノー」を突きつけ、ルゴ氏が掲げた「変革」を支持した。ルゴ氏は農地改革など貧困対策を進める姿勢を示しているが、急進的な政策は取らないとみられる。パラグアイは南米で唯一、台湾と外交関係を維持しているが、同氏は中国との関係強化を視野に入れている。ルゴ氏はカトリック左派の「解放の神学」を支持。1年半前に司教職辞意を表明し、大統領選を目指した。野党第1党の保守系・真正急進自由党などと「変革のための愛国同盟」を結成した。与党コロラド党は党予備選で、現職のドゥアルテ大統領(党首)の腹心であるオベラル氏擁立を決めたが、予備選に不正があったと党内から批判が噴出。党が分裂状態になったうえ、ドゥアルテ大統領の人気も低迷し、終始苦戦した。パラグアイでは1954〜89年、ストロエスネル将軍による35年間の軍事独裁が続いた。その間、与党だったコロラド党は、民政移管後も政権を維持。汚職がはびこり、停滞感が漂う中、同党支持者の中にも政権交代を望む声が広がっていた。


中道左派のルゴ氏が次期大統領に(2008年 4月20日・毎日)
20日実施された南米パラグアイの大統領選で中道左派のルゴ元カトリック教会司教が勝利し、ラテンアメリカの左派系政権がさらに増えることになった。ルゴ次期大統領はカトリック左派「解放の神学」の支持者だが、伝統的保守国だけに慎重な「変革」を進めるとみられる。ルゴ氏勝利の背景には、ドゥアルテ大統領の無策に対する国民の強い不満があった。若い世代が「この国は変わらなければ」と政権交代をけん引した。ラテンアメリカの左傾化現象では、政治不信から既成政党が衰退し、政治基盤をほとんど持たない人物が頭角を現すパターンが目立つ。ベネズエラのチャベス大統領やエクアドルのコレア大統領らが代表的で、聖職者から政界へ転身したルゴ氏も同じケースだ。しかし、ルゴ氏は「独自のプロセス、私たちのスタイルで歩む」と述べ、チャベス大統領のような急進左派政権とは異なる姿勢を強調している。地元有力紙ABCコロルのカンテロ政治部長は「ルゴ氏は国を大きく変えることはできないだろう」とし、課題として政治制度の立て直しをあげる。同国では与党コロラド党の60年以上にわたる支配で「ひいき主義」がはびこっている。汚職などで法制度が機能しない状態で、国民の多くはルゴ氏に対し、左派的な改革より「普通の法治国家」への変革を期待する。ルゴ氏は20日の会見で「ひいき主義政治からの脱却」を約束するなど、国民の要求を把握しており、貧困対策を重視しつつ、社会の正常化に向けた改革に取り組むとみられる。ただ、新政権の骨格となる見通しの野党連合「変革のための愛国同盟」には、保守系や左派系など9政党が参加。政権運営の難しさが指摘されており、コンセンサス重視のかじ取りが求められる。


中道左派のルゴ氏勝利=60年ぶり政権交代へ−パラグアイ大統領選 (2008年 4月20日・時事)
南米パラグアイで20日行われた大統領選は即日開票され、選挙裁判所(選管)当局者によると、野党連合が支持する元神父で中道左派のフェルナンド・ルゴ氏(56)が勝利した。対抗馬の中道右派与党コロラド党のブランカ・オベラル前教育相(50)は党内分裂を抱えて支持を伸ばせず、軍政時代を含めて続いてきた同党の長期政権は約60年ぶりに交代する。ルゴ氏は同日夜の記者会見で「この国の政治の歴史に新たなページを刻んだ。きょうから全員で国を変革する取り組みを始めよう」と勝利を宣言。オベラル氏も敗北を認めた。選管によれば、得票率は開票率92%の段階でルゴ氏40.82%、オベラル氏30.72%。

パラグアイ、61年ぶり政権交代 大統領に中道左派の元司教 (2008年 4月20日・朝日)
ドゥアルテ大統領の任期満了に伴うパラグアイ大統領選は20日投開票があり、野党連合「変革のための愛国同盟」の中道左派ルゴ元司教(58)が、与党コロラド党の中道右派オベラル前教育文化相(50)を押さえ、勝利を確実にした。61年ぶりの政権交代が実現する。中央選管の集計(開票率82%)によると、ルゴ候補が得票率41%で、オベラル候補(31%)や「倫理市民連合」の右派オビエド候補(22%)を上回った。ルゴ候補は記者会見で「パラグアイの政治に、新たなページが開かれた」と勝利宣言。オベラル、オビエド両候補も敗北を認めた。南米にまたひとつ、中道左派政権が誕生する。同国では保守のコロラド党の長期政権が続き、現在でも有権者約280万人のうち160万人が同党員といわれる。だが、ブラジル、アルゼンチンからの工業製品が大量に流入して国内産業が打撃を受け、国民の不満は高まっていた。

パラグアイ野党候補勝利へ 60年の与党支配に幕(2008年 4月20日・共同)
任期満了に伴う南米パラグアイの大統領選が20日投開票され、野党、中道左派系連合を率い「変革」を掲げたカトリック元司教のフェルナンド・ルゴ候補(56)が「長年この国になかった民主主義への道を祝おう」と述べ、勝利宣言した。現在、世界最長とされる約60年間の与党コロラド党の政権支配が終わるのは確実で、軍事独裁や政変が続いた同国で選挙による政権交代がようやく実現することになる。中央選管によると、開票率86%の時点でルゴ氏は得票率40・77%を獲得し、コロラド党の女性候補、ブランカ・オベラル前教育・文化相(50)に10ポイントの差をつけてリード。ルゴ氏は「貧者の司教」ともいわれ、貧困救済のために聖職者の政治参加も辞さないとする「解放の神学」の支持者。8月15日に大統領に就任、任期は5年。

パラグアイ大統領選、野党・中道左派のルゴ元司教が勝利 (2008年 4月20日・読売)
20日投票が行われた任期満了に伴うパラグアイ大統領選は、即日開票され、野党・中道左派連合「変革のための愛国同盟」のフェルナンド・ルゴ元司教(56)が当選を決めた。ルゴ氏は同日夜、勝利宣言、約60年間続いた保守系コロラド党政権に終止符が打たれることになった。選管にあたる選挙裁判所の同日午後9時40分(日本時間21日午前10時40分)現在の集計(開票率92%)によると、ルゴ氏は40・82%を獲得。現職ドゥアルテ大統領の後継で、与党コロラド党の女性候補ブランカ・オベラル前教育文化相(50)は30・72%で、残る票を合計しても逆転は不可能となった。ルゴ氏は、コロラド党の長期支配による汚職体質を批判、貧困解消などを公約に掲げて政権交代を訴えた。投票率は約65%だった。

パラグアイ大統領選で左派候補が勝利 貧困層からの支持集め当選(2008年 4月20日・産経)
南米パラグアイの大統領選が20日、行われ、野党連合が支持する元カトリック神父で中郷左派のフェルナンド・ルゴ氏(58)が、同国初の女性大統領を目指した与党候補、ブランカ・オベラル前教育相(50)を破り当選した。パラグアイでは軍政時代も含め、中道右派のコロラド党が61年間にわたって政権を握ってきたが、ルゴ氏は農地改革や社会福祉重視をかかげ、貧困層からの支持を集めて歴史的な勝利を収めた。ルゴ氏は首都アスンシオンで支持者を前に、「今日、パラグアイは自らの意志を示した」と勝利を宣言した。中南米では近年、1990年代に進められた新自由主義経済で貧富の差が拡大したことなどの反動から各地で左派政権の誕生が続いているが、パラグアイでのルゴ氏勝利は、中南米で左傾化の勢いが収まっていないことを印象づける結果ともなった。中南米の左派政権の中には、ベネズエラのチャベス大統領を筆頭に強硬な反米路線も目立っているが、ルゴ氏は「チャベス氏は軍人だが、私は宗教者だ」と述べるなど、距離を置く姿勢を打ち出している。

パラグアイ、60年ぶり政権交代・新大統領にルゴ氏(2008年 4月20日・日経)
20日に投開票されたパラグアイの大統領選挙は、中道左派を中心とする諸派連合「変革のための愛国同盟」のフェルナンド・ルゴ元司教が当選を確実にした。現政権への批判票を取り込み支持を伸ばした。与党コロラド党は約60年ぶりに大統領選に破れ、政権を手放す。就任は8月15日で、任期は5年。

パラグアイ大統領選、中道左派ルゴ氏当確 政権交代へ(2008年 4月20日・CNN)
アスンシオン──20日に投票が行われた南米パラグアイの大統領選は、開票率62.2%の段階で、中道左派を中心とする野党連合のフェルナンド・ルゴ元司教が40.3%を得票し、当選確実になった。選挙裁判所のウェブサイトが伝えた。約60年ぶりの政権交代が実現する見通しになったことを受け、ルゴ氏は当地で記者会見を開き、「われわれはこの国の政治史に新しい1ページを書き加えた」と勝利を宣言した。長期政権を維持してきた中道右派与党コロラド党のブランカ・オベラル前教育相(50)は得票率31.2%、元陸軍司令官のリノ・オビエド氏は同21.9%。同国初の女性大統領を狙っていたオベラル氏は敗北を認めた。投票率は、2003年の大統領選(62.5%)をしのぐ65%余りと予想されている。

進歩派大統領が誕生・ルゴ氏 中南米の変革拡大(2008年 4月22日しんぶん赤旗)
南米パラグアイで二十日、大統領選挙の投開票が行われ、野党連合「変革のための愛国同盟(APC)」の進歩派フェルナンド・ルゴ候補(元司教)が、与党コロラド党のブランカ・オベラル候補、元陸軍司令官のリノ・オビエド候補を破って当選しました。開票率92%の段階で、ルゴ候補が40・83%を獲得し、オベラル候補は30・71%、オビエド候補は21・98%でした。「新しい発展モデル」「社会的排除の克服」を掲げるルゴ氏は、貧困層支援、汚職一掃、農地改革などを主張。外交では、ラテンアメリカ諸国に広がる進歩的政権の変革と歩調をあわせ、地域統合を推進する立場です。ルゴ氏の選挙母体のAPCは中道右派の自由党と左派連合が同盟を組んでいます。ルゴ氏の勝利により一九四七年から軍政時代も含めて六十一年間続いたコロラド党の支配は崩壊。新自由主義からの脱却と対米自立を追求するラテンアメリカの変革の流れが着実に広がっていることを示しました。ルゴ氏は二十日夜、アスンシオン市内で支持者を前に演説。「主権は国民にある。私は最も貧しい人々に対しての約束を改めて繰り返したい」と語り、国民の三割を占める貧困層への支援を強める決意を述べました。ルゴ氏の支持者らは、市内に繰り出し、花火を打ち上げたり、踊ったりして勝利を祝っています。二〇〇三年八月発足のドゥアルテ政権は、国際通貨基金(IMF)との協定に基づき、「構造改革」を推進。しかし、大規模な農産物輸出業者など一部の富裕層は潤ったものの、貧困率は下がらず、雇用も創出されませんでした。同党のもとで広がる汚職にも強い批判が出ていました。:パラグアイ 人口約六百万人。面積約四十万平方キロ(日本よりやや広い)。一人当たり国民総所得約千四百ドル(約十四万円)。農業国。主な輸出品は綿花、大豆。公用語はスペイン語。一八一一年スペインから独立。

パラグアイ大統領選、野党連合指導者が当選確実 (2008年 4月20日・AFP)
20日に投票が行われたパラグアイ大統領選挙は、元カトリック司教で野党連合「Patriotic Alliance for Change」を率いるフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)候補が、得票率43%で当選確実となった。ABCコロル(ABC Color)紙と民間ラジオ局ニャンドゥティ(Nanduti)放送が合同で行った出口調査によると、初の女性大統領候補となったブランカ・オベラル(Blanca Ovela)前教育相は得票率37%でルゴ候補に及ばず、61年におよぶコロラド党(Colorado Party)政権に終止符が打たれることとなる。また、1954年から35年におよんだ故アルフレド・ストロエスネル(Alfredo Stroessner)将軍の独裁政権に対するクーデターに協力したことで知られるリノ・オビエド(Lino Oviedo)元陸軍司令官(64)は得票率16%で3位に終わった。また、ウルティマオラ(Ultima Hora)紙、調査会社Coin、Telefuturoテレビによる合同出口調査では、ルゴ候補の得票率は40.1%、オベラル氏が37.2%となっている。パラグアイの大統領選挙では、決選投票は行われないため、ルゴ候補の当選はほぼ確実


20日に投票が行われたパラグアイ大統領選挙で、元カトリック司教で野党連合「Patriotic Alliance for Change」を率いるフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)候補(56)が同日夜、勝利宣言を行った。与党の女性候補ブランカ・オベラル(Blanca Ovela)前教育相が敗北したことで、61年におよぶコロラド党(Colorado Party)政権に終止符が打たれた。選管にあたる選挙裁判所の発表によると、同国初の女性大統領を目指していたオベラル候補の約31%に対し、ルゴ候補は41%を獲得して勝利を決めた。ルゴ候補は記者団に対し「今日から、われわれでわが国を変革していこう。パラグアイは汚職と貧困ではなく、誠実さで記憶されることになるだろう」と語った。 一方、オベラル候補は「大統領選の結果はすでに出ていることを認めなければならない」と語り、最終集計発表前に敗北宣言を行った。

コロラード党の覇権終えん ルゴ、パラグアイ大統領に当選(2008年 4月23日・サンパウロ新聞
フェルナンド・ルゴ候補とブランカ・オベラル候補(コロラード党)による一騎打ちとなったパラグアイ大統領選は、二〇日、極左と中道右派連合のルゴ候補が当選。次期パラグアイ大統領に選出された。これにより、六〇有余年にわたったコロラード党の時代は終わり、野党に政権の座を明け渡すことになる。パラグアイはかつて三五年間、ストロエスネル大統領の独裁政権下にあった。一九八九年に追われた同大統領は、〇六年にブラジリアで死亡。今回の選挙は、独裁政権後に生まれた有権者にとってはじめての大統領選となった。九二%開票時点で、ルゴ候補四〇・八%、ブランカ・オベラル候補三〇・七%、リーノ・オビエド候補(元将軍)二一・九%の得票数で、ルゴ氏の当選が確定した。故ストロエスネルの孫、ドミンゲスは今回、コロラード党から立候補を試みたが果たせず、国民の旧政権への懐古は消えたと見る社会学者もいる。ルゴ次期大統領は今後、公約通りイタイプー水力発電所に関するイタイプー条約の見直しをブラジル側に求める意向を示している。 それに対してルーラ大統領は、継続の意向を示しているが、アモリン外相は見直しの可能性に言及している。

パラグアイ 61年ぶりの政権交代…司教が大統領に(2008年 4月22日・デイリーNK)
中南米の国家パラグアイの大統領選挙で左派候補が勝利し、61年ぶりに政権交代を果たした。パラグアイの右派は世界最長の執権期間の記録があることで知られていた。だが、20日(現地時間)に実施されたパラグアイの大統領選挙で、左派候補であった元カトリック司教のフェルナンド・ルゴ(57) が当選し、右派コロラド党の61年にわたる長期執権に終止符を打った。ルゴ候補は41%の得票率を記録し、与党コロラド党の女性候補、ブランカ・オベラル(31%)と中道右派全国倫理市民連合のリノ・オビエド候補(22%)を退けて勝利した。ルゴはカトリック司教出身の貧民活動家として注目を引いてきた人だ。1977年に師弟序品を受け、パラグアイの極貧地域であるサンぺドロ教区の司教に就任して1994から2004年まで活動した。人々は彼を‘貧者の司教’と呼んだ。政界に跳びこんだのは2006年のことだ。貧民運動で貧困層の痛みを全身で体験した彼は、宗教と運動を越えて現実の政治を通じて世の中を改革したいと考えて政界に足を踏み入れ、師弟職を放棄した。2006年3月に、コロラド党の長期執権とニカノル・ドアルテ大統領の経済の失政を批判する反政府デモの先頭に立った彼の名は、次第に全国に知られるようになった。右派与党の執権を終わらせ、必ず政権交代をしなければならないという絶体絶命の危機感で団結したパラグアイの左派政党と社会団体は、‘変化のための愛国同盟(APC)’という協議体を組織し、ルゴを大統領選挙候補として公式に推薦した。貧民と労働者、小作農の絶対的な支持を受けた彼は、大統領選挙の有力候補として浮上した。ルゴ当選の原動力は、やはり貧困層の政権交代への熱望だ。パラグアイは南米でも代表的な貧困国家だ。国土面積40万6千752平方キロメートルに610万人が住むこの国は、国内総生産(GDP)が93億4千万ドルで、1人当りの平均所得は1532ドルに過ぎない。国民の36%が貧困層であり、全体の人口の6分の1にあたる110万人が1日平均1ドル以下の所得で生活する極貧層という統計がある。パラグアイは南米でも天然資源が不足して、産業が農業に偏っている。世界第4位の豆類輸出国であり、最近の世界の穀物の価格上昇で利益も出た。そのため、去年は6.4%の経済成長率を記録し、2桁の失業率も8.5%に下がった。だが、労働者の80%が最低賃金にも及ばない慢性的な経済難は、パラグアイ経済の永遠の課題になっている。農民の生活も貧しいのは同様であり、疏外された小作農たちは慢性的な貧困から脱することができないまま、不満だけが募ってきた。持つ者による富の独占はもちろん、社会にはびこっている不正腐敗問題も、与党の長期執権がもたらした弊害というのが国民の認識だ。したがって、ルゴの当面の課題はこうしたパラグアイの経済の現実と社会体質を改善することであり、これに対する期待が難攻不落だった右派の長期執権を終わらせ、左派政権への交代を実現させた。左派政権が勝利し、南米の右派政府はコロンビアだけになった。荒々しい左派熱風の中、南米の左派は現在二分されている。‘反米連帯’を誇示するベネズエラとボリビアが主軸になった強硬左派路線と、‘南米共同市場’(メルコスル)で協力しているブラジルとアルゼンチンの実用左派だ。したがって、ルゴが果してどちらに近付くかも関心がもたれている。貧困層を代弁する左派だが、左右を共に引き入れると自ら明らかにするなど、強硬左派路線よりは比較的合理的路線でパラグアイ経済の回生のために尽くすだろうと予測される中、ベネズエラとボリビアが既に水面下でルゴの選挙を助けたという説もあるなど、分析が行き交っている。


明日からどのような事が起きるのか注目しています。多分表面的には特に何も変化しないでしょうが、有権者の半数以上が赤党という現状からみても赤党政権の利権体質が末端まで組織化されていますので、8月15日の大統領交代までこれから約4ヵ月間様々な場所で色々な変化が起きて行くと思います。61年ぶりの政権交代、パラグアイの人達にとり選挙で民主的に政権が交代するのは初めての経験です。いよいよ未知の時代に突入する事になります。ルゴ・青党の野党連合が今までの赤党のような利権構造をそのまま継続すると国民からの支持を失う事でしょう。不正・腐敗・利権構造を正して欲しいというのが国民の一番の願いであり、これが実現出来ない場合の反動は大きいものになると思います。

また野党となった赤党の今後にも注目です。ドゥアルテ大統領がこのまま求心力を保てるのか、カスティグリオーニ氏が党内で発言力を強めるのか注目です。政権が交代するとなれば、ドゥアルテ大統領の今までの不正を糾弾する事態もあり赤党内で混乱する可能性もあると思っています。選挙に負けはしましたが、赤党の人気は根強いものがあり、再生を果たせるか注目です。

南米の政治―「米国の裏庭」はいま(2008年 5月12日・朝日新聞・社説)
南米に、また左派政権が生まれた。大陸の真ん中にあるパラグアイだ。保守政党が61年間も政権を握り続け、世界最長と言われた。その国で中道左派連合のフェルナンド・ルゴ氏が大統領に当選した。貧困問題に取り組んできたカトリックの元司教で、「貧者の司教」と呼ばれる人物だ。 パラグアイは70年以上も前から日本人移民を受け入れてきた歴史を持つ。日系人が栽培した大豆の生産が伸び、世界4位の輸出国になっている。 だが、少数の地主が農地を握り、国民の3分の1が貧困にあえぐ。腐敗した一党支配体制が、貧富の絶望的な格差を温存してきた。 そこに風穴を開けたのが、ルゴ氏だ。教会は抑圧された人々の救済をめざすべきだとする「解放の神学」に強い影響を受け、土地のない農民たちとともに活動してきた。05年、反政府デモをきっかけに司教の地位を捨てて政治の世界に飛び込んだ。当選後の演説では「右派でも左派でもなく、貧しい人々への約束を守りたい」と強調したが、政治手腕は未知数だ。社会に染みついた縁故主義や腐敗の風土をどう克服するか、民衆の期待に応える新鮮な政治を期待したい。南米では大きな選挙があるたびに左派の勝利が続いている。ボリビア、エクアドル、そしてパラグアイだ。背景には、政権による経済政策の失敗がある。国際通貨基金(IMF)主導で各国とも緊縮財政や民営化などを進めた。インフレは抑え込んだものの貧富の差が広がり、民衆の反発を呼んだ。ひとくちに左派といっても、路線は一様ではない。ベネズエラのように反米主義と資源ナショナリズムを掲げる急進派もあれば、ペルーやブラジルのような穏健派もある。はっきりしているのは、米国の影響力の低下だ。米国は長年、左翼ゲリラ封じや麻薬対策で各国と協力してきたが、いまや親米政権と言えるのはコロンビアだけになってしまった。 ブッシュ政権はそのコロンビアと自由貿易協定をめざしたが、民主党の反対で暗礁に乗り上げている。麻薬対策の拠点だったエクアドルにある空軍基地は、来年末に返還を求められており、使用延長の見込みはない。 米国の影が薄くなったのと対照的に、ブラジルを中心に地域の自立志向が高まっている。南米は石油や鉱物資源に恵まれているうえ、小麦や牛肉などの食糧生産基地でもある。それを目指して中国が外交を活発化させ、存在感を増している。「米国の裏庭」と呼ばれたのは、ひと昔前の話だ。グローバル化した経済構造の上で資源や食糧で世界の需給のカギを握るプレーヤーになっている。 地球の反対側のそんな流れに、私たち日本人はもっと鋭敏であっていい。

鋭敏であって欲しいと国民に訴えるならば他の新聞のように記者を送って自分で見て記事にして欲しいものですね。



いよいよ投票日(2008年 4月20日)
いよいよ投票日当日となりました。天気が心配されていましたが、アスンシオン市は朝から快晴で多くの投票場で投票が始まった様子がテレビで紹介されています。大きな混乱も無い様子です。8時前にはオビエド候補が投票を行っている様子が紹介されました。また、ドゥアルテ大統領は投票場に到着すると有権者に混じり列に並ぶ様子が紹介されていました。今回の総選挙の有権者は二百八十万余りとなっています。大統領選挙が注目されていますが、同時に上下院、知事、メルコスール議員の選挙も行われます。毎回与党に対して野党連合が検討されますが、実現しないのは議会選挙で票を集めるには党の代表が大統領選挙に出てテレビ・新聞などで党の顔として有権者に訴える必要があるからでしょう。これから5年間パラグアイの政治をどのようにするのか注目です。有権者は投票する場所を指定されていますが、不明な事が多くABC紙ではウェッブサイトで身分証明書の番号を入力するとどこが投票場所か分かるようにしています。

注目のカスティグリオーニ氏は自分のグループは今晩から新しくなる真の赤党に参加すると発言し注目を集めています。投票率は63.64%、出口操作ではルゴ43%、オベラル37%、オビエド16%、ファドゥル3%となっています。



(表:選挙の概要:ABC紙)



(写真:投票を行うオビエド候補:テレビSNT映像)

オベラル候補投票の様子(ユーチューブ)




(写真:投票を行うオベラル候補:ABC紙)



(写真:投票を終えたルゴ候補:ロイター)



(写真:投票を行うファドゥル候補:ABC紙)

大統領選の投票開始(2008年 4月20日・時事)
南米パラグアイで20日、大統領選の投票が始まる。野党連合が支持する元神父で中道左派のルゴ氏(58)が優位に立ち、中道右派の与党コロラド党候補で同国初の女性大統領を目指すオベラル前教育相(50)ら6人が追う展開となっている。

パラグアイ大統領選:投票開始 3候補が接戦に(2008年 4月20日・毎日)
南米パラグアイで20日、大統領選の投票が始まった。7人が立候補。野党連合のルゴ元カトリック教会司教(56)と与党・右派コロラド党のオベラル前教育・文化相(50)の2人を、与党から離脱した右派のオビエド元陸軍司令官(64)が追う接戦となっている。即日開票され、21日未明(日本時間同日午後)にも大勢が判明する。


パラグアイ大統領選の投票始まる、野党の元司祭が優勢(2008年 4月20日・AFP)
パラグアイで史上初めて女性候補が立候補している大統領選の投票が20日朝、開始された。世論調査からは、元カトリック司教のフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)候補(56)の優勢が予測されている。同日、議会選も行われる。パラグアイは1989年に35年間続いた軍事独裁政権から脱した比較的新しい民主体制で、民政移管後初の大統領選が行われたのは1993年。憲法は大統領の再選を禁じており、今回の選挙では5年の任期を満了するニカノル・ドゥアルテ・フルトス(Nicanor Duarte Frutos)大統領の後継者を選出する。最有力視されているルゴ氏は「変革」を掲げる野党連合、Patriotic Alliance for Changeを率いる。周辺の中南米諸国で扇動的な左派政治を行うウゴ・チャベス(Hugo Chavez)ベネズエラ大統領やエボ・モラレス(Evo Morales)ボリビア大統領、そして2人の掲げる「貧者のための政策」への称賛を隠さない。今回の大統領選にはほかに、初の女性大統領候補であるブランカ・オベラル(Blanca Ovelar)前教育相(51)、クーデター未遂で逮捕・収監された過去のあるリノ・オビエド(Lino Oviedo)元陸軍司令官(64)が出馬し、接戦を演じている。最新の調査では、ルゴ候補の支持率が34%で1位。以下、オビエド候補29%、オベラル候補28.5%と僅差で続いている。決選投票はなく、1回の選挙結果で当選者は確定する。投票は午前7時(日本時間午後8時)から全国1万4800か所の投票所で開始された。有権者280万人の約18%を占める海外在住者は投票できない。次期大統領の就任後、最も急を要する課題は国内の腐敗だ。政権自らが問題を抱える現職のドゥアルテ大統領は、腐敗根絶にほとんど取り組んでこなかった。また、周辺のブラジル、アルゼンチン、ボリビアなどへの電化製品やタバコなどの密輸撲滅も課題だ。野党側は大統領選における不正を警戒しているが、ドゥアルテ大統領は野党寄りのメディアによる根拠のない疑惑だと反論した。選挙委員長も不正の可能性を排除し、「公明正大」な選挙だと述べた。選挙はコロンビアのエマ・メヒア(Ema Mejia)元外相を含む米州機構(Organization of American States)が派遣する70人の監視のもとで行われる。有権者登録所の主任Jorge Acosta氏によれば、投票率は72%前後になると予測されている。

ABCコロール紙が今回の選挙の世論調査と出口調査の結果を出しています。ルゴ候補は安定した支持を得ており、オベラル候補がかなり追い上げていた事が分かります。オビエド候補は何らかの密約があったのではないかと囁かれていますが、最後の方では多少力を抜いていたのかも知れません。出口調査の結果を見ますと赤党支持の人は比較的早い時間帯に投票を済ませているように見えます。時間の経過と共に差が開いて行ったようです。



(グラフ:世論調査:ABCコロール)



(グラフ:出口調査:ABCコロール)



明日は投票日(2008年 4月19日)
赤党のカスティグリオーニ氏がテレビのインタビューに答えた記事が最大紙であるABC紙の一面に掲載されており、タイトルは「他の候補者達は票を盗まれないよう気をつけろとアドバイスした」というものでした。その上で選挙結果を尊重するとしています。党内選挙で不透明なプロセスでオベラル女史が党候補とされ、投票日の直前においてもオベラル候補を支持しない姿勢を崩さなかった事で赤党は党内が分裂したままで選挙を迎える事が決定的となりました。カスティグリオーニ氏を赤党の候補としていれば楽勝であったのに・・という意見をよく耳にします。もし赤党が選挙で敗北する事態となればカスティグリオーニ氏の動向に注目です。



(写真:カスティグリオーニ氏:ABC紙)

多くの人は5%以上の得票の差が無ければルゴの勝利は難しいであろうと話しています。隣国の新聞でも選挙の不正が話題になっており、巷でも赤党が不正を行うのは自明と思われています。オベラル候補が勝利する場合は僅差での勝利となると想像しますが、他候補の支持者が納得せず混乱する可能性があると思います。多くの世論調査の通りに3位に終わるような事にでもなりますと党内で大きな混乱が起きるかも知れません。

60年の与党支配、継続か 20日にパラグアイ大統領選(2008年 4月18日・共同)
南米パラグアイで20日、大統領選が行われる。現在、世界最長とされる約60年間、与党の座を維持しているコロラド党の支配に有権者がどう判断を下すかが最大の焦点。中道左派系連合を率いて「変革」を掲げるカトリック元司教が、中道右派の女性与党候補を小差でリードしている。即日開票され、早ければ21日未明(日本時間同日午後)にも大勢が判明する。選挙戦終盤の17日夜、首都アスンシオンの広場での集会で、元司教フェルナンド・ルゴ候補(58)は政権を奪取して汚職を一掃すると宣言、数万人の大きな喝采(かっさい)を浴びた。「貧者の司教」と言われる同候補は、貧困救済のため聖職者の政治参加も辞さないとする「解放の神学」の支持者。貧しい人々の医療水準の向上や雇用創出を訴える。

パラグアイ大統領選:あす投票(2008年 4月18日・毎日)
任期満了に伴う南米パラグアイの大統領選が20日、実施される。元カトリック教会司教の中道左派政権が誕生するか、60年以上におよぶ右派コロラド党政権が継続し、女性大統領が誕生するかが注目される。 「中道左派」と位置づけられているフェルナンド・ルゴ元司教(56)が野党と共闘して立候補し、1946年から続くコロラド党長期政権の打倒を目指す。一方、コロラド党は現職のドゥアルテ大統領(党首)に近い女性のブランカ・オベラル元教育・文化相(50)を擁立。勝利すればパラグアイ初の女性大統領になる。世論調査では、野党連合のルゴ氏が支持率30〜35%でリード。これを同26〜30%の与党のオベラル氏が急追している。

元神父と女性候補の争い=20日大統領選−パラグアイ (2008年 4月18日・時事)
パラグアイで20日、大統領選が行われる。7人が立候補する中、軍政時代を含め、60年間にわたり政権を握る中道右派の与党コロラド党のブランカ・オベラル前教育相(50)と、野党連合が支持する元神父で中道左派のフェルナンド・ルゴ氏(58)による一騎打ちの様相。クーデター未遂で逮捕・収監も経験したリノ・オビエド元陸軍司令官(64)らが追い掛ける。世論調査では、清廉なイメージで貧困撲滅や治安改善を掲げるルゴ氏が終始優勢。同国初の女性大統領を目指すオベラル氏は、党公認候補選出の際に生じた党内分裂が響き、組織力に勝る与党の強みを生かしきれていない。

パラグアイ、20日に大統領選・与党女性候補と元神父の一騎打ち「解放神学」を支持する元神父候補、新たな左派政権が誕生か (2008年 4月18日・世界日報)
南米パラグアイで20日(日本時間20日夜)、大統領選挙が実施される。7人が立候補する乱戦となっているが、事実上は中道右派コロラド党のブランカ・オベラル前教育相(50)と、野党連合が擁立する元神父で中道左派フェルナンド・ルゴ氏(58)による一騎打ちとなっている。各種世論調査による支持率をリードしているのが、貧困・高失業率が深刻な問題となっているパラグアイで、貧困撲滅を訴える元神父のルゴ氏。これをパラグアイ初の女性大統領を目指すオベラル前教育相が僅差で追っている。大統領選挙には、クーデター未遂事件で収監されたリノ・オビエド元陸軍司令官(64)も立候補し、選挙前の世論調査では支持率で3位に付けているが、上位2候補には届かない様子。パラグアイでは、中道右派のコロラド党が61年もの長期に渡って政権を収めてきたが、今回の大統領選挙では党内の一致が計られておらず、選挙前の支持固めで元神父の肩書きで清廉さを訴えるルゴ氏に遅れをとってきた。ルゴ氏は、「解放神学」の支持者としても知られており、当選すれば南米に新たな左派政権が誕生することになる。また、ルゴ氏は、イタイプ発電所(パラグアイとブラジルによる合弁事業)におけるブラジル側への電力売却で2国間条約の改定による大幅な値上げを要求する旨を表明、同氏は土地改革の必要性も訴えており、当選した場合には隣国ボリビアの左派政権のように民族主義的な政治姿勢を取る可能性も示唆されている。選挙は即日開票され、早ければ21日未明(日本時間同日夜)にも大勢が判明する予定だ。

パラグアイ=経済援助が始まる=安心して投資できる環境を (2008年 4月19日・ニッケイ新聞)
ボリビアに続きパラグアイが、新たな荷物になろうとしている。政府がパラグアイへの経済協力はやぶさかでないが、不満をぶつけるだけで何をどうして欲しいのか、目的が不明瞭であるとけん制した。ブラジルは、パラグアイにとって最大輸出国である。パラグアイは、ブラジルにとってメルコスルの最貧国である。二十日には、メルコスル議長国になる予定だ。ブラジルは先ず、パラグアイへ外資を呼び込む方法を伝授する。そのため第一にすべきことは、安心して投資ができる法整備と環境つくりである。パラグアイは現在、政治家が法律。与党政治家の一言で、何でもコロコロ変わる。外務省は、ブラジル企業との合弁でなくてもBNDES(産業開発銀行)の融資を提供した。パラグアイ政府は「オンブでなくダッコがいい」という。パラグアイの裁判所はあってないも同然なので、プロジェクトを提出しても法的保証がない。裁判長は、政治家にお伺いを立てて判決を下す国である。



大統領選挙投票日まで残り2日(2008年 4月18日)
昨日までで大統領選挙運動は終わり比較的静かになりました。街での選挙運動は無くなりましたが、田舎の農民のデモがありました。政府が約束を果していないと訴えるものでした。

今回の選挙運動を見ていて感じた事は
1・赤党の選挙運動は何時も同じようなもので少々時代遅れになっているように感じます。演説も絶叫型で具体的な内容に乏しく大きな声を出している割には盛り上がらない印象。
2・赤党は資金力の豊富さ多くのポスターやステッカーが町中に溢れていましたが、他の候補はテレビやラジオの広告に絞っていました。
3・カスティグリオーニ氏とオベラル女史が争った赤党党内選挙で強引にオベラル候補の勝ちとした事で党内が分裂したまま選挙戦に入り、本戦でも同じように開票の際に得票を操作すると疑われてしまっている。これほど信用を失っている状況ではもし実際に得票が上回り勝利したとしても国民の信頼を得て政権運営するのはなかなか難しい。
4・今回も与党に対して野党統一候補を出す事が出来ず、三つ巴の選挙となった。ただし与党に対抗する有力候補が今までとは異なり都市部の富裕層では無く地方の貧困層を地盤にしている。
5・これまでもは与党候補も改革を訴え、前政権との違いを打ち出していたが、今回はドゥアルテ大統領が憲法を改正して再選を狙いそれが難しいとなると自身が院政をひき、腹心のオベラル女史を候補者に押し立て五年後には再度自分が大統領候補になるという筋書きを描き、自身の政権の長期にわたる継続を図ろうとした。

近隣諸国のマスコミは選挙結果がどのようになるのかから、ルゴ政権となった場合にはどのような政策を打ち出すのかという論調が目立つようになり、ルゴ勝利を前提にした記事が目立つようになっています。

パラグアイは若い人が多い国で新たに参政権を得た人の投票行動が結果に大きく影響すると思われます。どのような審判を下すのか注目です。




大統領選挙投票日まで残り3日(2008年 4月17日)
大統領選挙運動は本日が最後で各候補はそれぞれ最後のキャンペーンを行いました。オビエド候補は夕方聖地カアクペで選挙運動を終えました。これから米国に行くのでしょう。ファドゥル候補は世論調査で優勢とされるルゴ候補への批判を強めています。クーバス大統領の娘が誘拐・暗殺された事件でルゴ候補は犯人を知っていながら見逃したとされ、これを批判するクバース夫人がこれを訴えるというコマーシャルが頻繁に放映されています。また人気番組で赤党のオベラル候補との討論会に欠席した事に対して非難されています。

いよいよフィナーレを飾るルゴ・青党連合の総決起集会が開催されました。前日の赤党がオベラル候補、ドゥアルテ大統領共に絶叫調であったのに対して静かに話し掛ける感じでした。赤党の旗、パトリア・ケリーダの旗も混じり、全国民が超党派で広範囲に支持している印象を与えよう努めているように感じました。

投票に対する不正が起きるのでないかと関心が集まっています。多くの人は「ルゴが一番票を集めるけれど、開票するとオベラルが勝利すると思う」とのこと、広範に不正が行われると見ています。オベラル候補が勝利した場合、対立候補は反発するでしょうし、国民もなかなか納得するとは思えません。もし勝利しても国民から信頼を得た上でドゥアルテ・オベラル新政権が求心力を保ち政権をしっかりと維持するのは大変だと思います。

どの世論調査でも5%以上ルゴ候補が他候補より多いという結果が出ており、ルゴ候補が勝利する可能性も大きいと思います。当選した場合でも大統領に就任するのは8月15日ですので、これから約4ヶ月あります。政権移譲が問題無く行われるのか注目です。現政権が負けた場合には赤党内部での責任の所在が問題になると思います。主流派はカスティグリオーニ氏の不支持を最大の敗因とするでしょうが、カスティグリオーニ氏は党内選挙では自分が勝利したにも関わらず選挙結果を不正に操作した事が最大要因とし、ドゥアルテ大統領に批判が集まる事でしょう。



(写真:ルゴ候補:SNT映像から)



(写真:連合正副大統領候補:ウルティマ・オーラ紙)



大統領選挙投票日まで残り4日(2008年 4月16日)
大統領選挙も最終場面を迎え、与党・赤党の総決起集会が小雨の中国会前の広場で開催されました。オベラル候補の力の入った演説が印象的でした。国会前を埋め尽くす人でしたが、小雨の為なのか熱気は余り感じられませんでした。公務員などで動員された方達も多いのかも知れません。オベラル候補(ユーチューブ)集会をまとめたニュース(ユーチューブ)

国外のマスメディアは赤党61年の政治の終焉かと結構大きく取り上げていますが、アスンシオンの様子はいたって冷めた雰囲気で市民生活はいつもの通りで選挙の熱気というものは余り感じません。多くの人に大統領選挙の予測を尋ねますと投票するのはルゴ候補もしくはオビエド候補、勝つのは赤党であろうというのが圧倒的でした。十人以上の人に周囲の友人・知人の中にオベラル候補を応援する人はいるか?と尋ねたところ、ほとんどか「居ない」との回答、ある人は「親戚で公務員の人が応援している」と答えた程度です。ただ、今まで以上に皆さん最後は「赤党の勝利」とされると考えているようです。架空の選挙人を立てる、票を誤魔化すなどするのではないかと考えています。

僅差で赤党・オベラル候補の勝ちという結果が出た場合には他の候補は納得しないでしょうし、国民の信頼を得る事は難しいように思います。大きな混乱が生じない事を祈っています。



(写真:ブランカ・オベラル候補:テレフトゥーロ映像から)



(写真赤党総決起集会:テレフトゥーロ映像から)



(写真赤党総決起集会:赤党サイトから)

一方この大事な時期にオビエド候補は米国に向けて出発する予定なのだそうです。これはかねてから噂されていた赤党との密約があり、公民権を回復する代わりに最終的には赤党を支援する為ではないか、ブランカ・オベラル候補に票を流す為ではないかとの憶測があります。オビエド派の関係者は一応これを否定、土曜日には戻るとしています。またルゴ候補は「もし赤党が勝利をするならばそれは奇跡では無く不正によるものだ」と公正な選挙が行われるよう強くけん制した。

後でこの集会に参加した方に聞いたのですが、テレビの映像では余り分からなかったのですが、後ろの方は空いていたそうです。多くの人は動員されて来た人のようで盛り上がりに欠けていたそうです。



大統領選挙投票日まで残り5日(2008年 4月15日)
大統領選挙が目前に迫り日本を含め世界のメディアも続々とアスンシオン入りしています。新聞には憶測の記事も多くあり、選挙に関する事であれば何でも記事にする傾向があるようで注意が必要です。オビエド候補は「既に赤党のサイクルは終わった」と発言し、赤党が時代遅れになっていると指摘しています。赤党とオビエドとの密約があるのではという記事もあります。ドゥアルテ大統領は「ベネズエラとエクアドルから扇動者が来ている」と語り、エクアドル、ベネズエラ、ボリビアがルゴ候補を支援している事を強調していました。パラグアイには左翼に対して拒否反応を持つ人も多い事を狙っての発言です。この数回直前になりますと赤党の支持率が伸びその勢いが投票に結びつき、事前の世論調査以上の差で赤党が勝利して来ましたが、今回はここまでどの世論調査でも与党・オベラル候補が首位になっているものはありません。

今回の選挙の特徴を列記しますと:
(1)今までの与党候補は改革を訴え、同じ党内でも前政権とは違う、刷新を強調していたが、今回は現職の大統領が院政をひき、現状を継続するとしている点が異なり新鮮味が欠け、改善・改革を望む人の支持を得るのは難しい
(2)赤党内で対立していても最後には党内でまとまり選挙を乗り切ってきたが、今回は党内予備選挙を争ったカスティグリオーニ氏は明確にオベラル候補と一線を画している。
(3)有力野党候補を2,3人競わせて分散させ、赤党が過半数を取れなくても4:3:3で勝利するのが勝利の方程式であったが、ルゴ候補はリベラルで地方の貧困層が地盤、オビエド候補は元々は赤党に所属していたという事で赤党本来の地盤で競合してしまっている。本来赤党の対立候補が地盤とするはずの都市部・知識層から出ているファドゥル候補が数パーセントの支持を集めている過ぎない。
(4)どこの党が勝つかという世論調査では赤党が勝つという意見が多数を占めている。これはどうせ最後はどんな手段を講じても赤党が勝つのだろう、その場合には今回は特に何も変わらない、と考えている市民が多く選挙が盛り上がっていない。

パラグアイ大統領選・左派候補支持広げる・排除の政治批判 貧困克服が争点(2008年4月14日・赤旗)
パラグアイの大統領選挙は二十日が投票日です。ラテンアメリカ諸国の多くが新自由主義からの脱却を目指して対米自立を強めるなか、パラグアイ国民がどういう選択をするのか注目されます。選挙戦は、元司祭で左派のフェルナンド・ルゴ氏、ドゥアルテ大統領の後継者で与党コロラド党のブランカ・オベラル氏、元陸軍司令官のリノ・オビエド氏の有力三氏の争いとなっています。八日の各種世論調査では、ルゴ氏は最大で10ポイント差をつけて一位。ただ二位との差が1ポイント以内という調査もあり、予断を許しません。二〇〇三年八月に就任したドゥアルテ大統領は当時、それまでの政権による新自由主義路線を批判。しかしその後ははっきりとは反対の姿勢をとっていません。政府統計によると、貧困率は〇三年から〇七年にかけて約6ポイント減ったものの、依然として35%という高さです。ルゴ氏は、最も貧しいサンペドロ県の司祭として貧困撲滅のために活動してきたことで、貧困層が強い期待を寄せています。同氏を支えるのは、約十の政党と社会団体や労働組合などでつくる「変化のための愛国同盟」です。同氏は三月のアルゼンチン訪問の際、「まもなくパラグアイは、希望ある時代を迎えている南米大陸の異なる孤島ではなくなる。われわれは喜んで、ラテンアメリカのすべての進歩的政府に加わる」と語りました。論戦では「排除の政治に未来はない」と現政権を批判。一部の国民を優遇する経済政策を改め、「新しい発展モデル」をつくると主張しています。大土地所有制の見直しを柱とする農地改革を提案するなど、他候補にはない公約を掲げています。ルゴ氏優勢が続く中、他候補も、貧困克服への姿勢を示さざるをえなくなっています。今回、コロラド党は候補者決定をめぐって混乱し、六十年以上にわたる同党支配が崩れる可能性が大きくなっています。それだけにルゴ氏への攻撃も強まっています。特にオビエド陣営は、ベネズエラ、ボリビア両大統領とルゴ氏の写真を並べ、「紛争、経済危機、資本流出」などと中傷するポスターを張り出しています。ルゴ氏支持者が襲撃される事件も発生しました。ルゴ陣営は十日、暴力に反対して首都アスンシオン市内をデモ行進しました。



(写真:有力4候補・AFP)



大統領選挙投票日まで残り6日(2008年 4月14日)
いよいよ大統領選挙までカウントダウンが開始されました。大統領に当選するのは誰なのでしょうか?アンサ・ラティーナというウェッブサイトを読んでいましたら、「各種の世論調査ではルゴ候補が優勢であるが、パラグアイの有権者は勝利するのは赤党と考えている」という記事がありました。「確かに各種世論調査ではルゴ候補が優勢ではありますが、ウルティマ・オーラ紙では誰が勝利するかという世論調査を行ったところ、オベラル候補が41%、ルゴ候補が36%、オビエド候補が17%という結果となった」との事でした。赤党は61年間政権の座にあり、選挙の戦い方、資金力、組織力は相当のもので、選挙マシーンがしっかりと機能しているように見えます。また投票率も大きな要素であると考えます。投票率がん低い場合には組織を固めている赤党が有利、高くなるとルゴ候補が有利になると思います。

過去数回の大統領選挙の際に赤党の政治にうんざりしたという話をよく耳にし、世論調査で野党候補が優勢というケースもありましたが、結果は何時も赤党の勝利でした。今回も多くの人は「最後は赤党が勝つだろう」とみており、接戦の割には選挙戦が盛り上がらない原因となっているように感じます。政権交代が起きては困るという人が必死に動いるのかも知れません。どんな手を使っても赤党は勝利をもぎ取るだろうと考えて人が多く、ルゴが勝つ為には少し得票が多いくらいでは駄目だ、赤党が選挙結果を不正に操作出来ない程度、5%以上の得票差が必要であるとの意見を持つ人も居ました。

「選挙だと騒いでいるが、どうせ何も変わらない」と冷めた考えを持つ人が多いのが今回の特徴でしょう。ただ、どの世論調査もブランカ・オベラル候補が一位になったというものはありません。どれも数パーセントルゴ候補が上回っています。これは過去数回には無かった現象です。浮動票が多いと思われますので最後に誰が勝者になるのか予想が付きません。61年ぶりの政権交代が起きるのでしょうか?

政権交代となった場合にはどのような事が起きるのか、色々な人に尋ねましたが、皆さん明確に答えられません。選挙で政権交代など起きた事が無いので想像が出来ないのでしょう。大幅な人事の交代は勿論、様々な利権を享受して来た人は駆逐される事になるのでしょうが、それが何時どのような形で起きるのか予想出来ません。また赤党が野党に転落した場合には主流派は選挙の敗北の責任をカスティグリオーニ氏が協力しなかった事を挙げ糾弾し、カスティグリオーニ氏は逆に主流派が党内予備選挙で不正を働いた為と反撃する事でしょう。野党になり、詰り合いが続きますと多くの人が離れて行く事は間違い無く、赤党も大きく変わる事になると思います。

オベラル候補が勝利した場合には今までのニカノル・ドゥアルテ政権の肯定とされ、今までの路線が継承され、ニカノル・ドゥアルテ氏は五年後に再度立候補する準備を始める事でしょう。今までは同じ赤党でも大統領が交代すると「刷新」というイメージがありましたが、今回は継承・継続という事になり、政権中枢には同じような顔ぶれが並ぶ事になるのでしょう。

ウルティマ・オーラの最新の世論調査ではルゴ候補が34%、二位はオビエド候補で29%、オベラル候補は28.5%で三位となっています。14日・月曜日に行われた有力4候補によるテレビ討論会(2チャンネル)にルゴ候補、オビエド候補は欠席しました。ルゴ候補は週末雨の中で選挙運動を行った為に健康を害して72時間の休息を取るとのことですが、これがどのように影響するのか注目です。

パラグアイの国民はどのような選択をするのか後数日で結果が出ます。




大統領選挙投票日まで残り1週間(2008年 4月11日)
大統領選挙まで残り一週間となった週末、赤党は公務員を総動員して総決起集会を開催しました。赤党が政権の座から去ると多くの公務員が職を失うという危機感があります。



(写真:与党知事候補とリノ・オビエド候補のポスター:カアグアス県)



(写真:野党連合・ルゴ候補と知事候補:カアグアス県)



(写真:家全体がルゴ候補の宣伝:カアグアス県)

11日(金)にはアスンシオン市内各所で赤党オベラル候補を支持する行進が行われました。



(写真:赤党・ブランカ候補を支持する行進-01:アスンシオン市)



(写真:赤党・ブランカ候補を支持する行進-02:アスンシオン市)

4月上旬に行われた各紙世論調査

- ウルティマオーラ ABC  ナシオン
- - - -
ルゴ 30.90% 33.60% 36.80%
ブランカ 30.10% 27.40% 26.40%
オビエド 24.10% 24.60% 24.30%
- - - -
合計 95.10% 85.60% 87.50%




(写真:赤党・ブランカ候補:ウルティマ・オーラ紙)



大統領選挙投票日まで残り2週間(2008年 4月05日)
4月20日投票まで残り2週間となりました。本日出ましたABC新聞の世論調査を見ますとウルティマ・オーラ紙とは異なりルゴ候補が33.6%でトップ、続いてオベラル候補、オビエド候補となっています。10%以内に三候補がひしめく混戦としていますが、依然としてルゴ候補優勢としています。アスンシオンの街を眺めますと赤党の横断幕が多く、オベラル候補の選挙運動が一番資金を投入いしているという印象です。これからいよいよ追い込みです、各候補の動向に注目して参りたいと思います。



(写真:世論調査:ABCコロール紙)



大統領選挙投票日まで残り半月(2008年 4月03日)
4月20日に行われる大統領選挙まで残すところ、残り半月となりました。前回までと比較しますと静かな選挙戦という印象があります。余り世論調査の結果が出ていませんでしが、今回ウルティマオーラ紙が全国規模で世論調査を行いその結果が示されていました。ここまで独走していたルゴ候補にブランカ・オベラル候補が追い付いた状況となっています。

フェルナンド・ルゴ候補 30.9%
ブランカ・オベラル候補 30.1%
リノ・オビエド候補 21.4%
ペドロ・ファドゥル候補 3.6%

ここに来てオベラル候補が伸びているのはベネズエラのチャベス大統領やキューバのカストロ首相のような政策はパラグアイに馴染まないと考える人が増えているからだと思います。



(写真:世論調査:ウルティマ・オーラ紙)

赤党の候補者二人の顔が入ったステッカーが町中に溢れています。ブランカ候補はかなり美人に写っています。



(写真:赤党の大統領・副大統領候補:赤党サイト)



大統領選挙投票日まで残り1ヵ月(2008年 3月21日)
4月20日に行われる大統領選挙まで残すところ、残り1ヵ月となりました。与党内の大統領候補の予備選では不透明な面があり、与党・赤党が一丸となっているとは言い難い状況にあり、予断を許さない形勢になっています。有力4候補の内、ファドゥル候補は余り人気が無く脱落という感じで、残る3候補の熾烈な争いとなっています。

有力紙の世論調査を並べてみますと各紙ともルゴ候補の優勢を伝えています。追うオビエド候補、与党・ブランカ候補はほぼ横一線という情勢です。

2月末〜3月上旬に行われた各紙世論調査

- ウルティマオーラ ABC  ナシオン ICA
- - - - -
ルゴ 37.90% 39.00% 34.80% 31.90%
オビエド 29.70% 21.50% 23.00% 24.90%
ブランカ 29.60% 21.10% 28.90% 27.50%
- - - - -
合計 97.20% 81.60% 86.70% 84.40%


なお、前回の選挙で当選した現ニカノル・ドゥアルテ大統領の得票は37.1%です。

ここ数回の大統領選挙を見ていますと与党赤党は組織力を生かし、作戦としては他に有力な候補を二人立てさせて(青党系・独立系)それを上手に操り、最終的には40%、30%、30%の得票として勝利を得るというのが基本戦略のように見えます。今回もオビエド、ルゴ候補を出して4:3:3にする作戦と見ています。ただここに来て世論調査の結果からみますと40%に迫っているのはルゴ候補になっています。与党選挙対策関係者の思惑としてはこの時点くらいにはブランカ候補がこのくらいの割合を取り取り逃げ切る作戦であったのが誤算が出ています。

ここまでの今回の選挙の特徴を記しますと、
(1)別に候補を立てると見られていた青党が独立系のルゴ候補と結んだ
(2)与党候補も毎回前政権との違いを出し「改革」を唱えて成功して来たが、今回はニカノル・ドゥアルテ政権の継続を全面に打ち出し、ニカノル・ドゥアルテ院政の印象がある
(3)本来赤党の地盤である保守的な農村部をルゴ、オビエドが支持を伸ばしている
(4)毎回出て来る知的で企業家の有力候補が居ないのでインテリ層・企業家層が浮動化している。前回この層から支持を受けたファドゥル候補は今回は数パーセントの支持率に留まっている。

残り1ヵ月でどのように情勢が変化するのか、赤党が組織力を生かしあらゆる手段を講じて勝ちに行くのか、再度の合従連衡が起きるのか、注目です。半世紀以上与党赤党が政権を握り、それなりに安定して来たパラグアイ、もし与党が負けて政権後退が起きると何がどうなるのか全く想像出来ないというのが本音です。



(写真:有力3候補の討論会の様子:ナシオン紙)

これから一ヶ月でどのように支持率が変化するのか、多くの人が誰に投票するのか決めかねている状況であり、まだ誰が本当に勝利するのか分からい情勢です。赤党内では優勢に選挙戦を進めていないとの認識から危機感があり、指名争いを激しく争ったカスティグリオーニ氏がオベラル支持に廻るのかがポイントです。実際には変化を求めない保守的な人も多いのが実情であり、候補者が誰であれ赤党候補に投票する人も多いと思われます。ただ与党赤党が勝利した場合においても僅差の勝利となり、過半数獲得は難しいでしょう。党内は分裂したままであり、オベラル女史の求心力は未知数であり、また選挙に際して多くの約束、空手形を発行すると思われるのでポストなどの分配に手間取る事があると思います。政治的に指導力を発揮して国民の期待に直ぐに対応出来ない場合には難しい政治局面となる可能性もありえます。

赤党内の予備選挙はドゥアルテ大統領の分身としてブランカ・オベラル女史そしてカスティグリオーニ氏の対決となりました。票の操作などの不正が多くやり直しになった選挙区もありましたが、オベラル候補45.26%、カスティグリオーニ候補44.18%でオベラル候補が党の大統領候補に選出されました。カスティグリオーニはこれを不服とし、選挙結果の無効を訴えました。元々二人は前回の選挙では大統領・副大統領候補として戦い、当選後はこの5年間その責務にあり、協力して政府を運営して来ました。二人の関係(ユーチューブ)

オベラル候補の勝利会見(ユーチューブ)
カスティグリオーニ候補の会見(ユーチューブ)
ドゥアルテ大統領・オベラル候補を前に勝利宣言、カスティグリオーニ氏に負けを認めるよう呼び掛け(ユーチューブ)



大統領選挙を控えて(2007年 9月 8日)
2003年に当選したニカノル・ドゥアルテ大統領はここまでの4年の実績を訴え、憲法を改定して再選出来るよう図りましたが国民の支持は得られず再選は断念しました。副大統領のルイス・アルベルト・カスティグリオーニ氏は次期大統領に名乗りを挙げる一方、ニカノル・ドゥアルテ大統領は自身の後継者としてブランカ・オベラル女史を指名し、「もっと誠実に効果的に」をスローガンでアピールしています。自身の院政を実現したい意向のようです。野党は前回まで統一候補を擁立出来ない事で票が割れて赤党の長期政権を許して来たので今回は何とか候補を一本化したいという意志はあるのですが、「俺が俺が」でなかなか調整は難しいようです。最有力野党の青党は党内が混乱しており、この時期になっても候補者を一本化出来ずに居ます。この中で注目を集めているのがフェルナンド・ルゴとリノ・オビエドです。最大紙であるABC紙はこの二人が正副大統領候補として赤党に対抗する統一候補に出来れば勝利出来るとしていますが、果たしてどのようになるのでしょうか?前回旋風を起こした愛国党のペドロ・ファドゥルも含めてどのようになるのか注目です。



(写真:ブランカ・オベラル女史:自身のブログ)



(写真:ペドロ・ファドゥル:ABCコロール紙)

南米ではポピュラリズムが台頭し、ブラジルのルーラ、ベネズエラのチャベス、ボリビアのモラレスがそれぞれ政権を担っており、パラグアイでもこの延長上として人気が出ているのがフェルナンド・ルゴです。パラグアイ北部の開発が遅れているサンペドロ県で司教を務めた人物で貧困層の味方をキャッチフレースに人気を集めています。

【サンパウロ=菅原啓:赤旗・日本共産党】ブラジルの与党、労働党第三回大会に出席した日本共産党の緒方靖夫副委員長は大会中に、多くの外国代表と交流しました。初めての交流となったパラグアイの新しい政治組織「TEKOJOJA運動」の代表、フェルナンド・ルゴ氏は、来年四月に実施される大統領選で当選が有力視されている元司祭です。二時間余りの歓迎夕食会で隣同士となって、懇談は大いに盛り上がり、選挙の時は監視団の一員としてきてほしいとの申し出もありました。



(写真:ルゴと日本共産党記者:赤旗)

【参考】フェルナンド・ルゴ元司教(Fernando Lugo)
1951年5月30日、イタプア県サンペドロ・デ・パラナ生まれ、ギジェルモ・ルゴ・ラモス(父)とマクシマ・メンデス・フレイタス(母)の子。コロラド党を支持する農民の家庭に育つ。小学校・中学校はエンカルナシオンで過ごす。1968年初等教育の学位取得。1970年にカトリック系「神言修道会(SVD)」の聖職者の見習いとなり、その後、アスンシオンカトリック大学で神学の学位取得。1977年8月15日に聖職者となり、エクアドルで布教活動を行った。1982年に帰国。翌年、聖霊学・社会学を学びにローマに飛び、カトリック教会の社会戒律における社会学の学位を取得。1992年11月11日、神言修道会の上級管区長となり、1994年4月17日、アスンシオン大聖堂で司教に叙階される。同年5月29日、サンペドロ県教区司教に就任、以後、2005年1月7日に辞めるまで同職を努めた。2005年3月29日、ドゥアルテ政権に対して、議会前で大規模なデモを組織した。同年12月21日、聖職から離脱し、大統領選に向けて政治活動を開始。自分は、左派でも右派でもないと宣言しているが、支持層や発言、公約等の内容から、基本的には左派であると見られる
【補足】
チャベスのイメージは8割方米国が作り出したもの(カストロ議長と一緒)。実際は、米国の対中南米政策は、反カストロの亡命キューバ人グループが担当している。


一方の注目はリノ・オビエド氏です。クーデターの容疑などで拘束されていましたが、今回自由の身となりました。赤党としてはルゴへの一本化を乱す狙いがあるものと思います。ただこの注目の両氏共に野党の中心的な政党を代表しているという訳では無く、ファドゥル率いる祖国愛国党、そして伝統的な政党で高い人気を誇る青党の動向もまだ定かではありません。



(写真:開放されたリノ・オビエド氏:ABCコロール紙)

99年に起きたアルガーニャ副大統領暗殺事件に関して、アルガーニャの流れを汲む現在の与党主流派はリノ・オビエドの黒幕説を取り、一方のリノ・オビエドはアルガーニャは既に前日に既に亡くなっており、暗殺に見せ掛けたでっち上げであり、自分は無実であると主張している。もう8年も前の出来事であり、真実は分かりませんが、銃弾の方向など確かに怪しい点もあるようで国民がどのように判断するのか注目です。リノ・オビドは国民、特に地方の人に絶大な人気があり、今後は赤党内の候補者選びと共にリノ・オビエドの動向に注目です。一気に人気を集め地方の伝統的には赤党の支持層を取り込み優位となりますと、赤党としても危機感が出て戦術を変更する可能性もあるのかも知れません。

なお、下院の勢力は下記の通りで与党は過半数を割り込んでいます。

赤党 37
青党 21
ウナセ(オビエド)党 10
祖国愛国党 10



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