テクニカルインフォメーションその1

Φノズルのしくみ


このノズル、先端形状が独特ですので、一見して怪しげなパーツと思われた方も多い
のではないでしょうか。

その上その効能書きに、さも「流体」を見たかの様に、

「左右に分かれたエアの流れがBB弾を効果的にセンタリング」だとか、

「ノズル先端を絞り込まずエアに指向性を持たせることで整流効果を発揮」だとか、

そんな言葉が並んでいたとしたら怪しさ満点ですね。

しかし幸いな事にその手の不確かな理屈(?)はこのパーツには一切ありません。

実を言うと、パカ山の一番嫌いな言葉が「整流効果」です。
(そして好きな言葉は『機械的』と『流線』です)
以下、Φノズルのしくみを洗いざらい晒します。
いつかこれを超えるノズルが誰かの手によって作り出される事を願って。



以下の図はホップチャンバー部分の模式図です。

Length-of-Nzzle1.gif

@上の図はノズルが短い場合、いわゆる「つまづき型」のホップ状態です。
 この状態では命中精度もホップのかかりも安定しない事はよく知られています。
 しかし電動ガンでもこの状態になっている物は過去にしばしば見られました。
 下の写真を見て下さい。

IMG_024.jpg

 同じ長さのノズルですがBB弾の保持位置が随分違います。
 右がノーマルで左はノズル先端内側の凸凹を削り取った物です。
 この様にノズルの内径によってBB弾の保持位置が大きく変わります。
 ノズルの開口部を広げたり面取りをすると弾道は不安定になる訳です。

 

 

Length-of-Nzzle2.gif

A続いては適正とされる電動ガンのノズル長です。M4系のノーマルもこれに
 準じています。
 図ではノズルの穴の中にBB弾が入り込んでいるのが分かります。
 さて、ここで問題なのが「ノズルのガタつき」です。
 作動上電動ガンのノズルは0.2mm程度のクリアランスを持っており、それは
 BB弾とインナーバレル内壁とのクリアランスを遥かに凌ぎます。

 したがってインナーバレル内のBB弾は「ノズルの穴のフチ」の「どこか一部」に
 押された状態でホップパッキンに接する事になります。
 つまりBB弾は後ろからの上下左右に不規則な力とホップパッキンによる前か
 らの斜め下向きの力を同時に受けていると考えられます。

 加えて電動ガンはBB弾を叩き込んで給弾し、BB弾が落ち着く前に発射します。
 それも電動の弱みであると言えます。

 

 

 Length-of-Nzzle3.gif

B次に示した図はロングノズルです。ボルトアクションの定番カスタムです。
 BB弾がノズルの穴から出てインナーバレルの内壁(下側)に接しています。
 ホップパッキンからの下向きの圧力が、BB弾を押し上げようとするノズルか
 らの力を上まわるからです。

longnozzle.jpg

 この時BB弾は、インナーバレルの内壁が円になっているため下に下げられ
 る事でセンタリングされます。よって集弾性が上がります。
 実験では1.3mm以上ノズル長を延長すると集弾性の向上が見られました。
 (写真はM16VNのチャンバーです)
 しかし電動ガンの場合、ノズル長の延長にはその他のほぼ全てのパーツに
 手を加える必要があります。またノズルからの不規則な力は決してゼロでは
 ありません。

 

 

Length-of-Nzzle4.gif

 C以上を踏まえて考案されたのが「Φノズル」(実用新案登録済み)です。

  このノズルの特徴は、BB弾にとってはノズルが「平面の壁」である事です。

  そして「ノズルとBB弾が平面で接する」事によって

    1.ノズルのガタつきがBB弾に伝わりにくい。
    
2.外形寸法が同じでも約0.6mmノズルを延長した事になる。

   という利点があります。

  ノズルのガタは無くせませんが、ノズル先端が平面であればBB弾に上下左右
  の不規則な力を伝えにくく、ただ弾の中心を押すのみです。

  またBB弾は、後ろから不規則な力を受けない事によりホップパッキンの影響を
  ダイレクトに受ける事になります。それにより約0.6mm程度のノズル延長効果
  でも十分なセンタリング力をホップパッキンから受ける事が可能になりました。

  つまり「Φノズル」の最大の特徴は、給弾及びBB弾の保持に関しては

   「ただBB弾を押すこと以外、余計なことを一切しないこと

  だと言えます。

  逆の言い方をすると、これまでのノズルは命中精度の向上を阻害するマイナス
  要因であったと言えます。

  インナーバレルの精度やホップチャンバーの組み方がダイレクトに結果に現れ
  る、そんなノズルです。手をかければかけた分だけ応えてくれる銃になります。
  いじり甲斐がありませんか?

  

  弾道形成や初速の出方などは先行他社さんのノズルと同じく直径4mmの円
  と同じ断面積にしてありますので同じ感覚で使えると思います。

 

 以上でテクニカルインフォメーションその1を終わります。

                                       以上文責 パカ山

●関連事項   

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・Φノズル開発に至るまで→店主のブログ「商品開発カテゴリ」へジャンプ

 

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