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The Friends Of Mr.Cairo


Track List

  1. I'll Find My Way Home
  2. State Of Independence
  3. Beside
  4. The Mayflower
  5. The Friends Of Mr. Cairo
  6. Back To School
  7. Outside Of This (Inside Of That)
フレンズ・オブ・ミスター・カイロ(紙ジャケット仕様) [LIMITED EDITION]

Introduction

これは、ジョン&ヴァンゲリスの2作目になります。1作目とは異なり、凝ったアレンジとなっています。この後の作品と比べても、最もSEなどを取り入れた作品です。
実は、このアルバムには2種類あります。6曲版と7曲版です。これまで日本で発売されたLPとCDは全て6曲版です。平成17年1月発売予定のものは、7曲版のようです。そういう意味では日本初ということになります。違いは、シングルヒットしたI'll Find My Way Homeの有無と、曲順です。6曲版のLPのB面3曲とA面3曲を入れ替え、頭にI'll Find My Way Homeを入れたのが7曲版です。私は、I'll Find My Way Homeがないですが、アルバムの構成の良さで、6曲版の方が好きです。
ここでは、発売を目前に控えている7曲版の順で書いていきます。

余談ですが、リック・ウェイクマンがインタビューの中で、ヴァンゲリスのアルバムの中で一番好きなものと答えています。


Details

 「I'll Find My Way Home」(邦題:アイル・ファインド・マイ・ウェイ・ホーム)は、演奏は控え目の音で、ボーカル中心の曲です。メロディはいたってシンプル。基本となる短いメロディを少し変えただけのメロディが繰り返されます。しかもほぼ四分音符だけというシンプルさです。それでいて退屈させないのがジョン&ヴァンゲリスならでは。歌詞は、とても温かな内容です。この歌詞をエンディングに使ったファミリー向けテレビ映画(カナダ)があります。子供が主役で、その子供が属するバンドがこの曲を歌って終わります。ほのぼのした映画で良いです。
 「State Of Independence」(邦題:ステイト・オブ・インディペンデンス)は、ジョン&ヴァンゲリスの曲の中で最も有名な曲ですね。ドナ・サマーがカバーして大ヒットしましたので。ファンキーな曲です。前半は、リズミカルなメロディで、歌い方もリズミカル。手拍子も入っていますね。やはり同じメロディの繰り返しです。サックス中心のインストを挟んで、メロディが変わります。バックの雰囲気は変わりませんが、歌の方がゆっくりとした歌い方に変わります。これもまた繰り返されます。ところがこれがどんどんと盛り上がってくるんですねぇ、ヘイ、ヘイという言葉を挟みながら。イエイ、イエイと言えという歌詞まで出てきます。そして最後にstate of independenceを連呼して、歌詞が終わります。ベストものに収録されているのは、ここまでですが、オリジナルはこの後に、インストパートがあります。ここも聴いてこそ価値があるというもの。曲が終わると、お客からの拍手が聞こえ、ステージではそのまま次の演奏にはいっていきます。お客の談笑も入っていますね。ここでフェードアウト。昔、フェードアウトしている曲もヴァンゲリス作曲の曲だと思って、その部分のボリュームを上げて必死になって次の曲のメロディを聴こうとしたことがあります。ドナ・サマーのカバー曲も聴いて損はないと思います。なんと言っても、クインシー・ジョーンズがプロデュースで、バック・コーラスとして、ライオネル・リッチー、スティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソン、ケニー・ロギンスらが参加しているのです!!2回目のシングル発売の時には、キング牧師の演説をフィーチャーしています。
 「Beside」(邦題:ビサイド)は、シンプルな演奏とシンプルなボーカルで始まります。いわゆる「1番」が終わった後に続く間奏は、雲の上に浮かんだような感じのところに可愛いらしい音。天使が回りで演奏しているようです。「2番」からは、ボーカルにもハーモニーが加わり、音も増え、どんどんと盛り上がっていきます。大変聴きやすい曲に仕上がってます。
 「The Mayflower」(邦題:メイフラワー)の出だしは、船の上から見た満点の星空をイメージできる大変静かできれいなメロディです。それに手を伸ばそうとした感じ。SEに、船が波を切る音が入っています。途中のSEでこの曲のねらいが明らかになります。1600年代にアメリカへ移住する際に乗船した帆船メイフラワーと、未来において、宇宙へ出航する宇宙船とをかけた曲で、壮大です。歌詞は取ってもシンプルで、それにSEとヴァンゲリスの演奏を加えて、宇宙旅行の雰囲気を作り出して行きます。後にヴァンゲリスが1492コロンブスの映画のサントラを手掛けることになることを想起せざるをえませんね。単なる偶然ででしょうけど。この曲は、6曲版のアルバムだと最後をしめる曲で、私はそれにぴったりした曲だと思いますが、7曲版だとアルバムの途中に来てしまって、中途半端な感じがします。
 「The Friends Of Mr. Cairo」(邦題:フレンズ・オブ・ミスター・カイロ)は、アルバムのタイトル曲で、SEを大胆に取り入れた曲で、ジョン&ヴァンゲリスの中では異色の曲でしょう。最初は、メロディではなく、ギャング映画のようなSEから始まります。さらに、映画のせりふのようなものも入っています。ジョンは、この曲をコンサートでもやってますが、これらのSEもしっかりと再現しています。車が衝突する音の後、ボーカルが始まります。歌詞も、ストーリー仕立てで、市民ケーンまで出てくるなどユニークです。出だしは、彼らにしてはやや激しい目のメロディです。映画のセリフを挟んで、次に低音から迫り上てくるような短いメロディの繰り返しです。繰り返しですが、この間息継ぎなしです。コンサートでは、瞬間的に息継ぎをしながら歌っていました。繰り返しながら徐々に盛り上がり、最後はリズムのような銃声とともに終わります。演奏とSEのパートを挟んで、先とは異なるメロディが繰り返されます。ここも息継ぎなし。このような繰り返しで聞かせるところは、ヴァンゲリスの真骨頂ですね。この歌のパートが終わると前半の終了です。ベスト版に収録されているのはここまでですが、静かな後半があります。前半の「動」に対して、後半の「静」というパターンも、この時期のジョン&ヴァンゲリスの特徴で、それが最も出たのが、次作「ページ・オブ・ライフ」の最終曲「ホライズン」ですね。LPのB面1曲というイエスのような長さの曲です。本作の後半は、前半とは別のような感じの曲で、大変穏やかで優しい。こういう前半とのギャップは、イエスでもよく見られる手法ですが、この雰囲気を続けて、そのまま終わりというのは彼らならでは。歌詞も、前半は映画の中のストーリー、後半はスクリーンの外の現実世界という対比です。曲の最後は、テープが遅回しになって、テープが終わりまで巻き切ってしまうという演出です。やっぱり凝ってますねぇ。ここまで凝った曲は、ジョン&ヴァンゲリスでは他にありません。
 「Back To School」(邦題:バック・トゥ・スクール)は、このアルバムの中で唯一嫌いな曲です。アレンジがちゃっちい感じで好きではありません。チャキチャキチャキという感じの安っぽいアレンジだけは勘弁してほしい。それさえなければ、エレピ中心のバックで、途中にサックスの演奏が入ったりして、良いのですが。
 「Outside Of This (Inside Of That)」(邦題:アウトサイド・オブ・ディス(インサイド・オブ・ザット)は、静かで良い曲です。しかし、アルバムの最後の曲としては、あまりふさわしくないと思います。6曲版ならアルバムの真ん中(LPのA面の最後)で、違和感がないのですが。曲自体は、彼らならではの特徴のでた曲でしょう。6曲版のアルバムのジャケットは、白を基調としたものなのですが、そのイメージがぴったりの曲ですね。例によって、徐々に盛り上がっていく構成ですが、最後は静かに終わります。管楽器のような演奏が印象的です。


試しに、曲順を5,6,7,2,3,4の順で聞いてみてください。やっぱり私は6曲版の方が良いです。1はボーナストラック扱いの方がよいです。


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平成16年1月14日発売予定です。


Data
  • 6曲版のトラックリストは下記の通りです。
  1. The Friends Of Mr. Cairo
  2. Back To School
  3. Outside Of This (Inside Of That)
  4. State Of Independence
  5. Beside
  6. The Mayflower