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■完璧物理■

FILE:1 1200万パワーの光の矢

解説:「あーっとベアークローが・・・・・・!!」
バッファ:「に・・・二刀流」
ウォーズ:「100万パワー+100万パワーで200万パワー!!いつもの2倍のジャンプがくわわって200万×2の400万パワーっ!!そしていつもの3倍の回転をくわえれば400万×3の、バッファローマン、おまえをうわまわる1200万パワーだーっ!!うおーっ!!



1200万パワー!!
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 いきなり伝説の台詞を持ち出して恐縮だが、このコンテンツを立ち上げたのははっきり言ってこれを考察するためなのでお許し願いたい。

 さて、この台詞を考察する上で重要なのは「超人強度とは何か?」「計算方法は正しいのか?」である。

 まず「超人強度(超人パワーと同義)とは何か?」であるが、作品中では「超人のもつパワーを数字で表したもの」(タザハマ)と、かなりアバウトな説明がなされている。「こっからじゃ何もわかんねーよ」とか言われそうだが一応ある程度の推理が可能である。それは、「超人強度はベクトルではなくスカラーである」ということだ。パワーと言うからには力、すなわちベクトルだと思われそうだ。しかしベクトルを数字のみで表すことは不可能である。しかも作品中で超人強度の方向が示されたことは一度もないし、「わたしの超人強度は・・・・・・1000万パワーだ!!」(バッファ)とか普通に言ってるので、まず間違いなくスカラーだろう。

 また、超人強度には肉体の強度と技の強度があることも見逃せない。肉体の強度の存在はバッファの発言より間違いない。技の強度については王位争奪編でサタンクロスが「魔法陣リングの窓を開けるには500万パワークラス級の技」が必要と断言していることにより存在が示されている。
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 では結局超人強度とは何であろう。ただ単に強さの順に並べて数字をつけただけ(硬度みたいなもの)と考えることもできるが、一人一人の差が万単位なのでそれはないだろう。前段、前々段の考察から力の絶対値である可能性も低い。ここではエネルギーであると仮定する。断言はできないが、一番それっぽい。ただ、技の強度についてはそれでいいとしても、肉体の強度についてはどうだろう。考え抜いた結果、気体の内部エネルギーみたいなものだということに落ち着いた。おそらくその内部エネルギーの一部を仕事として技のエネルギー(技の超人強度)に変換しているのであろう。ただし、「わたしの超人強度は100万パワー」とか言うときの肉体の超人強度(以後、基本超人強度と呼ぶ)は、現在の純粋な内部エネルギーではなく、ある状況におけるエネルギーであろう。それは王位争奪編の冒頭で、邪悪の神が「超人パワーと言うのは一度そなわれば死ぬまで増えも減りもしないはずだーっ!!」と言っていることから推理できる。

 その「ある状況」というものが問題である。普通に考えると最大値または最小値であると考えられる

 しかし最大値である可能性は低い。先のサタンクロス戦で火事場のクソ力のない肉が目測2mの高さからのボディスラムで窓を開けていることから、超人強度が内部エネルギーの最大値であるとすると、自身の95万パワーを全て費やしたとしても405万パワー足りない。それを補うのは位置エネルギー以外ありえないが、そうだとすると、

405万[超人パワー]=mgh=(90+250)×9.8×2[J]=6664[J]
よって、95万[超人パワー]=1563[J]=372[cal]


となり、「キン肉マンの最大パワーはこんにゃくより低カロリー」というとんでもない事態になってしまう。よって最小値であると思われる(バッファの0パワーはサタンとの契約で身に付いた能力であるから例外)。これは超人が生きるために必要なエネルギーであり、使えば命を落とすのであろう。また肉は、超人を「冥王星までぶん投げようと思ったのによ・・・、月がじゃましやがったぜ・・・・・・・・・」という位凄まじい力の持ち主である。柳田理科雄氏によるとそのために必要なエネルギーは843億[J]らしい。このエネルギーでボディスラムを繰り出した(超人月投げはいちばん簡単な技らしいので)とすると、位置エネルギーはゴミみたいなものなので、

500万[超人パワー]=843億[J]
よって、95万[超人パワー]=160億[J]=38億[cal]

1万[超人パワー]=1.7億[J]


となり、超人らしい値となる(ほんとか?)ので以後はこの定義を使う。また、この考察により95万パワー(96万説あり)のロビンが7800万パワーのマンモスマンと互角に戦えた理由もわかる。最低95万なだけであるから、事前に大量のエネルギーを取っておけば問題はないのである。

 整理すると、

1 超人強度はエネルギーである。

2 超人は肉体に蓄積された内部エネルギーとしての超人強度を使って技を繰り出している。その威力は技の超人強度を用いて表される。

3 一般に超人の強さは基本超人強度を用いて表される。それは内部エネルギーの最小値であり、技として消費すれば命を落とす。
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 次に「計算方法は正しいのか?」についてであるが、とりあえず空気抵抗は無視、ダブルベアークローで200万パワーになり、実際に2倍のジャンプ、3倍の回転をしているとする。「じゃあベアークローはずしたらウォーズマン0パワーかよ」と言われそうだが、ベアークローは2つで真の力を発揮すると思えば納得できる。いや、納得しろ。

 では考察に入る。まず技の前にある程度の超人パワーが必要である。ただこの時点で200万パワーだとすると、エネルギー保存により、どんなにジャンプ、回転しようが全超人パワーはやっぱり200万パワーなので意味がない。よってジャンプ、回転した上で200万パワー残っていると考えるのが妥当である。

 しかし、200万パワー残っていても、何らかの形で仕事に変えなければ、ダブルベアークローの意味がない。問題は何に変えるかであるが、よく考えるとこの過程に足りないものがあることに気づく、初速である。さすがに自由落下ではないだろうから、この200万パワーは初速度を生み出すのに使っていることにする。超人は飛べるので斜めに飛び出すのも可能だろう。すなわち、まず2倍のジャンプをし、3倍の回転を与えた上で、200万パワーで発進するのだ。

 ただこれで1200万パワーになるかと言えばそうではない。この技の全エネルギーEは

E=位置エネルギーU+回転エネルギーR+運動エネルギーT(=200万パワー)

であり、ジャンプをいつもと変化させても変わるのはUのみ、回転を変化させても変わるのはRのみであってEではないし、無論Tではない。早くウォーズマンのコンピュータを修理に出せ。
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 というわけで、いつものスクリュードライバーの位置エネルギーと回転エネルギーが必要となった。ラーメンマン戦を参考にすると高さが目測3mであるから位置エネルギーU’は、

U’=150×9.8×3[J]=4410[J]=0.3[超人パワー]

したがって、バッファ戦の位置エネルギーUは、いつもの2倍で0.6[超人パワー]である。いやな予感がするなあ。
 次は回転エネルギーだが、まずはラーメンマン戦の角速度が必要である。これは難しいが、あるコマにギュルルという効果音と7回転したと思われる線(絵が切れているのでおそらく8回転)が描かれている。聞き取れるスピードでギュルルと言うのにかかる時間を計ってみると最速0.25秒であったから、角速度は48/秒。手を伸ばしたウォーズマンを均一密度の円柱であると考えると、半径は目測で0.3m。よって回転エネルギーR’は、

R’=(1/2)×(1/3)×150×(0.3)×48[J]=5184[J]=0.3[超人パワー]

である。回転が3倍=角速度が3倍と考えられるので、エネルギーは9倍。したがってバッファ戦の回転エネルギーRは2.7[超人パワー]である。いやな予感はあたったなあ。出したくないけどバッファ戦の全エネルギーEは、

E=0.6+2.7+200万[超人パワー]=2000003.3[超人パワー]

うわーい!全然足りねー!!てゆーか飛んだり回ったりしても意味ねー!!まさかここまでとは。これはやはり1万[超人パワー]=1.7億[J]の定義が間違っていたのだろう。もうこうなったら、1200万パワー出ると仮定して超人パワーとジュールの換算式を作るしかない。本末転倒な気もするが、気にしない。E=U+R+TだからE−T=U+Rとして、

1200万−200万[超人パワー]=4410×2+5184×9[J]=55476[J]
よって、1万[超人パワー]=55.476[J]


よし、これでOKだ。これは肉が超人月投げの300万分の1のエネルギーでサタンクロスにボディスラムを決めたということに相当する。やっぱり肉は強いなあ。いや、まてよ。

1万[超人パワー]=55.476[J]
95万[超人パワー]=5270[J]=1255[cal]


うわうわーい!!キン肉マンを倒すのはこんにゃく食べるより低カロリー!!
・・・まあこれは前と違って最低エネルギーの話だから。本気出せば月に投げられるので気をつけよう。一番弱いときならこんにゃく食べれば勝てます。

※注※
 とは言え、5270[J]だから、500[kg]の物体を1[m]持ち上げるぐらいのエネルギーは必要である。こんにゃくのエネルギーは意外と高い。
 もちろん、人間の全エネルギーが5270[J](=95万[超人パワー])とかになれば、生きていられるわけがない。すなわち、人間の基本超人強度は結構高い(少なくとも1000万[超人パワー]は超えそう)のである。 とすれば、人間と超人の分かれ目は、基本超人強度の大小ではなく、蓄えられるエネルギーの大小であると考えられる。

 しかし、この考えを推し進めると、「基本超人強度で強さを議論することに、いったい何の意味があるのだろう」という疑問が発生する。恐らく、基本超人強度=内部エネルギー最小値、という仮定は間違っているのだろう。基本超人強度は、もっと絶対的な強さの指標となるエネルギー値であると考えられる。
 ただし、この仮定は、1万[超人パワー]=55.476[J]、という公式には何ら関与していない。よって、間違っていたとしても、これからの議論にはほとんど関係してこないので、この点には深く立ち入らないでおく。


 閑話休題。ちなみに超人月投げに必要なエネルギー[超人パワー]は、

843億[J]=15兆[超人パワー]

うわうわうわーい!!!キン肉マンが全力出せばクソ力なしでも15兆パワーだー!!!

 結論としては、ダブルベアークロー、2倍のジャンプ、3倍の回転で残りエネルギーを0にして1200万パワー出せるなら、基本超人強度はものすごく低くなるということだ。ただ最大値はわからないので、決して超人が弱いというわけではない

 1万[超人パワー]=55.476[J]の公式は、これからしばしば登場するので要チェック。


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