はしご湯のすすめ青森県の温泉


湯段温泉 長兵衛旅館
湯段温泉 長兵衛旅館

※2010年10月、御身内の方より、
「既に廃業し2012年11月に完全閉館される」と
ご連絡いただきました。


弘前市大字常盤野字湯段萢33-2
立寄り時間要問合せ/250円
宿泊しました:素泊り3000円を利用

訪問:04年9月(泊)、06年12月、10年5月

湯段温泉組合6号泉/ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉/45.5℃ pH=6.3 溶存物質計=2615mg Li=0.3mg Na=365.7(43.21mv%) K=55.2 NH4=5.6 Mg=114.9(25.67) Ca=192.4(26.07) Fe2=2.7 F=0.3 Cl=735.1(55.98) Br=1.7 SO4=266.0 H2PO4=0.3 HCO3=654.0(28.94) CO2=276.2 (H17.6.17)→以前の分析はこのページの一番下


岩木山の麓に源泉湧出する湯段温泉に行きました。無明舎出版から出ている「東北の湯治場・湯めぐりの旅」という本を読んでから鄙びた湯治場というイメージを持ちいつかは行ってみたいと思っていた温泉です。この周辺では嶽温泉が有名で湯段温泉は忘れられた存在のようにも思えました。

湯段には4軒のお宿がありますが今回は「長兵衛旅館」に宿泊しました。本当に静かな環境で周辺には何もありません。宿泊は自炊素泊まりのみの設定しかありません。お宿の女将さんが到着するなり食事の用意が出来ない事に恐縮しておられました。どこのお宿も自炊素泊まりが可能のようです。二階建ての湯治宿で雰囲気はよし。目の前には大好きな岩木山がありいつでも見ることができました。

お部屋は8帖部屋で充分すぎるほどです。調理場もあり一言掛けて使わせて頂きました、といっても湯を沸かしただけですが、、、。なにはともあれお風呂へ直行。男女別に分かれていたのが意外でした。浴室を開けるとなんとも良い浴槽が目に入ります。もともとはタイルで出来ていたと思われますが、今では土類成分や鉄分で赤茶や黄土色のオブジェを形成しています。二人も入れば一杯の長方形浴槽には岩間隙間の塩ビ管より湯口から源泉が15L/minほど注がれます。浴槽広さからして充分なもの。当日の宿泊客は自分達の一組のみなので終日に渡り湯を独り占めできました。素晴らしい湯は貝汁のようなう薄白濁り、土類臭、金気臭のするもので湯口では無色透明、土類に金気、炭酸味を感知できます。本当に良い湯で帰りたくなくなってしまいました。気に入ってしまいチェックアウトまで何度も入湯してしまいました。

夜は夜で静かで小川の流れの音と熊による食害対策のリンゴ爆弾以外の音は聞こえません。また早朝6時に屋外のスピーカーから大きな音量で町内会?の放送(音楽)が流れたのにはびっくりした。早朝の散歩も良い、お宿の周辺を歩いてみた、写真も撮った。源泉はお宿から300mほど離れて所に湧出しており、他のお宿も同じ源泉である。近くの別荘地に引かれる源泉は別源泉という御主人の話。

日頃の雑踏から逃れ静養するには持ってこいの場所である事を再認識した。お宿の御主人と女将さんも大変にいい方々で親切にして頂いた、感謝。因に立ち寄り250円、自炊素泊まり3000円、布団持ち込み1800円と格安である。再訪したいお宿の一つである。それとお宿への電話のよる問合せは20時頃までにしましょう、湯段の夜は早いのです。
(04年9月宿泊の感想)

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以前に宿泊して以来、湯段ではお気に入りの存在になっている「長兵衛旅館」。久しぶりに立寄りでお邪魔させていただいた。御主人もお元気そう、愛犬チロも元気にしている。

早々にお湯を頂戴する。お宿の中や浴室、そしてお湯などなどは以前の記憶とは何も変わっていない。1.5×1mの長方形コンクリ造りの浴槽。赤茶系やクリーム色系の数種類の析出物や堆積物などで、とても味わい深い浴槽となっている。なんといってもこの浴槽の大きさが良いのである。長兵衛ではこれより広くても狭くてもダメ、現状の大きさがベストでしょう。16-17L/minの源泉投入、浴槽縁より溢れ出し。薄貝汁半濁り、薄甘塩ダシ味も前と変わりはない。変わらずに夜も静かなお宿であろう。
(06年12月)

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宿泊で再訪してみたいお宿の一つ。数年ぶりに訪れてみる。飼い犬のチロは死んでもう居ないとのご主人。変わらずに温泉はそのまんま。変化といえば湯段にあるお宿の周囲が、観光目的に開発されてきている。随分と景色が変わって心配だなあ。。。
(10年5月)

(三昧)


湯段温泉は岩木山界隈でも娯楽的雰囲気とは無縁の本格湯治場です。その中でも「長兵衛旅館」はかなりの鄙びで、すぐお隣の、これまた鄙びた「静明館」と寄り添うように佇んでいます。以前は食事付きも受付けていたとの事ですが、最近では女将さんの具合が悪く素泊まり(自炊)のみの受付け。そんな「長兵衛旅館」に宿泊しました。

訪問日は土曜日だというのに宿泊は私達のみ。立ち寄り入浴も夕方地元の御夫婦が一組来ただけでした。そんな事もあり館内は大変静か。風と小川の音だけが聞こえ、時々御近所の人が訪ねて来たりするのですが、その度に心の中にパッと温かな明かりが灯るような、そんなどこか郷愁漂う田舎の暮らしです。館内は古いながらも、どこも清潔に保たれています。部屋は1階の角部屋8帖間。窓を開けると目の前には岩木山が見えます。室内のTVはコイン式の有料、廊下には共有で利用できる大型冷蔵庫もありました。

浴室は男女別、各々に2人も入れば一杯になってしまうような小さな内湯浴槽がひとつだけのシンプルなもの。元々はタイル浴槽だったのかもしれませんが、表面にコッテリと温泉成分がコーティングされています。湯は適温で(お隣の静明館よりやや熱め)薄貝濁り、キシキシとした浴感で、飲むと極薄甘塩鉄炭酸味がします。結構な量の掛け流しで、その殆どが捨て湯となって流れて行きます。なにしろ宿泊客が私達のみなので、実に勿体無い事だな、と思ってしまいました。どんどん捨て湯として流れ出るお湯が気になって、夜中に一度浴室に見に行ったのですが、やはり誰も居ない浴槽から湯が絶え間なく流れ出ていました。夕方湯浴みをしていたら、御近所の奥さんが立ち寄り入浴に来られて、私の頭を丁寧に優しく洗ってくださいました。背中を流していただくのは時々ある事ですが、こうして頭を洗っていただいたのは初めての事です。お子さんは成人し、皆この地を離れてしまったとの事。今は御夫婦ふたりきりの生活で、毎日こうして「長兵衛旅館」に、もらい湯に来るのだそう。浴室は朝5時-6時半頃が清掃、しばらく湯に浸からずにいると表面に白い湯膜が出来ていました。

長兵衛旅館は「遠い昔、確かにこんな暮らしがあった」と、どこか郷愁を感じる、そんな湯治宿でした。
(04年9月宿泊の感想)

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冬の長兵衛旅館を楽しもうと、久しぶりに立寄ってみました。相変わらずの佇まい。浴室も、お湯も以前と変わりなく嬉しくなります。前回、夏の訪問時は「ややぬるめ」と感じた湯ですが、今回訪問時はそういう印象はありませんでした。貝汁濁りの湯は湯口で43℃、浴槽内で42℃。じっくり長湯で芯もポカポカです。今回は立寄りでしたが、ここはやっぱり宿泊がいいなぁ〜。
(06年12月)

(まぐぞー)



看板(10年)


浴室入口(10年)


浴室スイッチ(10年)



男性浴室(10年)


男性浴槽(10年)


湯口(10年)



贅沢な溢れ出し


捨て湯は
お宿の横の小川へ


その小川の中で咲く
健気なフキノトウ



女性浴室(06年)


湯口(06年)


館内に飾られていた
昔の長兵衛旅館の写真



宿泊した部屋(04年)


部屋から見える岩木山


調理場



すぐお隣は静明館


近くにはえていた
謎のモヤモヤ植物


チロ(06年)


■以前の分析
湯段温泉組合6号泉/マグネシウム・ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉/47.0℃(使用42.0℃) 溶存物質計=2748.8mg Na=296mg(33.4mv%) K=66.0 NH4=2.31 Mg=177(37.7) Ca=185(23.9) Mn=0.2 Fe2=1.81 Li=0.34 F=0.29 Cl=826(57.6) Br=1.4 I=1.06 SO4=247(12.7) HCO3=732(29.6) H2SiO3=196.2 HBO2=15.9 CO2=444.4 (H13.11.26)


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