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おすすめハイキングコース (23)

【シエール周辺】


ル・ツァペ Le Tsapé 〜 イルホルン山頂 Illhorn 〜 イル人造湖 Illsee 〜 オーベルエムス Oberems
(約5時間半)
ツェルマットの西隣にあたるアニヴィエ谷Val d'Anniviersは、静かな雰囲気の中で秀峰が眺められる人気上昇中の地域で、最近では小規模な日本人ツアーも訪れるようになりました。ローヌ河岸の街シエールSierreからポストバスで南下すれば、途中の村ヴィソワVissoieで各方面行きのバスが待っています。
このコースはアニヴィエ谷東側の山塊を越えてトゥルトマン谷Turtmanntalに至る峠越えルートのひとつです。ヴィソワで東行きのポストバスに乗り換え、終点の村シャンドランChandolin手前のリフト乗場前で下車すれば、チェアリフトで尾根直下のル・ツァペに上れます。ここからは東のイル峠Illpassとノワール湖Lac Noirを経てシュヴァルツホルンSchwarzhornに登るコースもありますが、北へヴィルトホルンや眼下のシャンドラン村を眺めつつ斜面をトラバースして緩やかに登っていくと、すぐに尾根上のイル湖峠Pas de l'Illseeに出ます。ここから北側に小山のように見えるのがイルホルンで、ル・ツァペから1時間足らずで展望の良い山頂(写真)に立てます。山頂からは北に大規模な山崩れ跡イルグラーベンIllgrabenの迫力ある断崖が見下ろせ、ローヌ谷の向こうにはバルムホルンビーチホルン等の山々が並びます。南側もヴァイスホルンダン・ブランシュをはじめ、ヴァリス・アルプスの名峰のパノラマが楽しめます。眺望を堪能したらイル湖峠に戻り、東に見えるイル湖の畔へ下っていきましょう。イル湖のダムを渡って湖の東端に来たら、再び斜面を登ってパリレPariletの峠を越えます。峠からはイル湖とイルホルンを美しく眺められるほか、南に氷河を抱いたベラ・トーラ山が迫ります。峠の東側は上下2つのメレッチ湖Meretschiseeを抱いたオーバー・メレッチアルプOber-Meretschialpで、ここからメレッチホルンの北斜面を下っていくと、ウンター・メレッチアルプUnter-Meretschialpの先から針葉樹林帯に入ります。途中やや荒れた急坂もありますが、やがて広い林道に出て、そのまま緩やかに下っていくと、トゥルトマン谷に面した高台の村オーベルエムスに到着します。村の北外れから小さなロープウェイでローヌ谷底の村トゥルトマンTurtmannへ下りられます。(2007年9月)


バンドラ Bendolla 〜 ロック・ドルジヴァル山頂 Roc d'Orzival 〜 ラ・ブランタ山頂 La Brinta 〜 クレ・デュ・ミディ Crêt du Midi (約5時間)
アニヴィエ谷西側の尾根を縦走するハイキングコースです。ヴィソワ村で西行きのポストバスに乗り換え、「花の村」として知られるグリメンツGrimentzへ。バスは村の奥のゴンドラリフト乗場まで通じていますが、このリフトは1時間毎の運行なので、時間に余裕があったら村の入口のバス停で降りてバスの通らない上手の道を散策するのがオススメです。ゴンドラリフトで上ったバンドラから西側のカール谷の奥に向かい、ベック・デ・ボソン方面への道を左に分けてスキーリフト乗場の脇を登っていくと、小さな池があります。その上手がラボンダンスL'Abondanceの窪地で、この左斜面を登るのが本来のルートですが、我が家は誤って窪地の右奥へ進んでしまい、最後に急斜面を登る羽目になりました。窪地の上には広い道が尾根上のツァン峠Col du Tsanまで続いています。峠から尾根を北に進むとロック・ドルジヴァル直下の広場に出て、ここから東側の痩せ尾根を渡ると山頂です。山頂(写真)からはヴァイスホルンダン・ブランシュベック・デ・ボソン等の山々をはじめ、360度の眺望が広がります。山々の名前を確認したければ、広場の西側に石造りの案内板が付いた展望台もありますのでどうぞ。景観を堪能したら、広場から北側の尾根道に入っていきます。最初は切り立った岩山が林立する脇を左手のレシー谷へ足を滑らせないよう慎重に進みますが、セ・ド・ラ・ブランタSex de la Brintaの頂まで来れば、あとは草地の快適な尾根道です。短い鎖場を経てラ・ブランタの直下に来たら、この岩山をよじ登ってみましょう。十字架の立つ山頂からは北のローヌ谷方面や南西側のヴァイスホルン方面など、再び360度の眺望を楽しめます。ラ・ブランタの麓から正面にヴィルトホルンを眺めつつ北へずんずん下っていけば、レストランのあるクレ・デュ・ミディに到着します。ここからゴンドラリフトが高台の村ヴェルコランVercorinに通じていて、そこからポストバスでシエールの街に下れます。(2007年9月)


ジナール Zinal 〜 プチ・ムンテ小屋 Cabane du Petit Mountet 〜 ソルボワ Sorebois 〜 ジナール
(約7時間)
アニヴィエ谷のポストバスがヴィソワ乗換えでで到着する最奥の村がジナールです。村を南へ抜けて橋を渡り、ラ・ナヴィザンス川の左岸に広がる草原の中の道を谷の奥に向かって歩き始めます。次第に上り坂となり、グラン・ムンテ小屋に向かう道から右に分かれて谷の西斜面を進むと、次第に左手の視界が開けてヴァイスホルンとシャーリホルンを眺められます。やがて行く手の小山の上に小屋が見えてきて、ジナールから約2時間でプチ・ムンテ小屋に到着です。小屋の前のテラス(写真)からはグラン・コルニエやポワント・ド・ジナールが近く、そこから流れ下るジナール氷河の末端を間近に見ることができます。帰りは小屋の北側から左手の道に入り、広々としたラ・レLa Léのアルプを斜めに登っていきます。ヴァイスホルンとシャーリホルンの右にベッソに隠れていたツィナールロートホルンモマン氷河を纏って姿を現し、ベッソの右にはオーバー・ガーベルホルンやマッターホルンも顔を出すなど、登るにつれて山々のパノラマがどんどん広がります。アルプを北へ抜けると眼下にジナールの村が見えてきて、ガレた斜面を幾つか渡ってソルボワのロープウェイ駅に到着します。ソルボワからロープウェイでジナールに下れますが、プチ・ムンテ小屋からソルボワまで3時間半は掛かるので、ロープウェイの最終便に乗り遅れないようご注意ください(ソルボワから逆周りで歩く方が下り道で楽ですし無難かも知れません)。我が家のようにロープウェイに乗り遅れたら(笑)、歩いてジナールまで下山することもできますが、ロープウェイのケーブルに沿った道は途中から樹林帯の急坂に入るので、余り楽しい道ではありません。次項でご紹介する南寄りルートの方が展望の良いアルプの中の道でオススメです。(2007年9月)


ソルボワ 〜 ジナール
(約2時間)
ジナール村の北外れからロープウェイに乗ってソルボワのアルプに上り、ここから谷奥側に向かって草原の中の広い下山道を辿っていきます。
初めは雪を纏ったヴァイスホルンツィナールロートホルンが正面に聳え、歩くにつれてベッソの右後方からオーバー・ガーベルホルンが次第に全容を現してきます。ちょうどツェルマット周辺の展望台から北方に望む山々を裏側から眺める形です。放牧場(写真)を過ぎると、谷奥にマッターホルンの頭も顔を出します。間もなく道は本格的に下りとなり、短い樹林帯を経て谷底に到着後、ラ・ナヴィザンス川沿いにジナールの村へ戻ります。(2001年6月)


ソルボワ 〜 コルヌ・ド・ソルボワ山頂 Corne de Sorebois 〜 モワリー湖 Lac de Moiry 〜 グリメンツ Grimentz
(約5時間)
上記のソルボワのロープウェイ駅から、スキーリフトのケーブルに沿って山腹を西へ登ります。道は一旦北側の稜線上に出るので、左右に展望を楽しみつつ登ることができます。スキーリフトの頂上駅の下から斜面を西へ渡るように進むとソルボワ峠Col de Soreboisで、西側の眼下にエメラルドグリーンの水を湛えたモワリー湖(写真)の眺めが広がります。峠から尾根を北へ一登りするとコルヌ・ド・ソルボワの山頂で、エラン谷奥の山々グラン・コンバン等を遠望できるほか、北にはヴィルトホルンアニヴィエ谷の全貌など、360度の眺望を楽しめます。峠に戻ったら、正面にサスネールベック・ド・ボソン等の山々を眺めつつ、西斜面をモワリー湖に向かってジグザグに下ります。モワリー・ダムの東縁にはレストランがありますので、食事休憩をどうぞ。ここにはバス停もあるのですが(ここからバスで帰れば約3時間のハイキングです)、あいにく午後の早い時間帯には便が無いので、多くのハイカーはモワリー谷をグリメンツ村まで歩いて下ることになります。湖の奥にモワリー氷河を眺めつつダムの上を西へ渡り、そこからダムの直下に下りて谷の西斜面を北へ進みます。ハイキング道は途中で車道を横切ってラ・グーグラ川の河原に下りますが、谷が右手へ曲がる辺りでグリメンツ村が見えてきます。村の手前のゴンドラリフト乗場前からは午後にもシエール方面行きのバス便があります。バスまで待ち時間があったら、バス停の前に美しく花が飾られたホテル・アルピーナがありますので、そこのテラスで休憩するのもオススメです。(2007年9月)


モワリー湖 〜 トラン峠 Col de Torrent 〜 ヴィラ Villa
(約5
時間)
上記のモワリー・ダム東縁のバス停を出発点として、西側のエラン谷Val d'Hérénsに下る峠越えコースです。ダムの上を西へ渡り、湖畔を奥へ歩き始めると、すぐに右手の斜面を登る道が現れます。モワリー湖とその奥にモワリー氷河を眺めながら草原の中を登り、農家小屋のあるトラン・アルプAlpage de Torrentからもう一段登ると、オタンヌ湖Lac des Autannesの畔に出てきます。ここから最後の登りに入り、高度を上げるにつれてモワリー湖の向こうにヴァイスホルンツィナールロートホルン等の山々が大きく見え始めます。十字架のケルンが建つトラン峠(写真)まで登り切ると、東側にエラン谷の眺望が一気に広がります。ダン・ブランシュフェルペークル氷河アローラ谷奥の山々等を眺めつつ東側の斜面を下り、小さな池の脇を過ぎると広大な草原が広がってきて、その中の道をヴィラ村に向かってずんずん下っていきます。ヴィラ村のバス停前に小さなレストランがあるので、バス待ちの間ゆっくり喉を潤すことができます。ヴィラからのバスを谷底のレ・ゾデールLes Haudères村で降りると、シオンやアローラ方面行きのバスが待っています。(2007年9月)


アミノーナ Aminona 〜 コロンビール Colombire (一周約1時間半)
アミノーナはクラン・モンタナの東にある村で、クラン・モンタナ周辺を巡っている無料バスで行けます。スキー客用の別荘地という雰囲気で、夏は閑散としています。スキーリフトの乗場から東へ車道を登っていくと、道は西側へ反転し、草花の美しい牧草地に家々が点在する景色となります。更に進むと再び森が近づき、コロンビールのアルプス博物館に到着します。
ここでは昔のままの牧畜生活が再現されていて、小さな家の中にあるチーズ造りの道具や生活用品を見せてもらえます。隣では豚が飼われ、少し離れてチーズの保管小屋があります。ケント・デリカット似の愛想の良いお兄さん(写真)が一人で管理(つまりここで生活)していて、英語で丁寧に説明してくれます。季節によってはチーズ造りの体験イベント等も行っているようです。
帰りは来た道を戻らずにそのまま進むと、アミノーナへ戻る林道に出られます。我が家は天気が悪い日の森林浴コースとして楽しみました。(2001年6月)


クラン・モンタナ Crans-Montana 〜 ビス・ド・クラヴォー Bisse de Clavau 〜 シオン Sion
(約5時間)
ビスというのはヴァリス州の山腹に多く見られる灌漑用の用水路で、これに沿った遊歩道は起伏が少なくて快適なハイキングを楽しめます。クラヴォーのビスは州都シオンの街の北東に広がる葡萄畑の中を貫いているものです。我が家は滞在していたクラン・モンタナから直接歩き始め、ツァントーヴTsantoveの集落経由でイコーニュIconge村に出て、その南から林道を辿ってラ・リエーヌ川の谷に出ましたが、シオン〜クラン・モンタナ間の路線バスをリュックLuc村で下車し、そこからレ・コンブLes Combesの森へ下れば、行程を2時間近く短縮できます。ラ・リエーヌ川右岸の道は狭いトンネルを抜けると深い渓谷を見下ろす形で進みますが(対岸の断崖に別の用水路ビス・ド・シヨナンBisse de Silloninが眺められます)、間もなく川の水を汲み上げている揚水所が現れ、そこからビス・ド・クラヴォー沿いの快適な道が始まります。やがてビスは森を抜けてツァンポンTsamponの葡萄畑に入っていきます。ラ・リエーヌ川の谷底から扇状に広がった斜面が一面の葡萄畑で、初めは赤ワイン用の葡萄が多いですが、高度が下がるにつれて地元名産の白ワイン「ファンダン」になると思しき白葡萄が増えてきます。ビス沿いの道(写真)はこの斜面を横切ってローヌ谷の北斜面に入り、サン・レオナールブラモワ等の家並みを見下ろしながら西へ進むと前方にトゥルビヨンの丘が見えてきて、シオン市街の北側に至ります。シオンでは旧市街の散策に加えて、丘の上に建つトゥルビヨン城址ノートル・ダム・ド・ヴァレール教会への観光をどうぞ。(2007年9月)



※ 各コースの標題末尾の括弧内は、歩行に要した時間です(施設の見学や休憩等に費やした時間を含んでいません)。

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