アイヌタイムズ

(2013年1月2日更新)

 

アイヌ語の朗読;[ご意見お待ちしています。]
Reading the story from "Ainu Times No.46"

 

目次

 ニュース!  NEW!!

 アイヌタイムズ概要

 購入方法

 投稿募集のお知らせ

 ご意見募集のお知らせ

 アイヌタイムズの訂正一覧

 アイヌタイムズ全記事の見出し一覧

 アイヌタイムズの記事の一例

 アイヌタイムズ制作の現状と問題点

1.投稿に関して

@ペンクラブ会員の投稿/A読者投稿/Bアイヌ民族の参加について

2.タイムズ校正と編集に関して

@表記/A文法や用例のチェック/B外来語と造語/C個人情報に関する配慮/
D原稿校正のやりとり/E取り上げる話題の傾向/Fレイアウト/
Gミスの訂正方法/H「アイヌ語協力」と「アイヌ語対訳」の請け負い/I日本語版の扱い

3.アイヌタイムズの評価に関して

@きちんと評価されるために/Aペンクラブと読者の意思疎通/B将来に向けて

 ペンクラブ会報「チヌカノチウ」より(執筆予定)

 ニュース!  NEW!!

 アイヌタイムズ第55号日本語版第56号(本紙)は、昨年12月中にやっと発行できまして、現在発売中です。

 昨年は、何とか年内に3部のアイヌタイムズを発行できました(前年は2部)。
 本来は季刊なので、年に4部出さないといけないところですが、できるかぎりベストを尽くしてもこの結果でした。
 これからも、広範な原稿集めと迅速な編集に向けて、さらにがんばっていきたいと思います。
 今年もよろしくお願いします。

 アイヌタイムズで、現代に生きるアイヌ語を読み解いてください。

 

 アイヌタイムズ概要

 二風谷の萱野志朗氏が「1つの独立した言語であるアイヌ語による初めての新聞を作ろう」と有志に呼びかけ、1996年秋にアイヌ語ペンクラブが結成されました。初代会長は萱野志朗氏、その後1998年春に、千歳の野本久栄氏が会長になりました。

 アイヌタイムズは、そのアイヌ語ペンクラブが3ヶ月に一度発行している、日本で唯一のアイヌ語だけの新聞です。創刊は1997年3月。新聞といっても、各号12ページほどです。話題も自由で、四季折々の話からインターネットの話題まで雑多な内容です。創刊から4年以上経過しましたが、今まで全く滞りなく発刊されています。なお、現在のアイヌタイムズの編集責任者は浜田隆史です。

 本文は、アイヌ語カナ表記とローマ字表記を併用し、ローマ字には必要に応じて例外アクセント表記も付けています。日常会話があまり頻繁に行われていないアイヌ語の現状を考えれば、試行錯誤的な表現が多くなるのはしかたのないことです。編集部としては、もっと多くの人の力を借りながら、アイヌタイムズをよりよい方向に改善していきたいです。また、いつかこのような試みが一般にも広まっていけばいいと思います。

 なお、第4号からは、アイヌタイムズ購読者の中の希望者だけに、アイヌタイムズ本紙の日本語訳を収めた「アイヌタイムズ日本語版」を、3ヶ月遅れで別に発行しています

 

 購入方法

 アイヌタイムズは、札幌のサッポロ堂書店(北10条西4丁目、TEL & FAX : 011-746-2940)で店頭販売されています。また、通販でも購入できます。ご希望の方は、郵便振替がご利用できます。お名前、ご住所、通信欄に希望される内容をご記入下さい。

<定期購読>
 Aコース(アイヌタイムズ本紙のみ):購読料1500円(1年、4号分)
 Bコース(アイヌタイムズ本紙+日本語版付き):購読料2300円(1年、4号分)
 いずれのコースも、最長で3年の申し込みができます。

<バックナンバー>
 アイヌタイムズ本紙 創刊号〜第56号:各1部300円
 アイヌタイムズ日本語版 第4号〜第55号:各1部200円
 送料は別途負担していただきます。1部の場合は90円。

注:ただし、日本語版のみのご購入はできません。アイヌタイムズ本紙を店頭もしくはAコースでご購入された方で、あえて当該の日本語版をご希望の方は、その旨を通信欄に明記の上お送り下さい。

郵便振替口座 02710−2−13314
加入者名 アイヌ語ペンクラブ

購読申し込みに関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。

〒055-0101 北海道平取町二風谷80-25  萱野志朗様宛

 

 投稿募集のお知らせ

◆ あなたもアイヌタイムズに参加してみませんか。アイヌ語ペンクラブは、読者のみなさんからのアイヌ語による投稿を募集します。題材、形式、ページ数などは自由です。アイヌ語原文と日本語訳に自己紹介を付けて、下記までお送りください。

〒047-0033 小樽市富岡1-32-136 浜田 隆史 宛 (2009年11月に引っ越しました。)
TEL & FAX: 0134-24-9620
e-mail: otarunay@yahoo.co.jp

 なお、採用の際には、私たちペンクラブ会員の原稿と同様に、原稿内容についてのチェックおよび打ち合わせ(編集会議、またはお手紙にて)を行います。

 

 ご意見募集のお知らせ

皆様からのアイヌタイムズに関する様々なご意見を、広くお伺いしたいと思います(連絡先は、上記「投稿募集」と変わらず)。取り上げる内容について、アイヌ語について、これからの展望について等、どんなことでも構いませんので、お気軽にお知らせいただきたいと思います。
 アイヌ語ペンクラブでは、お伺いした意見を元に、これからもアイヌタイムズの改善と発展のために力を尽くしたいと思います。(文責・浜田)

 

 アイヌタイムズの訂正一覧  NEW!!

◆ 過去のアイヌタイムズで、現時点で明らかに誤りと判明している箇所について、訂正前と訂正後を一覧にしてみました。チェックされていないだけで、まだまだ誤りはあるかも知れないので、ここはと思う箇所はご遠慮なくotarunay@yahoo.co.jpまでご一報下さい。改めまして、こちらの不手際をお詫びいたします。また、誤りをご指摘いただいた方々に、心から感謝いたします。(文責・浜田)

(行数は、タイトルやスペースを除くカナ本文部分でカウント)

号数 頁数 行数 訂正前(×) 訂正後(○) 備考
55 p.4 記事タイトル 福島第一原発(2)
Hukusima-daiiti-genpatu (2)
放射能 オルペ(2)
Housyanou oruspe (2)
 
54 p.1 2 メアン
sirmean
メアン
mean
42号と同じ間違いを犯してしまいました。
54 p.4 13 帯広
Obihiro
十勝清水
Tokachi-Shimizu
「ハポネタイ」の場所を誤記しました。
54 p.5 5 ク・パイェカ ルウェ ネ。
ku=payeka ruwe ne.
ク・パイェカ クニ  ネ。
ku=payeka kuni p ne.
前後関係から、このくらいの表現にすべきでした。
54 p.8 6 ヌカ
nukur
ヌカ
nukar
誤植。
54 p.8 10 ソモ
some
ソモ
somo
誤植。
48 p.4 7 イナン ネ ヤッカ
inan ne yakka
イナン ペ ネ ヤッカ
inan pe ne yakka
イナン inan(どの)は連体詞なので名詞が続きます。
48号日本語版では訂正できませんでした。
48 p.5 8 タン モシ
Tan mosri
タン モシ
Tan mosir
48号日本語版では訂正できませんでした。
48 p.9 6 ト チクニ アニ
kesto cikini ani
ト チクニ アニ
kesto cikuni ani
48号日本語版では訂正できませんでした。
48 p.12 4  エアシ キ!
yak easir ki!
 エアシ ピカ!
yak easir pirka!
「エアシキ easirki(〜しなければならない)」は助動詞でした。
48号日本語版では訂正できませんでした。
47 p.3 3 ワニウ イカマ イワニウ
waniw ikasma iwaniw
イワニウ イカマ ワニウ
iwaniw ikasma waniw
47号日本語版では訂正できませんでした。
46(日) p.3 執筆者名 横山 裕之 神崎 雅好 執筆者名を間違えてしまいました。どうもすみません。
44 p.1 3 チセ ク・ホシピ コ
cise ku=hosipi kor
チセ ク・コホシピ コ
cise ku=kohosipi kor
 
42 p.1 1 メアン
sirmean
メアン
mean
 
33 p.8 title 二風谷 コタン ケシカルン
Nibitani kotan k=esikarun
二風谷 コタン ケシカルン
Nibutani kotan k=esikarun
 
27 p.11 8 ア・カ この文の主語は「エホバ カムイ」でした。
24 p.9 4-5 ク・イルカア  ク・イルカ ア  分かち書きの不備です。
24 p.9 18 カシ タ アン トゥンプ アナ
kasi ta an tumpu anak,
カシ タ アン トゥンプ オッタ、
kasi ta an tumpu or ta,
 
24 p.10 16 タネ フナ タ オカ・ア
tane hunak ta oka=as?
タネ フナ タ オカ・アン?
tane hunak ta oka=an?
ネコ兄弟たちの中での会話なので、排他的第一人称複数は適さないはずです。
24 p.12 22 e-mail: □@hamada@mb.infosnow.ne.jp e-mail: hamada@mb.infosnow.ne.jp 文字化けしていました。
22 p.8 14 エトイタ
etoyta
ア・エトイタ
a=etoyta
 
22 p.7 15-16 カムイコイキ ユクコイキ チェプコイキ コロ
kamuykoyki yukkoyki cepkoyki kor
(例) カムイ スマウコロ カ キ、ユクコイキ カ チェプコイキ カ キ コロ
kamuy sumawkor ka ki, yukkoyki ka cepkoyki ka ki kor
コイキ(〜を捕る)は、熊以外の動物について使えますが、「熊を捕る」という意味でカムイコイキとは言えないようです。
22 p.12 14 ア・イマウレ
a=ikmawre
マウレ・アン
ikmawre=an
マウレ ikmawre は自動詞。
21 p.4 14 香需 (このは、正式には草かんむりに需という字でしたが、パソコンでは出ない文字です)
21 p.10 20-21 ウコイソイタ コ
ukoysoytak kor
ウコイソイタ・ア コ
ukoysoytak=as kor
 
19 p.5 7 イヨキ
iyokir
イヨイキ
iyoykir
 
16 p.7 26-27 ア・エラミカリ
a=eramiskari
ア・エランペウテ
a=erampewtek
 
16 p.7 25 パテ
patek
タク
takup
 
15 p.1 title ビショップ・ミュージアム
Bisyoppu Muziamu
ビショップ・ミュージアム
Bisyoppu Myuziamu
 
14 p.3 18 クンネ イタ
kunne itak
クンヌ イタ
kunnu itak
「呪いの言葉」という意味。
12 p.8 30 ク・シンキ マナ
ku=sinki mana
ク・シンキ フマン
ku=sinki human など
 
11 p.4 最後以降 (抜けていた) タンパ カ アシ チ トゥ ア・サンケ ルウェ ネ。
tanpa ka asir cip tup a=sanke ruwe ne.
「今年も新しい舟が2艘出されました」。
11 p.5 15 シク
nisk
ニス
nisuk
 
11 p.4 7-8 http://www2u.biglobe.ne.jp/jp/jukaroj/jukaro-j.htm http://www2u.biglobe.ne.jp/~HEL/jp/jukaroj/jukaro-j.htm  
9 p.2 3-4 ドイツのアイヌ観とアイヌ文化コレクション
Doitu no aynu-kan to aynu-bunka korekusyon
ドイツのアイヌ観とアイヌ文化コレクションの歴史
Doitu no aynu-kan to aynu-bunka korekusyon no rekisi
 
9 p.2 2-3 クナイナー博士
Kunain^a hakusi
クライナー博士
Kurain^a hakusi
 
5 p.6 21 錫伯八旗兵
Sibo hatikih^e
錫伯八旗兵
Sibo hakkih^e
 
5 p.11 5-6 キキン アリ レアン ニ
kikin ari rean ni
キキンニ アリ レアン ニ
kikinni ari rean ni
 
           

(随時追加予定)

 

 アイヌタイムズ全記事の見出し一覧(別ページ)

   
アイヌタイムズ 創刊号〜第20号まで

   
アイヌタイムズ 第21〜40号まで

   アイヌタイムズ 第41号〜 NEW!!

 

 アイヌタイムズの記事の一例

 ここに、アイヌタイムズのサンプルとして、執筆者の一人である私の記事の一部をご紹介したいと思います。これは、アイヌタイムズ第6号(1998年6月20日号)掲載「サッカーWカップ オッタ 日本代表 パイェ Sakka-W-Kappu or ta Nippon-daihyo paye サッカーWカップに日本代表が行く」という記事の後半部分です。アイヌ語を使った試みとして、また新しく楽しい話題として、古新聞ですが温かい目で見ていただければ幸いです。また、「ここはこうした方がいい」というご意見などがございましたら、ご遠慮なくお知らせください。
 なお、ローマ字のアクセント記号と長音記号は省略しています。表示も、カナ、ローマ字、日本語訳の順にしてあります。実際のアイヌタイムズでは、カナ、ローマ字は一緒に見られるようになっていて、日本語訳は3ヶ月後の「日本語版」にのみ載ることになります。

 日本チーム ホキ コトゥミコ パ チーム アナ アルゼンチンクロアチアジャマイカ モシルン チーム ネ。アルゼンチン ウン チーム アナネ テエタ トゥ スイ ワールドカップ オッタ イヨッタ トゥ チーム ネ。

 タンパ 4 チュ
 オッタ アルゼンチン ウン チーム アナネ ブラジル ウン チーム コエイカウン ルウェ ネ。フォワード(フィールド エトコ タ アン ワ ゴール チョッチャ ク) アナ トゥン ネ。ネロ フォワード バティストゥータ、ロペス アナネ ケウェリ ワ ユケ シュート アニ ゴール チョッチャ パ エアカイ。ゴール エプンキネ ウタ カ トゥナノ ホユッパ ワ ネトパケ カ トゥマヌ クス、アルゼンチン オルン ゴール オ ボール ア・オマレ ニウケ ペ ネ クニ ク・ラム。日本チーム ヤイトゥパレ ワ アリキキ クニ  ネ。

 タン アイヌタイムズ ケト ケト ア・サテ 新聞 カ ソモ ネ クス、カニ アナ タネ ホキ アン トゥミ マカナ アン ヤ カ ケランペウテ。日本チーム シネ チーム ネ ヤッカ コエイカウン ワ アン ヤ ピカ クニ ク・ラム。

 「サッカーワールドカップ」 アナネ、ネ ウェン ケウトゥ カ イサ ノ、鉄砲 カ サ ノ シネ ボール パテ アニ ウサ モシルン チーム トゥミコ パ  ネ。ピカ 大会 ネ。代表(ア・ヌケ)チーム オピッタ 反則(ウェンノ イキ ヒ) カ イサ ノ、ピカノ トゥミコ パ ヒ ク・キ ルスイ ワ。
 kotumikor pa timu anak Aruzentin, Kuroatia, Zyamaika mosir un timu ne. Aruzentin un timu anakne teeta tu suy warudo-kappu or ta iyotta tumkor timu ne.
 
 

 tanpa 4 cup or ta Aruzentin un timu anakne Buraziru un timu koeykaun ruwe ne. fowado (firudo etoko ta an wa goru cotca kur) anak tun ne. nerok fowado Batyisututa, Ropesu anakne keweri wa yupke syuto ani goru cotca pa easkay. goru epunkine utar ka tunasno hoyuppa wa netopake ka tumasnu kusu, Aruzentin or un goru or boru a=omare niwkes pe ne kuni ku=ramu. Nippon-timu yaytupare wa arikiki kuni p ne.
 
 
 
 
 
 tan Aynu-taimuzu kesto kesto a=sapte sinbun ka somo ne kusu, kani anak tane hoski an tumi makanak an ya ka k=erampewtek. Nippon-timu sine timu ne yakka koeykaun wa an yak pirka kuni ku=ramu.
 
 
 "sakka-warudo-kappu" anakne, nep wen kewtum ka isam no, teppo ka sak no sine boru patek ani usa mosir un timu tumikor pa p ne. pirka taikai ne. daihyo (a=numke) timu opitta hansoku (wenno iki hi) ka isam no, pirkano tumikor pa hi ku=ki rusuy wa. Nippon-timu hoski
 日本のチームが最初に対戦するチームはアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカのチームです。アルゼンチンのチームは、過去2回ワールドカップで一番強いチームになっています。
 
 今年の4月には、アルゼンチンのチームはブラジルのチームに勝っています。フォワード(フィールドの先にいてゴールを射当てる人)は2人です。そのフォワード、バティストゥータとロペスは背が高く、すごいシュートでゴールを射当てることが出来ます。ゴールを守る人たちも、速く走って体も頑丈なので、アルゼンチンのゴールにボールを入れるのは難しいと思います。日本のチームは気を付けてがんばるべきです。
 このアイヌタイムズは毎日毎日出される新聞ではないため、私は今予選リーグがどうなっているかわかりません。日本チームが1チームにでも勝っているといいと思います。
 「サッカーワールドカップ」は、何の悪い心もなく、鉄砲も持たずに一つのボールだけでいろんな国のチームが戦うものです。いい大会です。代表(選ばれた)チームすべてが反則(悪く行うこと)もなく、きちんと戦うことを期待しています。

 

 アイヌタイムズ制作の状況と問題点

 「ご意見募集のお知らせ」で示している通り、アイヌ語ペンクラブでは、アイヌタイムズに関していろいろなご意見を募集しています。そこで、そのような議論のたたき台として、ここでは編集責任者(浜田隆史)の目で見たアイヌタイムズ制作の現状や、問題と思われる点を、少しずつ記していきます。当然、以下の文責は全て筆者である浜田にあります。これらの論点は、未だ多くの人たちの議論を経ていないものですが、これからのアイヌタイムズに関する議題提起の一つとしてご覧いただければ幸いです。

 

1.投稿に関して

 アイヌタイムズの原稿は、ペンクラブ会員の原稿と、一般読者からの投稿原稿に分けられる。
 アイヌタイムズ作成に関する最大の問題点と言っても過言ではないのが、投稿される原稿の不足である。このことは、私が編集を担当することになった当時から口を酸っぱくして言ってきたことだが、その時から状況はほとんど変わっていない。
 そもそも、アイヌタイムズ発足時の理念は「アイヌ語による新聞の創刊」であったため、アイヌ語初心者に対しては必ずしもやさしい読み物ではなかったし、今でもそれは変わっていない。創刊号は、萱野茂氏の監修を受けた萱野志朗氏の記事で始まり、いきなり高いアイヌ語のレベルが求められた。そのため、その後のアイヌタイムズへの投稿に尻込みしてしまった人もいるのではないかと思う。
 現在のアイヌタイムズ原稿の不足という状況は、そのままアイヌ語学習者が少ないと言うことを意味するものではない。なぜなら、アイヌ語ペンクラブはまだまだ同好会的な性格の強い集まりであり、全国の決して少なくないアイヌ語学習者とのつながりまたは認知度、求心度がそれほど強いとは言えないからである。原稿の執筆依頼も、私たちの知っている人の範囲で思いついたときに行っているだけで、改善すべき点は多いと思う。
 読者の方々も、学習したアイヌ語を活かす機会の一つとして、是非気軽に、かつ積極的にアイヌタイムズに参加していただきたい。

@ ペンクラブ会員の投稿

 ペンクラブ会員になるには、複数の理事の推薦が必要で、かつ会費納入の義務が発生するため、誰もが気軽になれるものではないと思う。アイヌタイムズ創刊当初は、読者投稿を受け付けていなかったという事情もあり、タイムズ参加への間口はかなり狭かったと言える。
 現在でも、この「ペンクラブ会員の投稿」は、アイヌタイムズの紙面の大きな部分を占めている。しかし、ペンクラブ会員は新規加入者があまりなく、いきおい同じ人の投稿が多くなり、紙面のマンネリ化の要因の一つになっている。ほとんど前号と同じメンバーの原稿しか揃わない状況がずっと続くようでは、編集する立場としては来た原稿をそのまま通すことしか選択できなくなり、記事の取捨選択などの「編集」と言える作業が実質的にほとんどできないのである。
 とは言え、ペンクラブ会員はアイヌタイムズをより魅力ある新聞にするため、継続的に新しい視点からの原稿を執筆する義務を負っているし、その原稿はこれからもタイムズの大きな部分を占めていくことは間違いないだろう。

 

A 読者投稿

 上記のような理由があり、アイヌ語ペンクラブは一年ほど前から、正式に「読者投稿」を紙面で呼びかけている。遅すぎたくらいだと思うが、現在まで読者投稿はそれほど多いとは言えない。よって、読者投稿を増やすためにはどうしたらいいか、どう呼びかけていくかを、私たちペンクラブ側は真剣に考えるべきである。勧誘は、各地のアイヌ語教室への打診や話し合い、アイヌ語弁論大会で素晴らしい発表をされた方々へのご相談など、アイヌ語ペンクラブ側が働きかけていくことのできることはあると思う。
 会員の投稿でも同様であるが、アイヌ語の文法的な問題などで「私などは...」とあきらめてしまう人は多いと思う。もちろんある程度のアイヌ語学習は必要なことだが、投稿する前から二の足を踏む必要はない。面倒なことは、みんなで考えていけばいいし、そもそも必ずしも難しいアイヌ語を使う必要はない。アイヌ語の実力は学習者それぞれで異なっているため、それに応じた努力で構わないのである。後に触れるように、「アイヌ語協力」という形で編集部がアイヌ語記事の作成に協力することもできる。
 また、編集部側から見れば、まだまだ黎明期であるアイヌ語新聞の発行を維持していくためには、レベルはどうあれまず第一に投稿への熱意を育て、投稿をしやすい雰囲気を作ることが必要だと思う。具体的には、ごく短い記事の奨励、一般読者の編集会議(3ヶ月に一度)への参加やインフォーマルな親睦会の設置、メールなどによる執筆者との密な連絡、このホームページの質的充実などが当面考えられる。

 

B アイヌ民族の参加について

 アイヌタイムズとアイヌ語ペンクラブは、その主旨から言って、もともとアイヌ民族が主体になって行うべきである。以前、そのようなご指摘をいただいたことがあった。実際、アイヌ語ペンクラブが立ち上がったのはアイヌ民族側の理事の総意だったし、それは現在も変わっていない。
 しかし、現在のアイヌタイムズ編集への参加者は、客観的に見て、私を含め和人が多い。また一般的に、積極的なアイヌ語学習者は、私の見た限りでは高学歴層の人や教育関係者が多いし、ペンクラブも同様である。アイヌ語学習は義務教育に取り入れられていないため、第二外国語以降に余裕のある者が学習することになるので、こういう状況はある意味やむを得ない部分がある。アイヌ語が日本語とは違う言葉で、普通の外国語と全く同様に学習が必要であるということは、誰にも否定できないのだから。

 アイヌタイムズにアイヌ民族の参加を促すことはある意味当然かも知れないが、同好会的な集まりであるアイヌ語ペンクラブにはそれを意図的に実行する権限も能力もない。民族の別を問わず、アイヌタイムズへの自発的参加をしてもらうことが、参加者に対する唯一の要請であるべきだと思う。

 

2.タイムズ校正と編集に関して

@ 表記

 表記に関して、問題点は少なくない。まず、現在の主流となっている表記法の「カナ/ローマ字並列表記」だが、これは新聞を作る際にかなり頭を悩ませるものである。同じ言葉をそっくり2つの方法で表記しているため、通常の二倍紙面を取ることになり、同じページ数の半分になってしまう。内容が薄くなるのである。
 また、F と関係するが、この方法で文字を配置すると、写真などを組んだレイアウトが極端にしづらくなる。カナ字だけ、またはローマ字だけという表記にすることは、現在の状況では考えにくいため、やむを得ないことである。

 カナ字について。
 現在、アイヌ語子音の表記はポイント数を落とした文字の一括置換という形で行っている。これは、ポイント情報に互換性のない異なるソフト間ではデータのやりとりができず、応用が利かない。一方、タイムズ17号日本語版で試用された新しいフォントには、すでにアイヌ語子音が独自の文字として登録されているため、こうした問題は起きない。将来、もっと対応ソフトウェアなどの環境整備(と教育準備期間)があれば、新しいフォントを使った新聞が製作されていくと思う。

 なお、初出のカタカナ地名をゴシック体にするという現在の方針は、読者からの「どれがアイヌ語かそうでないかわからない」というご指摘を受けたものだが、地名以外のカタカナ語は野放し状態であることに、多少疑問は残る。

 ローマ字について。
 現在のタイムズは、「例外アクセントを持つ単語」に関してのみ、アクセント表記を行っている。これは、田村すず子等の一般的な表記法とは異なっていて、例えば人称接辞接頭によりアクセントが移動して「k=`arikiki」となる現象をタイムズでは「例外」とは認めず、そのまま「k=arikiki」と表記している。実際、同じ条件が揃った場合には全ての単語が文法通りアクセント移動するのだから、例外アクセントには当たらないというのがここでの考えだ。
 逆に、「例外アクセントを持つ単語」にこだわるあまり、同じようなケースで「en=n`ure」と不必要なアクセント記号を付けざるを得なかったりしている。

 なぜタイムズではこういう方針になってしまったかというと、実のところアクセント表記が面倒で煩雑だったという事である。タイムズ編集でいつも最後に時間をとられるのが、この例外アクセント単語の調査と文字置換であり、意外に多く、かつ忘れがちなものである。私のソフトウェアの都合上、アクセント記号のついた母音は一括置換できず、文字コード表から一つ一つ手作業で張り付けて行くしかない。工数がかかるため、万全を期してきたつもりの今までのタイムズの中にも、ケアレスなミスは結構ある。この上、よくあるアクセント移動に関わっていたら、時間がいくつあっても足りない。よって、私の中で、極力アクセント記号を付けたくないという意志が働き、例外アクセントを持つ単語以外の、文法上のアクセント移動は不問に付すという態度ができてしまったのだ。
 もっと言えば、日本語の新聞と同じように、全てのアクセント記号を省略してしまうのが一番簡単だったのだが、方々から例外アクセントを要求されたのと、アイヌ語学習者の便宜も考えて、このような半端な方針になった。

 この他、外来語のイタリック(斜体)表記と訓令式表記、ハイフネーション処理など、ローマ字表記を実用に耐えるものにするための編集上の工数は多い。

 

A 文法や用例のチェック

 私は、会社員時代に、千葉大学の中川裕先生の開いた同好会「パルンペ」で、アイヌ語文法の概略と、記事を書く楽しみを教わった。また、その後北海道に戻って、札幌アイヌ語教室の奥田統己先生から、口承文芸の実例を交えてより詳しい勉強をさせていただいた。その少し後、早稲田大学の田村すず子先生の辞書編纂作業のお手伝いに参加することができ、短い間だったがアイヌ語を見る厳しい目を勉強させていただいた。今思えば幸運にも、現代のアイヌ語学を代表する方々から、短い期間に多くのことを勉強させていただいて、いくら感謝してもし足りない。

 「私はこんなに勉強したんだよ」ということを自慢したいのではない。むしろ、こんなに勉強した割には、アイヌ語がほとんど話せないという情けない現状を告白したい。言葉というものはどんなに勉強しても、それが日常的かつ継続的に使われていない限り、完全に自分のものになったとはとても言えないのだ。
 ましてや、専門家について勉強できる機会というものもそうそう多くはないはずで、勉強したくてもできない人は大勢いる。周りに同じように勉強している人がいないと、勉強が一人よがりになってしまうことも多い。私も、本腰を入れてアイヌ語を勉強していたのは1994-96年までの2〜3年間ほどで、その後は本業のギターが忙しくなり、アイヌ語は忘れ放題、アイヌタイムズ編集会議の前の日に一夜漬けで再勉強という感じである。

 そんな私が、人様からいただいたアイヌ語原稿をチェックするということに、本当はいつも戦々恐々たる思いなのである。「自分がこんなことをする資格があるのだろうか」と悩んだこともある。ここでは、そういう悩みを割り切り、申し訳ないと思う自分を殺してでも人に意見しなければならない。
 どんな人であっても、アイヌ語が母語でない限り、それはよくよく注意して使われなければいけないのは当たり前であるし、自分の理解を超えたものを判断するには、更なる勉強を回避することができない。だからチェックには時間がかかる。充分でない場合ももちろんあるだろう。しかし、アイヌタイムスの編集会議での、ペンクラブ会員との話し合いで、私は今でも勉強させていただいている。「自分は一人ではない」という心強さを感じながら、私は編集責任者として何とか今までやってこれた。

 アイヌ語原稿の言葉のチェックには、1.日本語原文のチェック、2.単語のチェック、3.文法のチェック、4.用例のチェックという項目が考えられるが、実際は234は一度にチェックされることが多い。
 原文はともかく、アイヌ語として正しいか間違っているかを調べることは、多くの場合とても難しい。

 アイヌ語原稿をチェックする際に、私が特に重視しているポイントを挙げてみたい。
 ひとつは、アイヌ語文を書くにあたって、絶対間違えてはいけない文法の確認である。例えば動詞の項数のチェック、つまり自動詞他動詞の用法を間違えていないかを最優先でチェックする。例えば、hawean(話す)という自動詞を a=hawean(×)と人称活用することは絶対にない。また例えば、否定動詞のある動詞を somo で打ち消すことはできない(somo an ×「ありはしない」 ではなく isam「ない」)。こういう基本的なポイントは、間違っているかどうかが比較的明確にわかるため、それほど難しくない。

 次は、個別の単語、位置名詞、助詞、接続詞や文末詞などの意味のチェックである。単語は辞書に書いているから簡単にチェックできるかというと、実はそうでもなく、意外に原稿執筆者の意図と違う用途でしか載っていないものがある。よって、一冊だけではなく、複数の辞書や資料に学ぶことが重要になってくる。それらからまず正確な意味をチェックして、(次の項とも関係するが)その後間違っていると判断されれば代替案を探すという流れになる。接続詞や位置名詞など、文章を組み立てるのになくてはならない特殊な言葉は、それなりに勉強している人でも意外に間違えやすく、また唯一の正解というものがないときもあるので、より微妙なチェックが必要である。

 文法や意味のチェックだけをしていればいいのではない。私を含め多くの人は、日本語原文からの類推で、アイヌ語をそこに無理やり当てはめようとするために、アイヌ語としてより良い言いまわしに気がついていない場合が多いと思う。つまり、ただ原稿のミスをチェックするのではなく、より良い言いまわしに気づけるかどうかが、編集作業の課題となるだろう。
 そこで最も重要となるポイントは、同じようなケース、似たような用例がどこかの資料にあるかどうかの確認である。辞書には一応載っていても、その言葉の用例がない(または充分ではない)ために使い方がわからないという単語が、残念ながら結構多い。動詞はもちろんのこと、名詞であっても流れによっては辞書に載っている意味で使えないということもある。辞書の用例だけでなく、必要であればその他の資料をひも解いて調べなければならないこともある。

 ただし、現在のタイムズの方針では、文法的に完全に間違いであると証明できなければ、多少の冒険的表現も許容している。特に、近代的概念の表現(例えば銀行の経営破綻など)に必ず外来語を使わなければいけないというのは、言葉として生産性を欠くことなので、アイヌ語的な表現を交えて何とか言い換えている記事もある。「こういう表現は過去のアイヌ語資料にはなかった」という理由だけで、その表現を即断的に却下するならば、アイヌ語で表現できる意味の範囲がどんどん狭くなるだけでなく、投稿者の新たな表現への熱意を奪うことになってしまう。
 これは難しい問題だが、よりよい言い方のアイデアを複数の人が出し合うことはとても有意義であり、過去の資料とも相談しながら考えていきたい。

 これらのチェックは、より多くの人たちの手で行われることで、より良くなっていくものだと思う。原稿を書いた人本人のチェックよりも、その原稿を客観的に見る人の目を通したチェックの方が的を得ている場合もある。言葉は悪いが、人の間違いは目に付くのである。

 

B 外来語と造語

★ 造語・輸入語認定の必要性について

 現在のアイヌ語の語彙は、日本の現代生活に必要充分な単語を必ずしも供えていないと言える。

 例を挙げてみよう。まず、沙流方言では「おはよう」に当たる言葉がない。そういう習慣はなかったらしい。数の表現では、1,000以上の大きな数(例えば236万8,000円など)を言い表すことが困難である。時間・分・秒などの細かい時間表現もない。色彩は、シウニン(黄〜青〜緑)の曖昧さが日本語とうまく対応しない。

 ないと非常に困る近代文明用語を片っ端から挙げていくと、公共施設(学校、公園、水道、ガスなど)、国の機関(政府、省庁、警察など)、乗り物(自動車、自転車、電車、駅など)、商店(食料品店、美容院、クリーニング屋など)、商業・法律用語(企業、銀行、会計、決算、勘定、判決、財産、民事、刑事など)、電気(発電所、電柱、送電線、電気をつける・消す、電話をかける・切るなど)、スポーツ用語(野球、代打、盗塁、得点を入れる、反則など)、音楽用語(作曲、編曲、録音、転調、演奏など)等々、数え切れないほどたくさんある。これらの多くは、現在のアイヌ語資料ではうまく表現し切れていない。

 二言語間の属する文化的差異により、双方の語彙が不対応になることは、別に「日本語・アイヌ語」間だけの話ではなく、決して不思議なことではない。特に、近代文明用語は日本語もその多くを輸入したり造語したりしている。よって、アイヌ語が他の文化との差異をある程度乗り越えて、新しい事象を表現するために、造語や輸入語を設定することが必要なのは明白である。

 アイヌ語は、日常会話者が客観的に見て極端に少なくなっている現状のためか、新しい事象に対する造語の必要性を問題にする人はあまりいない。竹端瞭一「学校た アィヌいた あえいわんけろぉ!」(『アイヌ語の集い』北方言語研究者協議会編より)は、数少ない実用アイヌ語への提言である。確かに、「昔はそんなものはなかった」「アイヌ語にはそういう言葉はない」ということは真実かも知れない。しかし、それでは「そんなもの」をこれから先、アイヌ語で何と言えばいいのか? というように、先に話が進まなければ、アイヌ語はアイヌ文化の限られた枠の中でしか語ることが出来なくなる。外界に対して閉じた文化は、一般的なものには決してなり得ないだろう

 本来、アイヌ語それ自体は、未知のものに対する造語能力がかなり旺盛である。金田一京助、田村すず子などの多くの報告がそれを裏付けている。もし、本気で普通の人がアイヌ語で話す社会のことを考えるならば、新しい事象に対する造語・輸入語は、絶対に避けて通ることの出来ない課題である。「おはよう」に当たる言葉を作るか、そのまま外来語として使うか、「アイヌ文化とはこういうものだ」と胸を張って「おはよう」という言葉を心の中から締め出すか、私たちは選択をする必要があるのだ。

 アイヌ語の普及のためには、現代社会に不都合のない程度の妥協や調整が必要、と私は考える。そのための手段の一つとしての造語には、大きな意味がある。もちろん、すんなり馴染めるようなものが最初からできるとは思えない。言葉遊び的な要素が入ることもあるだろう。どちらにしても、この重要な問題には、アイヌ民族の積極的な話し合いと試行錯誤が必要不可欠である。
 ただし、これにはアカデミックな視点と多くの人の議論が必要でもあるので、「アイヌ民族が決める問題だ」と言ったきり和人の研究者が放任するような態度もよくない。民族の別を問わず、なるべく多くの人が、この問題を必要に応じて真剣に、積極的に考えるのが理想である、と私は考える。

 アイヌタイムズの編集会議で、こうした問題が語られることはあまりなかったが、2002年3月9日の読者との懇談会「みんなでアイヌタイムズを作ろう」では、やはり議論になった。

 

★ 造語または外来語認定のガイドライン

 以下に、私なりに作った造語または外来語認定のガイドラインを記す。これは数年前に作っていたもので、アイヌタイムズで私が編集をする際の、基本的な考え方をまとめたものである。あくまで机上における私的な基準で、かつ暫定的なガイドラインだと思っている。

1.文法的に正しいこと。

 新しい言葉であっても、アイヌ語には違いない以上、アイヌ語の文法を遵守しなければならない。これは最低限の原則。

2.アイヌ語修得者が何となく察知できること。

 補足説明を付けないとアイヌ語上級者でも理解できないような難しい造語は、誰もが違和感なく使うには不適である。よって、当面は造語すなわち「言葉を造る」と言うよりは「やさしい言葉に言い換える」ということが望ましい。

3.アイヌ文化の精神を逸脱しないこと。

 仮に直訳で意味が通っても、その言葉の元々の意味が表す世界が、昔のアイヌ文化の考え方や世界観と全く異なる場合、やはり理解は難しい。それだけでなく、いたずらに混乱を招く恐れがある。そういう言葉は、不都合でない限り説明的にやさしく言い換えたり、単純に外来語にした方がよい(でなければ、フチやエカシには、まずわかってもらえない)。例えば、バチェラー辞典のキリスト教用語など。

4.今は言語の統一を図らないこと。

 方言の違いや個人的考えなどによって、言葉に対する感覚や理想は異なる。今は統一するまでもなく造語の試み自体が少ないので、各人における造語の努力を妨げず、解釈に幅を持たせることが望ましい。ただし、文法的なミスが許されないのは1の通り。また、意志統一への議論自体も妨げないようにしたい。

5.どうしても無理があるようなら外来語も認めること。

 3と関連するが、むりやり言葉を作って納得させるよりは、外来語として日本語を使った方がよいと判断されれば、特に造語にこだわらないようにしたい。特に法律用語のように、テクニカル・タームを使わなければ意味に重大な支障を来す場合などは、無理してアイヌ語で言い換える意義が低い。
 日本語でも外来語ですませているような言葉は、アイヌ語でも外来語のままの方が、通りはよいことが多い。例えば、アイヌタイムズで、「インターネット」を「蜘蛛の巣」にたとえて造語してくれた人もいたが、これも普通の蜘蛛の巣との区別ができない以上、無用な混乱を招くので、編集時に却下させていただいた。

 

C 個人情報に関する配慮

(執筆予定)

 

D 原稿校正のやりとり(編集会議および手紙やメールなど)

(執筆予定)

 

E 取り上げる話題の傾向

(執筆予定)

 

F レイアウト

 アイヌタイムズ創刊(1997年3月)当初は、3段組でカナ→ローマ字とそのまま流していた。しかし、一年後の第5号(1998年3月)より現在の2段組・カナ/ローマ字並列表記となった。これは、釧路アイヌ語の会に私(浜田)がおじゃました際、読者の方からのご意見を参考にして改善したものである。アイヌタイムズにおいて、読者の声がフィードバックされた、意義のある変更だった。ただし、この変更により、@ で指摘したようなレイアウトのしづらさが露呈してしまった。

 タイムズのレイアウトは、それ以来はあまり変わったところがない。もっと創意工夫により魅力的なレイアウトにすることは可能だと思うので、これからもいろいろな人のアイデアを活かしていきたい。特に、ビジュアルなおもしろさが今のタイムズには欠けているような気がするので、その辺りをサポートしてくれるものが欲しいところである。

 

G ミスの訂正方法

(執筆予定)

 

H 「アイヌ語協力」と「アイヌ語対訳」の請け負い

(執筆予定)

 

I 日本語版の扱い

(執筆予定)

 

 

3.アイヌタイムズの評価に関して

@ きちんと評価されるために

(執筆予定)

 

A ペンクラブと読者の意志疎通

(執筆予定)

 

B 将来に向けて

(執筆予定)

 

 

 ペンクラブ会報「チヌカノチウ」より(執筆予定)

 

このページは、オタルナイ・レコード(浜田隆史)のホームページの分室です。

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