養蚕業って?

養蚕業って簡単に説明してしまうと、つまり虫を購入してきて餌をあげて蛹にする仕事です
じゃあそんなの簡単な事じゃないかって、言われそうですが
10匹や20匹ぐらいなら簡単かもしれませんが、私たちは1万2万匹の単位の虫たちを同時に脱皮させ、
蛹にさせる事を仕事として行っています。
長年の研究・改良が重ねられてきた虫だからこそ出来る仕事です。

さて!その主役達の紹介です。

育てる虫・・・・・・つまりお蚕です

卵から孵って、養蚕の用語では「掃立て(はきたて)」してから、8日後ぐらいで我が家にやってきます。
我が家に着てから、約20日間の間でお蚕は2回脱皮をして何万倍もの大きさになります。
左の写真は、蛹になる直前のお蚕を撮った写真です。
最後の10日間がものすごい勢いで桑の葉を食べるので、養蚕農家にとってここががんばりどころです。
改良されたお蚕は写真の通り身を守る体毛等は無く、触りごごちはやわらかですべすべしています。
農薬や薬等に敏感で農薬のついた葉などを食べると、すぐ死んでしまいます。

出荷するもの・・・・・・つまり繭です

さなぎって言っても、蛹自体を食用にする訳では無く、蛹の体を保護している、繭(まゆ)、つまり絹を必要としています。
緑色の葉を食べているくせにどうして、蚕って白い糸を吐くんだろうって思ってしまいますが
よくお蚕を観察していると、体の中で細かく噛み砕いた桑の葉が次第に透明色になって行くのが分かります。
蚕の体で作られたシルクはゴルフボールの中身と同じで、うまく端から取り出していくと一本の糸になります。
それはどんな製品に加工されても一生呼吸しているものだそうで、綿等と違って自分で自然についた汚れをきれいにする作用があるそうです。
昔の人ってよく蚕のはく糸に、こんな素晴らしい機能があるってしってましたよね。



蚕のごはん・・・・・桑の木

右の写真は、我が家の桑畑です。
中学校に行くまでの通り道にあるので、俗称「中学校前」と呼ばれています。
他にも小学校の前にある畑は「学校前」って呼んだり、「堀っ畑」「山農山」「角っ畑」「大畑」「宮下橋」等、すべての畑に名前がつけてあります。
ちなみに、我が家は「堰場」(せきば)という屋号があります

昔は、全国何処にでも桑畑がありましたが、最近ではほとんど見られなくなってしまった風景です。
桑の木は、成長が早く春の一番勢いのある時期に、すべて刈り取ってしまっても、次の年には、同じように伸びてしまうくらい、丈夫な木です。水はけの悪い土地でも、強く、昔は土手の堤防がわりに植えられていたそうです。
とは言うものの、切ってしまえば、その分木は弱るので、年間を通して肥料やり、雑草除去、小枝打ちと手入れが必要です。