養蚕風景・・・・拡げる・・・

蚕を飼育していくと、だんだんと飼育する量が増えることはありませんか、
その理由は交配させてしまったからとか、
多少は量が無いと加工する楽しさが味わえなかったりすることかもしれません
卵から孵ったばかりのお蚕は本当に小さくて、手で触れるのもためらうほど小さくてドキドキさせられますが
それがだんだんと大きくなるにつれて、食べる量の多さにびっくりしませんか
桑は何処だろう〜どうしようと思っていたり
日々の掃除に追われているうちに、ふとぱったりと食べなくなってしまう。
そんなことはありませんか

私たち養蚕農家は、飼育を開始してから1回だけ「蚕座」(※1)の清掃を行います。
ちょうど、「おおどまり」(※2)と呼ばれる時期だけ
蚕の習性をうまく利用しています

蚕座(蚕がいる場所)を掃除するために、オレンジの網をひいてから桑を与えます。
4眠から覚めた蚕たちは、大変お腹が空いていて、これからの10日間、繭を作るために無用に桑の葉を食べるようになります。

脱皮を終えたばかりの、お蚕たちは体の皮が柔らかいので、一度桑を与えて桑を食べさせてしっかりした体を作らせます。
ほとんどの蚕が、網をくぐって桑の葉を食べ終わった状態
ここで、成長の遅い蚕は上がってこないので、分ける作業も行います
網は半間で1枚になっています。
この作業は二人仕事で、お互い協力して網を持ち上げます。
この後の成長がすごいので
ここで、半間分の蚕を量を1間してひろげます。
お互い息を合わせて、一人が網をひき抜き、落ちてくる蚕付き枝をもう一人が受け止めます。
ひろげられた、お蚕たち。
ここで全体的バランスをみて、蚕の数を調整します。
この作業に手を抜くと、ふぞろな蚕が出来ます。
下に残っている「おくれっこ」をひろい集めて、別の専用のスペースを作り。その子達には、他の蚕に比べて集中的に桑やりを行い
成長をあわせます。

今まで食べたかすや枝・糞などをまとめて持ち出します。
これらは畑でまとめてチッパーをかけて細かく砕いて
肥やしにします。

※1蚕座:蚕が飼育されている場所の事を指す
※2おおどまり:4眠の事 蚕が脱皮するために活動を止める事で、最後の眠がほぼ2日間あるので、我が家では大きな泊まり「おおどまり」と呼んでいます。この後の10日間が大変忙しいので、この2日間に骨休めをして体力をつけます。