雲霧法-手技

このページを読まれる方へ
すべてのことを考慮しているわけではありません、一般的な健康な被検者を想定しています。

※検査前の観察:瞳孔が まぶた や まつ毛 に隠されていると正しく検査されないことがあります。
  十分に大きく開瞼した状態で検査を続けられるよう、最後まで観察しながら、言葉をかけながら
  検査をしましょう。

●裸眼視力の測定

 視力良好:弱度の近視、正視、弱度・中等度の遠視、軽い乱視を疑う。
     弱度の近視:S-0.25DやS-0.5Dでもよく読める(視力表を)人もいる。
     遠視:調節力に応じて視力は変わる。
     軽い乱視:0.25Dや1.0Dでもよく読める(視力表を)人もいる。

 視力不良:ある程度以上進んだ近視、ある程度以上の遠視、ある程度以上の乱視を疑う。

  ※裸眼視力を測定の際、目を細めたりする人は意外と多いです、そのまま測った後 できれば
    瞼裂を大きく開けて瞳孔がちゃんと露出している時の視力も測りたいものです。

●雲霧状態にする(調節力の排除)

 裸眼視力良好:(+)レンズを付加していき0.1〜0.3くらいの視力にする。
 裸眼視力不良:およそ視力0.4以上のとき
           (+)レンズを付加していく。
             ・視力↓なら近視を考え視力0.1〜0.3くらいの視力にする
             ・視力↑なら遠視を考えいったん視力がよくなっても無視し
               (+)レンズを付加していき0.1〜0.3くらいの視力にする。
 裸眼視力不良:およそ視力0.4未満のとき。
           (+)レンズを付加していく。
             ・視力↓なら近視を考える。
             ・視力↑なら遠視を考えいったん視力がよくなっても無視し
               (+)レンズを付加していき0.1〜0.3くらいの視力にする。

 ※焦点又は焦線を網膜より前に持ってくることをイメージしてください。

●球面調整/一回目
     (−)レンズを付加していき視力0.7(〜0.9)位の視力にします。
       最初はS-0.75DやS-0.5Dづつ入れたりします。視力1.0位にすることもある。
     次に進む前にRGテストをすることもあるが乱視が未矯正な場合、答えがあてにならないこともある。

 ※焦点又は焦線が網膜にかなり近づいているが超えていない状態をイメージ。

●放射線視標を見せ濃さを聞く
     ・初心者:濃く見える角度と直交する角度を乱視軸とする。
           おおよその軸を決めたら放射線がおよそ均一になるまで乱視度を上げる。
     ・上級者:超簡単!乱視軸検出法 を参照(これが使いこなせたら検査も楽になる)

          (これで乱視検査が終わることもある:答えるのが上手で屈折状態がきれいな人)

     *視力0.7のとき放射線が均一でも、0.9や1.0に球面調整すると濃く見える線が出ることもある。

     *乱視がなさそうな人は球面調整/二回目へ

     *乱視度を入れ濃い線がどんどん濃くなるときは球面過矯正かも。《球面調整/一回目》に戻る。
      または、乱視レンズを抜きS+0.5〜S+0.75付加し、もう一度 放射線視標を見せ濃さを聞きなおす。

 ※うまく答えられない人でも、乱視の検査でぶれの方向が濃く見える理由を伝えると
   うまく答えられるようになる人もいます。

●球面調整/二回目
     レットグリーン視標を見せ輪郭の良しあしを聞く。おおよそ均等、又は均等寄りのグリーンにする。

 最小錯乱円を網膜上に持ってくるイメージ

 ※悪い聞き方:「どっちがよく見えましか?」「どちらがはっきりしていますか?」これらだけなら最悪。
   被検者は、指標の何に注目して答えればよいかわかっていない場合が多い。

●クロスシリンダーを振ります。
     この手技に関しては数々の本に書かれてありますので、そちらを参考に。

       ・放射線視標で乱視がなさそうだった被検者にも振ります。
          90゚-180゚と45゚-135゚で振り、(裏表で差がなければ乱視なしとなります。)
          おおよその乱視軸の見当をつけ C-0.25又は C-0.5を付加し、
          そのあと普通のクロスシリンダーの手技で検査を続けます。

     測定中、増減したシリンダー量に応じた球面調整をしますが、
     レットグリーン視標を時々使ってもよいかと思います。

 ※指標は基本的には点群を使いますが、答えが曖昧な被検者には
   0.3位のラ環(縦と横)やひらがな指標の「に」を使います。
    ・ラ環は縦横ならんでいる所の二つだけに注目してもらいます、
     丸を比べるのではなく、切れ目の見やすくなる方 を答えてもらいます。
    ・ひらがな指標は「に」を使います、この指標には、縦と横の成分が含まれていて
     字が読みやすいかどうか判断しやすくなります。

 ※クロスシリンダーの検査理論のうち、度数決定についてはいろんな本に書かれていますが、
   軸の検出について説明している本は見たことがありません。
 クロスシリンダの原理 を参照。

●球面調整/三回目
     S+0.5〜S+1.0程度の雲霧をかけ、レットグリーン視標や視力を測りながら(−)レンズを付加して
     いきます、最適な球面度数をを求めます。

 ※レットグリーン視標を使うときは赤から緑に変わる手前を選びます。
   視力で見るときは、最良視力の最(+)寄りの度数を選びます。

 雲霧をかけてから以降は近視も遠視も同じように考えてやっていきます。(遠視も近視も、数学的には
   数直線上の位置で表せます、これをレンズを付加してゼロに持っていくのが検眼です。)

 ※検査時、開瞼を促した患者さんには、矯正値が出た後、開瞼したときの見え方とふつうの状態の見え方を
   比べてもらいます。大きく開瞼した時、はっきり見えるのが確認してもらえます。

   低矯正では、瞼裂を細めた方がピンホール効果が期待できますが、良好な矯正下では開瞼した方が
   きれいな網膜像が
期待されるでしょう。

 大切なことは、

 コノイドを頭に置く。焦点、焦線の位置がどこにあるのか、

 焦点、焦線をどの方向に動かそうとしているのか、考えながらやること。

被検者は素人です、あまりなじみのない指標を見せられ訳のわからないことを聞かれています、

上手に聞き出さないと、見てもらいたい所を見て答えてくれません。

説明上手、聞き上手になりましょう。

レフ値を見ながらやっていても考え方は同じです、

レフは私たちの強い味方ですが 時々、私たちを試してきます、注意しましょう。

以上。  

追加記載2013年5月12日
追加記載2012年10月25日
追加記載2012年10月16日
ネット掲載2012年6月5日

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