親鸞会の真実

18.親鸞会と「死を見つめる心」(1/7)


 死んだら一体どうなるのか、ということを考察してきたが、そもそも私は死というものが分かっていないということに気がついた。
 キューブラー・ロスの本を以前読んだが、それに書かれてある死は患者を通して知ったことだった。死の研究をしてきたはずの彼女が、自分の死を目前にして、態度が大変わりたことはすでに述べた。現実に自分が死ぬとなると、死に対する見方はガラリと違うようである。

 実際に、死ぬ病にかかった人の目には、死がどのように写るのか。名著の評判が高い「死を見つめる心―ガンとたたかった十年間」岸本 英夫 著(講談社文庫)を読んでみた。親鸞会でも、よく取り上げる本のようだ。

 これは、かなり心に衝撃が走る。死に直面した自己の内面を、ここまで冷静に描写した文章を、私は他に知らない。

 感想を息子に話すと、その本についての記事がある、と親鸞会の冊子を持ってきた。
 読んでみるとその親鸞会の冊子には岸本氏の人生と「死を見つめる心」についてよくまとめられている。以下、親鸞会の文章に私の考えも加えて、紹介させていただく。

    ※    ※    ※    ※

 がんと闘って10年、東大・宗教学教授の岸本英夫氏は、死はまさに、突然襲ってくる暴力だと、闘病記に残している。

 明治36年、岸本氏は、兵庫県明石に生まれた。宗教学者だった父親の影響で、『ヨーガスートラ』を研究し、東大で学位を受ける。宗教学助教授を経て、昭和22年には教授となった。
 がんの宣告を受けたのは昭和29年、スタンフォード大学の客員教授として、米国滞在中だった。
 あごの下にできたしこりを、念のために摘出したあと、病院を訪れた時である。体調を尋ねられた岸本氏は、

「Perfect(完全)で、どこも何ともない」

と答えた。すると、医師は、

「これ(摘出したしこり)が、単純なリンパ線の腫脹だと、問題はなかったのですが、増殖性のものだったので……」

と言う。岸本氏はハッとした。

「もしや、がんでも……」

親鸞会の真実|次へ次へ→親鸞会の真実18.親鸞会と「死を見つめる心」その2

親鸞会の真実|トップへ親鸞会の真実 トップページに戻る