トラクターのミッションまわり4

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クボタ・トラクタKT24で、クラッチ・ペダルを踏み込んだら戻ってきません。

クラッチ・レバー軸に潤滑剤や油を噴き付け、クラッチ・ペダルを足で踏み込み手で引き上げる等、延々とクラッチ・ペダルの上下動を繰り返しましたが、一向に軽くなる気配がなく膠着したままです。

2時間くらい続けてギブ・アップです。

高温多湿のビニル・ハウス内での使用と保管を長年続けた事が原因かもしれませんが、こんな症状は初めてです。

埒が明かないので、エンジンとクラッチ・ハウジングを分離します。

ステアリングや足元のカバー類は外さないといけません。

今回は、エンジン側の分離にフォーク・リフトを使用しています。

オイル・パンの底面が平らなので、フォーク・リフトのフォークに角材を置いてオイル・パンを持ち上げています。

無茶なやり方に見えますが、荷重の殆どは前輪で支えているため、後ろ側(エンジン側)に荷重がかかり過ぎてオイル・パンが潰れるような事はないのです。

また、前面フレームをバック・レストにシャコ万力で固定しているので安心です。

重量バランスにもよりますが、個人的には、30馬力くらいまでのトラクタなら殆どこの方法で問題ないと思います。

クラッチ・ハウジングの中です。

ラジオ・ペンチを使い、レリーズ・ハブとレリーズ・フォークの連結ピンを2つ外します。

レリーズ・ハブ(ベアリング)を外します。

レリーズ・フォークに入っているクラッチ・レバー軸の抜け止めリングを外したら、クラッチ・レバー軸の摺動部に注油し、クラッチ・レバーを外から何度も前後に動かします。

左写真のようにバールでこじないと重くて動きません。

手である程度動くようにならないと外れないので、それまでは頑張ります。

やっと外れてきました。

クラッチ・レバーはそのまま引き抜くと足元フレームに当たってしまうので、ジャッキで足元フレームを少し持ち上げる必要があります。

クラッチ・レバー軸にはOリングが付いていますが、その回りの摺動面が膠着したようです。

外すのにバールでこじたりといろいろ無理させたので、少し曲がってしまいました。

修正するのも良いですが、折角なので新品部品に交換します。

穴の内面(摺動面)は、潤滑剤を噴き付けてから耐水ペーパで磨いてきれいにし、仕上げに潤滑剤で洗浄しておきます。

後は、十分にグリースを塗付してから新品のクラッチ・レバーを取り付け、外した順とは逆順で元に戻していくだけです。

クラッチ・レバーの膠着により常時半クラッチ状態だったかもしれないので、クラッチ・ディスクの状態が気になります。

クラッチ・ハウジング回りの汚れ具合や独特の嫌な臭いがなかったので大丈夫だと思いますが、念のため外して確認します。

クラッチ・ディスクのフェーシング、プレッシャ・プレート、フライホイールと摩耗具合は問題ないようです。





外した部品等の組み付けを全て終え、残すはクラッチ・ペダルの遊び調整のみです。

クラッチ・ロッドにあるアジャスト・ナットのロック・ナットを緩めます。

左写真のように、まずはクラッチ・ペダルのトップ位置をメジャで測定します。

メジャを当てる位置に決まりはありませんが、出来るだけクラッチ・ペダルが下がる角度に合わせます。

230㎜です。

遊び量とは手で軽くペダルを押し込んで移動する量で、遊び量がないとクラッチ・ディスクのフェーシング摩耗を早めてしまいます。

逆に、遊び量が多過ぎるとクラッチの切れが悪くなるので、適正な遊び量(20~30㎜)に調整する必要があるのです。

スパナでアジャスト・ナットを回し、遊び量が25㎜くらいになるように調整します。

メジャで205㎜ですね。

ロック・ナットを締めて修理完了です。






ヤンマー・トラクタF20Dで、クラッチ・ペダルの遊び量の調整です。

トラクターの電装まわり3」で記載しているセーフティ・スイッチを短絡してからの続きです。

クラッチ・ロッドにあるアジャスト・ナットのロック・ナットを緩めます。

クラッチ・ペダルのトップ位置をメジャで測定します。

クラッチ・ペダルが下がる角度に合わせてメジャをあてがいます。

トップ位置は、212~213㎜ってとこです。

手で軽くペダルを押し込み、移動する量(遊び量)が25㎜くらいになるようにアジャスト・ナットを回して調整します。

187~188㎜ってところですね。

ロック・ナットを締めて遊び量の調整は終わりです。





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