トラクターの油圧まわり3

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クボタ・トラクタGT21で、ロータリが上がりません。

油圧レバーを上げても全く反応がありません。

原因はフィード・バック・ロッドが折れた事です。

フィード・バック・ロッドは、コントロール・バルブを作動させるスプール・ドライブ・レバーを介して油圧レバーと繋がっているので、フィード・バック・ロッドが折れると、油圧レバーを上げてもスプール・ドライブ・レバーが正しく動かずコントロール・バルブは作動しません。

つまり、油圧が作動しなくなるという事です。

ロッド・ピンがリフト・アームのロッド・ピン取付穴で膠着してしまった事で、フィード・バック・ロッドが折れたようです。

ロッド・ピンが自由に動かないと、ロッドに負担がかかり折れるという事です。

ジャッキ・アップして左後輪を外します。

主変速レバーと副変速レバーの防土カバーを外します。

シート下の前面カバーも外します。

外さなくても出来ますが、視界を良くするためです。

左写真で分かるように、フィード・バック・ロッドとアームを連結している割ピンがありますが、これを外します。

主変速レバーと副変速レバーを動かし、工具を入れる隙間を確保します。

マイナス・ドライバとラジオ・ペンチを使って割りピンを外します。

フレーム補強板を外してないので狭くてやり難いです。

フレーム補強板は頭部14㎜のボルト2本で固定されているだけなので、当然外したほうが良いですね。

左写真は、外したフィード・バック・ロッドです。

今度はロッド・ピンを外します。

完全に膠着しているので大変です。

割りピンを外さないといけないのですが、向き悪いです。

潤滑材やオイルを浸み込ませます。

当然すんなり浸み込みません。

ポンプ・プライヤで割り側を上向きにしようとしても、びくともしません。

折れたフィード・バック・ロッド端部の下にバールを差し込み、じわりと起こしていきます。

位置の良いところで割りピンを外します。

後は、折れたフィード・バック・ロッド端部をハンマで叩いて下げる、バールで起こして上げるを延々と繰り返して膠着をといていきます。

何だかんだで外すのに30分以上かかってます。





ロッド・ピンは、カップ・ブラシ・グラインダで磨いてきれいにします。

新品のフィード・バック・ロッドときれいにしたロッド・ピンは、すぐに錆びないよう塗装しておきます。

念のためです。

フィード・バック・ロッドを取り付けます。

割りピンを使いましたが、Rピンでも良いかと思います。

リフト・アーム側にロッド・ピンを取り付け、フィード・バック・ロッドを入れ適当にナットを回しておきます。

ロッド・ピンの軸部にはグリースを塗付しておきます。

左後輪を取り付ける前に、エンジンを始動しフィード・バック・ロッドの調整を行います。

これは、単に左後輪がなく作業し易いから先に調整するというだけです。

エンジン回転を1300回転くらいにし、油圧(ポジション)レバーを最上げ位置に動かします。

外側ナットを締めていき油圧をリリーフさせたら、そこから3回転戻します。

油圧レバーを下げてエンジンを切り、内側ナットを締めてロックします。

後は、外したカバー類と左後輪を取り付けるだけです。



クボタ・トラクタT22のフィード・バック・ロッドです。

前述のクボタ・トラクタGT21と同じで、ロッドが折れると作業機が上がらなくなります。

トラクタを水洗いした後には、ロッド・ピンの軸部に潤滑剤を注して膠着を防いでおきます。





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