田植機の植付まわり4

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クボタ田植機NSD8で、植付アームのプッシュ・ロッド交換です。

頭部12㎜のフランジ・ナット2本を外し連結板(回転駆動アーム)を外したら、頭部12㎜のボルト4本を外し植付アーム(2つ)を外します。

植付アームの取り外しは、継ぎ手との接合面にマイナス・ドライバなどを使って隙間を作っていく事で出来ます。

片方にシムが入れてあったので、後で分かるように継ぎ手にマジックで印しを付けておきます。

植付爪とカムシャフトのダスト・カバーを外します。

左写真で分かるように、プッシュ・ロッド(押出金具)に傷が入っています。

このプッシュ・ロッドと、それの摺動部の部品を交換します。

スクリュ3本を外し、蓋を外します。

蓋と中にある押出しスプリングは、きれいに掃除しておきます。

プッシュ・ロッドと押出しアームの連結部のUピンを外します。

ラジオ・ペンチを使い外します。

連結部の部品は、チェーンに使われている継手と同じものです。

このチェーン継手がスプリング・ホルダを介して、プッシュ・ロッドと押出しアームを連結しています。

プッシュ・ロッドを外します。

そのまま引き抜くだけです。

植付アーム内の洗浄は後でいいので、どんどん外していきます。

ダスト・シールを外します。

左写真のように、マイナス・ドライバの先端をハンマを使ってツバとの接合面(隙間)に打ち込み、起こす事で簡単に外せます。

左写真で、プッシュ・ロッド摺動部に見えているのがオイル・シールです。

泥水の浸入で傷んでいます。

指で掴んでいるのは、外したダスト・シールです。

オイル・シールを外します。

マイナス・ドライバの先端を、ハンマを使ってオイル・シールに打ち込み起こす事で外せます。

オイル・シールとの接合面(ハウジング)を傷付けないためにも、嵌め合い部(外周面)を避けて打ち込みます。

左写真で、プッシュ・ロッド摺動部に見えているのがブッシュです。

傷が入っています。

指で掴んでいるのは、外したオイル・シールです。

ブッシュを外します。

植付アームを適当な角材の上に置き、9㎜若しくは10㎜の平行ポンチを使ってブッシュを打ち抜きます。

出来るだけブッシュの中心を叩きます。

指で掴んでいるのは、外したブッシュです。

外した部品で、交換しなければいけない部品です。

プッシュ・ロッド、ダスト・シール、オイル・シール、ブッシュです。

植付アーム内は、そこそこ汚れています。

灯油に浸けた後、コンプレッサでエア吹き洗浄します。

クッション・ゴムを外します。

クッション・ゴムは、プッシュ・ロッドと押出しアームの連結部を外した時点で外してもいいですね。

押出しアームを少々強引に起こすとクッション・ゴムを乗り越えます。

この時、クッション・ゴムも斜めに傾くので、後は先の尖ったもので起こして外します。

斜めに傾かない場合は、最初から先の尖ったもので強引に起こして外します。

クッション・ゴムは交換するので、傷付けても構いません。

再度、植付アーム内をコンプレッサでエア吹き洗浄します。

交換部品を取り付けるハウジングは、先にウエスできれいに拭き取っておきます。

この後、新しい部品を取り付けていきます。





ブッシュを取り付けます。

ブッシュ取付口に潤滑剤を吹き付けてから、ブッシュを指で少しだけ入れます。

万力と外した古いブッシュを使います。

左写真のように、ブッシュに古いブッシュを真っ直ぐあてがって、ウエスを被せた万力で植付アームを挟みます。

平行ポンチをあてがってハンマで打ち込む方法は、ブッシュが潰れたりするなど、破損する可能性があるので行いません。

万力をじわりと締め込んでいきます。

程良く締め込んだところで止めます。

ブッシュのはまり具合を確認します。

オイル・シールを取り付けます。

指で少しだけ入れます。

今度は古いブッシュを2つ使います。

先程入れたブッシュに古いブッシュをあてがいつつ、オイル・シールにも古いブッシュを真っ直ぐあてがいます。

斜めに入らないように気を付けて、オイル・シールをゆっくり押し込んでいきます。

万力をじわりと締め込んでいきます。

程良いところで止めます。

オイル・シールのはまり具合を確認します。

ダスト・シールを取り付けます。

今度は、14㎜のソケットを使って押し込んでいきます。

14㎜のソケットは、6角タイプではなく12角タイプのものです。

ダスト・シールのはまり具合を確認します。





クッション・ゴムを取り付けます。

まず、指でクッション・ゴムを取付口に真っ直ぐ置きます。

そして、押出しアームを指で押し込めば、自然にクッション・ゴムもはまります。

植付アームにプッシュ・ロッドを入れます。

ブッシュ、オイル・シール、ダスト・シールのプッシュ・ロッド摺動面にグリースを塗付します。

ここで使用しているグリースは、環境に配慮した生分解グリースです。

スプリング・ホルダとチェーン継手で、プッシュ・ロッドと押出しアームを連結します。

今回は植付アームLとRそれぞれ2つだけの修理なので、カムシャフトのベアリング(ガタツキ確認OK)とオイル・シールは交換せず、このままいきます。

内部を洗浄して注油し直すのでしばらく十分です。

ちなみに、クッション・ゴムを取り付けるところから、写真が植付アームRに変わってます。

植付アームを取り付けます。

連結板は、そのままの自然な位置では取り付かないので、1つの方法ですが、植付アームを手で回し左写真のような姿勢にして、上側の植付アームのカムシャフト先端に連結板を少し入れたまま、プッシュ・ロッドが入っていく方に回して、下側のカムシャフト先端に取り付けます。

手で植付アームを回すには、苗載せ台を一番上に上げた状態から少し下げたところで油圧をロックし、主変速と副変速をニュートラルにし、植付SWを入れてからエンジンを止めます。

これで、ロータリ・ケースを手で回せば植付アームも回ります。

後で苗取り量を調整しなければいけないので、この時点で植付アームの固定ボルトを本締めしません。

植付アームのカムシャフト先端に連結板(回転駆動アーム)が取り付く訳ですが、この連結板の取付穴は、左写真で分かるように独特な形をしています。

つまり、植付アームのカムシャフト先端とダスト・カバーの取付穴は同じ形になっているので、よく確認してから取り付けます。

プッシュ・ロッドが最下端にいる下側の植付アームから、カムシャフト回り(ベアリングに対して)に少量注油し、その後ケース内全体にグリースを注入します。

蓋側にも少しグリースを注入し、スプリングを入れて蓋を取り付けます。

今回は、蓋をする前に植付アームを継ぎ手に取り付けていますが、先に蓋をしてから植付アームを継ぎ手に取り付けてもOKです。



別機ですが、同じNSD8の植付アームで、プッシュ・ロッド回りの部品を除いてケースに組み込まれる部品等です。

主にカムシャフトとその回りの部品等です。

ここまでの分解組立をするなら、金額的にも植付アームASSYでごっそり交換したほうが良いですね。





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