Hermann Broch

ヘルマン・ブロッホ(1886〜1951)





ヘルマン・ブロッホ研究の第一人者であり、またその翻訳でも知られる入野田真右先生より激励のメールをいただきました。そして先生のご好意により、1975年1月に河出書房新社から発刊されましたモダン・クラシックスシリーズ、ヘルマン・ブロッホの『知られざる偉大さ』におさめられております『ウェルギリウスの帰郷』を当サイトで掲載させていただけることになりました。
ヘルマン・ブロッホの代表作である『ウェルギリウスの死』の原点になるもので重要な意味を持ちます。ヘルマン・ブロッホに関心のある方は是非一読して、参考
にしてくださるようお願いします。
最後になりますが、入野田先生には特別な配慮を承りありがとうございました。



 ヘルマン・ブロッホは文学史上、特異な存在であり一部文学者には認められていながらも、出版のタイミングがヒトラーの時代にあって、大作「夢遊の人々」が発表されても、戦乱のため一般にさほど知られることもなく、未知のアメリカへ亡命、不遇な亡命生活を送らざるを得なかった。ナチスによる投獄がきっかけとなり文学史上に残る手法を編みだし、大作「ウエルギリウスの死」を完成させた。主要な登場人物はわずか数名、ローマの皇帝アウグストゥスに伴い、地中海の小港ブルンデシウムに到着したウエルギリウスが死ぬまでのわずか18時間の物語である。
 ブロッホの全体小説理論は人間の多層性を表すには必要な手法であった。人間の持つその瞬間瞬間の現実から形而上学的なことまでをも一瞬を単位でとらえ、一つのセンテンスで表現する。そのためあまりにもセンテンスが長く、難解である。人間の生と死、個人と時代。それらを叙情詩的にとらえ表現した。
 現在日本で出版されている作品はほとんどありません。これまでに出版された作品は以下の通りです。

  「夢遊の人々」(中央公論社)
  「ウェルギリウスの帰郷」(「知られざる偉大さ所収」)
  「ウェルギリウスの死」(集英社)
  「誘惑者」(筑摩書房)
  「知られざる偉大さ」(河出書房新社)
  「罪なき人々」(河出書房新社)
  「群衆の心理」(法政大学出版局)
  「ホフマンスタールとその時代」(筑摩書房)
  「崩壊時代の文学」(河出書房新社)
  「H・ブロッホの文学空間」(北宋社)
  「熱狂と中庸」(晶文社)

 今現在手に入る作品は「H・ブロッホの文学空間」(北宋社)、そして昨年10月末日に法政大学出版局より叢書・ウニベルシタスの一冊として「ヘルマン・ブロッホの生涯」が入野田真右氏の翻訳で出版されました。それ以外の著作をもし入手したければ古書店に頼るしか方法はありません。
 しかも現在日本ではヘルマン・ブロッホを紹介するサイトを私には発見できませんでした。あるいはまだ気づかないところにあったのかも知れませんが…。散見するのは大学の研究の一環としての論文などで、紹介するという状況ではありません。
 私個人の想いとして(きわめて自己中心的ですが)、ヘルマン・ブロッホを知って欲しい。ブロッホに限らず、こんな時代だからこそ膨大な過去の文学作品をもっともっと多くの人達に読んでいただきたと思い、また自らを叱咤激励する意味でこのホームページを作りました。
 まだ工事中のところがほとんどですが、少しずつ更新していきますのでたまには変わったかなと、見に来てください。よろしくお願いします。



目   次

年  表
「夢遊の人々」  Die Shlafwandler  工事中
ウエルギリウスの帰郷  Die Heimkehr 全原文訳文
ウエルギリウスの死  Der Tod des Vergil 運命悲歌原文訳文 
知られざる偉大さ  Die Unbekannte Grousse  工事中
罪なき人々  Die Shuldlosen  工事中
魅惑  Die Verzauberung  工事中
資 料
11 独り言などなど



ドイツ語固有の文字は
A+ウムラウト = AE
O+ウムラウト = OE
U+ウムラウト = UE
エスツェット = SS
と表示しております。
(小文字も同様です)





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ヘルマン・ブロッホ (Hermann Broch) は文学史上に特異な位置を占める作家であり、
アメリカで亡命生活を送ったが、故国の土を踏むことのできない悲運な作家であった。