北大東島 12 / JAN *SUN*



8時、モーニングコールに起こされる。ホテルの朝食は7:30〜8:30という早さと短さで、旅に出てもぐうたらな身にはもうちょっとゆっくり休ませていただきたいところ。で8時10分頃食堂に行ってみると、もう照明が消されて片付けモードに入っていたようだが、すぐに準備をしてくれた。白身の焼き魚、目玉焼き、味噌汁、のり、お香物、ごはん。ほぼ完食、目玉焼きが極上の半熟で◎。
午前中、ハガキや手紙を書き、フロントで糊を借りて封をし村役場前のポストに投函に。

ポストの上には島の天然記念物
ダイトウオオコウモリのはく製
がのっかってて
!!!
残念ながら写真が悪く
これではよくわかんないので(左)
後日、南大東郵便局
で撮影した1枚(右)
でも北の方がホンモノっぽかった 

集配時間を見ると、平日・土曜は13:00になっているが日・祝のところには記載がない。ということは、今日出しても14日まで来ないってこと・・・?? 雑誌の発売等は那覇でも本土より数日遅れるが、大東は那覇より更に遅れる。新聞すらその日の朝刊が午後の飛行機で届くので、夕方になる。したがって飛行機が欠航になれば、自動的に新聞休刊日。スーパーの食材も入らない日があったりするようで、S先生も買いだめしたリするそう。我々が思う以上に、日頃からサバイバル生活なんですね・・・。

昼過ぎ、ロビーで地元誌を読んでいると、S先生と、同じく琉大病院に勤めるK先生の2人が迎えに来てくれる。この島で、食事できるような店は、ここハマユウ荘のレストランしかない(空港2Fにあった喫茶店はつぶれたらしい・・・)。S先生は沖縄ソバ(650円)、K先生はハマユウ定食(だっけ?)、私は沖縄ソバの小(350円)。S先生の前にやって来た
超大盛りのソバに思わず目がテンになる。
「これ食えってのか・・・(笑)」
ソバ小も、小といってもかけうどん1玉ぶんくらいで、朝食完食して小腹すら全く空いていない私にはこれ以上入らぬ、という感じ。一緒に‘コーレーグース’という泡盛に唐辛子を漬けた薬味が出されるが、黄色い液体香辛料でかなり苦くクセが強いので、七味だけパッパと振る。ソーキ(豚角煮)が軟らかくて美味。K先生は定食に付いていたお刺身を、
「これ島で捕れた魚ですよ、どうぞ。」
と気を使ってすかさず差し出してくれるが、昨夜同じ物を食べていたから気持ちだけありがたく頂戴しておく。昨夜の夕食時同様、客は意外に多く(もちろん地元人ばかりだが)忙しそう。
S先生は琉大に就職するにあたって両親の猛反対を受けたとやらの(秘)話からはじまって、我がS歯科の近況をはじめ業界話、沖縄の方言にダイビングのことetc・・・私はもう6年もS歯科に勤めているからもちろんS先生には学生時分から何度かお会いしているが、個人的にじっくり話をするのは初めてで、ロケーションからしてもなかなかに面白く、こういうのも不思議なもんだと思ってしまう。
「じゃ、そろそろ、
どこぞへ行ってみますか(笑)」。

村役場車で島1周、ガイド2人付き時間無制限と、バスもタクシーも公共の交通機関が全くないこの島で贅沢極まりない観光。レンタカー、レンタバイクは宿で手配でき、レンタサイクルもあるが、空港⇔宿は宿の人に送迎してもらうしかない(これは南大東でも同じ)。ハマユウ荘の西から反時計回りに観光。

西港の近くに燐鉱石貯蔵庫跡なるものがある
大正時代から戦時中まで盛んだった
鉱採掘事業で使われていた建物が
廃墟と化している
瓦礫の山だが、ここからの眺めはよい

島には港が3つあるが、同じ時間でも風向によって、各港で波の高さが全く異なる。この日、西港はかなり波が荒く、港の岸壁の上まで濡れていて、こういう時は車で岸壁に近づくことすら危険なよう。

ザバーン!!と砕け散る音がオドロオドロしい
地響きがするほどのド迫力
干満に関係なく
不意に十ンmもの高波がやってきて
車ごとさらわれるなんてことも冗談ではないとか

実際、知らない島外の人間が海岸に近づき、毎年何人か波に飲まれて「
また人がいなくなった・・・」という噂が流れるらしい。コワッ

南北大東はサンゴが隆起してできた島。海岸線は360°
50mもの断崖絶壁であるから、落ちようものなら絶対に上がってこられない。そして少し沖に行けばもう水深ン千〜1万mの深海。ビーチもなく、ダイビングすら可能な場所は限られていてそれも上級者のみ。
西港の近くにある魚市場が開くのは漁船が戻ってきた時だけで、JAでは魚は買えないそう。空港の売店でもマグロのブロック等は買えるらしいが、
「そんなに買ってどうする?!」ってほど巨大なブロックしかないんだって。

‘上陸公園’には1900年にこの島を開拓した
八丈島の富豪
玉置半右衛門なる人物の記念碑があり
昨年は開拓100周年の記念イベントが
なんのかんのとあったらしい

そう、無人島で長らく人間の上陸を拒み続けていた大東島、人が移り住んでからまだ100年しかたってないんです!
しかしこの島はこれといった見所がなく、更に高い航空運賃と便の悪さのダブル悪条件で、K先生曰く、
「観光地になりえない、という点で、大東は沖縄の離島の中でも特殊だと思いますよ」。
確かに、私も再び北大東を訪れる事はないだろうし、今回を逃せば訪れる機会すらなかったかも知れない。
上陸公園の横には海水の淡水化施設と村営プールがありました。

今回の旅で
いちばん海が青く写っていた1枚
この日、にわか雨があったリと
天気はいまいちでしたが・・・
海の透明度は抜群で
底が見えていても水深10mは軽くある

島南側の江崎港は、先ほどの西港よりずっと波が穏やかで、釣り客が数人いる。結構釣れているようで、近寄ってみると港のコンクリの上にピチピチ跳ねる正体不明の魚。
「あっちのクーラーの中にも入ってるさぁ」
そこでクーラー拝見!


う〜わスゲー!!!(爆)
50cm弱はあろうかという、鱗がない
得体の知れない不味そうな
見たこともない深海魚(?)が5〜6匹
大漁!!
こんな大モノがこんなに釣れたら
そりゃ面白いだろうな〜

港には、船から荷物を吊り上げるためのクレーンが来ている。上にも述べたが、360°断崖絶壁の大東は、港はあるものの波が荒く、船のデッキと岸壁の高さも著しく違うため、船は港に着岸できない。よって週1便の‘だいとう’到着時には、荷物も人間もクレーンで揚げ降ろしされるのが島の名物風景。が、S先生ですら、
「荷物を揚げているのは見たことあるけど、人間の吊り上げは見たことない」。
実は今回来られなかったYちゃんも、ここ大東でカゴに入れられクレーンで吊られたいが為に、那覇から14時間もかかる‘だいとう’で来ようと過去に試みている。しかしやはり飛行機と船のスケジュールに仕事の休みまでがうまく合うわけがなく、その時もドタキャンして飛行機のキャンセル代を払っているのだ。ここまでくると彼女、大東に嫌われているとしか思えないけど・・・。とまぁそんな具合ですから、1〜2泊の旅行者が大東で船の入港を拝められるということ自体がかなり幸運、ってことでもあります。

南大東がとても綺麗に見えました
S先生も
「こんなにくっきり見えるのは珍しいかも」

港の上にはなんだかやたら立派な公園を建設中。絶えず工事でもしていないと労働力の需要がなくなるからだろうが、それにしても北大東はその後訪れた南大東以上に、必要以上に島じゅう工事中。

空港裏にある天然海水プール‘沖縄海’は
波が高く、近寄るだけで自殺行為
プールどころじゃない

それでも波をかぶりながら
怖いもの知らずで奮闘する釣人が!!

この時期、那覇は最高気温16〜17℃といったところだが、大東はもっと暖かくて20℃くらい。ただ風が強いので、海岸にいると長袖にセーターでも少し寒く、いくらなんでもさすがに半袖は無理。ビーチがないこの島では‘海開き’もなく、3月頃、気温と水温がそこそこに上がりさえすれば、夜中だろうが入りたい時に自由に入れるようだが・・・。

‘秋葉神社’は、神社といってもほんとに小さな鳥居と、神棚程度の小屋があるだけで笑ってしまうほど可愛らしいものだが、もともと先祖崇拝が強く神社の少ない沖縄では、この程度の規模が当たり前のよう。それでも毎年この神社の境内で‘大東相撲’大会が開かれるんだとか。(詳しくはわからないが、あらかじめまわしに手をかけた状態からはじめる?)

島内部の道路の両脇に広がるのはさとうきび畑ばかり
その道路に7〜8cmの黒いモノがたくさん落ちている
「これはカエルです」
夜になるとドッと出てきて、車にひかれるらしい・・・
にしてもすごい数だし、デカい
ゴロゴロ・・・というよりバラバラ落ちてたミイラ化したカエルの死体
ちなみにこの島、ハブはいません

北港はこの日、西港に増してものすごい荒波が打ち寄せており、港のかなり上まで波が上がってきていてキケン!! 大東島を旅される方、波が高い時に安易に海岸に近づかないでネ!!ほんとに危ないそうですよー。
島でいちばん高い場所にあると思われる灯台のたもとまで上ってみるも、高い木々に囲まれていて眺めは
×××。でも野性のメジロ集団にお目にかかり、菜の花は咲いているしで春な島でした。

そして最後に診療所

改装中と聞いてはいたが
実際行ってみると予想以上の大改装ぶりで
器材は出せるものほとんどが外に出され
床から壁から全て貼り替え中
どう考えてもあと1週間はかかりそうな感じ
いったいいつから診察できるのか??
診療室外の花壇にS先生が植えたミニトマトも
搬出した器材の下敷きにされていて
「あぁ・・・私の食料が・・・」
こちら受付

でも機器や材料、薬品は滞りなく揃っている風で
治療レベルに影響を与える事はなさそう
ただ、患者数1日平均7〜8人で当然大赤字
島の規模に見合わない医科と独立した
ここまで立派な診療所を作ったのは疑問

ここで沖縄離島歯科診療の実際について少しお話しましょう。
この程度の島(人口500人)では当然開業は不可能、医科の診療所がある島はわりと多いが、歯科のあるところは少なく、ケラマ諸島には1軒もない。よって島民は本島まで治療に通うが、それでも「島に診療所を!」という声はないそう。無医村ならぬ無医島には毎年往診チームが組まれ、Drが1ヶ月ほど滞在して集中的に診察しているのが現状。利便性より、なんたって採算の面で難しいんですね。ちなみにここ大東では、技工物(入れ歯やさし歯等)も本島でしか作れないため、型を採って模型を作り郵送し、できてくるのに3週間もかかる次第(通常1週間弱)。我々の感覚からすると仕事にならん!

と、車だと30分でまわれてしまうヨとのことだったが、なんだかんだ3時間くらいは観光(?)しました。2人は、
「お茶でもできるところあればいいんだけど」
ととても気を遣ってくれるが、唯一のレストラン兼喫茶店、ハマユウ荘の食堂も昼食後は夕方5時まで閉まっているから
お茶すら不可能!! すごい島!! JAに売っているという(空港にはありません)‘うふあがりクッキー’をお土産にくれ、
「明日夕方、空港まで送っていきますよ。また行きたいところあったら電話して下さいね」
と戻って行った。

あまり動いていないが、なぜか強烈な睡魔に襲われて今日も昼寝し、7時半夕食。

◆ DINNER ◆
お刺身(昨夜と全く同じ・・・)  ★★★★
豚肉炒め  ★★★★
高菜とツナの炒め物  ★★★
味噌汁 ★★
お漬物
ごはん


メニューは昨夜とさほど変わりばえしないがほぼ完食。概して何でも甘めの味付けなのが沖縄らしい。旅行者らしき人物が1人だけいる。地元人たちの会話は、何言ってるかさっぱりわかんない!!

                                      
Continue...


 
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