BEIJING 北京 >>> 11 / AUG / 2002 *SUN*



6時半、モーニングコールのけたたましい音で飛び起きる。
ホテルでバイキングの朝食。普段、日本では朝食はヨーグルト(←育ててます)のみ、または6枚切り食パン半分、調子の悪い日は栄養ドリンクだけだったりするくせに、食パン+ジャム、焼きそば、炒飯、餃子、ウインナー等ひとかけらずつ、さらに麻婆豆腐、ゆで卵(ゆですぎて黄身が緑色になってた)まで食べる。大きな円卓で、中国人のおじさん達と相席で食べるが、彼らは皆、大皿に山盛り取ってくる。私が食べているようなものの他にもお粥、まんじゅう、とうもろこし、ケーキまで(見るからにおっそろしくまずそうだった)。そして彼らは概して食べ方が汚く、(我々の感覚からすると)行儀が悪い。席につく前、歩きながらトーストをかじっているおやじがいるかと思えば、山盛り取ってきておいて半分近く残していたりもする。

8時、ロビーにはすでに顧さんが来ており、ドライバーも昨日と同じ張さん。チェックアウトの際、北京市税6元(90円)を徴収される。
天安門広場付近はかなり渋滞しているとこのことで、少し手前で車を降りて歩く。50万人を収容できるという広場、
広すぎ。お馴染みの天安門は上がれるらしいが上がらない。

紫禁城(故宮)も
バカみたいに広い
9000もの部屋があるらしい

建物はといえば
映画「ラストエンペラー」そのまんま

ただし、ここの宝物殿には価値あるものは残っておらず、ほとんどが台湾の故宮博物館やニューヨークの美術館に流出してしまったんだとか。
午門、太和門をくぐり広大な中庭を歩き、太和殿、中和殿、保和殿と見学、そしてまた門をくぐって○○殿、△△殿、××殿・・・・スケールは凄いが同じような建物が続くのと、屋根も天井も柱も、装飾や壁画は龍・獅子・亀ばかりで、2時間も見ているとやや飽きる。故宮内にはスターバックスがあり、顧さんは「おかしいよ!!」と怒っていた。例えば東大寺の中にマクドナルド、おかしいもんね。
最後に故宮の一室でお茶をいただき、そこにはなんとラストエンペラーの甥っ子なる人物がいて(本当かどうか??って気もするが・・・名前聞いたけど忘れました)、一緒に記念撮影してしまう。この人、63歳にして中国で2番手(?)の書家で、掛け軸、色紙等リクエストすれば好きな言葉を好きな書体でその場で書いてくれる。3文字2万円ほど(たぶん値切れる)。で、これまた本当かどうか、そのお金は全て紫禁城修復&保存のために寄贈しているんだとか。
BUT!日本語の達者な人間がやたらしつこくすすめるところをみると、周辺人物がかなりマージンをもらっているに違いない、と疑いの念を抱いてしまう私なのであった。顧さんによると、
「年配の日本人のお客さんは書いてもらう人多いから、団体だとここでかなり時間くうんですよ」。

再び張さんの運転で万里の長城、北京から80kmのところにある八達嶺へ。高速道が整備されているので1時間ほどで着いてしまうとのこと。長城見学の前に昼食の予定だが、早く着きすぎるというので途中七宝焼工場見学することに。
作製工程の見学では細かい仕事ぶりに感心するが、例によって土産物屋では店員が、もううざったいほどぴったりついてきて閉口する。ここで思わずあ〜っ!と叫びそうになる。というのも、昨年ギリシャはサントリーニ島で買い、日本まで抱えて持ち帰った‘石の地球儀’がずらりと並んでるじゃない!!(詳細はギリシャ旅日記9日目参照) ギリシャで「青い海の部分はラピスラズリだ」と言われて信じていたのが、実は七宝焼であったことが発覚。しかも値札の値段はギリシャとほぼ同じだが、こちらだと上手くいけば半額までディスカウントがきくということにショック。ただ、私が持っているものにはもちろん地名に漢字表記などないが(英語のみ)、ここで売られているものはほとんどが英語と中国語のバイリンガル表記。せっかく美しく磨き上げられた石の地球儀に漢字ってのはちょっとイケてない、というわけでギリシャで購入して正解だったと思いたい私。

昼食は土産物屋2Fのレストランで飲茶。といっても香港や日本でいう飲茶とは趣も味もかなり違う。しかも飲み物はスプライト、コーラ、ビールのみで、無料なのは最初の1杯だけ。そんなことならお茶でヨロシイ、と熱いジャスミン茶をいただく。料理は勝手に次から次へと運ばれてきて、焼き餃子、小包子(肉まん)、野菜、ビーフン、お粥、揚げ菓子、揚げ餅・・・・etc.なんと計
16皿ものおかずが所狭しと目の前に並べられたのである!! 当然3分の1も食べられないほどだが、全ての皿に手をつけてみて、「こんなもの食えるか〜!」というのがひとつもなかったことには感心。お粥がピータン入りで美味しかったのと、焼き餃子(といっても2個だけ)、それからスイカは完食しました。
そして前にも書きましたが歯並び矯正中の私、食後は5分たりと歯を磨かずには気持ち悪くて耐えられず、トイレでせっせと歯を磨き、楊枝でかき出し、それでも残っているプラークをやっつけるべく念入りにフロスまで通してしまう(職業病?)。

万里の長城

八達嶺入口から向かって右側が
女坂といって
比較的緩やかで登りやすいコース
左は男坂でいきなり急勾配
奥まで行くと
90分はかかるというコース
しかし女坂も
実際に足を踏み入れてみると
下から見るよりずっとキツく
手すりなしでは登れない
下りるのも怖いほどの急傾斜

それでも20分ほどで頂上まで行くと、その向こうにうねうねと延々続く長城が見渡せて満足天安門や紫禁城もそうだったが、観光客は外国人よりも圧倒的に中国人が多く、しかもン十人の団体で、バッチはおろか帽子やバッグまで同じだったりするからとにかく目立つ。

駐車場までの帰り道、レモンのシャーベットを買う(6元)。「溶けかけてる!」と言えば顧さんがすぐおじさんに文句を言い、冷凍庫の下の方のとかえてくれた。顧さんは枝豆のアイスクリームを買っていた(あずきの味に近し)。

北京までの帰り再び1時間の車内、歩き疲れたせいかウトウトする。今夜は北京西駅から夜行列車で
13時間半、河南省の洛陽まで移動するんです!
長城で汗をかいたのにシャワーすら浴びられないのがどうにも気持ち悪いが、日本よりはずっと涼しく(天気予報によるとこの日の最高気温30℃、最低気温は20℃、湿度が低いのでもう少し涼しく感じる)、建物内はどこもよく冷房がきいていて肌寒い。

駅への途中、茶館に寄る。強制的にジャスミン茶、ウーロン茶等試飲させられる。が、はじめて目の前で見る中国茶の入れ方。急須にドバドバお湯をかけて温め、一番茶は捨てて二番茶から入れる。湯呑を片手でひっくり返して3度回して飲む。お茶の香りをこうしてじっくり楽しんでから飲む良さ、奥ゆかしさと深さに感心して1缶70元(1000円)のジャスミン茶1つだけ購入。

北京西駅。
アジア最大というこの駅、駅前は大渋滞、駅前広場にはホームレスだか単に列車を待っているだけなのか、それとも切符が手に入らなくて途方に暮れているのか、ビニールを敷いて飯を食っている人やら昼間から横になっている人やらで足の踏み場もない。駅構内はそれ以上にものすごい数の人。1人だとビビリ、迷子になってたかも。でも、整然と美しい空港と違い、地元人や地方人が大きな荷物を抱え、スーパーや売店が所狭しと並び、せわしなく人が行き来し活気があるという点で、私は駅が、そして列車の旅が好きである。
顧さんから切符を受け取り、スーパーで水とビスケットを購入、グリーンカー(軟座・軟臥)用待合室で待つ。近くにいる欧米人団体も同じ列車で洛陽へ行くらしい。
「気をつけて行ってらっしゃ〜い!」
改札口で顧さんと別れ、洛陽までしばし1人旅。5日後の16日、再び北京に戻る。その時また彼女が駅に迎えに来てくれる。

ホームに降りると
20両はあろうかという
長い列車が待機してた
私が乗る7号車は軟臥(1等寝台)

コンパートメントで2段ベッド2つの4人部屋、私のベッドは下の段。しかし、中国の寝台車は部屋の男女別がなく(ヨーロッパは1等は男女別)、顧さん曰く、「
3人で女1人だけだったらイヤじゃない!?」ということだったが、乗り込んでみると私のコンパートメントはその状態なんでした・・・。
女性車掌が切符の確認に来る。切符を渡すかわりに小さな金属の札をくれる。漢字のくせに、何と書いてあるか解読できず。身分証明書も確認される。同室は中国人のおじさん2人と、30代と思われる男性。が、幸い3人とも1人旅で、各自、時々かかってくる携帯電話に出るくらいで(中国でもケータイはかなり普及してます。ビジネスマンはみんな持ってる)、室内で何か食べるともなく、さっさと横になり、本を読んだり仕事の書類らしきものに目を通すくらいで至って静か。隣のコンパートメントや廊下の話し声の方がずっとうるさいが、ドアを閉めてしまえばそれも問題なく、ひっきりなしにやってくる車内販売もシャットアウトできる。線路のつなぎ目のカタコトという定期的な音と
キューッ!!というブレーキ音(かなりやかましい)だけ。
余談だが、寝台車両の狭い(50cmほどしかない)廊下に2人の青年がビニールの将棋盤を広げてうずくまり、黙々と将棋をしているのには笑ってしまった。人通りが多く、車内販売が来るたび片付けなければならないというのに。車内販売は果物(桃やライチ)、カップ麺や弁当他様々な食べ物、水、缶ジュース、ビール、雑誌、おもちゃ、トイレットペーパーといろんなものが次から次へと来る。車内で必要なものはすべて買える。
軟臥は枕と綺麗にクリーニングされた布団があり、冷房もよくきいていて(20℃、寒すぎ)予想以上に快適。ヨーロッパの簡易寝台(2等クシェット)なんかよりずっとラクちん。
上段の2人はさっさと寝てしまい、私も日記を書いて就寝。向かいのおじさんに「部屋の照明消していい?」とジェスチャーで聞くと、「ア〜」と言いながら頷いてくれたので消灯。

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