♪ 演 目 ♪

☆ なまはげ太鼓 真山おろし・真山返し
 「なまはげ太鼓」は、秋田県男鹿半島地区に伝わる「なまはげ」の奇習行事をモチーフとした創作太鼓です。「なまはげ」という名は「ナモミハギ」という言葉の訛ったものといわれています。昔から冬に囲炉裏の火などで長く暖をとっていると手足に火型・火班ができ、これを「ナモミ」などと呼んでいました。この「ナモミ」を新しい年に当たり剥ぎ取って怠け心を戒めるというものが「なまはげ」の由来となっています。見た目はまるで鬼そのものの面をつけケラミノを身に纏った「なまはげ」にはいくつかの伝説があります。第一番目としては、漢の武帝が従えて来た“眉間(みけん)”“逆頬(さかほこ)”“眼光(がんこう)”“首人(おびと)”“押領(おうりょう)”という名の五匹のコウモリが鬼になったとする説。後にこの鬼が村人と石段造りの賭けをして負かされたと伝えられています。第二番目としては異邦人説。鬼のように大柄で紅毛に青い目の人間が海岸に流れ着いたというもので、滑車と特殊なロープを用いて五社堂の階段を造ったとする説です。第三番目として修験者説。修験道の霊場であった男鹿の真山・本山で修行する山伏の姿を「なまはげ」と考えたというものです。
 「なまはげ太鼓」では、年の節目としての年越しの晩に山神の化身である「なまはげ」が来臨し人々に訓戒と祝福を与えるというストーリーを二曲で表現しています。なまはげ来臨を描いた「真山おろし」は、銅鑼の音が静寂を破り、雄叫びと共に山を下った「なまはげ」が人々の心に潜む怠け心を戒め災禍を祓う光景を表現したもので、初めはなまはげ達が揃って太鼓につき合奏。徐々に勢いを増しつつ、中盤からは基本リズムの下打ちにのせて中央の太鼓をソロで打ち回し、最後は再び揃って迫力十分に曲を締めくくるという展開です。
後半の曲「真山返し」は、山へと帰って行く「なまはげ」に対し村人の感謝の意と五穀豊穣の祈願を表した曲で、軽快なリズムで祭囃子にも似た華やかで明るい印象となっています。



写真 : 男鹿の「なまはげ」




☆ 風神
 なまはげ伝説の里である男鹿のもう一つのシンボルである寒風山。
巡り来る季節を人々に知らしめるが如く、あたかも風神の思し召しのようにその様相を変化させていきます。季節を操り、恵をもたらす大自然への畏敬の念と、その象徴としての風神への憧憬。この曲では特に冬の訪れ、迫り来る寒風、吹雪を伴った荒れ狂う冬の嵐をモチーフとしました。早いテンポの下打ちに合わせ、締太鼓、中太鼓、大太鼓の三つのパートによるそれぞれのソロ、掛け合いへと展開し、躍動感の中に調和を感じさせる流れを狙います。少数精鋭ゆえの緊張感と各太鼓の個性溢れる豊かな表情をお楽しみください。





☆ 男鹿賛歌
 演劇「椿のような女」の劇中曲として作られた「男鹿賛歌」は、締太鼓、中太鼓、大太鼓の編成での組打型の曲です。締太鼓による軽快な下打ちに合わせ、中太鼓が2パートでリードをとり、後半は豪快な大太鼓ソロから各太鼓へと受継ぎ、エネルギッシュに展開していきます。組打部分はすこぶる素直で典型的ともいえるパターンで安定感があります。シンプルでありながら太鼓の迫力や楽しさを充分に持ち合わせた曲で当愛好会の代表的な演目です。




☆ 韋駄天
 仏法、伽藍の守護神として知られる韋駄天は、四天王増長天に従属する八将軍の首領で、釈迦が亡くなった時その遺骨を盗んだ鬼神をすさまじい速さで追いかけ、見事奪還したという伝説が有名です。その勇ましい姿をモチーフとして独り打ち太鼓で表現したのがこの曲「韋駄天」です。曲は静寂の序章から一転、速いリズムで疾風の如き躍動感をもって展開していきます。組打とは一味違う、虚飾を廃したスパルタンな雰囲気を感じてください。




☆ 響
 シンプルで直線的な組打曲です。当会のある姉弟のために作りましたが、その後、独り打ちや大人数でも演奏されています。曲は2パートの掛け合いから始まります。一般的なリズムのベースライン(下打ち)を敢えて廃し、ユニゾンで力強く展開していきます。場合によって途中にアドリブソロを盛り込みライブ向きの盛り上げが可能です。素朴で力強い太鼓の響きを感じてください。




☆ 荒波
 雄大で荒々しくも優しい男鹿の海をイメージして、太鼓の持つ独特のノリで自然と身体が揺れてくるような組打曲です。曲はソリストの導入から始まります。親しみやすく躍動感のあるリズムで展開し、途中にはソリストの独り打ち(または掛け合い)を敢行、さらにメインフレーズに戻り、個々の打ち手の見せ場となるソロ打ち回しへと進みます。掛け声をかけながら鼓舞しあい、波が幾重にも続いていくような広がりを狙うライブ向きな曲調となっています。




☆ パラダイス
 当会の主要行事である毎年1月の公演でお邪魔している横浜八景島。我々にとって心のホームともいえる大好きな八景島をイメージしました。冒頭から勢いよく打ち込み、音の積み重ねで広がりと成長を表現し、中盤からは南国風な笛(ホイッスル)の音をアクセントに明るく楽しい雰囲気を作ります。自由度のある下打ち(伴奏)も特徴で、今後さらにバージョンアップが図られるかも・・・。