温室効果、赤外吸収放射特集 09年3月時点での当サイトのまとめ

まだ見てない人は↑から先にどうぞ
 

高層の温室効果ガスで地表の気温が上がるの?

結論から言うと下層で飽和していれば高層に吸収の余地があってもなくても別に意味はありません。高層で吸収が増してもそれによって地表を温暖化させることができません。

T.まずなんだかんだいって下層が本当にほとんど飽和してることを説明
そもそも飽和の定義ってどうなってるんでしょう?気層があって地表からの放射を1回全部吸収すれば飽和なのか、その吸収の後の再放射すらu上に来なくなった状態なのか。私は後者だと思っていますが、温暖化論者はどうせ飽和以降も赤外吸収は増すんだって言いますけどね。
私の場合再放射がない想定なのでつまり1回の吸収で飽和です。

飽和してるんだということで出てるのがJack Barrettの研究です。端折りに端折って結果だけ紹介すると

水蒸気(Water vapour:288K、湿度45%、7168ppmのとき、
・波長15μmの帯域においても、水蒸気による吸収の方が圧倒的に大きい。
・二酸化炭素濃度が産業革命前の2倍になっても0.5%しか赤外吸収率は増えない
・雲と浮遊粒子状物質を考慮しないで、二酸化炭素濃度285ppmでも、約200メートルの大気(に含まれる温室効果ガス)で地球放射を吸収し切る。

よくあるニンバス4号のデータは雲や水蒸気が少ないときを狙って撮ったものです。『局地的なデータであり地球全体での状態を示すものではない』わけですが、全体としては砂漠のように乾燥してはいないはずですね。全体としてはもっと赤外吸収はあるのです。またJack Barrettの研究では雲と浮遊粒子状物質がないです。実際には赤外放射に対してほぼ黒体である雲が地球の50%を覆いますから、何もしなくても地球の約半分は赤外吸収が飽和してます。
ここの5ページも見てね。
あと水蒸気が全波長吸収するというのは『CO2による赤外吸収は未飽和なのか?』に書きました。

雲や水蒸気が少なければその分析外吸収率は減ります。でもそうして大幅に減った赤外吸収を、吸収波長が限定的な他の温室効果ガスが増えてもその波長以外、つまり水蒸気で吸収してた波長の大部分を肩代わりできるわけでもありません。温室効果への水蒸気の寄与率が減ったときは水蒸気の寄与率が減るだけです。



Barrettの研究の解説にありますが、二酸化炭素の効果が妙に小さい理由が吸収の重なりです。
二酸化炭素の吸収波長帯15μm付近は水蒸気による吸収もあるため、二酸化炭素だけならまだ飽和まで余裕がありそうでも水蒸気も含めれば飽和してしまう。
各種温室効果ガスの赤外吸収スペクトルの図から二酸化炭素と水蒸気とTotalの15μm付近に注目してみてみると、左の図の色塗った部分は吸収がある部分です。赤で区切って色濃くしたとこを見ると、二酸化炭素も水蒸気もあるTotalでより赤外吸収が増していることが分かります。

水蒸気と二酸化炭素の吸収の重なりって言うと、水蒸気の再放射を二酸化炭素が吸収する多重吸収放射になるとか、水蒸気と二酸化炭素で相乗効果になるとか言われることもありますが、
水蒸気の吸収が効く下層では再放射自体ほとんどしないし、多重吸収放射というのは複数回吸収放射するだけであって、それは吸収の回数が増しただけであって気層の吸収率は変わりません。

多重吸収放射するほどの温室効果ガス濃度であれば、そうでないよりは赤外吸収は多いですが、それは温室効果ガス濃度が高いから赤外吸収が多いのであって、多重吸収放射をするからではありません。もちろん多重吸収放射するからより気温が上がるわけでもありません。




仮に下層での再放射がありでそれで地表面温度が上昇するんだったとしても、赤外吸収が飽和した状態というのは放射が上に透過しない、地表へ再放射するしかない状態になるわけですから、既に投入エネルギーの100%が地表へ行くしかない状態なわけで、多重に吸収放射しようがしまいが地表面温度を上げるためのエネルギーをこれ以上増やすことはできません。そんなのでより一層気温が上がっちゃったら熱学法則違反です。
もちろん相乗効果、温室効果ガスが複数種あるとより赤外吸収が増すなどということはありません。


U.下層で飽和すればそれ以降は気温が上がらないこと、の前に
さて、下層で赤外吸収が飽和していることを説明しましたが、下層で飽和していればそれ以降は温室効果ガスが増えても気温は上がりません。気圧が低く温室効果ガスの少ない高層は赤外吸収の余地はありますが、でもそうして気圧の低い高層で赤外吸収が増しても気温は上がりません。赤外吸収の”余地があるだけ”です。
それの説明する前にまずこの二つ。

・そもそも温室効果ガスは高層ではそんなに増えない。
←日本上空の成層圏における二酸化炭素濃度の鉛直分布
成層圏の二酸化炭素って言うと、こういうのが出てきて二酸化炭素はほぼ均一に混ざっている、なんて言われる時があります。普段言われてる大気中二酸化炭素濃度も370ppmくらいですから。でもこれは存在量ではなくて単位体積あたりの存在比率『混合比』ですから、地表の大気と組成が大きく違わない限り似た値になるのは当たり前で、実際の存在量は地表付近よりずっと少なくなります。


 成層圏には大気の全質量の約17%が含まれている。だから、対流圏と成層圏で92%の大気が含まれることになる。

中間圏までの大気組成はほぼ同じで、この組成を持つ大気(気体)を空気という。だから、空気の上限は高さ80kmということになる。

http://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/taikinokouzo.htm 


海抜高度が大きくなるにしたがって、大気中の炭酸ガス存在量は減少する。

海面から高さ2キロメートルで地上の8割以下、5キロメートルで半分余になることは注目しておこう。
炭酸ガスと地球環境の変遷/長尾隆・星野常雄 1991

成層圏より上の二酸化炭素は地表の2割以下しかないんです。高空の少ない二酸化炭素。だからこそそれなりに未飽和となるわけですが、これが人為起源の二酸化炭素排出によってどれだけ増すのでしょうか?

温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)というものがあります。これまでCO2の観測地点は300箇所、80年代末は30箇所程度でしたが、JAXA開発の新衛星+観測センサーで、宇宙からの高頻度でグローバルな観測データと地上観測データ、シミュレーションモデルを組み合わせることにより、二酸化炭素濃度分布を高精度で推定することができます。今度の観測点は56000箇所にもなるそうです。2008年夏にこれを打ち上げて温室効果ガスの濃度分布を徹底的に調べます。世界中が期待するこのプロジェクトについてノンフィクション作家山根一眞氏と対談した
JAXA宇宙利用推進本部GOSATプロジェクトマネージャ浜崎敬氏によりますと、
浜崎:あまり高空を測っても意味がない。主に地表から3000メートルまでの間のCO2を測ります。人間が出してきた、出しているCO2は低層に多いですから。
山根:富士山から下ぐらいの高さだ。
メタルカラー烈伝 温暖化クライシス/山根一眞 2006

だそうです。高空を測れないのではなく測っても意味がないそうです。温暖化論者が高層で赤外吸収が未飽和だからこれによって赤外吸収が更に増すから問題なんだと言ってるのに、そこ測らないんだってさっ。でもこれは浜崎氏が正しいです。本当に意味がないのですから。


・大気の窓領域波長の放射なら透過できるが、元々窓領域を吸収できない赤外活性物質は窓領域波長の放射をしてくれない
赤外吸収の後再放射するんだ多重吸収放射するんだと言うとりますが、それの波長ってどう考えられているのでしょう?
後の話でもちょっと出てくるのでこれを見ておきましょう。
というわけで再放射はしないと言いながら大気放射のスペクトル図を出すことになるんですが、下のやつは私が漁った限りでは観測だとも書いてないし想定計算だとも書いてない。どちらも多分観測や模型実験や気候モデルによる吸収率の値から、キルヒホッフの法則の説明で出てくる『吸収率=射出率』でもって出したものだと思うんですが。下層の再放射はそもそも放射をしないんでなくて分子衝突で妨害されてるだけだから、再放射が全くないって事もないだろうから観測でも出せないことはないと思います。
 
この二つは『〈新〉地球温暖化とその影響 −生命の星と人類の明日のために−/内嶋善兵衛』にあったのを描き写したもの。
本元はKondratyev 1969 晴れた冬の夜の気温と水蒸気密度の高度分布から計算で求めたものだそうです。Zは高度です。
信用できないなら著書を手に入れて自分で見ましょう。

←は地表面の熱収支と気象/近藤純正より。
実線は快晴時の地表面へ下向きに入ってくる大気放射のスペクトルの例。

赤外活性物質は特定の波長の赤外線しか吸収できないけど、再放射する場合も特定の波長の赤外線しか放射しません。で、どうやら吸収した波長と同じ波長を再放射するようです。
なので大気から再放射するとしたら、図のように窓領域だけがないような波長になります。このおかげで赤外活性物質が飽和するほどあるにも拘らず、衛星から窓領域の地球放射を捉えて輝度温度を測ることができます。
ちなみに尖ってるのはオゾン9.6μm帯。ここだけは窓領域でも吸収あるので放射もある。




V.高層からの放射は地表へ帰れない
前回説明したように地球放射が温室効果ガスに吸収された後は温室効果ガスに遮られない地表へ戻れないルートで排熱されます。地球放射が温室効果ガスに完全に吸収されたということは、それが全部温室効果ガスに遮られない地表へ戻れないルートで排熱されるということであり、飽和以上に温室効果ガスが増えても、もう地球放射を遮って地表付近の加熱に回すことはできないのです。

*『加熱空気』とか『冷却空気』の中にも当然その高度の気圧に応じた赤外活性物質を含みます。
*「成層圏約40kmで放射をするようになる」としたのは、「大気と放射過程/会田勝 東京堂出版 1982」などで高度約40kmで熱のやり取りが分子衝突から吸収放射に変わる、という感じに書いてあったのに倣いました。本当は高度40kmで大体半々くらいで、はっきり分かれているわけではありません。



元々この温暖化説は地表の熱が逃げづらくなるが故に地表付近が温暖化するものだったはずです。当然その度合いが強くなった分今度は一度逃げちゃった熱は帰って来辛くなるのです。
地表の熱を排熱するために濃い温室効果ガス層を放射以外の方法で突っ切って高層によこしたんだから、よほど変な力をかけない限りまた地表付近になんか戻りません。ただでさえ地球放射がほとんど吸収されてしまうのに、高層からの下向き放射は地球放射よりずっと輝度も低く射出率も低く波長も狭いのです。
下層での再放射がありだったとしても同じことです。赤外吸収が飽和するというのはやはり地球放射が透過しなくなり、全て温室効果ガスに遮られない地表へ戻れないルートで排熱されることになり、そして飽和してるんだから高層からの放射は地表へ帰れません。やはり飽和以降は地表の気温は上がらないのです。

二酸化炭素に温室効果があるからこれがどんどん増えればどんどん気温が上がるのは当然とか言う不思議な人もいますが、残念ながら単に温室効果ガスがそこにあれば温暖化してくれるような都合の良い物質ではないのです。


W.高層の温室効果ガスが赤外吸収放射をする説  温暖化はどうした?
二酸化炭素温暖化説では、気圧の高い下層大気では水蒸気や二酸化炭素が多いので赤外吸収は飽和気味になるけど、気圧の低い高層は二酸化炭素も水蒸気も少ないのでまだ吸収の余地があるとしています。そんな温暖化論者の言い分も見てみましょう。ネット上では温暖化懐疑論へのコメントやこれに関わった増田耕一のサイト、それからrealclimateから見られるワートが書いたものは大体こういうことを言ってます。
”ということで、懐疑派の友人が”飽和説”にもとづく温暖化への反論を持ち出してきたなら、こう言いさえすればよいのです。

(a) 仮に大気が飽和していたとしても、温室効果ガスによる温暖化の増加をさせることは可能です。なぜなら、気圧が薄い(ため未飽和の)上層の大気での吸収こそが影響を及ぼすからです。

(b) CO2の吸収に関して言えば、大気中で飽和しているという説すら正しくありません。

(c) 水蒸気はCO2の効果を圧倒することはありません。なぜなら、赤外線が放出される上空の冷たい空域ではほとんど水蒸気は存在せず、水蒸気の蒸気圧自体も低いため波長ごとの吸収帯の間の漏れが現れており、そこではより多くの赤外線が通過するからです。

そして最後に(d)これらの問題は物理学者が50年も前に十分議論しつくしておりその物理プロセスはすべての気候モデルに組み込まれているのです。
CO2はすでに飽和説&水蒸気が主要因説への解説がでています/温暖化いろいろ

このことについては『CO2による赤外吸収は未飽和なのか?』でも紹介しましたので目を通してみてください。
大体スペンサー・ワートが紹介するギルバート・プラスの研究に行き着くようなんですね。これが1956年なので、温暖化論者としては「飽和説は半世紀も前に否定された」というわけです。

(b)についてですが、『温暖化の<発見>とは何か ワート/2003』の15ページでは大気上端までの濃度に相当する二酸化炭素を入れた気柱に赤外線を当ててやったら飽和したという実験を紹介しています。著書では温暖化論の進展に貢献したいろんな研究者が紹介されてますが、いかにも温暖化の宣伝に邪魔になりそうなこの実験の研究者については「ある研究者」としてちょろっと出てくるだけです。
まあそれはともかく、気圧の低い高層大気は確かに赤外吸収は未飽和で実際二酸化炭素も少ないから赤外吸収の予知がまだあるという意味では問題ない。


でも、実はこれ赤外吸収の余地があるのだとしか言ってませんね。気温が上がると言ってませんね。
1940年代からの研究で気圧の低い高層は二酸化炭素が少なくて、下層と違い赤外吸収の余地がまだあると分かった。これは別にいいですよね。ところがいつの間にかどういうわけか吸収が増せばとにかく地表・下層の気温が上がるんだということになってしまった。
しかもこれ、デタラメでも何かしら飽和以降も気温が上がる理屈が示されているとかじゃないんです。それが分かっているならわざわざこんな熱学法則に違反してそうなことまでやる必要はないんですが、気温上昇の理屈はひたすら言わないで、代わりに高層に赤外吸収の余地があるのだということと二酸化炭素が増えれば更に気温が上がるように作った気候シミュレーションを挙げることで理屈なしで既成事実化してしまった。
そりゃ確かに赤外吸収の余地がある所に温室効果ガスが追加されれば赤外吸収は増すでしょう。分子衝突の少ない高層なら再放射もするでしょう。再放射が更に吸収されることもあるでしょう。で、なぜかそこまでで終わっちゃう。
その再放射が下層や地表を有意に暖めるという肝心なとこが全く欠落しているのです。
温暖化論者は高層の温室効果ガスが赤外吸収放射をする説を主張しているのであって、高層の温室効果ガスによって地表の気温が上がる説を主張しているわけではないのです。

プラスの研究の紹介では、高層に赤外吸収の余地があることが分かった後「これ以上具体的なことは大規模な計算をしなければ何も言えない。」なんて書いてあってシミュレーションに取り掛かるわけですが、シミュレーションは具体的なことが分かってからそれに基づいたモデルを作って行うものです。シミュレーションは前提に基づいた計算をやるだけですからシミュレーションで具体的なことがわかるわけがありません。
それともまさかこの時点で既に赤外吸収すれば即温暖化するのだという認識になっていて、その具体的な気温上昇を大規模な計算とやらでいきなり出しちゃったとでもいうのでしょうか?

『温暖化の<発見>とは何か ワート/2003』は地球温暖化説がどうやって作られていったかが書かれている著書です。当然プラスやそれ以前の赤外吸収の実験も紹介されていますが、見てのとおりどの実験も二酸化炭素なり何なり温室効果ガスが少ない場合よりは温室効果ガスが多い方が赤外線の吸収が起こることしか分かっていないんです。温暖化懐疑論のコメントのpetty2004で出ている赤外吸収の余地があるとした実験もそう。(少なくとも条件を現実の地球に合わせた上で)その温室効果ガスによる再放射で気温上昇したなんていう実験はないんです。
むしろあえてそれをやってみたら結局赤外吸収の違いによる気温上昇の違いなんてないことが分かってしまった。
そんなもんだからNHK某番組やってた国立環境研究所炭素循環研究室で行われた地球温暖化実験のアオリは、”『おそらく世界で初めて』という地球温暖化の瞬間(を捉えた)”だったでしょ?まあ結局この実験も条件が現実の地球とかけ離れている上に、地球放射ではほとんど無視できるほどにエネルギーの小さい4.3μm赤外線の減退、箱の中の気温上昇でなくて赤外線の減退を捉えただけのものでしたが、それは温暖化の瞬間じゃないだろ。なんで箱の中の気温を測らなかったんでしょう?
この辺りの実験てことごとく赤外吸収についてだけなんです。温室効果ガスは吸収したら放射するんだと言う割には実際再放射を捉えてみた実験というのが妙に無くて、いつの間にか「赤外吸収=温暖化」という流れになっちゃってます。

確かに下層で赤外吸収が飽和していても吸収の余地がある高層で温室効果ガスが増えれば更に気温が上がるような気になっちゃうでしょ?だから私も以前『CO2による赤外吸収は未飽和なのか?』なんていう企画立てて赤外吸収が飽和なのか未飽和なのか気圧の低い高層はどうなんだなんてことを追っていたけど、それが罠なんです。V.で述べたように飽和だ未飽和だなんていう以前にそもそも高層の温室効果ガスで下層は温暖化しないんです。
温室効果とはそれなりに条件が揃った時だけ投入エネルギーの範囲でのみ温暖化してくれるだけです。赤外吸収放射の性質があるから温室効果ガスがあればとにかく温暖化するのではありません。いい加減これはちゃんと分けて考えましょう。
だから「大気の物理化学」にあったように、本当は温室効果ガスと呼ばず赤外活性物質と呼んだほうがいいんですね。水蒸気、二酸化炭素、メタンなどは赤外吸収放射の性質によって温暖化も冷却化も起こしうる赤外活性物質なんですね。

しかし気候シミュレーションは今も昔も赤外吸収=温暖化になってしまっている。

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高層で温室効果ガスが増えたことが確認できなくても、温暖化論者としては温室効果ガスは高層でも均一に混ざるということだから、単純に温室効果ガスが増えただけで高層の温室効果ガスも増えたことになる。
少なくともプラスの研究以降、赤外吸収しただけで温暖化していいことになってしまった。これはつまり赤外吸収の余地さえあれば単純に温室効果ガスが増えただけで即温暖化することになる。そしてプラスの研究までで赤外吸収の余地があることが分かった。
高度80kmくらいまでは乾燥空気の各主成分の混合比は変わらないのでここまで温室効果ガスが増えることができる=赤外吸収の余地がある=温暖化の余地があることになりほぼどこまでも気温上昇していいことになってしまっている。単純に温室効果ガスが増え続けるだけでどこまでも気温上昇することになる。

そうやっていくと例の『二酸化炭素濃度の対数に比例して気温が上昇する』というができあがります。この対数に比例して気温上昇する(よって飽和による気温上昇の頭打ちはない)というのは、ここにも書いてあるけど・・
すなわち、飽和に近いものの、さらなる吸収は可能であり、気圧の高い地上付近では飽和していても、気圧の低い成層圏では未飽和である。ただし、二酸化炭素濃度に単純に比例して吸収が増大するのではなく、吸収量はほぼ濃度の対数に比例する。また、このような定量的な関係を十分に考慮してモデルは作成されている。
地球温暖化問題懐疑論へのコメントver2.2

元々濃度の対数に比例するのは『吸収量』なんです。でもプラスの研究以降(もしかしたら以前から)赤外吸収しただけで温暖化していいことになってしまったので、気温も二酸化炭素濃度の対数に比例して上がることになってしまいました。当然これで飽和による気温上昇の頭打ちもなくなります。
その上で更なる赤外吸収が可能であることと二酸化炭素濃度の対数に比例して吸収が増大することを十分に考慮してモデルを作成したため、昨今話題の温暖化予測を出している気候モデルは温室効果ガスが増え続けるだけで飽和なんてお構いなしにどこまでも気温が上昇する恐ろしいものになってしまいました。なんで飽和するとは言いながらまだまだ気温が上がるなんていうんだろうと不思議だったけどこういうことでした。そのFlashで気候モデルは高層の温室効果ガスまでも温暖化要因に組み込んでいるって示したけど、実質的にはそんなのどうでもよくて、気候モデルはとにかく温室効果ガスが増えれば気温が上がるようにできています。高層が未飽和っていうのはそのモデルを作るための口実でしかないのかもしれません。



実際にはプラスの研究を元にしてフリッツ・メラーや真鍋淑郎らが水蒸気や対流もちゃんと含めた気候モデルで二酸化炭素倍増により2.8度上昇するというシミュレーションを出し(左図)、しかもそういう気候モデルによる気温上昇値をもう動かさないように1975年チャーニー委員会で決定してしまい、そうして決まった『気候感度二酸化炭素倍増で1.5〜4.5度』はIPCC以降もずっと使われ続けることになっちゃったのは『温暖化の<発見>とは何か ワート/2003』にある通り。詳しく知りたい人は自分で読んでね。

後は高めでも低めでも好きな気候感度を選んで、もしくは自分らでそれっぽい値を出して、その気候感度に対して温室効果ガス増大シナリオを与えてシミュレーションすれば、飽和とか波長とか全く気にせずいくらでも気温を上げることができるわけです。
もちろんこういう前提を課した気候モデルで気候再現実験をやれば、当然温暖化の原因は温室効果ガスによるものだという結果が出ます。結果が出ますというかそういう前提を課した時点でもう結果は決まってますけどね。
で、IPCCの見解は温暖化の原因はほぼ確実に人為起源の温室効果ガスによるものですよ、となるわけです。

次回予定  いろいろ小細工あるだろうけどやっぱり気温は上がらないよという話   以上 戻る