2-7 観測された気候を再現できることに意味はない

というわけで、なぜ観測された気候を再現できることに意味がないのか、具体例を挙げたりして説明してみようと思います。
一応もう一度確認しておきますが、
観測された急激な気温上昇は人為起源(の温室効果ガス)によるものだ!科学者間のコンセンサスが得られている!というお話の根拠は、
気候モデルの再現実験です。
人為起源(の温室効果ガス)を計算に入れて再現実験をすると観測された急激な気温上昇を”うまく”再現できます。
人為起源(の温室効果ガス)を計算に入れない限り、観測された急激な気温上昇を再現できないんです。
あの「ハンセン証言」のときの気候モデルも
IPCC第3次報告でも
それ以降の最新の気候モデルでも
そして当然ながら気候モデルは観測された気候を再現することで、観測データとの比較で合ってるかどうか確かめることによって、
将来の気候変化を予測する能力があると判断されます。これは2-5でも述べましたね。
気候モデルでまず観測された気候を再現して、それから予測を行います。まあ、あえて言えばこういうこと↓ですね。
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特に2001年の第三次評価報告書では、イギリスのハドレーセンター(サッチャー政権時に設立された気候研究所)が20世紀の気候の再現実験を行い、モデルの再現能力を示し温暖化予測の確実性を高めた。すでにデータのある過去の状況を忠実に再現することができれば、そのモデルの未来予測の信頼性が証明されることになるからである。 ハドレーセンターの実験では、自然起源と人為起源の2つの効果を合わせることによって、20世紀の現実の気温変動をかなり忠実に再現することができた(図4)。この再現実験により、ハドレーセンターで使用されているモデルが基本的な変動メカニズムを取り入れており、それに基づいた将来予測が可能だということが明らかにされた。 そこで第三次報告書では、過去の再現実験の結果から、特に過去50年については人為起源による温暖化が進んでいることを「確信をもって」 結論づけている。 全球気候モデル (MRI-CGCM2.3.2) を用いて19世紀半ばから現在までに観測された気候変化を再現する実験を行い、現在までに全球平均気温が 約0.7℃上昇してきたことをモデルはよく再現できています(図1)。このモデルを用いてIPCCが提案する いくつかのシナリオ(SRES)に基づく21世紀の気候変化を予測する実験を行いました。 この結果は21世紀の終わりに、シナリオによって1.5℃から2.8℃上昇することが予測されることを示しています(図1)。 また、モデルは気温変化の季節による違いや地理的分布も表現しています。例えば北半球高緯度では、 おもに海氷や積雪の変化に関係して、気温の上昇が冬には大きく夏には比較的小さくなっています(図2)。 さらに降水量の変化(図3)や大気の循環の変化(図4)を調べることにより、温暖化の詳しいメカニズムの解明を行っています。 こうしたモデルができあがりますと、事実に合うかどうかを調べます。そのモデルが、過去に起きたことや、現在起きていることを、ある程度忠実に再現できるならば、モデルの構造が、現実に近いものを表現していると判断することができます。 こうしてモデルの正確さを確かめたうえで、このモデルに、観測されたことのない変化(もちろんここでは将来の二酸化炭素濃度です)を数値として与えることによって、その影響が将来どのようなものになるか推定することができるようになります。 中・高校生のためのやさしい地球温暖化入門/後藤則行 1998
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膨大な計算処理を必要とする作業を細切れのデータに分けて、ネットユーザーで分担しながら計算処理をおこなうこと。こうしたプロジェクトの参加者は、データをダウンロードして自分のパソコンが稼働していない空き時間を使って計算をおこない、処理が終わったら結果をサーバーに送り返すだけ。実際にはソフトウェアがほとんど自動的にやってくれるので、面倒な手間はかからない。 非常に高価なスーパーコンピューターを使ってもそれなりの時間を必要とするような計算を、世界中のネットユーザーが普段使っている安価なパソコンでやってのけてしまう、 http://www.kanshin.jp/skunk/index.php3?mode=keyword&id=117581
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気候シミュレーションの計算を行なうクライアント・ソフトをインターネットで配布し、分散処理した結果を集計した。 計算には、世界150ヵ国、9万5000人がボランティアで参加し、日本からも504人が協力した。 シミュレーションでは、大気中の二酸化炭素濃度が産業革命前の2倍という「最悪のシナリオ」を想定した場合、 平均気温は1.9〜11.5度の範囲で上昇するという結果になった。 |
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気候の将来予測における最大の不確実性は雲にある。水蒸気はCO2の30倍近い温室効果と、気温を下げる日傘効果があり、仮定の僅かな違いが大きな結果の差を生じると言い、同じモデルで2000通り以上の条件を変えて計算したら、「2〜11℃以上とばらつきが多かった」という(朝日新聞 2005年2月16日)。 http://www.janjan.jp/living/0502/0502183727/1.php
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これ(2005年1月27日発行のNatureVol.433,pp.403-406の論文)は以前、原著を読んであきれたことがあります。「予選」で過去の気温変化を再 現できたモデルだけを選んで温室効果ガスが二倍になった場合の気温変化をシミュレーションし、その結果が2℃〜11℃の上昇という結論だったと思います。 http://otd12.jbbs.livedoor.jp/323440/bbs_tree?range=-100&base=300
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あー、そういえばそうですね。まあ、|
数値気候モデルによる20世紀の気候再現実験について 平成16年11月5日 国立大学法人東京大学 気候システム研究センター : 教授 住 明正 : 教授 木本 昌秀 独立行政法人国立環境研究所 : 主任研究員 野沢 徹 : 主任研究員 江守 正多 独立行政法人海洋研究開発機構 地球環境フロンティア研究センター: グループリーダー 江守 正多(兼任) |

情報が不足していたため、重要と考えられる気候変動要因の一部しか考慮されてこなかった昔の気候再現実験においても、
グラフを見てわかるように、ちゃんと観測された気候を再現できているのです。
そしてこの再現実験の結果が、人為起源の温室効果ガスにより観測されたような気温の急上昇が起こったという根拠として流布されているのです。
そして観測された気候を再現できたということで、気候モデルは将来の気候予測を行う能力があると判断されたのです。
そして実際予測をしました。予測可能性ありという割には1.4〜5.8℃というずいぶんと幅のある予測ですが。

ああ、これでまた、「前提」は違うのに観測された気候を再現できてしまっていると、
観測された気候を再現する気候条件は一つしかないのにこりゃおかしいぞと、そう言いたいわけだ。

そうですね。そしてこの気候再現実験について、IPCC第3次報告書にはこんなことが書いてあります
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・水蒸気,海氷力学及び海洋熱輸送など,気候の諸過程の理解とその気候モデルへの組込みは進展した。 ・最近のいくつかのモデルは,以前のモデルで用いられていた,大気と海洋の間で交換される熱量や水に関する 人工的な調節をしなくとも,現在の気候を十分復元している。 ・過去の気候の特定の期間についてだけではなく,ENSO,モンスーン及び北大西洋振動のモデルによる再現性がいくつかの面で改善された。 |

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問題は、1990年IPCC報告に使われ、その後90年代半ばまで使われ続けたコンピュータモデルは、とにかくデータとまるで一致しなかったということだ。モデルは二酸化炭素などの温室効果ガスの影響として、2000年時点で実際よりずいぶんと高い温暖化を予想していた。これは図138で明らかだ。温室効果ガスだけのシミュレーションは、2000年の温度を約0.9度、つまり実際より0.5度近くも高い温度を予測していた。IPCCは1996年の報告書の驚くほど見過ごされることの多い以下の発言で、この点については認めている。 使われているよりも低い気候感度を使わない限り、今日までに観察されているものよりも大きな温暖化結果を出力する。 (中略)硫黄エアゾロルの増加が特に、温室効果ガス増加によるもの(気温上昇)を打ち消すように働くという証拠が増えてきている。 IPCCはようするに、それまでのモデルが間違っていたといっているわけだ―前に主張されていたほどは温暖化しないか、温暖化を何かが打ち消している、と。その何かは、化石燃料の燃焼からくる硫黄微粒子である可能性も高いし、また火山やバイオマス年少や土地の変化からくる微粒子である可能性も高い。こうした微粒子の一部は太陽エネルギーを反射するので、冷却効果を持っているわけだ。 シミュレーションに硫黄微粒子を加えると、ある程度は実測値にもっと近い気温推移が出力される。図138では、予測による一般温暖化信号が20世紀後半の温度の実際の動きをかなりうまく再現していることを見ればわかるだろう。でも、1910年〜1945年までの急速な気温上昇はまだ説明されないままだ。 環境危機をあおってはいけない/ビョルン・ロンボルグ 2003
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信頼性の高い気候モデルが出現すると、20 世紀に観測された気温上昇の再現計算が可能になり、計算結果と観測値とを直接比較することができるようになった。この研究成果は、IPCC の第三次評価書(2001 年)でレビューされ、気温上昇は人為的な影響であるとの有力な判断材料となっている。 |

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IPCC第3次評価報告書(2001年)においても、数値気候モデルを用いて、20世紀後半の昇温傾向は人間活動に因ること、20世紀前半の昇温傾向は自然起源の気候変動に起因する可能性のあること、が指摘されていたが、当時の計算では、いくつかの重要なプロセスや気候変動要因を考慮していなかった。 |


ねえ。どう見てもおかしいんですよこれ。


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エアロゾルの温暖化緩和効果 nature 2005/12月22/29日号 エアロゾルが地球温暖化を緩和する効果は現行モデルの2倍にも達するらしい。 化石燃料などが燃やされると、地球温暖化の原因となる温室効果ガスと同時に「エアロゾル」と呼ばれる汚染物質の微粒子が空気中に大量に放出される。エアロゾルには太陽光の入射を遮り温暖化を緩和する効果があるとされているが、これまでの観測では確かなことはわかっていなかった。イギリスメットオフィスのベローニン博士らはNASAの地球観測衛星テラとアクアを用いてエアロゾルの密度や反射率の測定を行い、従来の観測との比較を行った。その結果エアロゾルの冷却効果はよそうよりはるかに大きく、現行モデルの2倍に達することが明らかになった。この値はモンテカルロ法と呼ばれる確立手法を駆使して得られたもので、これまでで最も精度の高いものと考えられる。博士らは現在健康上の懸念からエアロゾルの排出にかけられている観測が、強化されすぎると、かえって温暖化が進むかもしれないと指摘している。 |

どーしましょ?

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1988年、国連のもとに“気候変動に関する政府間パネル(IPCC)”が設けられてから、温暖化とそれに伴う気候変化の予測のまとめが90年、95年と5年ごとに行われている。このため、世界中の気候モデリングの研究グループは、それぞれのモデルによる予測計算を行っている(研究費を支出する側からの期待に応え、せざるをえないという面がある)。20以上も(海洋大循環を結合したものはやや少ない)モデルがあるが、基本の物理は同じであるから、違いは、例えば雲の生成のように直接計算できない複雑なプロセスを経験則にもとづきいかに定式化するかだけで、それも考えることはそんなに違わないから(そのうえ、社会的影響の大きい問題であまり冒険ができないという心理が働くから)同じような結果が出てくる。“科学”の観点からは大して意味のない努力であり、本来なら“すでにある研究と違った主張があるのか、何か新しい発見があったのか”というレビューによって没になってもおかしくない研究がIPCC報告書に取り入れられ、世界中の研究者のコンセンサスを示すのに役立っている。科学行政の側においても“IPCCへの貢献”を望んでいる。確かに、温暖化論への疑問をもつ人々を説得したり、さらに国際的な温暖化抑制策に合意を得るためには、世界各国の専門家の見解が一致していることを確認し、示すことは重要であろう。しかし、そのため(相互批判ではなく相互同意のため)世界中の気候モデル研究者の時間とエネルギーが膨大に費やされるのは、相互批判を第一とする科学にとって健全な状態とはいえない。 |
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・気候変動は単なる「偶然に生ずる変動の一つ」であり、実際の大気の温度はなんらの外的な力(日射量の変動、大気中の炭酸ガス、ダストの変化、その他)の影響を受けなくても、大気中の渦動によって熱が再配分されることにより、数百年の期間に気温は1.5℃程度の範囲では自ら上下する可能性もある ・外的な強制力をまったく抜きにしてここで観察された規模の内的変化は、過去百年間に観察された北半球の気温高下と同じ大きさの高下を示しているのだ! 地球温暖化論への挑戦/薬師院仁志 2002
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何が原因でどれくらい気温が変動するのか分かっていなくても、モデル製作者の考える気温急上昇の理由が現実の地球とまるで違っていても、CO2+フィードバックの影響が大きいとみようが小さいとみようが、自然要因が大きいとみようが小さいとみようが、グリッドが荒くても細かくても
コンピュータが速くても遅くても、基本的にたった1種類しかないはずの「観測された気温変動」を再現することができてしまうのです。
こうなると当然ながら、天気予報が出来るモデルだからとか、季節変動を言い当てられるとか、
古気候を再現したとか、ブラジル初の熱帯性低気圧発生がまぐれで当たった、などと言っても、
やっぱり少なくともそれだけでは予測が可能ということにはならない、ということです。
それは人間様の設けた二酸化炭素温暖化脅威説という前提が正しいと判断することはやっぱりできないからなのです。
気候システムの理解は現実の地球のデータからでしかできません。そりゃあ、
気候モデルは現実の地球では危険だったり規模が大きすぎたりそもそも不可能だったりする実験を、まあ模擬ですが行うことができます。
気候モデルでは解らないことに対して「この要因をこう変えたらどうだろう?」と、仮説を立てて実験することもできます。
利点は確かにあります。いろんな仮説を立てていろんな可能性を考えるのはいいことでしょう。
いろんなって言ってもほとんど二酸化炭素温暖化脅威説の可能性しか考えてないですけどねー。
しかし現状のように性質の違う仮想の地球がたくさんあって
”どれも現実の気候を再現できる。どれも予測は可能。不確実性はあっても信じろ。”などと言われてもどう信じたらいいのでしょう?
解らない事に対して仮説を立てて考えることが出来ると同時に
その仮説が正しいかどうかも解らないのです。
人間様の設けた前提どおりに動くしかない気候モデルは
いろんな仮説があるときどれが正しいかを判断することはできないのです。
温暖化をもたらす要因として考えられるのは、人為起源の温室効果ガスかもしれないし、自然起源の温室効果ガスかもしれないし、
太陽活動かもしれないし、ヒートアイランドのせいかもしれない。原因がどれかひとつって事はないだろうから、
どれかが強くてどれかが弱いのかもしれない。もしかしたら全く未知の要因もあるかもしれません。
でもスーパーコンピュータ君はどれが正しいかなんてわかりません。人間様がどの要因が強いか弱いかを決めて、
その前提でもって観測された気候を再現できる気候モデルを作るしかないのです。
でもスーパーコンピュータ君はどの前提が正しいのかはわからないから、
人間様が「人為起源の温室効果ガスが主因となって温暖化したのだ!これからもそうなのだ!」という前提を課した気候モデルを作ったら、
スーパーコンピュータ君は全くその通りにシミュレーションしてあげるしかありません。
もし「太陽活動が主因となって温暖化したのだ!これからもそうなのだ!」という前提を課した場合でも同様。
だってスーパーコンピュータ君は計算がどんなに得意でも、どっちの仮説が正しいかなんてことはわからないもん。
ただのバカデカイ計算機だもん。俺に聞かれても知るかよそんなこと。ってことです。
世間一般では気候モデルは『観測された気候を再現できた=正しい』と判断されてしまいますから(他に判断基準なんてあるんでしょうか?)、そして例に挙げた再現実験でもわかるように前提がどうだろうと観測された気候を再現することはいくらでもできちゃいますから、
極論すれば気候モデルでやっちゃえばどんな仮説も『あり』になってしまうのです。

じゃあもしもあんたの考えで気候モデルを作ったとしたら…
私の設ける『前提』は、第1作目を御覧頂ければ大体どんな感じになるかわかると思います。
そして当然、観測された気候を再現できるけど二酸化炭素温暖化脅威説とは違うモデル結果になるでしょう。
でも再現できたんだからそのモデルは正しいし、
気候予測は可能であると判断してもらわなければなければなりません。現行のモデルがそうであるように。

それじゃあどの仮説を・どの予測を信じたらいいのか全然分からないじゃないですか。
「スーパーコンピュータを使った気候モデルで現実の気候を再現できる」ということになんの意味も無くなっちゃいますよ。
そうでしょ?
だから、冒頭であえて確認した「気候モデルで、二酸化炭素濃度上昇を考慮した気候再現実験によって
観測された気候を再現できたから(考慮しないやつでは再現できないから)二酸化炭素温暖仮説は正しい。
再現できた気候モデルは気候の長期予測能力がある」とする
IPCC(温暖化研究の最高権威)はもちろん誰もが認める『気候モデルによる地球温暖化の原因特定』は、
成り立たないのです。無理なんです。
二酸化炭素温暖化脅威説に(初回や2-8で述べるような)根拠がなかろうと間違っていようと異論反論があろうと、
もうとにかく『人為起源(の温室効果ガス)を計算に入れない限り、観測された急激な気温上昇を再現できないんだ!』
というプログラム(気候モデル)を作ってしまえば、
国の威信をかけて作った、一台400億円、電気代だけで年間7〜8億円、8台のスーパーコンピューターからなる計算ノードを高速ネットワークで
640台つないだもので、総プロセッサー数は5120個。主記憶容量は10TB(テラバイト)。ピーク性能は40TFLOPS(テラフロップス)、
現時点で達成している演算性能は35.86TFLOPS(テラフロップス)で、02年4月18日付けで世界最高速として承認/登録されている、
黒潮の再現や町単位の大きさでの雲の再現にも成功した、最強最速地球シミュレータは、
『人為起源(の温室効果ガス)を計算に入れない限り、観測された急激な気温上昇を再現できない』という、
(仮想地球じゃなくて)現実の地球のデータや科学知見から見たら間違っているシミュレーション結果を
ちゃんと出してくれます。スーパーコンピュータとは、そういうもんです。
人間様の設けた前提どおり、もっと言ってしまえばお上と御用学者の望みどおりの結果を理論の正否に関わらず、
従順に出してくれるんですから。しかもそこには「最強最速地球シミュレータ」や「権威ある科学研究機関」のお墨付き。
実に優秀な、扱いやすい政治の道具であります。
それから、
1990年IPCC報告に使われその後90年代半ばまで使われ続けたコンピュータモデルは、
観測された気候を再現できなかったらしいですけど、でも予測はしました。
結局再現できなくたって予測はしてるんです。
IPCC第一次報告書(1990)・第二次報告書(1995)
第二次報告書の公表が1995年で、おそらく気候モデル実験そのものは1年前くらいですから、
この時期までのモデルは観測された気候の再現がうまくいってなかったわけです。
しかし、少なくとも当時はこの報告書が二酸化炭素温暖化脅威説の最新最良の知見として出回ったはずです。
第一次報告書では気候感度2.5℃を最良の推定値とし、温室効果ガスの排出抑制をより厳しくする順に、
Bauシナリオ、シナリオB、シナリオC、シナリオDと4種類の排出シナリオを想定し、
簡便気候モデルにより1850年〜1990年の気候再現実験と1990年〜2100年の気温変化予測が行われました。
グラフを載せられないのが残念ですが、ウチの企画でいろいろ挙げた再現実験からしてみれば、
1850年〜1990年の再現性はお世辞にも高いとは言えません。
なのに、予測実験はちゃんとやってます。その結果こういうことになりました。
気候モデル実験の結果が社会的に非常に注目され大きな影響を及ぼすこととなりました。再現はうまくいかなかったけどね!
そうなると、やっぱり現実の気候を再現できなくたって別にかまわないということになります。無意味です。
再現できるようになったという現在でも予測の不確実性(気候感度)は変わらないままです。
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1.5〜4.5度というIPCCの気候感度についての予測は、1990年〜2001年までのIPCC報告書すべてでずっと同じだ。 1970年代以降の科学研究文献でもこの数字は変わっていない。つまりこれは過去25年間を通じて、 二酸化炭素による温暖化の基本的な推計レンジはまったく改善していないってことだ。予測変化が出てきたら、 それは主にシナリオ変化のせいだ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 基本的な気候感度が1.5〜4.5度のままだということは、二酸化炭素濃度が倍増したときの温暖化が どちらかといえば小さい(1.5度)か、かなりでかいか(4.5度)がほとんど判断がつかないということだ。 環境危機をあおってはいけない/ビョルン・ロンボルグ 2003
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わざと再現の上手くない気候モデルを使ってる場合もあるみたいですけど、こんなのは?
| 大学側の人の中には。「本来我々の知識は不十分なんだから、今の知識で作ったモデルで合うはずがない、合っちゃダメだ」という人もいる。「今、合っていたら全部わかっているんですか?」というと、それは違うでしょ。そこは立場が非常に分かれていますね。とにかく一般的に大学のモデルは良くないです。それはある意味ではそういう建前みたいなものがあって、今の知識でよく合うはずがない。それを会う様に、いろいろ手を加えればそりゃ合ってきますよ。「それは我々の知識ではなくて、合わせるべきものに似せているだけのことだ」という議論もあるし「温暖化予測ではよく合ったモデルでやらないと結果が違う」とかいろいろ議論がって、どうするかは非常に議論が分かれているところです。 本音で話そう地球温暖化 第2章 大気大循環モデル 住明正/日本化学会 編 2002 |
知識が不十分である以上、気候モデルのどこがどれだけ現実と異なっていれば正解なのかは分からないはずですから、
結局一緒じゃないですか?居直って全部間違ったモデルを作るなんていうわけにもいかないし。
大体、日の目を見るのは二酸化炭素温暖化脅威説に沿った上で現実の気候を再現できる気候モデルだけでしょう。
あと、「温暖化予測ではよく合ったモデルでやらないと結果が違う」というのはどういうことでしょう?
どこかに正解が書いてあるんでしょうか?
ちなみに、例に挙げた分散コンピューティングによる地球温暖化予測ですが、
その後2006年。分散コンピューティングで地球温暖化のモデルを検証
ということでまた、オックスフォード大学の科学者withボランティアの方々で似たような実験をやっています。
一人ひとりに異なった気象モデルが割り当てられ、1920年から2000年までの変動を計算する一次実験と、
一次実験の結果を現在の実際の気候と照合して、うまく合っていれば、2080年までの変化を予測する二次実験とからなる
らしいのですが、この記事を読むと
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世界中の参加者たちは、1つ1つ変数の設定が異なる気候モデルの1つをダウンロードする。個々の気候モデルは、コンピューターの未使用のリソースを使って自動的に実行され、1920年――信頼のおける記録が入手できる最も古い年――から2080年までの地球の気候をシミュレートする。 どのモデルが過去の気候状況を最も正確に表しているかを検証することが、未来を最も正確に予測するモデルを見つけるのに役立つと、プロジェクトの主任研究者デイブ・ステインフォース氏は話す。 「過去を正確に示していても、それぞれが予測する未来は大きく異なるというモデルが多数あるはずだ。モデルがどの程度信頼できるかを調べるには、数十万ものシミュレーションを実行しなければならないため、これまでなかなか調査が進まないという問題があった」と、ステインフォース氏は語る。 気候を予測するには、大気中の二酸化炭素レベルから雲から落下する氷の粒の速度にいたるまで、平均的なスーパーコンピューターでは監視できないほど多くの変数を追跡する必要がある。 ボランティアの力を借りれば、数千の異なるモデルの結果を比較対照できるようになり、地球の気候の未来をより正確に予測できるはずだ。 |