| UCHOUTEN探検記 | |
| 池袋・洋食 |
| 期日 | 平成16年2月5日 |
| 参加者 | 横田和章…私 |
このところ横田和章氏は池袋へ出張することが多い。 そして私にとって、出張とグルメ探検は切って切れない関係にある。 グルメは贅沢というイメージがあるが、私の場合、決してそうではない。 贅沢の程度を表す指標として、「エンゲル係数」と呼ばれる指標がある。 これは、収入における食費や住宅費などの割合を示すものである。 エンゲル係数は高ければ高いほど「貧乏」とされる。 そして私の場合、一般の人に比べてこのエンゲル係数が高めのようである。 つまり涙の貧乏である。要するに食費の比重が多いのである。
さて、本日は池袋の洋食店「UCHOUTEN」へ出かける。 ここはWebサイトの口コミ情報で見つけたお店である。 情報によればこのお店、とにかく「美味しくて、かつ安い」そうである。 エンゲル係数が高いB級グルメ探検家には、 とってもありがたいお店である。
お店は池袋駅から徒歩15分ほどの距離にある。 鉄道が発達したこの街で、 駅から徒歩15分というロケーションはまさにブラックホール。 店に近付くにつれ風景はオフィス街から路地、 そして少し住宅地風へと変わって行く。 ネオンきらめく池袋駅周辺とは全く違う、灯りの少ない静かな街だ。 サンシャインがそびえる景色の一角に、 こんな静かな風景があったとは少なからず驚きである。 そして、こんな場所に本当にお店があるのだろうかと不安になりかけた頃、 道の左に小さなお店を見つける。
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私「お薦めは?」
店員さん「今日は近江牛のハンバーグがお薦めですね。」
私「ではそれと。あとシーフードのクリームコロッケってどれぐらいの大きさなんですか?」
店員さん「そうですね、これくらいです。」
…(指で示された大きさは玉子大)
私「それでは、それも2個お願いします。」
店員さん「かしこまりました。」
しばらくして運ばれて来たハンバーグは、 ポテトのつけ合わせの白、クレソンの緑、ニンジンの赤などがあしらえてある。 そのすばらしい洋風芸術的な出来栄えにとても感動する。 その一方で、一緒に運ばれて来たごはんとお味噌汁は、どんぶりとお椀である。 とっても気取っているのに、かつとっても気取らない料理なのである。
そしてその味の方も大変に美味しい。 ハンバーグは脂身の少ない上質の肉を使っているようで、 肉汁たっぷりでかつさっぱりとした味がする。 それをごはんとお味噌汁のおかずとして食べるのである。 もちろん箸で全然オッケー。 これが本当に美味しい。
ハンバーグの方もさることながら、 別に運ばれて来たシーフードのクリームコロッケがまた一段と美味しい。 一見するとよくあるカニクリームコロッケかと思えば、 実はエビなのである。 特にすり身になっているわけではなく、 中にはエビの尾がそのまま入っている。 クリーミコロッケなんてカニがあたりまえだと思いがちだが、 それをエビにするというのは思いもよらないアイデアだ。 そして、エビにはカニにはない香りがあり、 その香りがクリーム全体に広がっていて大変に美味しいのである。 それにエビならプリプリとした触感も楽しめる。 いやぁこのコロッケ、なんて素晴らしいアイデアなのだろう。 思えば洋食というのは本来、日本料理でもなければ外国の料理でもない。 街の洋食屋さん達の手で、かなり最近生み出された創作料理なのである。 このエビの香りに満ち溢れたクリーミーコロッケを食べて、 創作こそが洋食の原点であることを思い起こす。
しかもこのお店、料金も破格である。 近江牛のハンバーグが、ごはんとお味噌汁つきでたったの980円。 シーフードのクリームコロッケ2個にオレンジジュースをつけても、 税込み2000円を切る。 ランチタイムならともかくディナータイムでこの料金。 値段だけみればそこら辺の定食屋さんと一緒である。 それだけの低料金にもかかわらず、これほど素材や味を吟味しているとは、 赤字覚悟に違いない。
店員さんの応対も気持ちが良いし、 低料金で創作意欲満点の美味しい料理が食べられる。 ここはとても気取った味の洋食を、 気取らずに箸で食べられる素晴らしいお店である。
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そのわずかな営業時間と長い行列がネックで、 私は大勝軒には一度も行ったことがない。 ところが情報によると、 新しく南池袋に支店が出来て、そこならば営業時間も17:00までであり、 さほど混んでもいないとのこと。 それでこの日は、初めて大勝軒の味を楽しむべく、 15:00頃に南池袋支店へ出かけてみたのであった。
店は小さな路地にあり、この時刻は空席もあるけどそれなりに客で賑わっている。 「あつもり」と書かれた食券を券売機で購入し入店。 店員さんは「コートは後ろの壁にかけて下さい。 カバンは椅子の下にいれて下さい。右に詰めてカウンターにお座り下さい。」 と話す。 いわれたとおりに席について食券を出す。
「あつもり」というのは「あったかいもりそば」の意味で、 温かいつけ麺である。 しばらくして出されたあつもりは、 麺とスープがそれぞれ別のどんぶりに盛られている。 スープはとんこつとカツオの出汁に、 おそらく米酢と思われる酸味と、砂糖と思われる甘みが強く加えられている。 麺は太めで冠水が多め。そしてなにより麺の量が多い。 普通のラーメンの倍の量はある。
早速食べてみると、確かにその甘酸っぱいスープの味は他に例を見ない独特のものである。 好きな人は時々無性に食べたくなる味だと思う。 だがしかし、あくまで私の個人的な印象であるが、 この方法だと麺もスープも冷めやすいため、 とんこつスープの油分がどうしても凝固してしまう。 それが非常にしつこく感じる。 また麺はどんぶりに入れて出されるため、 どんぶりの底の方には水がたまっており、 麺は下へ行くほど伸びてしまっている。 本来つけ麺のメリットというのは麺が伸びなくて、 さっぱりと食べられる点にあると思う。 スープの酸味や甘みはつけ麺らしいさっぱり感が感じられて良いと思う。 がしかし、凝固したとんこつスープの油や、 どんぶりの伸びた麺はそのさっぱり感を打ち消してしまっている。 何より、ラーメンは麺を食べるものであり、 スープに比重を感じるこのラーメンには、やや違和感を感じる。 それでもたまに変わったラーメンを食べてみるというのも気分転換になるし、 なかなか楽しいものかも知れない。 但し、こんなものを食べるために、 本店に2時間も並ぶというのは狂気の沙汰である。
横田和章氏はラーメンがとても大好きである。 ラーメンなんてパッと食べてパッと楽しむ手軽な料理だと思うので、 ズシっと長編探検記を書くことはがあまりない。 珍しく書いてみたのは、 あまりにもUCHOTENと対称的だったからである。 「うちは有名店だ」とちょっぴりおごった店員さんの態度や、 支店でさえも17:00に閉まってしまう大名商売、 そして洗練されていない味、 それらは言わば、気取ったお店の気取らない味と言っても良い。 正直このラーメンを食べて、少ししょんぼりしてしまった。
それがUCHOUTENに立ち寄って、 気取らないお店の気取った味を洋食を食べて救われたと感じた。 思えばラーメンこそ、気取らないお店の気取った料理であるべきであると思う。 洋食を食べてラーメンを知る。 今日はそんな一日だったと思う。
| 店名 | UCHOUTEN |
| ジャンル | 洋食 |
| 所在地 | 東京都豊島区南池袋2-36-10 |
| 交通 | 池袋駅徒歩15分 |
| TEL | 03-3982-0077 |
| 営業時間 | 11:30〜14:00、18:00〜23:00 |
| 定休日 | 日曜日 |
| 駐車場 | なし |
| メニュー | オムライス950円、 シーフードのクリームコロッケ280円など |