危険回避  マニュアルはない。


天候の急変
      ◎ 平成元年10月8日  室堂 高曇り
       京都、滋賀の中高年者10名が、秋の立山から剱岳へ紅葉期登山に訪れた。2人は数回の登山歴は
      あるが、他の8人は初心者で構成されたグループで、天気予報は確認していなかった。室堂は高曇りだ
      ったが、一ノ越ではミゾレが降りだし、雄山山頂では雪となっていた。天候が徐々に崩れ悪天の兆しが
      あったものの、
          ・ 雄山頂上には他の登山者もいる
          ・ 3,003mの山頂に立てた充実感があった
          ・ 急場を登ってきたことで体が暖まっていた
          ・ 10人と多勢であった
          ・ 幾分かの視界があり、微風であった
          ・ この先、時間を要するような長い登り坂がなく、比較的容易に進めると判断していた
      ことなどから、各々勢いで歩き続けれると思っていた。行く先の不安感、天候の悪化予想(冬型気圧配置
      と寒気団の流入を認識していなかった)は全く意に止めていなかったのである。
       雄山頂上から1時間30分、グループは大汝山〜富士の折立〜真砂岳への緩い登り坂に差し掛かって
      いた。
       このころ天候は一変し、室堂平から吹き上げる強風雪は、グループに容赦なく襲いかかった。視界は2
      〜3m。お互いに大声を出して励まし合うとしたが、その声も強風で打ち消される。強風と吹き上げられ
      て来る雪は、まさにブリザード。顔に張り付く雪は、大群をなす蜂の襲来のごとく目を開けることすら容
      易でない。強風雪であおられる中、10人は完全に崖っぷち立たされた状況となったが、各々の心境はい
      かようであっただろうか。
       リーダー格2人が意を決して山荘に救助要請に向かう。残る8人にその場を動かさないようにとのみ指
      示し、目指したのは剱御前小屋。地形概念が分かっていれば、その場から20分の地点に内蔵助山荘が
      あるが、2人は知らなかった。
       2人は、剱御前小屋の手前15分の別山山頂に到達したものの、強風雪は視界をさえぎり進路を判断さ
      せる状況を与えなかった。そして暗夜となった。2人は吹き溜まりに穴を掘り互いに抱き合って一晩中、
      大声で歌を歌い励まし合った。
          何とか生き抜かなければ。真砂岳で救助を待つ8人の為にも・・・・。
       北アルプスは朝を迎えた。寒風は残るものの快晴である。
       別山で雪中ビバークした2人は、地獄からの生還に喜びを実感した。8人の安否を気遣いながら急いで
      剱御前小屋へ向い救助を要請した。
       即座に取られた救助態勢。内蔵助山荘からも民間救助隊員を努める主人等が急行した。
       同山荘主人からの一報は悲しい知らせであった。
          『8名は新雪の上で10メートル四方に横たわっている。全員死亡・・・・。』
      あまりにも無惨な姿であった。8人のザックには雨具やセーターなどが入っていたが、ザックを開けた形
      跡すらもないのである。何故だろう・・・・。
          頭を抱えてしまった。
          内蔵助山荘がすぐそこにあるのに・・・・。
          室堂平が目の前に見えるではないか・・・・。

◎ 昭和56年10月31日  室堂  晴 
       朝一番のバスで入山した大阪の中高年女性2人が、室堂の自然保護センター訪ねた。登山指導員に、
               室堂〜剱沢〜仙人〜阿曽原〜欅平〜宇奈月温泉(2泊3日コース)
      という仙人コースの状況について問い合わせてきた。
      登山指導員は、登山計画や登山経験の詳細を確認した上で
          ・ 今は晴れているが、午後から大荒れになるとの天気予報が出ている。
          ・ 各山荘は全て閉鎖している。
          ・ ビバーク用の装備を持ち合わせていない
      などの理由から仙人コースをあきらめルート変更するよう指導したところ
          室堂〜一ノ越〜雄山〜別山〜雷鳥沢〜室堂(5〜6時間コース)
      という雄山コースに変更すると答え
          天候が崩れるようなら途中から室堂に引き返します
      と言って、その場を立ち去った。登山指導員は安心して2人を見送った。
       天気予報のおり、昼過ぎから冷たいみぞれ混じりの雨が降り、気温も下がって吹雪となった。
       この吹雪は二晩続き、気温も氷点下5〜6度位になったろう。
       2人の家族や職場から入山から3日目の朝に、
          未だ下山していない
      との捜索願が出された。その日の天候は晴天。新雪は2晩で40〜50センチ、吹き溜まりには1メー
      トル以上の降雪がある。山岳隊員がヘリに乗り込み2人が向かったはずの雄山コースを念入りに捜索し
      たが、人影はなかった。まさか、仙人コースへ向かったのではとの不安がよぎったため仙人コースの捜
      索を開始した。
       各山荘は全て閉鎖されているが、それでも「立ち寄っていないだろうか」との思いから、剱御前小屋、
      剱沢小屋、真砂沢ロッジと進むものの立ち寄った痕跡すら窺われなかった。ヘリはさらに剱沢二股方向
      へと進んだ。このころ二股の大岩「近藤岩」の岩屋が気になった。「吹雪かれた場合にビバークするなら
      あの岩屋(岩の洞穴)しかない」と勘打った。ヘリから飛び降りた隊員は岩屋へ駆け寄ると、そこには哀
      れにも倒れている1人の女性の姿があった。早速に介抱しようと手をかけたところ既に死亡していた。
          やりきれない思いで遺体を収容。
       しかし、残る1人の姿がない。生存の可能性に胸をおどらせながらヘリに飛び乗り仙人コースの捜索を
      始めた。仙仁谷を下り仙人湯温泉へ・・・・。ヘリは、新雪を巻き上げながら浮上し、ホバリング状態で
      ゆっくりと仙人谷へ向かったところ、白い雪渓上に人影を発見した。「生きているぞ」との喜びを胸にヘ
      リから飛び降り駆け寄った。ヘリの爆音にも全く反応しない同女は、何と、手にしたお金を数えているで
      はないか。正気の沙汰でないことは明らかである。抱きかかえながらヘリに乗せ、病院に収容したところ
      数時間後に意識が戻ったが、救助がもう少し送れていれば命を落とすか、気が触れていたことであろう。

心構え>危険なところよりも危険じゃなさそうなところに気をつける。謙虚でいること。
      大丈夫だと考えないこと
    >走る>浮石>転倒

    >二日酔い>転落

・ 天候の急変に注意!
   秋山で一番怖いのは、 初冬期の天候急変です。3千メートルの稜線では、 9月も中旬になると様相は大きく変化することも珍しくありません。 10月初旬には、 立山一帯で初雪が観測され、 穏やかな秋空からみぞれ、 吹雪へと天候が急変します。11月の3千メ−トル級の山々は、 完全に冬山の様相を呈します。 秋山登山では、 天候の急変に注意するとともに、 防寒具 ・ 雨具などは保温性、 防水性の優れたものを携行しましょう。平成元年10月8日、 初冬の立山真砂岳で京都 ・滋賀県の中高年登山者10人が猛 吹雪に遭って、 8名が凍死しています。

天候変化 露の時、また秋、天候が変わりやすい山の上なのにさらに天候が不安定になる。
      >強風
      >雨>衣服の管理>体温保持
      >霧>道がわかりにくくなったら霧が晴れるまで待つ
           濃霧>計画の遅れ>ビバーク>装備

                             >携帯電話

      ・ 暗くなる前に少しでも風、雨、雪を避ける場所を選定し、低体温になることを防ぐため衣
          服を濡らさない工夫が必要です。
         ・ 夜には予想以上に気温が低くなるため防寒具、セーターなど持っている着衣を可能な限り
          多く着込んで下さい。(多く着込んでも暑くて困ることはありません)
         ・ 仲間がいれば寄り添うなどして体温の低下を防ぎましょう。
         ・ 枯れ草、新聞紙、着替えなどがあれば雨具と体の隙間に詰め込む等して保温します。
         ・ ツエルトを携行している時は、強風に耐えれるセッティングができるか、あるいは体を包
          み込んだ方が良いのかをよく考え風にツエルトが飛ばされない工夫をして下さい。
         ・ ザックも保温に利用できます。下に敷く、背負ったまま、足を突っ込む、空にして雨具の
          下で担ぐ等の工夫で体温を保つことができます。(ザックカバー、ナイロン袋等も同様です。)
         ・ 登山道から外れて避難する場合は、登山道(雪に埋まらない場所)に目印となる物(全く
          使用しない物で風に耐えろ物)を置いておいて下さい。救助隊や登山者が発見しやすくなり
          ます。

                      >続行ヘッドランプ>滑落、転落                   
              >道に迷う>遭難                 


      >吹雪>道に迷わないようにする
          >ビバークできるところを探す。

日本の山での遭難時の捜索費用は数百万円から数千万円の 請求を覚悟しておく。 山岳会などに入っており、仲間うちで捜索・遭難救助
が行える場合はこの限りではありません。 廉価な山岳救助体制が確立しているヨ−ロッパと違い、 日本では捜索は地元の他の仕事を持っている人々の
ボランテイアによる捜索となります。 彼らに、5万円/日程度の補償が必要となり、捜索費用は 100万円/日くらいかかります。民間ヘリなど飛ばそう
ものならば、50万円/時間はかかります。 警察ヘリは無料ですが、めったに飛んでくれません。5.仲間うちで事故った場合の対処ができること。
(1)救急手当て (2)救急車・警察ヘリの手配(当然無線がなければ不可能。) (3)ケガ人の搬出 (4)雪洞、ツェルトでのビバ−ク知識
(5)遭難時の捜索活動 救助の知識も装備もなく入山するパ−テイの神経は理解不能。 ケガ人を動かせる場合にはとにかく早く下山させること
が大事です。(ショック症状を起こす前に。)
        道に迷ったら>地図の確認
                >引き返す(救助含む)
                >登山道以外は危ないので移動しない
 ・ 危険を伴う谷・沢への立入!

    秋は沢登りや渓流遡行の最適時ですが、黒部川上の廊下では、 8月の豪雨により数か所の支流から土砂崩れが発生し、一時的に小規模な自然ダムが形成されています。  また、 各黒部川に流れ込む大きな谷においても同様のことが予想されますから、 今シーズン中の谷筋 は、 渓流釣り ・遡行ともに極めて危険な状態であり入山を慎むべきでしょう。

 ・ ル−ト間違いに注意!
 
    沢筋や岩場では、 雪渓が融けガレ場状態になると、 登山道の取付き点などが不明確で、ル−トを見落としやすい状況になっています。雪渓の融けた後や岩稜帯のル−トでは、 特に慎重に行動するともに、 獣道や土砂の流れ込んだニセ道に迷い込まないように、 事前の研究をしっかり行いましょう。

登山中にわざと登山道を外れて歩いていて転落し、 下の正規の登山道を歩いていた登山者を巻き込んで 死亡させ、自身は巻き込んだ人をほうって逃げてしまった人非人。

http://tokyo.cool.ne.jp/norao/torabu.html



                                   

情報>計画>危険個所の認識

       >季節と場所と高度による雪渓や気候の認識

岩場の過通

3点確保、そして最低でも2点確保を心掛ける。人間は両手、両足の4点を地面に付けている時が1番安全で転ばないが、それでは止まったまま移動できない。そこからどこか1点を離して移動させ、その繰り返しで進んでいけば常に3点が確保されていて安全だ。1点を離し、別の所に付けたらまた1点を離す、というのは頭で考えるほど簡単ではないので注意して行おう。
岩登りでは、この3点確保が基本となる。次に安全なのは手足片方ずつ付けておく2点確保で、はしごやクサリ場ではこの方法で通過していく。普通の歩行は片足だけが地面に付いている1点確保で、走る時は体が宙に浮くので1点も確保できない、つまり非常に危険なので、山道では絶対に走らないように。
●岩場では腰を落とし、ひざを曲げて、必要なら手を使って安全確保。晴れていると前の人が通った踏みあとが分かるが、雨の日は濡れて分かりにくくなるので要注意。

http://www.wnn.or.jp/wnn-o/yamakei/dai1/report2.html#04

        >水場の確認>脱水症状>計画の遅れ
                       >救助 

       >装備>装備不足       
       
        雪渓>ピッケル使わず>転倒
            みんなで固まって移動>雪崩
                          >セッピ踏み外す

 ・ 雪渓歩行は特に慎重に!     
秋山の雪渓は、 夏山と異なり氷結状態となっているため滑りやすくなっています。 一般登山者にとって、 登山道が雪渓上にかかるところは、 剱沢大雪渓のみとなりました。雪渓が極めて硬いことからスリップによる転倒などの危険があります。 雪渓では、 軽アイゼンを使用しスリップ防止の措置を取るとともに、必ず山小屋などでアドバイスを受け十分注意しましょう。

   >気候情報
   >パーティ
   >装備の確認

無線機・携帯電話の携行を

体調が悪い>ともすれば下山、救助
不慮の事故
熊、蜂、蛇、交通事故

参考文献
http://www.pref.toyama.jp/KENKEI/SANGAKU/
http://www.wnn.or.jp/wnn-o/yamakei/dai1/report2.html#04