はじめに
 大和にはさまざまな講中が存在する。

 講中の当番の家に掛軸・館を掲げて参る庚申講、涅槃講、回り講の行者講、伊勢講がある。信仰する神社へ参宮する愛宕講、富士講、八幡講、金比平講がある。

 また、地域の氏神に参る宮座講、宮講、権現講、弁天講、明神講、天神講、天満講、稲荷講などもある。

 本尊仏前で念仏を唱える念仏講、阿弥陀講、薬師講、大師講、地蔵講、般若講、大日講、帝釈講もある。

 男性に限らず婦人たちが集まる講中には観音講、十九夜講がある。地域によってはその人たちを称して尼講若しくはおばあさん講とも呼ぶ地域は少なくない。

 村の神社の祭礼を司る宮守さんを長老講或いは大人講と呼んでいる地域もあれば、子供が主体で勤める子供の涅槃講もある。

 お盆や彼岸にお勤めをする念仏講には六斎念仏講、双盤鉦を叩く鉦講、また、お練り法要に勤める菩薩講の存在も見逃せない。

 行われる祭祀日をもって三日講、七日講、八日講、十八夜講、彼岸講、夏講、申講、日待講の行事名をもつ講もある。

 大和の講は実に多彩で、春日(しゅんにち)講或いは親日講、ノガミ講、荘厳講、祭祀講、燈籠講や山の神講なども存知する。

 他にも豊年講、敬神講、天王講、八坂講、八王子社講、蔵王講、神武講、高野講、綱掛け講、数献講、絵馬講、うるん講もあると聞く。

 奉納された石塔や古文書に残された講中には龍田神社の燈明講、三条不動の大護摩講もあった。

 列挙するだけでも相当な数になる大和の講中。信奉或いは意を同一にする人たちの集団の営みも実にさまざまである。