トップ | 日本四百名山 | 東海自然歩道 | 神奈川県の山 | 東京都の山

北京から西安へ 9


Page:10

~北京の香山、そして故宮を再訪~

【11月25日(金)】
 北京駅のプラットフォームに降り立つと、黒塗りの車が何台も停まっていた。VIPでも乗っていたのだろうかと見ていると、列車から降りた軍服姿の男達が乗り込んでいた。北京では一般客でもホームへ車で乗り付けることができるのだろうか。
 北京駅で改札を出るときは、切符を提示する必要がある。日本でも当然そうなのだが、西安駅ではそのようなことはなかったので、どこかに入れた切符を探す羽目になった。何とかみつけた切符を係員に渡すが、係員はその切符を指で少し千切るだけで、返してくれた。
 この日は香山へ行くことにした。香山といえば東京の高尾山みたいなもので、北京市民で知らない者はいない。紅葉のときは、道が大渋滞するそうで、ついこの間までその渋滞だったようだ。
 まずは腹ごしらえで、駅の軽食屋で朝食を取る。ここでも包子。西安でも包子ばかり食べていた。それとプラカップに入った激熱のミルク。暑すぎてプラカップが溶けるのではないかと思うほどである。
 【朝の北京西駅】
 【駅前バス停】

 北京西駅から香山へは、駅前の通りの向こう側から路線バスが出ている。北京のバス停には時刻表が無いのだが、香山行きのバスはなかなか来なかった。到着時間が分からないだけに余計に待つ時間が長く感じる。ようやく特5のバスがやってきて乗り込む。このバスは香山東路行きで、そこから香山まで乗り継ぐことになる。バスは途中、頤和園を通過する。香山東路の停留所で降ろされ、次のバスを待つ。ここからは香山行きのバスはたくさんあるはずだ。10分ほど待つとバスが来た。
 香山のバスターミナルに到着。待ち時間を入れて、北京西駅から2時間かかった。バスターミナルの奥には香山が見えている。登山口まで行こうとするのだが、とくに道案内の標識があるわけではなく、わかりにくい。通りを香山の方へ進み、突き当たりを右手の方に進んだ。狭い道の両脇は商店街となっているが、まだ朝が早いのかどことなく活気がない。

【バス降車場からの香山】

 正面に香山が見える。なぜ香山と分かるかというと、山頂に向かってリフトが伸びてるのが見えるからである。
 帰りのバス停は、香山に向かって左後ろのほうにあり、分かりづらい。

 香山を登るためには、香山公園に入らなければならず、入場料が必要となる。料金は5RMB。中国の公園でよくあるように、ここでも定期が売っている。ひと月10RMBで、二日来れば元が取れることになる。公園の入口は城壁のように石でできたアーチ型の門になっている。たかだか公園にはいるのに大げさなつくりである。
 公園からはリフトで山頂へ登ることにした。香山遊覧索道とかかれた、これもお城のような建物が、リフト乗り場だった。リフトはスキー場にあるのと同じ要領で乗ればよい。あとは楽ちんに山頂まで連れて行ってくれる。リフトはやがて、登山道のすぐ横を平行して登っていく。歩いて登っている人もけっこういるようだった。登山道には3mほどの壁ができているが、公園にタダで入ってこられないようしているのか、単なる風よけだろう。登山道をよく見ると、全て石の階段でできている。黄山のときもそうだったが、中国の登山で土を踏むことはない。必ず石やコンクリートが敷き詰められているのである。

【山頂までリフトで】

 リフトの運営時間は、9:00~16:00、片道30RMB。
 リフトから左の方に塔が見える。後で調べたところ、七層の瑠璃塔らしい。リフト乗り場から道がつながっているらしい。リフトに乗っている時間は割と長く、18分くらいだった。


【山頂の香炉峰】

 香山の最高峰は香炉峰で海抜557m。廬山の香炉峰に似ているので、香山と名付けられたそうだ。

 香炉峰といえば、日本では枕草子にその記述がある。中宮定子が清少納言に「香炉峰の雪、いかならん」と尋ねたところ、清少納言は白居易(白楽天772-846)の漢詩「香炉峰雪撥簾看」に基づき、格子をあげ、簾を巻上げる動作で応えたという。当時から日本では中国の香炉峰を認識していたということだが、ここでの香炉峰は江西省にある廬山のピークの一つである。北京の香炉峰は、その廬山の香炉峰に似ているのでその名が付いたという。
 山頂は意外と人で賑わっていた。歩いて登る人が多く、中には3時間かかったと言っている人もいた。アズマ屋など中国風の建物が至る所に建てられている。快晴で展望は良いが、もやのため北京市街までは見えない。しかし、頤和園の湖らしきものは見えていた。


【山頂からの眺め】


 下りは歩いてくだることにした。階段をひたすら下りながら、次々と人は登ってくる。こんな場合、山頂まであとどれくらいか、とたいてい聞かれるものだ。案の定、中学生くらいの女の子に聞かれた。ちょっと考えたが、口から出た言葉は、「聴不曈」であった。それにしても季節外れのこの時期でも多くの人が訪れる香山が、紅葉の季節に人であふれるというのもうなずける。
 軽快に下ったため、香山公園まではおよそ30分ほどで下りきった。登りも一時間半ほどあれば登れる程度の山だろう。


【香山公園】

 香山の麓の公園はあまり見て回らなかったが、庭園のように綺麗に整備されていた。

 バスで北京市街まで戻り王府井へ向かった。ここには2003年にも来ている。お気に入りの景徳鎮陶磁城へ行って景徳鎮を眺めた。

【王府井の教会】

 中国の有名な建築物は夜の照明が綺麗だ。天安門も夜はライトアップされる。日本ではあまりビルをライトアップするという感覚は無いようで、ただ窓から漏れる明かりがそのまま夜景になっている。
 王府井教会は2年前にも同じように撮ったのだが、ぶれて失敗した。しかし今回はうまく撮れて雪辱が果たせた。


【11月26日(土)】
 この日も一日市内観光。朝から故宮博物館へ向かった。ここも二度目であるが、前回訪れたときは時間が無く、北の神武門から天安門まで通り抜けただけであった。今回は前回見損なった九龍壁をぜひとも見ておきたかった。
 故宮の参観券は40RMB。そして九龍壁を見るためには別料金の珍宝館へ入らなければならず、さらに10RMBが必要となる。
 故宮中心の保和殿の東側に錫慶門があり、ここから別料金となる。門を入ってすぐの右手に高さが3.5m、長さが31m、9頭の龍が瑠璃装飾でできた九龍壁はある。北京には北海公園にも九龍壁があり、こちらは両面とも九龍壁である。三大九龍壁と言われているのが北京の二つと、あとは山西省の大同市内にあるらしい。ちなみに横浜中華街にも半分ほどの大きさながら、九龍壁がある。
 せっかくなので、珍宝館ものぞいてみる。故宮の宝物といえば、そのほとんどが台湾に持って行かれたため、あまり展示するものも無いのだろうが、わずかに残されたものがここに展示しているようだ。金杯や象牙の装飾品、玉などの宝飾品が飾ってあった。


【太和殿】



 故宮から王府井へ歩いていき、昨日景徳鎮陶磁城でチェックしておいた景徳鎮の皿を購入した。店員は展示しているものの中から良いものを選んでくれているようで、種類を指定してから個体が決まるまでけっこう時間がかかった。4枚で100RMBちょっとしたので、中国では高級品の皿(椀)と言える。
 王府井を南下し、国家博物館の前を通る。ここにはオリンピックのカウントダウンボードが立ててあり、記念撮影のスポットとなっている。そう言えば、早くもオリンピックグッツがデパートなどで売っていた。そして、地下通路でもオリンピックの帽子が売っていたが、これは偽物だろう。偽物王国の中国のことである、今後当局との戦いが見物である。

 【養心門】
 【九龍壁】
 【北京市ジオラマ】
 【カウントダウン】

 前門まで歩き、2004年の秋にできたばかりの北京市規画展覧館へ。入場料は30RMBとちょっと高め。入口はセキュリティが厳しく、バック類は持ち込み禁止。外の手荷物預かり所に預けなければならなかった。そして、金属探知器のゲートをくぐってようやく入場を果たせる。ちなみにカメラは持ち込むことができた。
 北京市規画展覧館は北京市の都市計画を紹介する四階建ての博物館。市内の総合計画の解説パネルや郊外の各都市計画ブースのほか、イギリスの建築家による未来住宅モデルがある。そして一番の目玉は、1300㎡のフロアに750分の1の北京市ジオラマがリアルに展示してある。
 四階には多媒体放映庁というシアターがあり、ちょうど放映時間のタイミングがよかったので、別料金10RMBで入った。これも北京市の未来都市映像といった感じのもので、後半は3D眼鏡で飛び出す映像を見ることができた。しかしこれまで歩き疲れていたので、半分は寝ていた。

【11月27日(日)】
 帰国の日。9:20発の飛行機に乗るためには2時間前の7:20には着いておきたい。まだ暗い北京市内からタクシーに乗る。空港方面へ向かう高速道路は意外と車が多い。北京空港は、第1と第2のターミナルがあり、どちらに行くか運転手に答えなければならない。日本行きはたいてい第2ターミナルである。
 空港では、出国時の検疫カード提出が必要になっていた。これまでSARSのときでも出国はフリーだったのに、鶏インフルエンザはやかましいようだ。しかし、記入は自己申告だし、記入内容をチェックしている様子もなく、係員も答案用紙を受け取るように回収しているだけであった。
 9:20、北京発(CA0925)13:50、成田着。

Camera:SONY DSC-U30,CANON EOS 10D

お土産編へ



ホームに戻る
NOHOU