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北京から西安へ 5


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〜華清池、そして羊肉泡莫に挑戦〜

 西安の観光は主に三つに分けられる。1.西安市街地、2.東線ルート、3.西線ルートである。西安初日は行きがかり上、東線ルートになったのだが、これが一番メインといえる。内容は、秦始皇陵、兵馬俑、華清池、そして半坡博物館である。半坡博物館は6000年前の新石器時代の村落遺跡である。今回そこへは行かなかった。行っても良かったのだが、ガイドの勝手な判断である。よって、兵馬俑博物館の次に向かったのは華清池となった。
 華清池は驪山の麓に位置し、温泉と風景の美しさで有名なところである。温泉は3000年前の西周時代から沸いていると言われ、歴代皇帝が保養に訪れている。唐の詩人白楽天の「長恨歌」に歌われた玄宗皇帝と楊貴妃とのラブロマンスの舞台でもある。

 兵馬俑博物館から西安に戻る途中に華清池はある。車が華清池近くの駐車場に入ろうと減速したとき、おばさん達が車に殺到し、何か言っている。別に何か売り物を持っているわけではなさそうだし、なんの商売だろうか。何事かとガイドに聞くと、帯路という商売らしい。意味を聞いたが、その時は理解できなかった(听不瞳)。

 【華清池津陽門】
 【蒋介石の執務室】
 【小花園】
 【毛沢東手書長恨歌】

 入場料40RMBを払い、津陽門から入る。中は建物が多く、道が迷路のように入り組んである。真っ直ぐ歩いていると、龍の口から水が水路に注がれているところがあった。湯気が出ていたので、それは温泉なのだろう。建物の部屋の一つに、蒋介石の執務室というのがあった。小さい部屋にテーブルがあり、電話とスタンドが置かれているだけである。西安事件の舞台となったところでもあり、記念として一応保存しているのだろう。
 小花園という小高い丘を登ると、大きな池が見えた。その方へ歩いていくと、途中に毛沢東手書長恨歌が壁一面に掲げられていた。かなり達筆で読めない。

【星辰湯】

 御湯遺址博物館の星辰湯。唐の太宗李世民の644年に築かれた。その後の皇帝の入浴地となった。広さ約91uの巨大な風呂である。
 近くには、一般客が入浴できる施設がある。司馬遼太郎の著書でも、氏が入浴した記述があった。

 御湯遺址博物館の外には驪山温泉洗手所という所があり、多くの人が利用していた。自分もそこで手を洗いながら温度を確かめる。ちょうど風呂の温度の42度くらいだった。隣の女性はごしごしと顔を洗っている。この温泉は楊貴妃も利用し、美人の湯として知られているからだろう。その場を離れようとすると、物売りのおばさんが何か話しかけてきた。いつものように不要と答えるが、どうもいつもと様子が違う。良く聞くと、今の温泉が有料だったようだ。案内板を良く読むと毎人次0.50元と書かれている。入園者の誰もが利用するので、40RMBの入場料に含めておけば良さそうなものだ。しかも、そのために二人も係員を配置するのはどういった経済感覚なのだろう。などと考えるのは負け惜しみである。

【驪山温泉洗手所】

 説明には、驪山温泉は6000年の歴史があり、泉温43℃、多くの成分が含まれる。そして小さく、毎人次0.50元と書かれていた。

【楊貴妃像と九龍湖】

 華清池の中には華清池という池があるわけではなく、華清宮と言った方が良いような気がする。この池は九龍湖で、奥には、九龍橋や龍石舫がある。背後の驪山にはロープウエイが山頂に向かって伸びていた。

 西安市街へ向かう高速道路では日本ではあり得ない光景が次々と現れる。路側帯では果物売りが露店を開いている。また、「帯路」と書かれたプレートを持った人も路側帯に点々と立っている。ヒッチハイクかと思ったら、どうやら道案内の商売らしい。車に乗り込んでナビの代わりになるようだが、とても綺麗な服を着ているとは言えない格好なので、車に乗せるのははばかれる。
 高速道路の出口付近では通りすぎた車が平気でバックしており、また中央分離帯の植え込みでは、どこへ行くのか人が歩いている。このような光景はごく当たり前なのだろう、軽バンの運転手は、平然とそれらをかわしながら運転している。
 遮断機が下りた踏切で車が停車したところ、ずいぶんと待たされた。貨物列車が通過しようとしているのだが、その動作はゆっくりで、やっと通り過ぎたかと思ったら、その貨物列車がバックして戻ってきた。そしてまたゆっくりと進もうとしている。いったい何が起きているのだろうか。このような場合、中国人ドライバーは、のんびりと待とうとはしない。多くの車がUターンして別の道に散っていった。

 西安の中心地で軽バンを降ろされ、個人ツアーは終了。鐘楼の方まで歩いていき、牛羊肉泡莫で有名な同盛祥を探した。そこで羊肉泡莫を食べるのは前々から予定していたのだ。同盛祥の建物はすぐに分かった。しかし、入口がわかりづらく多少うろうろした。店の中に入り、早速注文をする。羊肉泡莫(13.8RMB)だけを食べるので、一言ヤンローパオモーと言えば通じるはずだった。しかし、それでも店員はいろいろ言ってくる。しかも何を言っているのか分からない。普通語をしゃべっているのだろうか。よくよく聞くと、野菜を食えといっているようだ。しょうがないので、適当に一品頼む。それでも更に何か言ってくる。どうやら、牛羊肉泡莫は油が強いので、この酒を飲んで中和しないといけない、と言っているようで現物の酒を持ってきた。そんなものは「プーヤオ(不要)」だから早く牛羊肉泡莫を食わせろといいたかったが、丁重にお断りしてようやく店員の押し売りは終わった。
 あとはマニュアル通りに、牛羊肉泡莫の食事が始まる。まずは、お椀に堅いナンのようなものが運ばれて来るので、それをひたすら千切る。小さく千切らないと店員に叱られるとどこかで読んだことがあるので、その通りにできるだけ小さく千切る。ナンのようなものはけっこう堅いので、全て千切り終える頃には手がしびれてくる。千切り終えると、それを店員が回収して厨房に持っていく。この時他の客の椀と入れ違わないように、番号の書いた札を置いていく。
 【堅いナンが二枚】
 【ひたすら千切ります】
 【調理をしてできあがり】
 5分ほどして完成した牛羊肉泡莫が運ばれてきた。堅いナンがふやけて膨張しているのが分かる。堅いナンが多すぎやしないだろうか。堅いナンと比べると牛肉と羊肉がちょこっと上に乗っかっている。その肉はまあ美味しかったが、堅いナンは量が多すぎ食べきれずにあきてきた。
 同盛祥を出ると外は真っ暗になっていた。鐘楼は綺麗にライティングされていた。南大街を散策しながら歩き、南門の近くまで歩いたところでタクシーをつかまえて、唐華賓館へ戻った。

【参考文献】
華清池ホームページ−http://www.hqc.cn/

Camera:SONY DSC-U30,CANON EOS 10D

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