iTunes音質最適化のチェックポイント

概要

  iTunesは高度な機能をシンプルな操作性で使えるのだけど、その為か少し凝ったことをやろうとするとクセのあるものとなっています。
  何も設定せずにデフォルトのまま使ってもそれなりに便利だけど、設定をカスタマイズしようとすると特殊な知識や経験が必要になったり。
  私が思うに、PCにかなり熟練した上級者と、逆に全くの初心者向けに調整されていて、その中間のPC操作に慣れた程度の人にはデフォルトでは満足出来ず、かと言って上級者向けの設定項目は理解できない中途半端となっているように思います。
  そこで、フォルダ管理型をやっと覚えた程度の人にはメタ情報管理特有の操作方法は慣れていただくしかないとして、音楽プレイヤーとしては要である音質を最適に設定するためのあれこれを記しておきます。

iTunesとは

  まず始めに理解しておきたいことは、iTunesはそれ単体のアプリケーションではないということです。
  iTunesとはQuickTimeのフロントエンドで、ファイル管理を担当するためだけに存在するプログラムであり、実際に再生や変換を行うのはQuickTimeという汎用プログラムの方なのです。
  車にたとえると、iTunesはハンドルやペダルに相当するもので、QuickTimeというエンジンを操作するためにあるものと考えれば良いでしょうか。
  QuickTimeは音声や画像などの処理を一手に引き受ける高度なプログラムで、Mac OSではマルチメディア関連のコアになる技術なのですが、Windowsには当然別のエンジンがデフォルトで入っているので、知らない人には「QuickTimeって必要?」と思われたりします。
  もちろんQuickTimeがなければiTunesはエンジンのない車と一緒ですから。
  音質などを調整するには、iTunesの設定ではなく、OSのコントロールパネルからQuickTimeの設定を変えなければいけないことがこれでわかりましたよね?

以下Windows版で説明しますが、Mac版も基本的には同様です。


QuickTime 設定

開き方は人それぞれですが、OSのコントロールパネル内にあるQuickTimeを開きます。iTunesからは開けません。
もし既にiTunesを起動している場合は、このQuickTime設定で変更した項目はiTunesを再起動するまで反映されないので注意しましょう。
今回はiTunesの音質を設定するので、上部の「オーディオ」タブをクリックします。

QuickTime設定ウインドウ

デバイス

サウンド出力

  ここは、PCのサウンドボードが対応しているスペックの通りに設定することが重要です。
  もしサウンドボードよりオーバースペックに設定してしまうと、ドライバがサウンドボードに合うようにリサンプリングするので、品質が劣化してしまいます。
  また逆にスペックより低く設定しても、サウンドボードの性能を生かし切れないことになります。
  どの数値に設定すればいいのかはサウンドボードによって違うので、ここで「これにしろ」と提示することはできません。
  各PCの説明書やスペック表などに当たって、それぞれの数値を調べてみてください。
  ちなみにOSの汎用ドライバを使うUSBオーディオ(USBポートに刺すだけで使えるタイプ)は、44.1kHz/16ビット/ステレオです。
  この数値はCD音質のスペックでどんなサウンドボードでも対応しているため、もし自分のスペックがわからない場合、もっと高品質の特殊なフォーマットを扱うのでなければこれに設定しておいても問題はないかと思われます。

ミュージックシンセ

  既定のミュージックシンセとは、MIDI情報をどのシンセに送るかということを設定するもの。
  QuickTimeはMIDIシンセを内蔵しているのでデフォルトでそれが選ばれていますが、他にMIDI機器を持っているならそれを選ぶことも出来ます。
  意味がわからなければ触らなくて構いません。
  一般的にMIDI機器を持っている人なんて少ないし、持っていたとしても一般用途でMIDI情報を扱うなんて時代遅れもいいところですが、昔はWEBサイトでSMFを置いたりすることが流行った時代もありました。

  ほとんど裏技ですが、iTunesはQuickTimeのフロントエンドである以上、QuickTimeが読めるファイルは基本的に何でも読めます。
  つまりSMF(拡張子.mid)のファイルも音楽ファイルとして認識できるということで、登録すれば他の音楽ファイルと同様の操作が可能です。
  再生する際にはこのシンセを使って鳴らしますし、このシンセの音を使ってMP3やAACにエンコードすることも可能だったりします。


以上の点に気をつければ、QuickTime側の基本的な設定は充分です。
続いてiTunes側で押さえておきたい項目についていくつか。


CDからのインポートについて

iTunes Storeから買うのでなければ、CDから自分でインポートするのが主な音楽の入手方法となります。
それをなるべく高いクオリティで取り込むためには、いくつかの設定で押さえておいた方が良い項目があります。

編集 > 設定 > 詳細 > インポート

インポート設定ウインドウ

技術的に枯れた(熟成された)MP3と違って、AACコーデックは未だ発展途上の技術です。
そのため、QuickTimeのAACエンコーダも定期的にアップデートされていて、音質もその度に改良されているようです。
最近ではQuickTime7.3(2007年12月)に、ほぼリニューアルに近い大幅な変更がありました。
以前にインポートした曲でも、時間があるときに折を見てインポートし直しておくと良いでしょう。
インポートする際に「アーティスト名 / アルバム名 / 曲名」が同一ならば、既存曲と置き換えて他のタグや再生回数やマイレートなどの情報を引き継げます。


再生時の処理

ソースやフォーマットの設定改善だけでなく、再生する段階に於いても音質向上のための設定があります。

編集 > 設定 > 再生

iTunes再生設定ウインドウ

エンハンサーと同様に再生時に行う調整として、iTunesにはイコライザがありますが、ここでは言及しません。
音楽のジャンルや個人の好みによって設定は全く違う物になり、どれが正しいというものでもありません。
また同傾向の設定でも、スピーカや再生環境など物理層での音響特性の違いによって数値も違ってきます。
何か指針になる数値設定が欲しいのであれば、参考にする程度なら「iTunes イコライザ パーフェクト設定」でググってみるのも良いでしょう。
ちなみに私は、iTunes側のイコライザはオフにして、スピーカ側のイコライザで調整しています。


以上でiTunesの本来の力を引き出せるはずです。
もっと上の音質環境を目指すなら、根本的にはスピーカやサウンドボードなどのハードウェアに力を入れるべきだし、そのハードを充分に生かす為にこれらの設定を調整するものと思っていただければ。
今回は音質の設定についてを重点的に説明したのですが、まだわからないこと、音質以外のことについても質問があれば自由に聞いて下さって構いません。
・・・ええ、聞くだけならタダですからw

2008/9/12
先日、メジャーアップデートバージョンのiTuens 8がリリースされました。
しかしQuickTime設定の項目に大きな変化はありませんし、iTunes側での設定も、カテゴリが移動したりして設定する場所が変わってるようですが基本的なポイントは全く変わりません。
ここでの設定がそのまま適応されますので、SSなどは以前のバージョンそのままにしときます。

2009/2/5
先日、QuickTimeが単体で7.6にアップデートされました。
About QuickTime 7.6
AACエンコーダも向上してるようですので、AACでインポートされてる方は更にインポートし直す事をオススメします。

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