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哲学

ソロで出て行こうという人のために書いている。日本から外に出て行けば、雑誌で書かれていること、あの人が言っていることがどれだけのことかわかってくる。今まで見たり読んだりした情報の重さ、軽さがリアルになってくる。
あれからもう10年がたった。体がガタピシ言いだしているので以前のようにはゆかないが、いまだにマインドは保っているつもりである。あの時旅をして得たことは、その後のこの10年、あらゆる場面で生きている。
やった者しかわからないから、ここでは言葉にはしないけれど、たとえば今25歳だとして、この先40年を生きようと思うと、6ヶ月やそこら、釣りに出て行ったからといっていったい何が問題だというのか。1週間のツアーではダメだ。1、2ヶ月、身を投じるくらいの覚悟は必要になる。
人間は弱い。本質を忘れて都合よく解釈したいし、それはどちらかというとズルいほうに傾き、あるいは逃げるほうに、避けるほうになったりしがちに思う。オープンマインドになりきれずに、教えてほしい自分、助けてほしい自分を出せないでいることもよくある。
一度旅に出てみるといい。一人で。一番行きたいところに。納得ゆくまで。誰にも頼らない、リスク覚悟の一人の時間の中で、多くのゆらぎが起こる。その中で過ごすうちに、きっと何かが見えてきて、なにか得るはずである。
 
アラスカの友人で元フライフィッシングガイドいわく「フライフィッシングは宗教でもあり哲学でもある」と。同感。フライフィッシングと自然をアイデンティティに生きてゆこうという人と分かち合えるものはあるはずである。
ここでは今までの経験と主観、そして実際に聞いた話を盛り込んで私のフライフィッシング観とともに、道具に関する情報やメソッド、特にカナダのスティールヘッドとアラスカのサーモンのフライフィッシングを紹介します。
 

冒険 

99年、ある雑誌の記事で米パタゴニア社のイヴォン・シュイナードはこう言っていた。「釣りに出かけていって、初めての場所だからガイドを雇う。ガイドはその時期最高の場所に君を連れて行く。魚がいた。あそこだ。
ガイドが指を差す。君は指示どおりの道具を選び、そしていわれた通りに狙う。見事に掛かり、君は憧れの魚を手中に収める。これのどこに冒険があるんだ?」。ガイドとの釣りの否定ではなく、フライフィッシングにもっと冒険を!と考えていた私はこのコメントに思わず手をたたいた。

 

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サーモンとスティールヘッド 
今もっとも狩猟本能を刺激される対象、サーモン、スティールヘッド。一度大海に出、再び戻ってきた魚のたくましさと個性は釣り人の冒険心を増幅させる。アラスカやカナダに行くときは鉄砲を担いで狩に出るかのような・・・釣り人としての気概と十分な戦略を持って出かけるにふさわしい相手。
   

海外へ

where_we_go.jpg (68928 バイト) これぞと言う場所に足を運ぶ。開高さんが言っていたように、日ごろサンマばっか食って、お気に入りの場所にいく。なぜ釣りをするのかと聞かれれば、山を志す人と同様に「そこに魚がいるから」というのが答え。すばらしい川とその魚は日本の外、海外に見つかった。そこに行くためにうかつに手軽なものに誘惑されなくなってきた。

 

 

   
Flyfishing!
なぜフライフィッシングをするのかと聞かれれば、もっとも難しいからと答える。シンプルで美しい道具達、際限ないフライの種類、努力と経験によって生まれる優雅で無駄のない技、そしてこれらが織り成す変幻自在で膨大な世界。追求しても追求してもまだまだという果てしがない道。「なぜサーモンとスティールをフライで狙うかは愚問。昔からそう決まっている!」(木村談

 

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