祝・第34回リーグ開幕!
アイスホッケー日本リーグ 観戦ガイド

●シュルジー檜山(E-mail : schulze@silkroad.ne.jp)

 
☆第34回日本リーグ、10月16日開幕!
 アイスホッケーファンの読者の皆さん!(←そんなやついるのか?)、こんにち は。いよいよシーズンの開幕であります。今年で34回目を迎える日本リーグは、 10月16日(土)に開幕しました。思えばこの1年、アイスホッケー界は激動の連続 であり、未曾有の危機を迎えていました。古河電工の休部、そして新チーム『日 光バックス』の結成と、今まで通り無事6チーム体制で開幕を迎えられたこと は、誠に嬉しい限りであります。

 読者の皆さんは、アイスホッケーといってもほとんど見たことのない方ばかり だと思います。このコラムでは日本リーグ各チームの紹介を通じて、ぜひみなさ んにリンクで観戦して欲しいと思っています。『氷上の格闘技』と呼ばれるアイ スホッケーの魅力を、ぜひ生で触れて下さい。特にプロ野球ファンの方に、アイ スホッケー観戦はおすすめです。ちょうどプロ野球が終わったあたりにシーズン が開幕しますし、日本リーグのファイナルはプロ野球の開幕と重なるので、1年 中スポーツに飽きることがありません。
(以前本誌のアイスホッケーコラムは最終回にすると言いましたが、平気で続け ております(笑)。細かいことは気にしない気にしない。)

☆日本リーグとは何ぞや?
 日本リーグは日本のアイスホッケーの覇権を決める、国内最高峰のリーグで す。参加チームは、コクド・王子製紙・西武鉄道・日本製紙クレインズ・雪印・ 日光アイスバックス、の6チームで、今年で34回目を迎えます。様々なスポーツ で「日本リーグ」と名乗っているものがありますが、その中でもアイスホッケー の日本リーグは一番の歴史を誇っています。
 10月16日(土)の開幕から3月5日(日)まで、6回戦総当たり(1チーム30試 合)のレギュラーリーグが行われます。去年まで8回戦総当たりだったのです が、不況の影響でしょうか、試合数が減らされてしまいました。レギュラーリー グの上位4チームがプレーオフに進出します。プレーオフは5回戦制で、先に3 勝した方が勝ちです。セミファイナル(準決勝)は1位−4位、2位−3位の組 み合わせで行われます。セミファイナルの勝者がファイナル(決勝)に進出しま す。

《豆知識》「日本リーグ」というブランドは、もう過去のものになりつつある。 最初に日本リーグを発足させたのはサッカーであったが、周知の通りこれはプロ リーグである「Jリーグ」に発展解消された。それ以後「日本リーグ」の看板を 捨てる競技が相次いでいる。バレーボールはVリーグ、女子バスケットはWリー グ、アメフトのXリーグ…などである。卓球の日本リーグも、プロリーグ化する ことが決まった。
 アイスホッケーもサッカーの影響を受け、将来のプロ化を検討中ではある。で も、個人的には「日本リーグ」の看板は簡単には捨てて欲しくないと思う。少な くとも、Vリーグのように実業団リーグとしての実態が何ら変わっていないのに もかかわらず、リーグの名称だけを変えるのはやめてほしいものである。日本 リーグには30年以上にわたって積み重ねてきた歴史があるのであり、また通算記 録などを励みに頑張っている選手も多いのだ。小手先だけの改革では、ファンは ついてこない。リーグの名称を変えるのは、本格的にプロリーグが発足するとき の楽しみにとっておきたいと思う。

 
☆日本リーグはホーム&アウェー制 〜フランチャイズ一覧〜
 アイスホッケーの日本リーグは、実業団リーグとしては大変珍しいことにホー ム&アウェー制を採用しており、各チームにはフランチャイズ(本拠地)として いる都市があります。Jリーグの地域密着型運営を早くから取り入れているのが アイスホッケーと言えます。各チームのフランチャイズは、以下の通りです。

チーム名      都市     ホームリンク
コクド       横 浜      新横浜プリンスホテルスケートセンター
王子製紙      苫小牧    王子製紙スケートセンター・苫小牧白鳥アリーナ
西武鉄道      東 京    東伏見アイスアリーナ
日本製紙クレインズ 釧 路    釧路アイスアリーナ(丹頂アリーナ)
雪印        札 幌    雪印スケートセンター・月寒体育館
日光アイスバックス 日 光    日光霧降アイスアリーナ

 アイスホッケーという競技の性格上、どうしても地域的に偏りが出てしまうの はやむをえないところです。これがアイスホッケーの全国的普及を妨げている、 とも言えます。
 なお、コクドチームは今シーズンから長野をサブフランチャイズ(準本拠地) とすることになりました。これは将来のフランチャイズ全面移転を念頭にしたも のと言われています。オリンピックが開催された長野に、アイスホッケーチーム が誕生することは喜ばしいことです。 

《フランチャイズ一口メモ》前ページの表を見てもらえば分かることだが、アイ スホッケーのメッカは北海道、それも苫小牧と釧路である。日本リーグの選手 も、8割方がこの地域の出身である。他にアイスホッケーが盛んなのは帯広・日 光・八戸…など。本当に一部地域でしか盛り上がっていないスポーツである (泣)。
 日本リーグの最大の課題は関西を本拠地とするチームを作ること。アイスホッ ケーの全国的普及のためには、これは欠かせないだろう。実は過去には日本リー グに大阪を本拠地とするチームが存在したことがある。福徳相互銀行というチー ムで、第1回リーグから6年間活躍したが、会社の業績不振で廃部となった。 福徳銀行(→なみはや銀行)自体も、先日経営破綻し消滅してしまった。
 日本リーグの本拠地で、ダントツに盛り上がっているのが日光である。古河電 工は休部となってしまったが、日光の熱心なサポーターの運動もあり、クラブ チームとして存続することが出来た。とにかく実業団リーグとは思えない熱狂的 な応援が見られるので、一度日光まで足を運ばれることをおすすめする。日光で の試合を見ずして、アイスホッケーは語れないのだ。

 
☆日本リーグチーム紹介と戦力分析
 それではここからは日本リーグ6チームの紹介と、今シーズンの展望をしてみ たいと思います。

.灰ド  昨年優勝=31勝8敗1分、日本リーグ優勝9回、本拠地=新横浜

 【戦力図】
  ◆GK     ◆DF                  ◆FW
  岩崎伸一  川口寛  C.フォスター  鈴木貴人   J.タッカー  坂井寿如
  ………      片山立規 中島谷友二朗  桑原ライアン春男 八幡真  佐曽谷大祐
  菊谷秀人    三浦浩幸 宮内史隆        清枝公志   ユールクリス 二瓶太郎
  松本司郎    高木邦男 佐々木雄一      菊池嘉之   伊賀裕治      内山朋彦
                ………                    ………
         内山正浩           増子秀司  佐々木圭司  忠村修平
(※参考)↑図表の見方
   アイスホッケーでは氷上に6人のプレーヤーがいるが、このうちゴールキー パー(GK)を除いた5人1組の単位を「セット」と呼ぶ。ベンチにはGK2人 と、4セット分(=20人)までの選手が入ることが出来る。セットは一般にフォ ワード(FW)3人とディフェンス(DF)2人で構成される。アイスホッケー は大変激しいスポーツなので、氷の上でプレーできるのは1分程度が限度であ る。このため試合中セットチェンジは頻繁に行われる。図表では大まかなセット 構成を示してみた。上の行に書かれた選手ほど、そのチームの主力と考えても らって構わない。これは筆者が代表的セット構成と考えたものにすぎず、試合ご との組み替えは当然ながら頻繁にあるのでご注意を。FWの各行真ん中に書かれ た選手がセンターフォワードと呼ばれ、基本的に各セットの中心選手となる。

【コクド・チーム総評】日本のアイスホッケー界は、日本リーグと全日本選手権 が二大タイトルなのだが、2年連続でこの2冠を独占中なのがコクドである。 はっきり言って国内では敵なしの状態で、今シーズンも文句なく優勝候補であ る。戦力図を見ても、質・量共に他のチームを圧倒している。順当であればコク ド優勝は疑いようがない。しかし、優勝はそう簡単に出来ないものでもある。他 チームも目標を打倒コクド一本に絞ってくるはずだ。去年もセミファイナルで日 本製紙に先に2勝されて王手をかけられており、結局逆転したものの大いにスキ ありという印象を残した。
【GK】ハマの守護神・岩崎伸一は今年も健在。31歳になったが、円熟期を迎え ている。怪我さえなければ問題なし。日本代表での活躍にも期待がかかる。控え の菊谷はベテランゴーリー。控え一筋のホッケー人生だが、確実なプレーで岩崎 の負担を軽くしている。高卒3年目の松本も、数試合はマスクを被ることがある だろう。
【DF】主力全員が日本代表経験者。よって死角は見当たらないが、怪我人が複 数出るとちょっと不安。
【FW】コクドは「守りのコクド」と言われ、伝統的に守備の安定感に定評があ るチームだったが、近年は攻撃陣も強力である。坂井は昨年度のMVPで、長野 五輪では日本代表のキャプテンを務めた。タッカーは元NHLプレーヤーで、過去 2年間で実績は証明済み。鈴木は昨年の新人王で、今年はタイトル獲得に期待が かかる。カナダ留学から戻った内山朋彦は、今シーズン新人王の最有力候補。
【外国人選手】タッカー&フォスターのコンビは、来日3年目。もうすっかり日 本にも慣れた。日本リーグでプレーする外国人選手の中で、NHLのキャリアは文 句なくトップ。そのプレーは王者コクドの中でも別格である。 彼らのプレーを、新横浜でぜひご堪能あれ。
【首脳陣】今シーズンから運上一美監督となった。コーチは専任を置かず、坂井 と高木が現役兼任のプレーイングコーチであるが、このあたり専任コーチがいな い点に若干の不安はある。
【その他】今年は選手数を27人まで絞ったが、これはギリギリの線である。怪我 人が多数出ると、バタバタしそうな予感はある。

 
王子製紙 昨年2位=21勝18敗1分、日本リーグ優勝13回、本拠地=苫小牧

 【戦力図】
    ◆GK   ◆DF         ◆FW
  相澤美輝 A.フェドートフ「.クラムスコイ 杉沢明人  岩田康範  桝川浩司
  岩田秀樹  山中武司  高木英克  川平誠   桜井邦彦  松浦浩史
  ………   磯島明人  菅原宣宏  板橋伸一  城野正樹  M.オイカワ
  佐々木勇次 煤孫泰司  川島誠   内山幸也  引木達也  中村直樹
  桂歳明   ………                  ………
                 引木雅章  荒城将文    飯塚祐司  高瀬智哉  沼田雄太
                 経塚真也  伊藤誠
【王子製紙・チーム総評】日本リーグ優勝13回は最多。古河が廃部となった今、 日本で最も歴史のあるアイスホッケーチームとなった。本拠地の苫小牧はアイス ホッケーのメッカであり、王子は日本リーグの盟主として君臨してきた。かつて は1敗もしなかったシーズンもある。王子−コクドのカードは、日本リーグの ゴールデンカードと呼ばれたものである。しかしここ数年は凋落傾向が激しく、 とても優勝に手の届くような戦いぶりではない。去年もレギュラーリーグは3位 であり、勝率はほぼ5割、貯金わずか3である。但しセミファイナルで西武を3 タテで下したのは良かった。徐々にではあるがチーム力が整備されつつある手応 えはある。今年こそ優勝、と言い続けてもう5年がたった。
【GK】去年は岩田がメインであったが、今年は相澤中心に戻すようである。去 年のプレーオフでの相澤の出来は素晴らしかった。王子は平野というベテラン キーパーが引退後、キーパーが弱点と言われ続けてきた。相澤の逆襲に期待した い。
【DF】王子というと怒濤の攻めがチームカラーだったが、近年はもっぱらディ フェンシブな陣容。山中は夫婦揃ってオリンピック出場を果たした(奥さんはス ピードスケートの山本宏美)。磯島・菅原は成長株で、日本代表での活躍も期待 される。川島は新人王レースの対抗馬。
【FW】鈴木宣夫と矢島敏幸という、日本を代表する名プレーヤーが昨年限りで 引退した。それだけ中堅・若手の活躍にチームの浮沈がかかってくるが、いまい ち爆発力に欠ける印象は否めない。粒は揃っているが、牽引車となるべき者がい ない。昨年の成績を見ても、ふた桁ポイントをとった選手の数はリーグ最多(15 人)だが、ポイントランキングでは最高が岩田康範の13位(39ポイント)にすぎ ない。
【外国人・日系人選手】フェドートフは3年目、クラムスコイは5年目。どちら もコンビネーションに問題なしだが、他のチームの外国人に比べ迫力不足か?注 目は新日系人のマット・オイカワ。カナダでトライアウトを実施して獲得した選 手で、サイズの大きさが魅力。
【首脳陣】高橋啓一新監督が就任。かつてのような攻撃型チームを作ると息巻い ているが、今の時代のホッケーに適合するのだろうか?王子はここ数年、成績不 振→監督解任の悪循環を繰り返しているが、そろそろ断ち切りたいところ。
【その他】かつてのような「憎らしいほど強い」王子ではない。ただ、今年は低 迷期を脱するチャンスが来たと思う。個人的には岩田弟・桜井に期待している。 ポイント王獲るぐらいの気合いが欲しい!

 
西武鉄道 昨年3位=26勝12敗2分、日本リーグ優勝9回、本拠地=東伏見

 【戦力図】
    ◆GK      ◆DF                 ◆FW
    芋生ダスティ大川ダニエルD.ラトゥシュニー  高橋拓  C.ブライト  岡本クロード
    ………      小堀恭之  小堀朋久     佐藤篤司 藤田キヨシ  小野豊
    菊地尚哉    松浦智哉  大久保智仁   土田英二 樺山義一   榛澤淳
    小林了      伏見裕也  江畑豊       小林友人  上野秀幸  本村剛
         ………          ………
                山岸大樹  山崎浩市     藪野哲史 豊田和典
                竿田威一郎
【西武鉄道・チーム総評】日本リーグには王子製紙と共に第1回から参戦してい る古参チーム。一時期低迷していたが、5年前の日系人選手解禁以来、急速に力 をつけてきた。第30回リーグから2年連続優勝を果たし、黄金期到来かと思わせ たが、最近2年間は歯車がいまいち噛み合わない戦いぶりが目立つ。昨シーズン は開幕戦から破竹の9連勝スタートだったが、終盤に帰化人・藤田が骨折で離脱 すると、途端にがた落ちとなった。レギュラーリーグはコクドに次いで2位の成 績だったが、プレーオフでは王子製紙にいいところなく3連敗で敗退。外国人と 帰化人に頼りすぎているきらいがあり、主力が欠けると戦力の薄さを露呈する弱 点がある。
【GK】芋生も長野五輪前の帰化組の一人。来日1年目にいきなりMVPとなる など、衝撃的な日本リーグデビューを飾った芋生だが、成績は年々下降線を辿り 気味である。オリンピックが終わってからモチベーションが下がっているように も見える。控えの菊地は法政大から入って2年目だが、去年はわずかに1試合の みの出場。法政時代は大学ナンバー1ゴーリーと言われた逸材だけに、もうすこ し出番を増やしてやれないものか。
【DF】新人3人が加入し、層が厚くなった。ただそんなに守りが充実している という印象はない。どちらかといえば攻撃型の布陣。
【FW】やはり何と言っても藤田だろう。去年は怪我で得点王こそ逃したが、30 試合終了時点では27ゴールと圧倒的に量産していた。藤田がいるといないとでは 大違いである。去年大活躍だった小野は、今年は真価を問われる。土田は伸び悩 み気味。榛澤は今年起用が増えそうだ。個人的にはベテラン佐藤が渋くて好き (笑)。
【外国人選手】クリス・ブライトは5年目。過去4年間の成績は148試合212ポイ ントで、リーグMVPにも一度(第31回)輝いている。新外国人ラトゥシュニー はアルベールビル五輪のカナダ代表。NHL経験は1試合のみ。
【帰化人選手】芋生・大川・樺山・藤田・岡本の5人。このうち岡本を除く4名 が長野五輪直前に日本国籍を取得、芋生・樺山・藤田は日本代表としてオリン ピック出場を果たした。
【新加入選手】外国人を除き5人が新加入。注目は日本国籍を取得したばかりの 岡本クロード。母親が日本人の日系人だが、2年前から練習生としてチームに帯 同、今年が待ちに待った日本リーグデビューである。暴れまくること間違いな し。ただしオランダリーグでのプレー経験があるので、新人王資格はないと思わ れる。DFの大久保は新人王最有力と筆者は見ている。駒大苫小牧→東洋大とア イスホッケー界の名門を渡り歩いた経歴から、ズバリ即戦力。他の3名は試合出 場は厳しいかも。
【首脳陣】榛澤務監督が5シーズンぶりに復帰。コクドと同様専任コーチは置か ず、高橋と樺山がプレーイングコーチとなるが、このあたりも一旦歯車が狂うと 修正は可能だろうか?
【その他】去年の終盤の大失速は何だったのだろうか。戦力的にコクドと対等な 戦いが挑めるのは西武だけだと思うのだが、それにしてもかつてのような集中力 ・爆発力が影を薄めた感じなのは気になる。

 
て本製紙クレインズ 昨年4位=18勝18敗4分、日本リーグ優勝0回(過去最高位3位)、本拠地=釧路

 【戦力図】
    ◆GK       ◆DF                ◆FW
    R.ドプソン  J.ディック 伊藤賢吾   竹内元章 A.コンロイ D.ミタニ
    ………       小林弘明  石黒勇     佐藤正和 腰越雅敬  村上雅章
    大滝芳治     岸部真二  斎藤利行   飯塚洋生 石黒史郎  村岡竜弥
    平岩兼一     原武大輔  高橋昭範   辻真治郎 中村達哉  坪子誠
                 ………                 ………
                 澤崎圭佑               藪野伸季 佐藤匡史
【日本製紙・チーム総評】去年は大旋風を巻き起こしたクレインズ。セミファイ ナルでコクド相手に2連勝し、あと一歩でファイナル進出だったが、そこからコ クドの壁は厚かった。残念ながら大番狂わせは起きなかったが、レギュラーリー グでも勝率5割をキープし、常に安定していた。2年前のダントツ最下位が信じ られないほどの変貌ぶりである。躍進の鍵は、何と言ってもGKドプソン。一人 の力でチームはここまで変わるものなのか。もともと得点力はあるチームだった だけに、失点が大幅に減れば躍進するのも当然である。
【GK】今年もドプソン様(笑)に期待。ベテラン大滝も数試合マスクを被るだろ う。
【DF】去年は小林−石黒の第2セットが良かった。岸部−斎藤も同じぐらい やってくれると、ファイナル進出も夢ではない。原武あたりが伸びてくれると、 層も厚くなるだろう。
【FW】クレインズの第1セットは超強力だ。リーグ全体を見回してもナンバー 1ではないかと思うほど。問題は去年出来過ぎの感もある第2セットだが、今年 もやってくれないと困る。腰越はアジアカップで日本代表初選出され、今一番 のっている。佐藤正和は怪我の回復具合が気になるところ。村上は昨年コクドか ら移籍してきたが、大正解だったろう。個人的には数少ない東京出身選手・坪子 に期待。
【外国人・日系人選手】ドプソンは2年目、コンロイは3年目。コンロイのリー ダーシップは素晴らしい。今年は反則減らしてね。日系人の2人も強力。昨年得 点王に輝いたミタニは、日本国籍を取得し日本代表入りを目指すことを表明して いる。DFのディックは今年で来日6年目になるが、ずいぶん円熟味が増した。
【首脳陣】驚いたことに6チーム中監督が留任したのは、クレインズの澤崎監督 だけである。チームの建て直しに成功した手腕は、高く評価されて良い。あとは 息子(澤崎圭佑)がカツノリ化しないことを祈るばかり(笑)。
【その他】新人は一人だけ(佐藤匡史)であり、戦力面・首脳陣ともほとんど変 化なし。去年と同じ様な戦い方が出来れば今年も期待できる。躍進したと言って も、結局は4位Bクラス。Aクラス入りしてこそ本物。

 
ダ祕 昨年5位=11勝26敗3分、日本リーグ優勝0回(最高位2位)本拠地=札幌

 【戦力図】
    ◆GK      ◆DF                   ◆FW
   間野直樹   A.キャラー B.ヘンダーソン   井原朗     S.フィガルーチ  本多直也
    橋本三千雄  甲斐淳一  ケビン木村   岩本裕司  大野直人    磯部道弘
   ………      大上ピーター   星竜児       斎藤順嗣  R.ミワ    上山寛道
    佐良土雅久   相馬健一  高橋徹       村岡浩弥  近田千代喜  白鳥孝佳
                 ………                   ………
                 有沢寛司  甲斐勉       佐野英之   斎藤毅  八戸利彦
                 伊藤周一
【雪印・チーム総評】去年は散々なシーズンだった雪印。クレインズの背中がは るか遠くの5位。2年前はファイナルまで進んだチームが、プレーオフにすら進 めないとは…。堅い守りが売り物だったチームが、去年は失点数で古河に次いで ワースト2位と、これでは勝ち上がっていくことは出来ないだろう。
 チーム改革は素早かった。新監督に「ミスター雪印」こと岩本を起用。現役兼 任のプレーイングマネージャーとなるが、雪印は早くも切り札を出してきた感じ だ。
【GK】昨年の不振は、間野の不調によるところが大きい。間野も34歳になり微 妙な年齢にさしかかっているが、若手の橋本が急成長しているのでそろそろ切り 替え時かもしれない。間野は体力的なことよりも視力が衰えた感じがするのが気 がかり。橋本は4年目だが、今年はチャンスだ。佐良土はなかなか首脳陣の信頼 が得られていない。
【DF】もともと守りには定評があったチーム。なかなか層が厚いし、個性的な メンバーだ。
【FW】攻撃力が課題と言われている雪印。しかし着実に若手が成長していて、 そんなに見劣りがする印象はない。本多は西武鉄道からの移籍だが、この加入は 大きい。なぜ西武は放出したんだろうか?チェッキングラインが機能すれば意外 にやるんじゃないかと思わせる陣容。個人的には2年目大野に期待している。
【外国人・日系人選手】フィガルーチはイタリア代表として長野オリンピックに 出場。昨年はポイントこそ稼いでいたが、あまり印象に残っていない。大量失点 の後のゴールとか、試合展開に関係ないポイントが多かった感じがする。今年は 爆発して欲しい。新外国人のヘンダーソンは未知数だが、攻撃型のディフェンス マンか。実は日系人選手であるが、日系人枠(1チーム2名まで)が埋まってい るので、今季は外国人として登録。日系人はキャラーとミワ。キャラーは今年も 攻守にフル回転だろう。6年目になるミワは守備的FW。チームに対する忠誠心 は日本人以上。同じミワでも、こちらのミワは脱税やカンニングはしておりませ ん(笑)。なお、ケビン木村・大上ピーターは日本国籍を持っている日本人であ る。
【新加入選手】外国人を除き4名だが、高卒ルーキー斎藤毅の評価が高いようで ある。将来はFWの柱にと期待されているので、1年目から積極的に起用される かもしれない。注目はスウェーデン出身大上ピーターけんじ。父親が日本人で、 日本国籍を選択したのが幸いした形。日本の大学に留学中のところをスカウトさ れた。
【首脳陣】岩本がプレーイングマネージャーではあるが、本人はまだまだ現役の 方に気合い十分。ということで、チームの指揮はデジャーデンコーチが中心とな りそう。デジャーデンコーチの手腕は高い評価を得ていて、西武時代には優勝 (第30回)、雪印ではプレーオフ進出(第31回)と実績がある。3年ぶりの日本リー グ復帰だが、自身も日本リーグでプレー経験があり、日本の事情には精通してい る。
【その他】去年は歯車が狂いっぱなしだったが、今年はそういうことはないだろ う。あまり注目されていない存在だが、筆者はダークホースとして見ている。

 
ζ光アイスバックス 今季日本リーグ初参戦、本拠地=日光
 ※古河電工の昨年成績6位=6勝31敗3分、日本リーグ優勝0回(最高位4位)

 【戦力図】
    ◆GK     ◆DF               ◆FW
    春名真仁    高橋淳一 小林秀      高橋朋成 入江孝明 藤澤悌史
    ………      高橋哲之 大津英人    高橋淳一 伊勢征広 伊勢泰
    尾形拓志    唐津智昭 村井忠寛    八木啓二 入江聡  長谷川伸樹
    青木輝成    南條直樹 中島仁美    小林智紀 今章弘  今政則
                ………                ………
                斎藤大輔  (外国人)    荒城啓介 小林裕樹 三田亮太
【日光バックス・チーム総評】昨シーズン限りで休部となった古河電工を引き継 ぐ形で、クラブチームとして発足。チーム存続に至るまで紆余曲折があり、頓挫 の寸前までいったが、なんとかリーグ戦に参戦することが出来た。これも日本一 盛り上がっている日光のサポーターと、4万人にも及ぶ存続署名のおかげであ る。クラブチームといっても、スポンサーや自治体による出資と試合の入場料・ ファンクラブの収入で運営される事実上のプロ組織である。日光バックスの成功 は、アイスホッケーのプロリーグ化を推進する力になるだろう。しかし資金難は いかんともしがたく、目標額(年間3億5千万円)の7割ほどしか確保できてい ない。今シーズンを無事に乗り切ってくれることを祈るほかない。
 一方、戦力的な面で見ると、これまた悲劇的である。昨シーズンの古河はダン トツ最下位であったが、ただでさえ薄い戦力から主力がごっそり抜けた。外国人 と日系人の3人は資金難から解雇となり、チームのポイント稼ぎ頭だった村上裕 幸は海外挑戦のためチェコリーグへ移籍した。期待の若手・大北照彦も、カナダ のプロリーグ挑戦を表明した。このような状態で果たして戦えるのだろうか。目 標はあくまで「全チームから白星」と謙虚だが、実際は1勝出来るかどうかとい うレベルだろう。
 なお、チーム名は当初「日光バックス」だったが、開幕直前に「日光アイス バックス」へ変更された。
【GK】戦力ドン底のチームにあって、唯一の希望の光がキーパー春名。日本代 表のレギュラー目指して頑張って欲しい。春名のブロックにチームの勝利の全て がかかる。日光のハシェックだ!
【DF】何とかやっていくほかあるまい。高橋淳一・村井と若手が伸びてきてい る。小林秀は去年コクドから移籍したが、ひと味違うところを見せた。高橋哲之 ・大津には主力としてフル回転を期待。
【FW】う〜ん、厳しいなぁ(笑)。このメンバーで1試合3点以上取るのは至難 の業だろう。昨年も総得点はリーグ最低(100点/40試合)ではあったが、そのう ち今季残留したメンバーで64点しかとっていない。1試合で1.5点平均(泣)。
【外国人選手】厳しい財政状況から一旦は獲得が見送られた外国人選手である が、一転して獲得する方向に。すでに開幕しているが、まだ結論は出ていない。 これで何とか戦えそうな予感はあるが、外国人が加入しても戦力的に厳しいこと には変わりはない。
【同姓選手】このチームには同姓の選手が多い。特に高橋姓は4人もおり、しか も一組が同姓同名でややこしい。FWの高橋淳一は「中禅寺ロケット」のあだ名 の通りスピードが持ち味。DFの高橋淳一は日本代表経験もある若手のホープ。 他高橋兄弟・入江兄弟・今兄弟…といるが、伊勢征広と伊勢泰、小林3人は親戚 関係にはない。
【首脳陣】驚いたことに外国人監督を招聘した。これにはファン以下関係者も びっくりである。古河は伝統的にチェコとの結びつきが強く、戦術はヨーロッパ スタイルだったのだが、新監督はカナダ人である。ヨーロッパスタイルを放棄し カナダス タイルに変更するのか、注目されるところだ。
【その他】春名を中心にひたすら守って守って、という戦いになるだろう。失点 を3点以内に収めれば、勝機は見えてくる。春名が万全であれば、1勝すらでき ないということはないように思う。
【おまけ】ファンクラブ会員募集中である。年会費は3千円のものから10万円ま で、5コースある。会員証の発行・会報の送付・チームグッズの購入割引などの 特典あり。会費はチームの運営費に充てられる。

 
☆無謀な順位予想
 ここまでは6チームの紹介をしてきました。さて次に今季の展望ですが、戦力 的に見るとほとんど去年と順位の変動がないように感じます。.灰ド∪症隲 王子ぅレインズダ祕ζ光、というのが大方の予想だと思います。まぁクレ インズに上位進出を期待できるかもしれませんが…。
 しかし、これではまったくつまらない!!特にコクド−西武のファイナルは見 たくないなぁ(ファンの方、ごめんなさい)。そう思っているアイスホッケー ファンは多いと思います。兄弟対決・同じ企業グループ同士ということもある が、それより両チームの戦い方がよく似ているからです。ここ4年間コクドと西 武しか優勝していませんから、そろそろ他のチームの奮起を見たいものです。
 たしかにコクド有利は事実ですが、一方でバックスを除いた5チームには言わ れているほど戦力差はないんじゃないかと思っています。かつてのような「3強 3弱」という構図では、もはやとらえきれない時代が来たと思います。特にプ レーオフは短期決戦ですから、波乱が起きる確率も高いと言えます。

 で、筆者の予想ですが、無謀にも「雪印優勝」としてみました。レギュラー リーグの成績は、.灰ド王子クレインズだ祕ダ症隲ζ光、 と予想します。ポイントは西武がプレーオフ進出を逃すという点です。はっきり 言ってこれはありえないシナリオだと思いますが(笑)、それぐらいの波乱が起き てくれないと面白くありません。
 そして、プレーオフセミファイナルで雪印がコクドを喰ってくれることを期待 します。本当は雪印−クレインズのファイナルが見たいのですが、さすがの私も そこまで贅沢は言えません(笑)。雪印はディフェンシブな戦い方が徹底されれ ば、コクドに勝てるチャンスはあると思います。岩本の胴上げが見たい〜!

 
☆日本リーグを見に行こう!〜首都圏地区の試合日程
 ここでは西武鉄道の本拠地である東伏見と、コクドの本拠地である新横浜の試 合日程を紹介します。詳しくは『ぴあ』などを参照して下さい。

【東伏見アイスアリーナ・西武鉄道戦】
☆入場料金=特別指定3500円、指定席2200円、自由席2000円
10月27日(水)=対雪印、11月13日(土)・14日(日)=対雪印
12月11日(土)・12日(日)=対王子製紙
12月18日(土)・19日(日)=対日光、2月26日(土)・27日(日)=対コクド
3月1日(水)=対日本製紙
 ※試合開始時刻=(水)18:30、(土)(日)14:00
《集結戦》3月4日(土)11:00日光−日本製紙、14:00コクド−雪印、17:00西武鉄道−王子 製紙
3月5日(日)11:00日本製紙−雪印、14:00西武鉄道−日光、17:00コクド−王子 製紙
 ※集結戦は1日で3試合観戦できます。6チーム全て一度に見られます。

【新横浜プリンスホテルスケートセンター・コクド戦】
☆入場料金=特別指定3000円、指定席2200円、自由席2000円、立ち見1500円
10月30日(土)・31日(日)=対王子製紙、11月6日(土)・7日(日)=対西武鉄道
2月19日(土)・20日(日)=対日本製紙、3月1日(水)=対日光
 ※試合開始時刻=(水)19:00、(土)(日)14:00

 
☆熱戦はすでに始まっている!
 リーグ戦はすでに開幕し、5試合が消化されています(10月24日現在)。

 順位  チーム  試合  勝  負  分  勝点 得点  失点 得失差
   1    日本製紙    5    4    1    0    8     23     14     +9
   2    コ ク ド    5    3    1    1    7     22     12     +10
   3    王子製紙    5    3    1    1    7     19     14     +5
   4    西武鉄道    5    2    2    1    5     13     12     +1
   5    雪  印    5    1    3    1    3     17     20     −3
   6    日  光    5    0    5    0    0     5     27     −22

 たった5試合ですが、混戦となりそうな雲行きです。日本製紙は昨シーズンの 勢いがそのままといった感じで、この強さは本物かもしれません。開幕戦こそ黒 星でしたが、その後は4連勝で現在首位。コクドは雪印と引き分けるなど、 ちょっともたつき気味。もともとスロースターターなチームですので、どう修正 してくるか。王子は定期戦(オープン戦)で全勝と好調のうちに開幕を迎えました が、西武に完封負けを喰らうなど今年も厳しいか。西武はどうしたことか、得点 がリーグ5位。リーグナンバーワンの攻撃力を持っているだけに、これは信じら れない結果です。雪印はキーパー橋本が西武戦で日本リーグ初勝利。失点が昨年 同様多いのが気がかりですが、西武・コクドから勝ち点を奪っているので期待 大。マスコミからも注目を浴びている日光は、ここまで全敗。完封負けが2試合 あり、得点力不足はどうしようもない。戦力差は明らかで、果たして1勝出来る かどうか。

 
☆アイスホッケー初の市民クラブチーム
日光アイスバックスのファンクラブに入ろう!!

ファンクラブの会費は、チームの運営資金に充てられます。

《共通特典》会員証の発行・会報誌の郵送(年4回)・ファックスサービス・チー ムグッズ割引購入
      ファーストシーズン限定オリジナルピンバッジ・チーム協賛店で のサービス など
《種類》○ファンクラブ(年会費3000円)=共通特典のみ
    ○ファンクラブ(年会費5000円)=共通特典+オリジナルステッカー
      オプションA…スケジュールカレンダー
      オプションB…本拠地会員専用入場ゲート
    ○ブースター(年会費1万円)=共通特典+オリジナルステッカー+カレンダー
      オプションA…本拠地会員専用入場ゲート
      オプションB…バースデーカード
    ○ブースター(年会費3万円)=共通特典+オリジナルステッカー+カレンダー
      オプションA…本拠地会員専用ゲート+本拠地電話優先予約
      オプションB…バースデーカード+公式記録のファックス送付
    ○ブースター(年会費10万円)=ブースター兇瞭壇機榾楜鮹賄渡値ダ萢縮
      オプションA…本拠地会員専用ゲート+本拠地シーズンシート
      オプションB…選手使用済みスティック・バースデーカードプレゼント など
《振込先》郵便局にて 口座番号=00150-5-144121、加入者名=HC日光バックス
     通信欄に希望コースとオプションの選択(AまたはB)を記入のこと。
《問い合わせ先》(有)栃木アイスホッケークラブ 電話 0288(53)5166


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