nin, thtf

nine inch nails' "the hand that feeds" single will be available on 18 April 2004 in the UK and Europe.

the album, "with teeth", will be in stores on 3 May 2004.

thtf -- words as I heard


※この上の部分をクリックすると、nine inch nails公式サイト内、"the hand that feeds"ビデオの視聴ページに飛びます。
※上記リンク先でのビデオの視聴にはQuickTimeが必要です。楽曲だけならiTunesでもダウンロードできます(有料)。

※【05年7月追記】↓from Lyrics download.com:
Nine Inch Nails Lyrics

nine inch nails' "the hand that feeds" single will be available on 18 April 2004 in the UK and Europe.

the album, "with teeth", will be in stores on 3 May 2004.

上の画像に埋め込んである薄い灰色の文字(フォントサイズ大)の英語は、nine inch nails(以下「nin」)の"the hand that feeds"という曲(UK/EUで2005年4月18日発売)から、私が聞き取った歌詞です。聞き間違いがあるかもしれません。数箇所、聞き取れなかったところは、曲を聞いてから数日後に検索してみたら見つかったページを参照し、さらに改めて聞いて判断しました。

歌詞の意味は、ことばを殺さずに言語の移し替えをすることがどうにもできないので、ごめんなさい。

ただ明らかなのは、これは、米国人であるトレント・レズナーが、イラクで、あるいはアフガニスタンで(あるいはその他の場所で)人々に銃を向け、建造物を破壊し、有形・無形のありとあらゆるものをブッ壊している米兵に向かって投げた問いかけである、ということです。

画像の最後のほうに埋め込んである白い文字(フォントサイズ小)の英語は、2004年11月4日、米大統領選挙の結果が出た後に、トレント・レズナーがninのサイトに投稿した文章です。

何はともあれ、まず曲を。(要QuickTime。あるいは楽曲だけiTunesでDL。)

ただし相当やかましい楽曲であることは確かです。ヘッドフォンのヴォリュームを最大限にすると割と細かい音も聞けてよいのですが、万人におすすめできる聴き方ではありません。

――ここから下は、「5年以上待ってたぜ」的なことやら、この曲の印象批評やら、ぐちゃぐちゃの書きなぐり。勝手に書いておいてあれですが、可能な限り、曲を聴いてからお読みいただけると嬉しいです。

自分自身、インプットされたものはアウトプットしないと頭が爆発してしまうので、いちいち何か書くのが常なのですが、実は自分では音楽を聴いたり映画を見たりする前には、なるべく情報を入れないし、他人がそれについて書いてるものを読むことも避けています。それでありながら何だかんだ書いてるのは、ワガママかもしれません。。。

さて、nin公式サイトで公開されているこの曲は、音楽だけでなく映像つきです。映像はとてもシンプルに見えます(あえて言えば、カメラワークの無機質さは特徴的ですが)。ひょっとしたらライヴ・パフォーマンスのためのスタジオでのリハーサルを撮影したのかもと思うようなものです。

実は私は音楽ビデオというものがあまり好きではありません。耳も目もとなると忙しくなりすぎてどちらも十分に入らないので(ライヴは別)。でもこのビデオはそんなに演出もないし、何より5年以上ぶりだし(<基本的にこれなんだよね)、動いてるよとか歌ってるよとか、アンプにNINロゴついてるよとか、腕周りが11年前の約2倍になってるよとか(<音的に5年前より11年前を強く思い出させる)、ベースの弦が押さえられているところ*がかっこいいとか、で感涙しつつニヤニヤして数度再生を繰り返したのですが、ちょっと落ち着いてから音に集中するためにビデオ画面を閉じて音だけ聞いたら、苦しくなってきました。もうね、ダイレクトに喰らったというか。

というのは、歌詞の概略は聞き取れてるので、頭の中で勝手に、それこそ音楽プロモのように入れ替わりたちかわり、映像がぞろぞろと浮かんできたのですね。

例えば、【次の3つのリンク先画像は凄惨です】これらの画像とかこれらの画像とかこれらの画像とか、あるいは瓦礫とか瓦礫とか瓦礫とか、あるいはこのフィルムに映し出されていたものとか、こういうデータとかここで見た職業や年齢や名前とか……米兵のことばも、別の米兵のことばも。ほかにも見たもの、読んだもの、日本語にしたもの――音の細部がわかり、歌詞が聞き取れるようになるにつれて、あれやこれやがまるで走馬灯のように。眉間とこめかみを締め付けられるような感じがして身体的に苦しくなってきたので、作業を放擲し、また元の演奏風景の映像を見たのですが、もう無邪気に見られない。次はリハビリ(?)のためにキャプチャまで始める始末。

でも、トレント・レズナーがこういうことばを書いていることが、私はとても嬉しい。

この曲について、英語で書かれたレビューをどこかのサイトで読んだのですが、そこにはunusually politicalとありました。

ご冗談?

この曲がunusualであるとすれば、それは「トレント・レズナー」のselfの影がない、という点についてであり、politicalなのはunusualでもなんでもありません。

unusually politicalとか書いてる人は、見ようとしなかったから見えなかっただけではないかと。作品に出てくる一人称を自動的に作者のことであると断定して何の不具合も感じないだけではないかと。

don't open your eyes you won't like what you see
the devils of truth steal the souls of the free
don't open your eyes take it from me
i have found
you can find
happiness in slavery

--happiness in slavery from "Broken"

歌詞という点で言えば、will you bite the hand that feeds? とか will you chew until it bleeds? に出てくるbiteとかchewは、単純な発想ですが、march of the pigs (TDS収録)に出てきていたのを思い出すし、そういえばmarch of the pigsはlineがひとつのモチーフでした。

are you brave enough to see? にある、seeという行為についての意味は、he sewed his eyes shut because he is afraid to see (heresy) をはじめとしていくつかの曲で描かれています。

また、i give you all you need to know(mr. self destruct)など、「すべてをコントロールするもの」もninでは頻繁にモチーフになってきました。キリスト教文化圏では、こういったものは即「宗教」を連想させるようですが、私は西洋人ではないしキリスト教徒(あるいは一神教の信者)でもないせいか、「制度化した宗教」より範囲の広いもの、つまり「制度化した何か」だと思ってきましたし、今もそう思います。(「従属」あるいは「隷属」はninのモチーフになることが大変に多いのですが、それを「宗教」だけに限定するのはとてもつまらない聴き方だという気がします。)

あと、そういえばmr. self destructにはi am the lie that you believeというフレーズがあります。でもi am the needle in your veinといったようなフレーズもあるから、この曲で息をつく間もなく繰り出される断片的なi am ...は、全体としては「ケミカルな昂揚」だと、発表された当時(もう11年も前だよ……)は思っていたのですが、2005年にトレント・レズナーは、この同じthe lie that you believeを、ケミカルな何かではない現実として曲を作ったのかもなぁ、なんて。(believe in the lieというのはもっと前の曲にもあったモチーフですが。)

何か、とてもいいかげんなことを書いています。

それにしても、the hand that feedsの歌詞はストレートです。シンボリズム一切なし。head like a hole (Pretty Hate Machine, 1999)を思い出します。音も外に向かう感じで、ninのステレオタイプですらある“内に向かう感じ”は感じられません。いつもの(狙ってるんだろうけどあまり上手とは言えない)メタファーのない、自己言及的にも解釈されうる一人称もない、外に向いた曲。

あー、お約束なんだけど、ギターの音が重なるところがたまらん。かっちょええ。

アルバムでは半分くらいはデイヴ・グロール(Foo Fighters/ex-Nirvana/ex-Screamなど)がドラムを担当しているというし。

しかしこの曲がシングルとしてリリースされるのはUK/Europeだけで、北米ではシングルのリリースなし(←リンク先の3月16日参照)というのは、何だかやっぱりうーーーーーん、です。

* ベースの弦がベースの人によって押さえられてるところ。マイクスタンドがちょっと邪魔。
bass strings

おまけ:アルバム(With Teeth)情報
teaserはここ。(色合いが、昔のnin.comの色合いに似てる。)
日本盤は4月27日発売(ユニバーサルから。UICS-1095)。
→今、amazon.co.jpを見たらカタログに入ってました。(このファイルはgeoサーバに置いているので←はアフィリエイト・リンクではありません。アフィリエイトご協力いただける方はお手数ですがこちらのリンク経由でご購入をお願いいたします。)

さらにおまけ:UK居住者のみ限定アナログ盤ボックスセット・プレゼント情報
ここから応募できます(締め切り4月17日)。

※UKでは恒例の9インチ・アナログ盤リリースあり。

iTunesでは同じアルバムの収録曲、The Line Begins to BlurのDLも始まっています。(3月30日現在)

* 画像内使用フォント: the downward spiral font, arial, courier new
* nine inch nails: nin.com

■追記:
* レコーディング・スタジオでの取材とインタビュー@Audiohead.net

* NIN hotline 2.15.05によると、ビデオの監督はGNNIan Inabaであるとのこと。(GNNについてはこちらも。ほりえもんはこういうのが作りたいの?(笑))

* とあるフォーラムでの議論(2005年2月)
ビデオのストーリーラインについて想定して語るスレで、今となっては情報価値少ないのですが、「歌詞が詩になってないのは今に始まったことじゃない」とかいろいろ。anti-Bushというスタンスについて興味深いことが示されていると思うので、少し引用しておきます。

It has become rather cliche now to attack Bush, no matter how right everyone is. Those of us actually living in this country that are also against this administration have kind of found ourselves scratching our heads and spouting just as much rhetoric as those that we disagree with, if not maybe more so than our "enemy." And a lot of people that are taking stands right now are not exactly the most intelligent and articulate people. I see a lot of talentless musicians and artists getting in on the action now and it's just beginning to get tired. We've all done our bitching and somehow the opposition can't find a political leader worth standing behind. And to top it all off, thanks to our large evangelical and otherwise brainless population, Bush was re-elected.

When that happened I knew that we were in for 4 more years of bad art, bad comedy, and bad music during a time when there's a lot of opportunity to really attack this administration and a lot of inspiration to work worth. Unfortunately, no one's done a good enough job and hopefully, if Trent has for some reason gone that route, he doesn't do as poorly as I'm afraid he would.

これに対して数週間後についたレスが(パンクチュエーション滅茶苦茶ですが、単語の特徴からおそらく英国の人の投稿)

Id go with "overused" at the utmost push but then does it matter how often something is said or indeed how fashionable or cliched it is to say it when it is in fact an extremely valid opinion.

And remember a lot of you guys may well be pissed off with the anti-Bush movement but around the rest of the world a lot of what we get is the Bush pushed news. He IS representing your country and so we DO see mainly him on telly when it comes to the U.S.A ( actually in that case I think He is the best advert for the anti-Bush campaign, seriously. Everyone I know hates him ) so I think its good that the U.S. has a steady stream of musicians, artists and other thinkers/creators constantly knocking what seems to be the accepted norm. It helps the rest of the thinking world see that the entirety of the U.S.A aint that bad;) Anywaaay my point being dont knock it for being "unfashionable" or "cliched" because at the end of the day hes doing something a little more meaningful than that.

* ページ作成日: 2005年3月19〜30日(時間かかりすぎ)
* 作成者:nofrills
* リンクはご自由に。連絡不要。

いけだの「翻訳」の目次
falluja, april 2004 - the book (イラク関連ニュースのウェブログ:益岡賢さんと共同運営)

激しくどうでもいい追記 (1 May 2005):
何かとても嬉しかったのが、このページ用に何となく考えて作った「区切り線として使える画像」の色が、何となく合ってたことなんだよね。作ったときはアルバムのアートワークの裏面の色までは知らなかったのに。

こんな程度でも「何となく合ってる」と思える。
peel (rear)

全曲がノーカットで視聴できるサイト(nin公式)をリンクしつつ、現実逃避で撮影した画像を並べてみよう。(いらんって。)
NINE_INCH_NAILS with_teeth halo_19
nothing peel HALO_19 

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