体脂肪率測定〜キャリパー法〜

ピンチ・キャリパーを用いて体の数箇所の皮下脂肪を摘み、その数値から体脂肪率を測定する方法は一般的に普及しています。しかし、その摘む個所と数の違いや、計算式の違いなどいろいろな方法が存在するので、その幾つかを紹介したいと思います。

2点法

会社や病院、地域の健康診断など一番普及し、広く使われている方法です。

・上腕背部−肩峰突起と肘頭との中間点を腕の方向と平行につまむ。
・肩甲骨下部−肩甲骨下端の真下を脊柱に向かって45°上の方向につまむ。

上腕背部と肩甲骨下部の測定位置

□体表面積(c屐法瓧沓.46×身長^0.725×体重^0.425
注)身長の0.725乗、体重の0.425乗

□勝疊藥藐合計(mm)×体表面積(c屐法爍隠娃娃娃亜狢僚邸kg)×100

□身体密度(D)=1.0923−0.000514勝 ΑΑΑ 閉肯罅⇔詭擇蕕亮亜В隠坑僑魁

■体脂肪率(%)=(4.570/D−4.142)×100 ・・・ (ブロゼックらの式:1963)

3点法

上のブロゼック、長嶺らの式を利用した方法です。腹部の皮脂厚を加えることにより、2点法よりも正確性が増します。

・上腕背部−上に同じ。
・肩甲骨下部−上に同じ。
・腹部−へその横を縦につまむ。

腹部の測定位置

□体表面積、召竜瓩疂は上に同じです。

□身体密度(D)=1.0935−0.000297

これを上のブロゼックらの式にあてはめます。
■体脂肪率(%)=(4.570/D−4.142)×100

スポーツ選手向け(3点法)

この方法も3点の皮脂厚を求めますが、性別により個所が違い、また腹部の周囲径も含まれます。

1 : 胸部、腹部、大腿前部の合計(mm)
2 : 腹部、上腕背部、肩甲骨下部の合計(mm)
3 : 腹部周囲径(cm)(へその高さ)

胸部の測定位置  大腿前部の測定位置

【男子】 身体密度(D)=1.11104−0.000531−0.000273 

【女子】 身体密度(D)=1.11861−0.000542−0.000543 

これを上のブロゼックらの式にあてはめます。
■体脂肪率(%)=(4.570/D−4.142)×100 

まとめ

これらの他には、上の2点法で求めた皮脂厚を合計して、年齢を考慮した表に当てはめて簡便に換算する方法などがありますが、かなり誤差が生じるのでここでは省きました。

また、2、3点法の他に5点法や7点法などもあります。確かに個所が増えるほど正確性は増すのですが、逆につまむ個所が増えるほどつまむ人のスキルなどにより誤差が広がるのであまりお勧めはできません。

私の経験では通常行われている2点法も水中体重法などの数値と比べるとかなりの誤差が生じると思います。それは、脂肪が真っ先に付きやすいお腹の部分の測定が抜けているからです。腕や背中はあまり脂肪が付いていないけどお腹にはかなり付いているという体形をよくご覧になるかと思います。それらの体形の方たちはこの2点方ではかなり低い数値がでてしまいます。

一番私がお勧めするのは通常の3点法です。これは、スポーツ選手向けの方法の正確性をまだ把握していないのもありますが、一般との比較ができないということと、男子の大腿前面の皮脂厚はほとんどのスポーツ選手はあまり付かないのではないかと推測できるからです。それよりも通常の3点法に含まれる肩甲骨下部の方が脂肪が付き易い所なので含むべきだと思います。また、体形の指標は腹部の周囲径のみで身長と体重は考慮されていないのも賛同しかねる要因です。

最後に、「いろいろな体脂肪率測定法」でも触れたように、水中体重法など正確な測定値を元に測定者のキャリブレーションを定期的に行うのが必須だと思います。