2 シルバー英会話教室

シルバー英会話教室

「継続は力なり」
 
 前回紹介しました3月からスタートの「シルバー英会話教室」は10ヶ月目に入り、なお継続中。(現在も14~5名出席をキープ)継続しています。

 講座開講にあたり、生徒のみなさんへ要望したのが「継続は力なり」でした。これは実は、自分への激励であったようにも思います。何事も、高邁な目標と動機をもって、いろいろ始めますが、継続するのが難しい。しかし止めるのはいつでも止められると考えれば気が楽である。石の上にも3年とかいうので、まず3年を目標にやってみて、次を考える。人生は二度ないから、真剣勝負というところでしょうか。

 2時間担当の英会話教室も、その内容を如何に構成するかが最大のポイントである。

学習効果があって、かつ興味がもてるように、教材の選定と、教育技法を練らなくてはいけない。生徒のみなさんがシルバーということは案外なじみやすくて好条件です。

 最初の1ヶ月間の導入期間には、「60才からの英会話」を、4月からは「サンフランシスコ旅行の英会話」を題材として、ビデオ視聴と実習を中心に、体に染み込ませる学習を追求しています。

 まず、最初の5~10分間は、趣味の写真の1週間ベスト画像をA4版にプリントして額入れ掲示し、撮影の背景など簡単な英語で説明する。ヒアリングも兼ね、みんな興味しんしんの空気が伝わってくる。質問も英語で、たどたどしいやりとりもあり好評。毎回、今日はどんな被写体が飛び出すかを楽しみにしているようです。

 次の約5~10分間は、英語学習全般(外国人のゼスチャ・外来語・TV英会話番組・・・)または時局ハイライト(オリンピック・サミット会議・メジャーリーグ・サブプライムローン・・・)などをホワイトボードに記載しておき、説明して情報を聞く。これもまた、大きな関心・反響が帰ってくる。毎週一つの話題を探し出すのはかなり難しいと思ったが、やってみると、過去の経験やTV・新聞などから案外出てくるものだと感じました。

 いよいよ本番、本日のメインテーマ対話スキットをビデオテープで視聴する。幸い2回どおりがワンセットになっているので、印象づけやすい。全体の会話の流れと文脈が分かるので、文章の意味が読み取れる。口の動きやレスポンス・抑揚などを感じながら、できるだけ文法にこだわらず、お気に入り決まり文句をそのままの形で見つけるようにする。

 ビデオの後は、テキストの一文ずつ用語と表現を説明し、発音・イントネーションを注意してリピート練習。自分の声を自分の耳で聞かせるので数回反復。反復は全員反復とグループ反復を取り混ぜる。指定された重要センテンスは、用語の代入練習により応用能力を養う。これで前半の50分が終わる。

 ちょうどその頃には、階下のレストランに注文した熱いコーヒーが届いているので、コーヒーブレイク。セルフサービスでお互いが給仕する。

時々、生徒の手作りケーキや旅行土産が添えられ、世間話に花が咲き、ワイワイがやがやと笑い声が響く。生徒たちにとっては、また、これがいいらしい。

楽しい自由会話を遮るのは後ろ髪引かれるが、後段は実習主体。もう一度ビデオを鑑賞。場面練習でしっかり会話の雰囲気と話の流れを再確認してもらって、対話練習。まず、私と生徒全員でA・B役割練習。そしてB・A交代。次は第1グループと第2グループに分け、グループ間で A・B役割練習。そしてB・A交代。

 いよいよ個人対話練習。生徒の氏名カードを繰って、公平平等、無作為でカードを開き、練習ペアを指名する。自分は誰と当たるか、ハラハラドキドキ、男女を問わず、ペアを作る。他のペアに負けないように大きな声でA・B役割練習開始。ひと通り終われば、B・A交代。相手に呼びかけて、反応を見ながら何回でも繰り返し練習。はじめは恥ずかしそうにしているが、慣れてくると、みんな喜んでやっている。約10分間後、カードでローテーション、相手交代。2回目は、できるだけテキストを見ないで練習、忘れたらちょっと見るというやり方である。繰り返すうちに半分ぐらいは暗誦できるようになる。

 そこで、本日のハイライト。カードまたはじゃんけんで代表ペア2~3組を選ぶ。みんなの前に出てスキットの模範演技。テキストを見てもよし、見なくてもよし、見ない方がいい。終われば、必ずいいところを褒めて、必要に応じて改めるべき発音・イントネーション・フレーズの区切り方などを修正する。 ラストペアにはアドリブも入れさせる。面白い妙案や展開となり、ヤンヤの声援で教室内が湧く。

 2時間はあっという間に過ぎ、居眠りする暇などない。みんなでカムカム英語の歌を歌って終了。英会話の習得はもちろん、家でいるより面白いから来るというのも本音らしい。

 レッスン構成もさることながら、教材の選定が生徒の興味をひく大きなポイントとなる。もちろん、役に立つ英会話に必須の決まり文句がたくさん含まれるかとか面白い内容かとか、対話練習に適するかとかいろいろな条件を満たしていなければいけない。やさしすぎても力が入りにくいし、かといって上級過ぎてもさじを投げてしまう。出来るだけ旅行会話の場面をとらえて、ハワイ旅行、カリフォルニア縦断、ハワイ滞在生活、外国人のホームステイなどをテーマとしてきた。また、教材の購入価格や入手方法も悩まされるところではある。

 ところが、今年の4月になって青天の霹靂でスペース114が青物市場を運営することになり、日曜日閉店しシルバー英会話教室は閉講となってしまいました。それでも生徒さん達は何とかクラスを継続して欲しいとの要請があり、検討を重ねた末に、生涯学習開館で市の生涯学習のクラブとして、新しく「スキット英会話クラブ」を設立し、再興しました。クラス環境としては元のスペース114に比べると雲泥の差で、教室内のスペース・照明・冷暖房・机椅子・エレベーターなどや駐車場も心配することなく、市街地活性化は断念したものの、市生涯学習という町づくりには貢献するものであり、生徒さん達は喜んでくれております。元はといえば、みんなこの年になって生涯学習として、又は趣味として、仲間作りとして集まった方々ばかりですから、英会話学習本来の目的からもこれでよかったのではないかと内心納得しています。将来のクラスためにもシルバーとかいったイメージを払拭して、名は体を表すものに「スキッ」と(これはダジャレで、寸劇英会話の実習という意味で命名)衣更えしてスタートから出直すことができ、突然の異変には今更ながら感謝しております。