より良い未来を実現するために・・・

石川光男先生の講演会<T>


《第一回》『閉鎖系思考から解放系思考へ』1990.04.21 

☆今回は学問的で体系的な話はしませんので、皆さん自身で何かを気づいて
いただきたい。 例えば次の4つの例題 @満員電車の中でのヘッドホン事件
 A企業研修 B松枯れ対策 Cプラークコントロールで何を気づくか、各自が
気づいたことをメモしてみて下さい。☆私の気づきは、4つとも共通するものの
考え方が潜んでいる。そして、みんなそれぞれが 一番いいと思っている。それ
は、共通した発想=閉鎖的な発想であり、そこには生命を どのようにとらえる
かという生命観がまったくないということです。 

☆私の提案は、もっと素直に、謙虚に生物から生き方を学ぼうということです。
但し、生物学ではありません。生物学は一定のものの見方を土台にした閉鎖系
であり、生物はつながりをもった開放系だから、学問からはなれて、生物そのも
のから学ぶことがが大切だ。 

☆生命はつながりであると考えるか、肉体であると考えるか、によって生き方が
まったく違ってくる。“生命の潜在能力をいかに生かすか”ということを前提にし
て、生き方を考えるべきだ。“生命を生かす”という価値観を持てば、人間は自
然と健康になる。 

☆皆さんへの今日のおみやげは・・・・・・立ち方,呼吸法の秘伝をお教えます。 
立ち方・・・・・・両足は肩幅くらいに開いて立つ。カカトに体重をかけるのでなく、 
 親指の付け根の少し手前の少しふくらんだ所に体重がかかるようにする。膝
 の力を抜く。両足の付け根のあたりの力を抜く。おなかをひっこめ、両肩の力 
 を抜き肩をストンと落とす。少しあごを引く。 

呼吸法・・・息を吸う時は、鼻から10〜15秒位でおなかをふくらませながら吸う。 
 吐く時は、口から10〜15秒位でおなかをへこませながら吐く。息を吸った時 
 に、肛門をキュと締める。そして締めながら息を吐く。できれば1分間に2回位
 の呼吸を心がけること。 

☆4つの質問に対する私の気づきは、4つとも共通した発想=閉鎖的な発想で
あり、そこには生命をどのようにとらえるかという生命観がまったくないというこ
とです。 

☆私の提案は、素直に生物から生き方を学ぼうということです。但し、生物学で
はありません。生物はつながりをもった解放系だから、学問からはなれて、生物
そのものから学ぶことが大切です。 

☆現代の文化は、「人間にとって便利、快適、効率のよいもの」を追い求めてき
た。果してこれでよかったのでしょうか?・・・ 


  《第二回》『見える世界と見えない世界』  1990.08.23 

 ☆ 今日はニューサイエンスの解説ではなく、見える世界と見えない世界につい
て話をしたい。私の話のスタイルは、本に書いてあるような学問の体系をお伝え
するのではなく、私の話の中で何かを気づいてもらって、それが一つの手がかり
となって、明日からの生活に生かしてもらうことです。その為には受身で話を聞
くのではなく、考えながら問題意識を持って話を聞いていただきたい。 

☆ 2つの質問をしますので、その答えをノートに書いてみて下さい。 

その1・・・・物理の中で回折という現象があります。これは波が伝わる時、波の
種類によってその伝わり方に違いがあり、波長が短くなればなるほど回り込む
性質が少ないと物理の本に書いてあります。本当でしょうか? これは絶対に正
しいでしょうか? 

その2・・・・商品がよく売れる条件を気がつくだけメモしてみて下さい。 

☆ 質問その1について、この現象は事実であり、合理的であり、論理的であ
り、科学的である。しかしこれは何をベースにしているのでしょうか? 科学は一
定の条件,一定のものの考え方の上で理論が成り立っている。回折の現象に関
して言えば、これは人間が自然に対して下した一つの解釈にすぎない。自然そ
のものではない。人間のものさしのあてがい方によって結論が変わってしまう。
ものさしのあてがい方を変えれば、どんな波でも同じ回折現象がおきている。 

☆ 質問その2について、アメリカでは“よりよい世界のためのショッピング”のガ
イドブックが35万部も売れている。ガイドブックだから商品の説明がしてあると
思いがちだが、その中身は会社の生きざま(社会奉仕,環境汚染など)が書かれ
ている。どの様な商品が売れるのか?・・・・・品質・価格・宣伝ではなく、会社の
生きざまが売れる条件になっている。もう一度、物の見方の基本を見直してみ
る必要がありそうですネ。 

☆ ニューサイエンスの特徴は、@物の見方が従来の伝統の中に収まらないも
の A生き方や価値観が絡んでくるものといえます ニューサイエンスはいずれ
も科学者にとってはなじめないものであって、さけて通りたいものになっている。
その背景は、1970年代に始まった自然破壊や環境汚染にある。 

☆ 私の話の基本は科学です。但し伝統の粋を広げた科学です。私は物理学者
ですが、生き方を物理や宗教・哲学から学ぶのではなく、自然から素直に学ぶ
ことが好きだ。その具体例の一つとして免疫の話をします。免疫は3重構造に
なっていて、46時中外敵から守ろうとしている。免疫はまだ一回もみたこともな
い外的を向かえた時、それをやっつけてしまう武器を開発している。その武器を
開発する最高指令官は、胸腺にあって、これだけが生まれ落ちた時から機能
低下をおこしている。(他の機能は全て成長する) このことから、生体は生まれ
落ちた赤ん坊の時から死の準備をしていると言える。生きるということは生だけ
を見つめて生きるのが自然なのか。生と死を見つめて生きるのが自然なのか。
当然のことながら生と死を見つめて生きるべきだと思う。 

☆ 死をじっと見つめると体はこわばる。決してリラックスすることはない。しかし
人間は必ず死ぬ。体内では一刻一刻と死の準備をしている。死とか病気という
いやなことをできるだけ避けて通るのが普通だが,いやなこともじっと見つめ
て、かつ、リラックスできるのが本物と言える。例えば落下傘部隊のほどんどの
隊員は、飛び降りる時、体がこわばって何も言わずに飛び降りるが、最古参の
ベテランは 「今は風が強いなー。恐いなー」とつぶやいて飛び降りたが、あきら
かに体はリラックスしていた。いやなこともじっと見ることによって生活が変わ
る。生きざまが変わる。ここに能力開発のキーポイントがありそうだ。 

★科学は一定の条件・ものの考え方の上で理論が成り立っている。これは人間
が自然に対して下した一つの解釈にすぎない。決して、自然そのものではな
い。

★私は物理学者ですが、生き方を物理や宗教・哲学から学ぶのではなく、自然
から素直に学ぶことが好きだ。 

★生体は、生まれ落ちた時から死の準備をしていると言える。生だけを見つめ
て生きるのが自然なのか。生と死を見つめて生きるのが自然なのか。ここに能
力開発のキーポイントがある・・・。 


《第三回》『新しい自然観と無の文化』  1990.11.10 

 ☆私の新しい自然観とは・・・・3つのFを手がかりにして、人生を考えるというこ
とです。この3つのFは、新しいものの見方として一部では大変注目されていま
すが、残念ながらまだ科学の主流にはなっていない。〔Fluctuation・・・・ゆらぎ
  Fractual・・・・自己相似性  Fuzzy・・・・あいまい〕 

☆私のいう無の文化とは・・・・環境ビデオ(自然だけを撮した、何も手を加えられ
ていないもの)に象徴されるように、ひき算の文化をいう。〔ひき算の文化・・・・余
計なものをどんどん取り除いていったもの〕 

☆最近になって、面白くもないボヤッーとした環境ビデオが使われだしたのはな
ぜか? それは人間の意図やおもしろみを取り除くと自然だけが残る。この自
然の中に身をまかせると、なぜか心が落ち着くから。 

☆今日の私の話は、このビデオと同じで環境レクチャーです。知識を詰め込む
のではなく、むしろ知識や理性をみんななくしてしまって、ボヤッーと聞いてい
て、ふっと思いついたことをメモする。そこに人生の重大なヒントがかくされてい
る。 

☆銀河系宇宙から送られてくる電波を集めて音に変換された人(佐治晴夫さ
ん)がいる。この音楽と今から聞いていただく“星へのいざない”という音楽が非
常によく似ている。それはいずれも、1/f のゆらぎ(規則的な動きと不規則的な
動き)になっているから。 

☆従来の科学(閉鎖系)では、ゆらぎは邪魔者扱いにされてきた(数値を測定
する場合、一定でないと困ってしまうから)これからの科学(開放系)ではゆらぎ
は重要な意味を持つ。 

☆原子も分子も周りから制約を受けなければ、自由勝手に動きまわる性質があ
る。しかし、ある制約が加わると 1/f のゆらぎに近いところで変動するようにな
る。生命も 1/f のゆらぎで生かされているから、1/f のゆらぎに接すると、人間
は本能的に理屈抜きで落ち着く。 

☆私の関心事と、3回にわたって皆さんにお伝えしてきたことはただ一つです。
それは、“生命を生かす為には何が必要か。どうすればよいか。”そして、宗教
や哲学からの探求ではなく、科学の側から“人間はどう生きるべきか、どう生き
ることが生命を生かすのか”ということです。この 1/f のゆらぎの中に、人間の
生き方のヒントがかくされている。これが私の気づきです。結論は、生命を生か
すためには、なるべく 1/f のゆらぎに近づける。自然の中に身を置く。生命を自
然にあずける。・・・・これが無の生き方です。 

<質疑応答より> 

★生命を生かす重要なものの一つに水がある。今までは、生命によい水にする
ために“何が入っているか”が問題になっていたが、これからは“水の分子構
造”が問われるようになる。『パイウォーターが生命によい水である』と考えられ
るのは、パイウォーターが普通の水とは分子構造が違うからです。(但し、分子
構造が違うということは解っているが、それ以上の詳しいことは解明されていな
いのが現状) 

☆私の新しい自然観とは、3つのFを手がかりにして人生を考えることです。但
し、残念ながらまだ科学の主流にはなっていない。〔Fluctuation・ゆらぎ F
ractual・自己相似性 Fuzzy・あいまい〕 

☆私のいう無の文化とは、環境ビデオ(自然だけを撮した、何も手を加えられて
いない)に象徴されるような、ひき算の文化をいう。 

☆私の関心事は、“生命を生かす為には何が必要か。どう生きることが生命を
生かすのか”ということです。 1/f のゆらぎの中に、人間の生き方のヒントがか
くされている。自然の中に身を置く。生命を自然に預ける。これが無の生き
方・・。



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